5: ホテルあれこれ
このホテルでは、ちょっとした作戦に出た。
チェックインは午後1時とあらかじめ伝えていたのだが、既に午後の4時を回っていた。
そこで、これを利用して、フロントでのチェックイン時に、簡単にお詫びの言葉を添えた
のである。たしかに、礼儀としては当たり前かもしれない。遅れてきたのは私だ。
だが、あらかじめ告げたチェックインの時間どおりに来る客は、あまりいないのではないか。
しかも、それを詫びる客は少ない、というか見たことがない。これは、ちょっとした心理的イメージアップ作戦である。
ただでさえ、私は5,000円のバーゲン客である。
まともに正規料金を払って泊まる客とは、なんらかの差別があってもおかしくはない。
しかし、前夜の小樽のように、また [ 眺望=壁 ] 、ではあまりにも悲しい。そこで、上記のように詫びを入れることで、少しでも一般客との差別を解消し、つまりは
いい部屋にアサインされることを狙ったものであった。
ただ、このホテルは、どこに泊まっても、それなりの眺めは保証されていたようだ。通されたのは、ごく普通の部屋であった。(笑)
そして、ここにもベルボーイ(荷物持ち)がいた。
3年前の旅行記で、
「こんな怠慢経営をやっていたら、いつか潰れる」
と書いたのだが、潰れるどころかベルボーイを雇う余裕すらあったわけだ。ところで、ここのベルボーイは、慣れている、というか落ち着いている。
前日の小樽のほうがイキのいい全日空系 であるのに大して、こちらは落ち着きのJAL と
いった感じか。
あ、ホテル自体がJALの系列なんだから当たり前か。。客室自体も落ち着いている。旅慣れた玄人向け、といった所だろう。
小樽のほうにはなかった、旅行カバンの置き場スペースも、部屋の中にある。
しかもベルボーイは、ちゃんとそこに荷物を置く。ところで、このホテル日航千歳の環境が、ここ3年で大きく変わったようだ。
それは、交通の便、である。
1998年12月 2001年12月 ホテル〜空港間・無料バス 4往復/日 17往復/日 最寄り駅までの民間バス 18時台 23時台 ということで、大きな進歩である。
注)17往復といっても、朝と夜だけではあるが。チェックインして、地元のテレビを見て、少し勉強していると、かつての同期から電話が入る。
彼は、図らずも札幌に飛ばされ、いや配属された人である。20:00に、新札幌という駅で待ち合わせることにした。
ホテル最寄りの千歳駅までタクシーを使って、そこから快速で19分のところだ。
6: 同じJRでも違うんだね
千歳駅に着いたのは、少し遅れて19:25頃。
ここで、駅ではこんな表示が出ていた。
19:32 普通 小 樽 19:41 快速 札 幌 どちらを使っても、目的地である新札幌には着く。
新札幌までの停車駅は、普通:千歳>長都>庭園>恵庭>恵み野>島松>北広島>上野幌>新札幌
に対して、
快速:千歳>北広島>新札幌といった具合。駅間の長さは、3−5分といったところ。
私は時刻表を持っていなかったが、1分でも早く着きたかったので各駅停車に乗った。
快速だと19分かかることは知っていたため、到着が20時ちょうどになってしまう。ここで、東京の感覚を使う。
通過することで1分到着が早まる、というのが通常だ。すなわち、このケースでは各停のほうが6分ほど遅い。
ということは、新札幌あたりまでは、各駅停車のほうが早い、と踏んだ。
もし万が一、上野幌で通過待ちがあっても、アナウンスがあるだろうから北広島で乗り換えを
すれば良いではないか。幸いガラガラだったので、空いている席に座る。
で、各停に乗ってさあ出発!!出発と同時に、アナウンスがあった。
「途中、新札幌には20時19分、、、」
ハ?
この人、次の列車と間違えてるな、とか思った。
で、現に間違えているようだった。長都、庭園、恵庭、恵み野と、停車時間はほとんど無く、後ろの列車との時間もほとんど
詰まっていない。この分だと19:55くらいには着くかな、、と思った。
「島松です。島松で、11分 停車します。」
・・・うおおおおお!!!
