2日目(レイキャビック〜キルキュバイヤルクロイスト)
1.地球の割れ目「ギャウ」
ヴァイキングによる世界最初の民主議会が開催された「シンクヴェトリール国立公園」に行く。世界遺産
にも登録されている地球の割れ目「ギャウ」を展望台から眺める。アイスランドの西側は北米プレート、
東側はユーラシアプレートの上にあり年間2cmずつ広がっているとか。この展望台では割れ目の幅は5
km(ケニヤの大地溝帯は50km)で、遥か彼方の台地がユーラシアプレートの台地。溶岩に囲まれた
場所が、930年にノルウェイから自由を求めてやってきたヴァイキングにより、世界初の民主議会
「アルシンギ」が行われた場所であるとか。
2.セリャンスの滝
落差65mで滝の裏側を通り抜けることが出来る。カッパを着て通過。
3.スコウガの滝
落差62mで水量が豊富。いずれの滝の水も滝壺から平地を流れて海まで行く。日本では見られない光景だ。
4.レイネスフィアラ(黒い海岸)
アイスランドの最南端で。マグマが冷却固化する時に生じる柱状の割れ目「柱状節理」、奇岩が見られる。
1782〜83年、ラキ山の大噴火で出来た溶岩台地が続く。この時、国内人口の1/4が亡くなり、世界規模の
ギャウ セリャランの滝 滝の裏側 スコウガの滝 レイネスフィアラ(奇岩、柱状節理)
3日目(キルキュバイヤルクロイスト〜ブレイダルスヴィーク)
車窓から雲一つかかっていない国内最高峰の山(クヴァンダルスフニャークル山
2110m)が見える。
1.スヴァルテの滝
歩いて片道20分程進むと、黒い玄武岩の柱状節理の岩肌を流れ落ちる滝が現れた。
2.ヨークルスアゥロン氷河湖遊覧
アイスランドは国土の20%が氷河で覆われているが、車窓からヨーロッパ最大の氷河(ヴァトナヨーク
ル氷河)が見えてきた。 そこからあちこちに舌状氷河が見られるがその一つのスヴィーナス氷河が見えた。
海とヨークルスアゥロン氷河湖を結ぶ川には、あざらしもいた。かつては、海まで氷河が延びていたが、
1932年以降後退が進み(毎年100m後退)出来た氷河湖を水陸両用ボートで遊覧。湖の広さは、東京ド
ーム535ケ分。深さは、200〜280m(最深部は300mで国内で最深)。氷河から崩れ落ちた氷が氷山となりあ
ちこちに浮いている。水面下の氷がひっくり返り水上に出た氷は青く、日光で表面が溶けると白くなり、
水に流されると透明になるとか。高さ数mもある氷山の間を約30分程遊覧。
3.ヴァトナヨークル氷河
スーパージープ(トヨタ、日産製、6人乗り)で瓦礫の山道を、ジェットコースターの様にアップダウン
しながら30分程乗りを氷河に近づく。氷河の縁の山小屋でタイヤの空気圧を下げ(接地面積を増やし抵
抗を増す為)氷床に上陸。昨日の雪で真っ白。曇りから小雨が降り出し周囲は全然見えない。氷河上にい
る感覚は無く、ただ雪の上にいるだけ。視界の悪い中、GPSをベースに山小屋に引き返す。再びタイヤの
空気圧を上げ下界に戻る。下まで雨となっていた。
クヴァンダルスフニャークル(右側) 舌状氷河 スヴァルテの滝 スヴィーナフィル氷河 水陸両用車
ヨークスアゥロン氷河湖 スーパジープ
4日目(ブレイダルスヴィーク〜ミーヴァトン)
東海岸のフィヨルドに沿って湾奥へ進む。対岸にはアルミニュウム工場が見える。原料のボーキサイト
をオーストラリアや南アフリカから輸入し、国内の3つのアルミニュウム工場で生産。(アルミニュウム生
産では世界一)湾内には、鱈やハリバットの養殖場もあった。バスは滝と赤、黄、緑と秋色に染まる山間の
地を行く。北東内陸部は国内で最も春が遅く、冬の到来が早い地帯。夏が無く農作物の出来ない年もあった
とか。バスは荒涼とした「アスキャ」と呼ばれる地域を進む。地球で最も月面に似ている地とされ、1967年、
月面探査の訓練に起用され、1969年にアポロ11号で月に行ったアームストロング船長もここを訪れたそう
だ。アイスランドを題材の絵画に多く描かれた、山頂に万年雪を載せた台形の「ヘルダブレイド山」がはっ
きり見えるのは珍しいらしい。
1.デティの滝
一号線を外れ、30分程北上しヨーロッパ最大の滝へ向かう。ヴァトナヨークトル氷河を水源とするヨーク
ルアゥフィヨットル川にある滝で幅100m、落差44m、水量500立方m/秒。強風の中歩いて滝を観に行
く。滝のしぶきに太陽光で虹がかかっていた。この上流700mにセルの滝もある。
「火の国、アイスランド」を実感できる、地熱で蒸気の上がる地域、硫黄臭のする地域を通過しミーヴァト
ンへ。
アルミニュウム工場 秋色の濃い山 自由に流れる川 月面に似た地域 ヘルダブレイド山