2001年冬 小樽と札幌 (4)


5: ホテルあれこれ

このホテルでは、ちょっとした作戦に出た。

チェックインは午後1時とあらかじめ伝えていたのだが、既に午後の4時を回っていた。
そこで、これを利用して、フロントでのチェックイン時に、簡単にお詫びの言葉を添えた
のである。

たしかに、礼儀としては当たり前かもしれない。遅れてきたのは私だ。
だが、あらかじめ告げたチェックインの時間どおりに来る客は、あまりいないのではないか。
しかも、それを詫びる客は少ない、というか見たことがない

これは、ちょっとした心理的イメージアップ作戦である。

ただでさえ、私は5,000円のバーゲン客である。
まともに正規料金を払って泊まる客とは、なんらかの差別があってもおかしくはない。
しかし、前夜の小樽のように、また [ 眺望=壁 ] 、ではあまりにも悲しい。

そこで、上記のように詫びを入れることで、少しでも一般客との差別を解消し、つまりは
いい部屋にアサインされることを狙ったものであった。
ただ、このホテルは、どこに泊まっても、それなりの眺めは保証されていたようだ。

通されたのは、ごく普通の部屋であった。(笑)

そして、ここにもベルボーイ(荷物持ち)がいた。
3年前の旅行記で、
「こんな怠慢経営をやっていたら、いつか潰れる」
と書いたのだが、潰れるどころかベルボーイを雇う余裕すらあったわけだ。

ところで、ここのベルボーイは、慣れている、というか落ち着いている。
前日の小樽のほうがイキのいい全日空系 であるのに大して、こちらは落ち着きのJAL
いった感じか。
あ、ホテル自体がJALの系列なんだから当たり前か。。

客室自体も落ち着いている。旅慣れた玄人向け、といった所だろう。
小樽のほうにはなかった、旅行カバンの置き場スペースも、部屋の中にある。
しかもベルボーイは、ちゃんとそこに荷物を置く。

ところで、このホテル日航千歳の環境が、ここ3年で大きく変わったようだ。
それは、交通の便、である。

   1998年12月   2001年12月 
ホテル〜空港間・無料バス  4往復/日 17往復/日
最寄り駅までの民間バス  18時台 23時台

ということで、大きな進歩である。
注)17往復といっても、朝と夜だけではあるが。

チェックインして、地元のテレビを見て、少し勉強していると、かつての同期から電話が入る。
彼は、図らずも札幌に飛ばされ、いや配属された人である。

20:00に、新札幌という駅で待ち合わせることにした。
ホテル最寄りの千歳駅までタクシーを使って、そこから快速で19分のところだ。

 

6: 同じJRでも違うんだね

千歳駅に着いたのは、少し遅れて19:25頃。
ここで、駅ではこんな表示が出ていた。

 19:32   普通   小 樽 
 19:41   快速  札 幌 

どちらを使っても、目的地である新札幌には着く。
新札幌までの停車駅は、

普通:千歳>長都>庭園>恵庭>恵み野>島松>北広島>上野幌>新札幌
に対して、
快速:千歳北広島新札幌

といった具合。駅間の長さは、3−5分といったところ。

私は時刻表を持っていなかったが、1分でも早く着きたかったので各駅停車に乗った。
快速だと19分かかることは知っていたため、到着が20時ちょうどになってしまう。

ここで、東京の感覚を使う。
通過することで1分到着が早まる、というのが通常だ。

すなわち、このケースでは各停のほうが6分ほど遅い。
ということは、新札幌あたりまでは、各駅停車のほうが早い、と踏んだ。
もし万が一、上野幌で通過待ちがあっても、アナウンスがあるだろうから北広島で乗り換えを
すれば良いではないか。

幸いガラガラだったので、空いている席に座る。
で、各停に乗ってさあ出発!!

出発と同時に、アナウンスがあった。

「途中、新札幌には20時19分、、、」

ハ?

この人、次の列車と間違えてるな、とか思った。
で、現に間違えているようだった。

長都、庭園、恵庭、恵み野と、停車時間はほとんど無く、後ろの列車との時間もほとんど
詰まっていない。この分だと19:55くらいには着くかな、、と思った。

「島松です。島松で、11分 停車します。」

・・・うおおおおお!!!

