元気な姫ちゃん
(C)水沢めぐみ/集英社・テレビ東京・NAS・東映動画
1997年当時は珍しかった「考えられるすべてのジャンルがWeb化されている」とまで言われた作品、姫ちゃんのリボン。
この作品では、ここで紹介する元気な姫ちゃんの他にも、アニメキャラクターには珍しい抱き人形すてきな姫ちゃん、またその中間的存在とも言えるおしゃれな姫ちゃんと、3種類のドールが発売されています。皆それぞれに特徴があり、Webによる戸籍まで作られた(現存しません)ほどですが、なぜかすてきな姫ちゃん以外の話はあまり聞かないようです。
元気な姫ちゃんは、ほかのドールよりも遅く93年8月に生まれました。放送当時の設定からするともう少し身長が高くてもおかしくはないのですが、22cmドールとして発売されています。しかし全体的にまとまりは良い方です。
ラインアップは制服・私服の2バージョン予定されていましたが、発売されたのは制服バージョンだけ(\2800)。しかも制服はプロトタイプ(当時のカタログに載っていたもの)とは違い、量産向きにかなり簡略化されています。制服の単品売りも(当然)ありません。
またプロトタイプのヘアスタイルは文字通りのショートカットでしたが、これは若干違和感があったようでか、製品版ではすてきな姫ちゃんを思わせるヘアスタイルに変わっています。いずれにせよロングヘアより手入れは簡単だと言えますが、経年変化でおかっぱ頭に変わってしまうこともあるので、それなりに注意する必要はあるでしょう。
写真では2体並べていますが、右側のものには版権許諾証がありません。これについては別に述べます。
この他にも注意すべき点はいくつかありますが、中でも特に気をつけたいのはリボンの取り付けです。すてきな姫ちゃんなどの場合はヘアクリップやバレッタを使えば髪を痛めずに止めることができますが、さすがにこのサイズではそうはいきません。
止め方のアイデアとしてはいろいろあると思いますが、例えばモールやドール用のカチューシャを使ってリボンセットのリボンのように取り付けるという手があります。ゴム紐をつけて取り付ける方法なども考えられます。
また、特に後期に発売されたものに目立ちますが、片方のソックスが中途半端にはかされているものも見られます。
元気な姫ちゃんには、市販の22cmドール用ドレスを着せて遊ぶことができます。しかし残念ながらこのタイプのドレスは、27cmドール用のそれと違いあまり種類が多いとは言えないようです。それでカスタムメイドを使う手もありますが、こちらもなかなかお目にかかれないのが実情です(写真右のドレスはカスタムメイドです。special thanks:金成由美さん)。
さて、元気な姫ちゃんには少数ですがスペシャルバージョンがあります。
本放送終了後しばらくたって、当時タカラのアンテナショップだった原宿人気館で2度にわたって発売されたものがそうです。
写真左は94年3月にごくわずか発売されたもの(\3000)、右は94年5月以降にドレスアップ姫ちゃんセットという名で発売されたものです(\3500)。
どちらも市販の22cmまたは27cm(こちらの方が多いはずです)ドール用ドレスを着ていますが、制服も別についています。値段の違いは、箱の違いによるところが大きいようです。
セットの中には、ともみ(ミラクル☆ガールズ)人形の普段着を着たものもありました。
姫ちゃんのフィギュアは、版権取得の壁が厚いせいか事実上存在しません。そんな中この元気な姫ちゃんは貴重なフィギュアだと言ってもいいでしょう。
[ワンポイント]
- 少なくとも1体、ロングヘアすなわちエリカバージョンが存在します(しました)が、これは人気館でのディスプレイを目的として生まれた非売品です。
一般的には、市販のドール用ウィッグをかぶせて仕立てる場合が多いようです。
- ごく後期に発売されたものの中には、版権許諾証のないものがあります。
これは版権許諾の関係でか、許諾証のないまま世に出た(「出荷された」と言うと語弊があるので)ものと思われます。
- 右の画像はプロトタイプです。
ヘアスタイルや制服の違いがおわかりいただけるかと思います。
Copyright(C) 1997,2010 Naicom press shinsya, Ltd. All rights are reserved.
background presented by たーちゃん
初出:1997年3月1日/最終更新:2009年11月30日