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ソースコードでの記述方法 :
“FBORPOR”…て、長い名前ですね。このレジスタ名は“BOR(Brown Out Reset ブラウン・アウト・リセット)”と “POR(Power On Reset パワー・オン・リセット)”の2つが合わさったものだそうです。 要はリセットを統括するパラメーターだということで。
また、このコンフィグではモーターを制御する際のPWMモジュールに 関する内容もあります。これはオプションのようなものなので、PWMモジュールを使用しない場合は 放置してかまいません。一応ページの最後で触れておきます。
チップイネーブルピン…のようなピンです。通常“1”にすることでdsPICを動作させます。このピンそのものを 有効・無効に設定することができます。
dsPICには電源に関する2種類の機能があります。
POR(Power On Reset)…電源投入時に自動でリセットがかかる
BOR(Brown Out Reset)…電源電圧低下時に自動で動作が停止する
これらを使用するか、しないかを設定するパラメーターです。
ブラウンアウトリセットがはたらく電圧を設定するパラメーターです。
パワーオンリセットに使用されるパルス幅を設定するパラメーターです。
「MCLRピン有効、自動リセット有効、BOR電圧2V、PORパルス幅64msec」という内容で 設定する場合なら…
_FBORPOR(MCLR_EN & PBOR_ON & BORV_20 & PWRT_64);…のように記述します。
ここまでの内容は、dsPICのリセット動作のための基本的な設定でした。 ここではそれ以外にもマクロとして定義されているオプション的な内容の設定について解説します。
_FBORPOR()の中にこれらのマクロを入れると、初期状態として端子をリセットすることができます。 いちいち“PORTA = 0x0000;”などと記述するのが面倒な時に便利です。
モーターをHブリッジ回路で制御する際、
PWMモジュール
の出力を設定するためのマクロです。
PチャネルFETとNチャネルFETを組み合わせたHブリッジでは、
Pチャネル側のゲート入力が負論理になります。
(“0”を入力したときに電流が流れ、“1”を入力したときに電流が止まる)
普通はNOTゲートをかませたり、小信号用トランジスタを1つかませて論理反転させます。
dsPICでは、それらの事を考慮して、もとからPWM出力を負論理にする機能が搭載されています。
HブリッジをPWM制御するときに重宝します。(それ以外の時は使いません)