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第一部 信ずべきこと

第二課 信仰とその源

  1. 人は何を信じなければなりませんか。

    人は、天主の啓示し給うたすべての事柄を、信じなければなりません。

    啓示とは、天主御自らが真理を人々に示し給うことであります。

  2. なぜ、天主の啓示を誤りない真理と認めることが出来ますか。

    天主の啓示を誤りない真理と認める訳は、天主は偽ることも、誤ることも出来ない御方であるからであります。

    「天主は偽り給う能わず」(ヘブレオ 6:18)

  3. 天主の啓示し給うた事柄を、人々に教えるのは誰ですか。

    天主の啓示し給うた事柄を、人々に教えるのは、公教会であります。

    「汝等往きて万民に教えよ」(マテオ 28:19)

  4. 公教会が教える天主の啓示は、何に含まれていますか。

    公教会が教える天主の啓示は、聖書と聖伝との中に含まれています。

    聖書と聖伝とを信仰の二つの源と申します。そして之等は天主の特別の御助によって、誤りなく、教会に保存されております。

  5. 聖書とは何でありますか。

    聖書とは、聖霊の神感によって、天主の御言葉を書きしるした書物であります。

    聖霊の神感とは、天主の超自然の御助によって、一、聖書記者に筆をとる心を起させ、二、内容を示し、三、書く時に誤りがないように導くことであります。

  6. 聖書は幾部に大別されますか。

    聖書は、旧約聖書と新約聖書との二つに大別されます。

    旧約聖書はイエズス・キリストの御降誕前、新約聖書は御降誕後の天主の啓示を記したものであります。

     旧約聖書四十六部

    一、モイゼの五書を含む二十一部の歴史書
    二、七部の教訓書
    三、十八部の預言書

     新約聖書二十七部

    一、イエズス・キリスト及び使徒達の言行事跡を記した四福音書及び使徒行録から成る五部の歴史書
    二、聖パウロの十四部の書簡及び他の使徒達の七部の書簡からなる教訓書
    三、公教会の将来及びその勝利を記した聖ヨハネの黙示録なる預言書

  7. 聖伝とは何でありますか。

    聖伝とは、聖書に書きのせられていないが、使徒の時代から、聖霊の御助によって、誤りなく伝えられた天主の御言葉であります。

    聖伝の伝えられた道は二つあります。一は公教会の公式の教導であって、信経又は信仰宣言書、公会議又は信仰道徳に関する教皇の公式の教書に含まれ、二は公教会の非公式の教導であって、教父の著書、祈祷書、典礼書、殉教録、古代キリスト教の美術、碑銘等に含まれています。

  8. 聖伝は聖書と同様に重んずべきものでありますか。

    聖伝は聖書と同様に重んずべきものであります。
    聖伝の中には、聖書に記されていない教理も多くあり、又、聖書の中にも聖伝を重んずべきことが記されてあります。

    「或いは談話、或いは書簡によりて習いし伝を守れ」(テサロニケ後 2:15)
    「数多の証人の前に、我より聞きしことを他人に教うるに足るべき忠実なる人々に託せ」(チモテオ後 2:2)

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