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第二十四課 天国、地獄及び煉獄

  1. * 天国とは、どのようなところでありますか。

    天国とは、善人が直接に天主を見奉り、天主と親しく一致し、その御寵愛を蒙り、終なく完全な幸福を得るところであります。

    「今我等の見るは鏡を以てして朧(おぼろ)なれども、彼時(かのとき)には顔と顔とを合せ天主を見るべし」(コリント前 13:12)
    「天主彼等の目より涙を悉く拭去り給い、此後は死あることなく、悔(くやみ)も叫(さけび)も苦(くるしみ)も更にあらざるべし」(黙 21:4)

  2. * 天国に行くのは、どのような霊魂でありますか。

    天国に行くのは、少しも罪の汚れがないか、或は罪を赦されてその償いを悉く果した人の霊魂であります。

  3. * 地獄とは、どのようなところでありますか。

    地獄とは、悪人が天主に棄てられて、悪魔と共に終なく苦しむところであります。

    「彼等は外の暗(やみ)に逐出(おいだ)されん、其処(そこ)には痛哭(なげき)と切歯(はがみ)とあらん」(マテオ 8:12)「詛(のろ)われたる者よ、永遠の火に入れ」(マテオ 25:41)

  4. * 地獄に行くのは、どのような霊魂でありますか。

    地獄に行くのは、大罪をもって死んだ人の霊魂であります。

    終ない天国と地獄との存在は、
    一、天主の啓示によっても明らかでありますが(コリント前 13:12、黙 21:4、ペトロ後 2:4、マテオ 8:12)
    二、道理を推し究めても、此の世に於ける幸不幸の不公平なことを改めるために、後の世で適当な賞罰がなければならぬことによって認められます。尚此の賞罰に終がないのは、人は不滅の霊魂を有して、永遠なる天主の御前に善悪を行うのでありますから、たとえその善悪は一時的の仕業であっても、永遠の賞罰を受けねばならぬことになるのであります。特に地獄については、人は死と共に取り返しのできぬ最後の決定を受けねばなりませんから、死後痛悔して罪の赦を蒙る余地がなく、従って罪人は終ない地獄の罰を受けねばならないのであります。

  5. * 煉獄とはどのようなところでありますか。

    煉獄とは、罪の償(つぐのい)を果すまで、霊魂が苦しみを受けるところであります。(マカベオ後 12:43、マテオ 12:32)

  6. * 煉獄に行くのは、どのような霊魂でありますか。

    煉獄に行くのは、小罪があるか、或は罪の償をまだ果さない人の霊魂であります。

  7. 世の終の後にも煉獄がありますか。

    世の終の後には、天国と地獄とがあるだけで、煉獄はありません。

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