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第六十五課 終油

  1. * 終油とは何でありますか。

    終油とは、聖油をもって病人の身体に十字架を印し、その霊魂と肉身とを助ける秘蹟であります。(ヤコボ 5:14-15)

  2. 終油が病人の霊魂を助けるとは、何の意味でありますか。

    終油が病人の霊魂を助けるとは、一生の罪のあとを除き、病苦に堪えさせ、死と審判との恐れを減じ、悪魔の誘(いざない)に勝たせることであります。

    一生の罪のあととは、罪が赦された後に残る其の償、及び罪から生じた心の弱さ、悪い傾などをさすのであります。

  3. 終油が病人の肉身を助けるとは何の意味でありますか。

    終油が病人の肉身を助けるとは、救霊に益ある場合には、これによって病が癒えることであります。

  4. 司祭はどのようにして、終油を授けますか。

    司祭は、聖油をもって病人の目、耳、鼻、口、手、足に十字架を印し、天主の御慈悲を祈り求めるのであります。

  5. どのような人が、終油を受けるのでありますか。

    それは、罪を犯し得る年齢になって、生命が危くなった信者であります。

  6. 終油を受けるには、どのような準備が必要でありますか。

    終油を受けるには、罪を痛悔して之を告白し、天主の御旨に全く信頼する心を起さねばなりません。

  7. 告白することが出来ぬ場合にも、終油によって罪の赦を受けることができますか。

    告白することが出来ぬ場合にも、たとえ不完全でも、真の痛悔さえあれば、小罪のみならず、大罪の赦をも受けることができます。

  8. 終油を度々受けることができますか。

    終油は病気中にただ一度だけ受けることができます。しかし、一応危険が去って、再び危くなった時には、同じ病の間でもまた之を受けることができます。

  9. 終油は救霊のために必要でありますか。

    大罪を犯して告白ができぬ者にとっては、終油は救霊のためにどうしても必要であります。其の他の者にとっては絶対に必要ではありませんが、なおざりによって之を受けないのは、天主の貴重な御恵を失うことになります。

  10. 司祭の居ない時に、死に臨んだ人は、どうしなければなりませんか。

    司祭の居ない時に死に臨んだ人は、犯した罪について完全な痛悔を起さねばなりません。

    看護人は、すぐに司祭を招くことが出来ぬ場合には、病人に痛悔を勧め、頼もしい心を起させ、又、万事を天主にお委せするように諭し、その心を慰めねばなりません。

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