ゴビ砂漠
早朝、双発の50人乗りのプロペラ機でウランバートルから1時間30分のフライトで600km南の
南ゴビへ飛ぶ。
1.ツーリストキャンプ
空港から三台のミニバンに分乗(16名のツアー)し、10分でツーリストキャンプに入る。ゴビ砂漠
の中だが小石、砂の中に草が点々と生えている状態で所謂砂漠とは違う。荒涼とした砂漠の中にゲルが
20数棟建っており(入口は南向き)、中央に食堂、別にシャワー、トイレの建物がある。ゲルには2〜4
人が宿泊出来る。寒波到来で天気はあまりよくない。夜には、気温も一桁まで下がり、薪ストーブを焚い
てくれた。
中央の食堂兼フロント ゲル 砂漠・草原に上る朝日 ヤク
2.ゴビ自然博物館
キャンプから北東へ30km、50分砂漠の道なき道の轍を頼りに車をとばす。
中の展示は、絶滅危惧種の動物の剥製、恐竜の化石等、南ゴビについて紹介して
いる小さな博物館。
南ゴビ自然博物館
3.鷲の谷渓谷(ヨリーンアム)
博物館から山の方へ20分程入る。車を降り、少し小雨の降る中、小川沿いに
渓谷をハイキング。道の傍の穴から鳴きウサギ(ネズミ程の大きさ)が あちこち
で顔をのぞかせる。少しずつ川の水量も増し、両側の絶壁も高さを増す。上空に
は鷲が数羽旋回していた。この川はモンゴルを横断しカスピ海に注ぐとか。1時
間30分のハイキングを終え、ツーリストキャンプへ戻る。 ヨリーンアム渓谷
4.バヤンザク
翌日、キャンプから南東方向へ55km。道なき道を2時間走る。3台の車が縦
一列で走るとは限らず、100m離れて並行に走る事もある。目的方向へ向かへば
良い。
1923年アメリカの自然発掘調査隊が世界で始めて恐竜の卵の化石を発見した。
この発見により恐竜が爬虫類である事が証明された。ここだけ大地の形が変わって バヤンザク
おり、モンゴルのグランドキャニオンと呼ばれているとか。運転手が最近同行した学者が発見した化石
の発掘現場へ案内してくれ、目印をどけて化石を見せてくれた。その後、再覆う。
5.モルツォク砂丘
ステップ草原の中、突然現れた砂丘。巨大なダンプカーで砂を運び下ろした様な
5〜10m程の砂の山が草原の中に、あちこちに点在している。サハラ砂漠の様に
ずっと彼方まで砂が繋がっているのとは違う。南ゴビは国内でも最も風が強く砂丘
も少しずつ移動しているとか。昨日、一昨日と雨が降ったせいか、砂がしまり上り モルツォク砂丘
やすかった。(鳥取の砂丘より小さい)
6.民家訪問
近くの遊牧民のゲルを訪問。お母さんと息子さんが作ったラクダのチーズ、ヨー
グルト、ラクダのミルクから作ったお酒でもてなしてくれた。ラクダを家畜として
いるのは南ゴビ特有。ゲルにはソーラパネルとパラボラアンテナがついていた。
小雨の中ステップ草原をとばし、何度か車の天井に頭を打ちそうになりながらキャ 民家のゲル
ンプに戻る。
夜になり本格的な雨。ゲルの天井(ストーブの煙突と換気用の穴)から雨が吹き込み夜中に目がさめた。
雨漏りの部屋は何十年ぶり。