第八誡 汝偽証するなかれ。
天主は第八誡を以て何を禁じ給うのでありますか。
天主は第八誡を以て、偽証、虚偽(いつわり)、讒言、誹謗(そしり)、邪推、その他故なく秘密を探り、或は之を漏すことなどを禁じ給うのであります。(出 20:16、エフェゾ 4:25)
偽証とは何でありますか。
偽証とは裁判などで、偽って不実を申立てることであります。
虚偽とはなんでありますか。
虚偽とは、言や行を以て、他人をだまそうと思うことであります。
讒言とはなんでありますか。
讒言とは無実の罪を他人に負わせることであります。
誹謗とは何でありますか。
誹謗とは、故なく他人の欠点や過ちを言い現すことであります。
邪推とは何でありますか。
邪推とは、十分な証拠もないのに、他人に罪があると信ずることであります。
故なく秘密を探るとは何でありますか。
故なく秘密を探るとは、権利も理由もないのに、密談を立聞(たちぎき)したり、手紙を盗見(ぬすみみ)したり、其の他一般に他人の秘密を探し出そうと試みることであります。
秘密を漏すとは何でありますか。
秘密を漏すとは、職務上知り得た秘密や、他人から打明けられた秘密を、故なく他人に漏すことであります。
第八誡に背いて他人の名誉を害した時には、どうしなければなりませんか。
他人の名誉を害した時には、その罪を痛悔して告白するだけでは足りません。できるだけ、その名誉を回復するようにつとめねばなりません。