24. 日本帝国と秘密結社
斯くして今や、彼らフリーメーソン秘密結社員達は、第二の世界大戦を更に計画し、その途上に於いて、帝王政治の国体を転覆せんと進んでいるのであります。殊に我が日本は世界に誇る金甌無欠の皇国であるが故に、彼らの鋭峰がひたすら我が国に向けられ、今やひた押しに突き進んで我が国を陥入れんとしつつあるのであります。故に我は飽く迄も、これに対抗する覚悟をもって、進まねばならぬのであります。
而して吾々はこれに堪え得る力があると確信するのであります。それは日本は神国であり、一貫して流るる所の大和魂がある限り、彼らの乗ずる余地はないからであります。
私は昨年の春3月6日に、埼玉県の方へ参りました時、赤羽駅で汽車に乗りますと、その中に白い布に包んだ箱が三つあります。そして蝋燭や線香があげられている。これはすぐ勇士の無言の凱旋であると判ったので、私は丁重な黙礼をした。聞けば2月4日ハルビン南方の戦闘に於いて戦死した所の、越後の高田歩兵第三十連隊の山崎伍長以下三名の遺骨であるとの事であります。
この列車が駅々に止まりますと、そこには500人、1000人或いは2000人と云うような、実に多数の人達が、団体をなし、或いは個人でもって迎えている。大きな駅では、その中の代表者が車中に入って御焼香する。外では僧侶が、声高らかに読経して回向をする。特に感激致しましたのは、むしろ駅と駅との間に、三人五人の民衆が、或いは菜っ葉服を着て、鳥打帽をかぶって、手拭いを首にかけて、今から工場へ出かけようとしている職工さん、又は手拭いを鉢巻きにして子供を背負っている子守っ子、中には日の丸の旗に黒い小〔こぎぬ?=小絹?〕をかけて持って来ている者もあって、皆一様に白い箱が見えると帽子や手拭いを取って丁寧に礼をする。この光景を見て、本当に尊い姿であると考えました。凡そ二時間半ばかり、感激の涙の乾く間もない旅行でありました。
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