2012.07.08

或るビル 4

173
前回言及した「173」について、特にその一室について、もう少し言うべき事がある。
その一室の外観はこうである。
展望フロアの中で、この「173」だけは直径約6メートルの独立した丸い空間となっています。
すなわち、
1. それは円筒形である。
2. 入口は二本の柱からなる門のようである。
3. 内部中央に「光るもの」が置かれている。
私はこれに似たものを一つだけ見たことがある。
イスラエルの最高裁判所にあるというこれである。
これについて伝えているのは The Vigilant Citizen である。
But wait, there’s usually a rotunda along with the fertility symbol. Oh, there it is. Some occult buildings hide the star of Ishtar (fertility symbol) at the center on the lower rotunda.
(日本語訳) しかし待てよ、通常、豊穣のシンボルとともに一つの円形広間がある。ああ、そこにはそれがある。いくつかのオカルトの建物は、より低い円形広間の中央にイシュタル(豊穣のシンボル)の星を隠している。
(今回の記事で「さてはてメモ帳」さんの翻訳をお借りします。感謝します。)
ここで言う「より低い(lower)」とは、「より低い階にある」ということだろう。
梅田ビルの「173」は40階という「より高い階」にある。しかしながら、円形広間(rotunda)であることといい、その中央に「光るもの」があることといい(イスラエル最高裁判所のそれも光っているように見える)、とても似ていると思うのである。
そして The Vigilant Citizen は、その中央に置かれたものは「イシュタル(Ishtar)」という異教の女神にちなむ何かだと言う。そしてイシュタルは「豊穣の神」であると。そして Wikipedia をひもとけば、そこには「性愛」という言葉もある。「性愛、戦、金星の女神」であると。
そして、少し調べてもらえば分かるが(さてはてさんの記事にもあるが 参照1  参照2)、イシュタルのシンボルは八芒星(eight-pointed star)であるという。
ところで、梅田スカイビルのリニューアルされる前の「空中庭園大明神」に祀られていたもの、「ご神体」の位置にあったものを、もう一度見てみよう。
これはまさしく八芒星である。そして、ここにおける「ご利益」は「恋愛成就」である。空中庭園展望台はそれ自身を家族連れのためでもなく老人達のためでもなく「若い恋人達の場所」として打ち出している。それはそれ自身を男女の愛、すなわち「性愛」に捧げている。 だから八芒星なのではないか。(いわゆる「辻褄」が合うようである。)
また、ある時のクリスマスで、彼らはツリーの頂点にも八芒星を飾ったようである。
そして、もう少し話を続けさせてもらえば、The Vigilant Citizen のその同じ記事は、イスラエル最高裁判所のイシュタルの円形広間と関連づけて、「オカルト神殿に特有」なもう一つの「豊饒のシンボル」を紹介している。
法廷の外は、より低い階につながる階段である。いかなるオカルト神殿も、次の2つの特徴なしには完全ではないだろう。
(画像省略)
階段の途中に、円柱(男根のシンボル)に「侵入された」vesica piscis(女性性器を表す)の形がある。これは明白な豊穣のシンボル、男性原理と女性原理の結合である。数多くのオカルト神殿が、それらのより低い階に豊穣のシンボルを盛り込んでいる。
そして、私が言いたいのはこれである。
私がこの「丸とV」の組み合せに反応したのは、以前、NASAとフリーメイソンの関わりを調べていた時参照、次のような記述を目にしていたからである。
This is the official logo, or emblem, of the tragic Space Shuttle Columbia mission during which seven astronauts recently lost their lives. It contains a number of esoteric symbols and messages, including representations of a phallic obelisk passing through a feminine circle shooting a star upward toward the heavens.
訳しづらいから(英語力のせいではなく)訳さないでおくが、要するに The Vigilant Citizen の二番目の引用と同じようなことを言っている。
念の為に言えば、そのモチーフはコロンビア号だけのものではなく、またスペースシャトル時代だけのものではなく、おそらくはアポロ時代から各ミッションの記章(insignia)の中に繰り返し現われるものである。
NASAそれ自体のロゴ(上の中央)も、それと似たようなものを感じさせる。私は一つの変形、単純化だろうと思う。そして、梅田スカイビルの「丸とV」もそれらに似ていなくもない、という話である。
さて、私はここに一つの「仮説」を置こう。
梅田スカイビルはイシュタルであり、また、彼らの秘儀における性的なシンボルである。
しかし、この「仮説」は短命だろう。即座に「確信」に変わるだろう。
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