2001年冬 小樽と札幌 (3)


4: 札幌へ

3日目の朝がきた。
もはや説明不要の札幌へ。

今回の札幌での目的地は、札幌ドームと、2年前に到達できなかったラーメン屋「五丈原」(月寒店)の2つ。

小樽から、731系という最新の車両(でもJRの車両だから結局は汽車)で札幌へ。
最新である上に、自動放送つきだった。

札幌から地下鉄東豊線で、終点の福住へ。
最近できた札幌ドームは、この駅の近くにある。
ここでは毎日、ドームのいろんな場所を見学するツアーをやっており、この日も開業日と
ホームページにあったので、行ってみることに。

この日は、前日の雨でグチャグチャになった地盤が氷点下の寒さで固結するという、
この上ない最悪の路面コンディションで、さながらスケートリンクのようだった。
唯一の救いは、雪が降っていたので、新雪が滑り止めの役割を果たしてくれていたことか。

路面がテカっていた、といえば、その恐ろしさは分かってもらえるだろう。

さて、福住駅から5分ほど歩いて、札幌ドームの前まで来た。


↑ 札幌ドーム。屋根から突き出ているのは展望台

 

札幌ドームの入口付近まで来ると、こんな張り紙が。

「本日、設備点検のため、展望台、ドームツアー、等は開催しておりません」

神よ!!!

ホームページでは、今日は営業日のはずだぞ。
ここまで来て、そんなこと言うんじゃねえ、こうなったら意地でも中に入ってやると思い、
ドームの中へ入ると、

チケット売り場が開いていた。
何事もないように。

あのまぎらわしい張り紙は何だったのか。
ともかく、そこでツアーを申し込む。約50分のツアーで、展望台入場券とセットで1,200円。
野球ファンには、けっこうお得だと思う。

 


↑ 札幌ドームに入ると、アーケードが。ここにいろんな店などがある。

 

12:00開始(毎時00分開始)のツアー。整理券番号は「1」であった。
雪が降る荒天ゆえか、集まったのは自分入れて4名。
後の3名は、ツアー開始直前になってかき集めてきた 集まった、おばちゃんの3人組
だった。(うち1人は、そのオバチャンの子供だったかも。まあいいや子供だったらゴメン)

まず、ガイドのお姉さんの説明のもと、ドームの外野席をテクテク歩く。
登別から来たというオバチャン3人は、まるでサクラのように驚嘆しまくりであった。
そのおかげで、ガイドの人も説明に熱が入る。
ありがたい相乗効果である。

外野を回ったところで、いったん通路に出てエレベーターで地下へ。
選手が使うロッカールーム、シャワールーム、首脳陣室(監督席付き)、食堂と回る。

 


↑ 3塁側のロッカー室。整然としている。

 

ちなみに、見るのは3塁側のもの。
2002年、カープはここで6試合を行う。つまり、来年カープが使うことになるであろう部屋を見て
回っていることになる。興味深い(自分にとっては)。

人数が少なかったからか、ガイドのお姉さんがいろんな所で写真を撮ってくれた。
登別のオバチャンのおかげで上機嫌だったのか、かなりフレンドリーな応対だった。
人数が多いときは、エレベーターを使わないで階段を使うという。
このツアーは、雪の日など人数の少ない頃を見計らって行くと、いいかもしれない。

次に、投手が肩をならすブルペン、代打の人が素振りをする部屋、そしてダグアウトと
進み、球場のグラウンドレベルへ。野球ファンにはたまらない。

グラウンドに入ることはできないが、ダグアウトのベンチに座ることはできる。
いつも監督や、いろんな選手が控えている、あの場所である。

 


↑ 3塁側ベンチから。人工芝が敷き詰められている。

 

バックネット裏の客席にも行ったが、けっこう傾斜が急なので見やすい。
前の人の頭も気にならない。
音響も悪くないし、なかなか良い。

最後に展望台へ行く。
球場の中に長いエスカレーターが2本伸びていて、そこを上ると、真上からグラウンドを見たり、
また球場の外を見ることができる。

 


↑ ドーム内部のエスカレーターから撮ったグラウンド。

 


↑ ドームから突き出た展望台。札幌市街を見渡す。

 

