採蓴菜


    
蓴菜 --蓴菜(じゅんさい)採り--

「採れた?」「こんなに!」

秋田県北部にある三種町(みたねちょう)の大谷地沼(おおやちぬま)では、5月〜8月、小舟に乗って一つひとつ手摘みする光景が夏の風物詩ともなっている。じゅんさいはスイレン科の多年草で、古くから日本人に食されてきた食材。

第17回総合水墨画展(2012年8月9-18日、国立新美術館)出品。

(606 mm x 727 mm, 2012)
"ジュンサイとは ?" 蓴菜は湖底に根を張り、生長するにつれて湖面にハスのような葉を浮かべ、水中の茎(幹)はところどころに枝を派生させる。幹と枝の二股の部分に大小のぬめりのある新芽がでてくる。この新芽があの珍味な蓴菜。本州中北部から北海道に広く分布する多年草で、古い池、とくに泥炭性の褐色水の池沼に自生する。茎は直立する水中茎と、泥中をはう地下茎よりなり、葉は互生して、水面に浮かぶものは楕円形。長さは4〜10センチで、裏面は紫色を帯びている。茎葉は粘液分泌毛におおわれ、若い茎や葉はガラクトースなどの多糖類でできた寒天様の粘液物に包まれている。 古くから食用とされており、『古事記』や『日本書紀』、『万葉集』に奴那波(ヌナハ、あるいはヌナワ)として、すでに記載が見られる。江戸時代中期の『農業全書』でも、山野菜の一つにあげられ、栽培についても触れている。

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