2015.09.10

ご聖体:『カトリック小事典』による説明

この先の検討に必要になると思うので。

ジョン・ハードン神父様編『カトリック小事典』より

p.176

聖体 (1)(せいたい)Blessed Sacrament

「聖なる秘跡」の意。
キリストが制定した七つの秘跡の一つ。他の秘跡と違って、聖体はこれを受けるだけの秘跡でなく、これを受ける前と受けるときと受けたあとに礼拝すべき秘跡である。したがって聖体は恒久的秘跡である。パンとぶどう酒の外形が本質的に変化せずに残っているかぎり、キリストがその外形の中に留まるからである。

pp.179-180

聖体拝領(せいたいはいりょう)Holy Communion

聖体は霊魂と神との一致を保ち、とくに超自然の愛徳の実践においてその人をいっそう聖にすることによって神との一致を促進する秘跡である。望む恩恵を受けるためには、霊的生者の秘跡である聖体を受けるときに神との友好関係の状態にいなければならない。そうでないときの聖体拝領は汚聖になる(1コリント11:27─29)。

聖体拝領者と聖体の中のキリストとの一致道徳面で効力を発する。キリストは聖体拝領者の中に身体的に現存するが、身体的に拝領者と一致していない。聖別されたパンとぶどう酒の形色だけが物質と接触するようになるのであるから、それらだけが聖体拝領者と身体的に一致する。

聖体拝領の特別の目的は拝領者をキリストに似た者にすることである。聖体拝領者の知性と意志の働きは、聖体拝領の結果としてキリストの知性と意志の働きにいっそう似たものになる。拝領者の身体もまた、キリストの聖なる身体にいっそう似たものになる。

聖体の秘跡の主要目的は霊魂とキリストの特別な一致である。この一致が特別なのは、聖体は並はずれて強力に助力の恩恵を授けるため、人は神と隣人への愛の行為を行うよう促されるからである。そのうえ、助力の恩恵はたとえ困難な状況下においても常時キリストのために生きるように勇気づけ、気に入らない相手をも愛し、生来の大きな相違があっても共同体を愛し続ける心構えをもたせる

聖体拝領の第二の目的は、聖体拝領者の身体を次の二つの方法でキリストの身体と融合させることである。すなわち、すべてのゆがんだ情欲、とくに貞潔に反する情欲を抑制または軽減すること、また身体の最終の復活のときに天上の栄光への新しい権利を与えることである。

聖体拝領の最後の効果は、小罪の罪責を取り除き、小罪であれ大罪であれ赦された罪に対する現世の罰を取り除くことである。

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