・・・いや、すごいねこれは。
よくこんなの造ったものだ。

地元の人の、札幌に対する誇りが伺える。
プロ野球の本拠地がある球団の球場でさえ、こんな豪華なものはないのに。

というわけで、野球ファンならずともお勧めです。
野球ファンだったら、当然行くべきでしょう。
しかし、今回の観光先は、どこもかしこもレベルが高い。

 

次に、ラーメン屋「五丈原」(月寒店)へ行く。
この店には、2年前(1999年・冬)の網走・札幌旅行記にある通り、歩いて探すも見つからず、
泣く泣く挫折した経緯がある。

この店は、本店がすすきの方面にあるらしいが、本店より月寒店(支店)のほうが評判がいい
だったら、まあよくわかんないから、評判いいほうがいいかな、とかなりミーハーモード。

事前に住所などを調べたが、特殊な住所なので、なかなか場所が特定できない。
で、最も信頼しうる情報が、とあるラーメンサイトの

「福住駅徒歩10分 イトーヨーカドー隣」

という情報だった。
イトーヨーカドーは駅前にあるので、その外周を歩いてれば見つかるな、程度のノリで乗り込んだ。

その福住駅というのは偶然にも、札幌ドームの最寄り駅である。
行かないわけがない。

で、外周を歩く。

ない。

工事現場の人に聞くも、皆知らない、とのこと。
札幌では一番有名だとか書いてあったんだがな。。

仕方なく、偶然歩いていた地元の若い女性を捕まえ(あくまで偶然)、道を聞く。
知っていた。

だが、
指し示す方向は、イトーヨーカドーとは逆方向。しかも徒歩10分もかかるそうだ。

しかし、この情報を頼りに、滑る雪道を15分ほど歩く。
ない。何もない。しかも、住宅地に入ってきた。おまけに、坂が。
どうにも、ラーメン屋など、ある雰囲気がしてこない。
イトーヨーカドーなどはなく、坂の途中にカウボーイというデパートが見えてきた。

雪が激しいのでカウボーイの店先で雨宿りならぬ雪宿りをして、もう少しだけ歩いてみることに
決めた。

「あの女は嘘を教えたのか?」
とりあえず向こうの交差点まで行って、見つからなかったらまた誰かに聞こう、、

と、交差点の近くまで来たところで、右手に赤い看板が。

 


↑ ラーメン五丈原(月寒店)。

あった!!

いや、ありましたよ!!
2年越しで探しつづけた一軒のラーメン屋、ついに見つかる。
通行人よ疑ってごめんよ。おっちゃん無事着いたよ。
イトーヨーカドー前ではなく、カウボーイ前でした。

頼むから間違えないでくれ>情報提供者。


で、中に入る。
ただ、気温差30度(推定)。
入った瞬間、「イラッシャイ」の掛け声と共に、一瞬でメガネがくもり、視界がゼロに。

どこに座席があるのか分からず、メガネを外して、やっと空いた席を見つける。
注文は、ここの名物「とんしお」。600円。大盛りあり。
ここも、やはりお勧め。美味しいし、味もきつくない。

で、もう一つの名物「チャーシューおにぎり」も頼む。150円。
これもなかなかでした。

これにて、当初目論んでいた、全ての任務を完了。
12月の北海道にしては、相当レベルの高い観光ができたと自負している。(あくまで自負)
ほかにも、スキーなどができれば尚可だったが、あんまり遊んでいるわけにもいかず、
ホテルへ戻る。

今日の宿泊先は、札幌郊外の千歳市にある、ホテル日航千歳

どこかで聞いた名前だ。
そう、私が3年前の冬に利用し、あまりの交通の不便さに当HPでも愚痴を垂れた、あのホテルだ。

今回は、なぜあえてそこを利用したか。
JAL50周年記念の、バーゲン運賃(税サ別で 5,000円)をやっていたからである。

値段の安さもあるが、最終日は落ち着いたところでノンビリしたかったので、札幌市内とか
ではなくて郊外の、落ち着いた雰囲気のホテルを選んだのである。

ところで、この福住駅からは、なんとホテル日航千歳(千歳ターミナル)行きのバスが出ている。
いつこんな路線ができたのかは不明だが、千歳方面の交通事情は大幅に便利になったようだ。

路線バスで1時間20分ほど。千歳ターミナル(終点)に到着。
ホテルは、すぐ向かいにある。

 

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