なっ、なんだそれは!!

早速、相手におわびの電話を入れ、待ち合わせ時刻を20分遅らせてもらう。
この駅では、結局快速や特急、あわせて3本の列車に抜かれ、しかも通過した函館からの特急が
雪で4分遅延していたため、実際は15分待つことになった。

恐ろしやJR北海道。

次の北広島で、さらに次の快速、に乗り換えた。
その快速も4分ほどれていたらしく、結局新札幌に着いたのは20:20。
相手はカンカン、でもなかったが、横浜で買っておいた真空パックのシウマイを渡したら、
望郷のあまり、涙ぐんでいた。(笑)

しかしなんなんだ11分待ちっていうのは。

 

・【教訓1】 用もないのに各停に乗るな

・【教訓2】 常識を信じるな

かくして、夜の11時頃まで居酒屋で語り、電車で帰路についた。
千歳駅からは、さすがにバスはもうないのでタクシーを使う。
実にゴージャスだ。

【参考資料】

   各停 

 快速 

次の快速

千 歳 19:32 19:41 19:56
長 都 19:36
庭 園 19:38
恵 庭 19:41
恵み野 19:44
島 松 19:58
北広島 20:10 19:53 20:08
上野幌 20:16
新札幌 20:19 20:00 20:15

 

7: 最終日

ついに最終日である。

とはいえ、もう前日までの段階で、ミッションは全て達成されている。
あとは、勉強 をするだけだ。

ホテルのチェックアウト時間は昼の12時と遅いので、時間ギリギリまで粘り、ホテルを
出たのは11時59分であった。

その後、ホテルの中のレストランを見てみる。
昼はかなり安かったので、入ってみることにした。

何のキャンペーンかは忘れたが、税込み 1,365円 でバイキングができる、とある。
ホテルにしては、異常なほどの安さだ。
これを頼み、いろんな物を食べまくった。

1時間ほど食べ(笑)、その後一度空港へ行って荷物を預け、またホテルの近くまで戻ってくる。

ホテルの裏手にある千歳市立図書館へ。
子供や自習の高校生などで、かなり賑わっていた。

ここで、3時間ほど自習をしていると、ほどなく閉館となった。

ちなみに、この日も路面は超バッド・コンディションであり、正真正銘のスケートリンク状態。
「雪かき」がなされていない箇所では、歩行は困難を極める。
綱渡りをしているようなものだ。

そのためか、高校生くらいの人でも、大半が親の車に迎えられ、そして帰っていった。
私はバス停まで歩き(相当、神経を使わないと滑る)、新千歳空港まで行った。

あとは夕飯を食べ、土産物を買い(大半は20時で閉まってしまう)、21時前に離陸。
そのまま、めでたく帰宅、となったわけである。

 

8: 総括

今回、「総括」という項目ができた。

この旅行は、半年前から、おおまかな構想というか願望を抱いていたが、最初は1泊の
つもりでいた。
ただ、今までにできなかったことを実行するには、最低3日は必要だと分かった。

今回、自分としては健全な観光をしたといえる。(笑)
普通の人なら、もっといろんな所を回るだろうが、あんまり急ぐと、そればっかりに気を
とらわれて、何も得られないのではないか。

しかも、あのスリッピーな雪道である。
転んだりしては、おおごとだ。

あと、今回は行かなかったが、12月の札幌では
ホワイト・イルミネーション

というものもやっている。冬ならではの企画、こちらも良い。
雪まつりと違って、ホテルの値段もつりあがらない。

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今回回ったところは、基本的にすべてお勧めできるところだと思います。
行って損はないでしょう。

あんまり突っ込むべきネタがなかった(汽車を除く)ので、情報主体で書いてみました。
冬に札幌あたりを旅行する際には、このページを参考にしてもらえると幸いです。

あと、休館日などにはご注意を。
たとえば札幌ドームは、週に1,2回は全面休業しています。

以上、終わり。

ここまで読んで下さって、本当にありがとうございました!

 

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