なっ、なんだそれは!!
早速、相手におわびの電話を入れ、待ち合わせ時刻を20分遅らせてもらう。
この駅では、結局快速や特急、あわせて3本の列車に抜かれ、しかも通過した函館からの特急が
雪で4分遅延していたため、実際は15分待つことになった。恐ろしやJR北海道。
次の北広島で、さらに次の快速、に乗り換えた。
その快速も4分ほど遅れていたらしく、結局新札幌に着いたのは20:20。
相手はカンカン、でもなかったが、横浜で買っておいた真空パックのシウマイを渡したら、
望郷のあまり、涙ぐんでいた。(笑)しかしなんなんだ11分待ちっていうのは。
・【教訓1】 用もないのに各停に乗るな
・【教訓2】 常識を信じるな
かくして、夜の11時頃まで居酒屋で語り、電車で帰路についた。
千歳駅からは、さすがにバスはもうないのでタクシーを使う。
実にゴージャスだ。
【参考資料】
各停 快速
次の快速
千 歳 19:32 19:41 19:56 長 都 19:36 レ レ 庭 園 19:38 レ レ 恵 庭 19:41 レ レ 恵み野 19:44 レ レ 島 松 19:58 レ レ 北広島 20:10 19:53 20:08 上野幌 20:16 レ レ 新札幌 20:19 20:00 20:15
7: 最終日
ついに最終日である。
とはいえ、もう前日までの段階で、ミッションは全て達成されている。
あとは、勉強 をするだけだ。ホテルのチェックアウト時間は昼の12時と遅いので、時間ギリギリまで粘り、ホテルを
出たのは11時59分であった。その後、ホテルの中のレストランを見てみる。
昼はかなり安かったので、入ってみることにした。何のキャンペーンかは忘れたが、税込み 1,365円 でバイキングができる、とある。
ホテルにしては、異常なほどの安さだ。
これを頼み、いろんな物を食べまくった。1時間ほど食べ(笑)、その後一度空港へ行って荷物を預け、またホテルの近くまで戻ってくる。
ホテルの裏手にある千歳市立図書館へ。
子供や自習の高校生などで、かなり賑わっていた。ここで、3時間ほど自習をしていると、ほどなく閉館となった。
ちなみに、この日も路面は超バッド・コンディションであり、正真正銘のスケートリンク状態。
「雪かき」がなされていない箇所では、歩行は困難を極める。
綱渡りをしているようなものだ。そのためか、高校生くらいの人でも、大半が親の車に迎えられ、そして帰っていった。
私はバス停まで歩き(相当、神経を使わないと滑る)、新千歳空港まで行った。あとは夕飯を食べ、土産物を買い(大半は20時で閉まってしまう)、21時前に離陸。
そのまま、めでたく帰宅、となったわけである。
8: 総括
今回、「総括」という項目ができた。
この旅行は、半年前から、おおまかな構想というか願望を抱いていたが、最初は1泊の
つもりでいた。
ただ、今までにできなかったことを実行するには、最低3日は必要だと分かった。今回、自分としては健全な観光をしたといえる。(笑)
普通の人なら、もっといろんな所を回るだろうが、あんまり急ぐと、そればっかりに気を
とらわれて、何も得られないのではないか。しかも、あのスリッピーな雪道である。
転んだりしては、おおごとだ。あと、今回は行かなかったが、12月の札幌では
ホワイト・イルミネーションというものもやっている。冬ならではの企画、こちらも良い。
雪まつりと違って、ホテルの値段もつりあがらない。------------
今回回ったところは、基本的にすべてお勧めできるところだと思います。
行って損はないでしょう。あんまり突っ込むべきネタがなかった(汽車を除く)ので、情報主体で書いてみました。
冬に札幌あたりを旅行する際には、このページを参考にしてもらえると幸いです。あと、休館日などにはご注意を。
たとえば札幌ドームは、週に1,2回は全面休業しています。以上、終わり。
ここまで読んで下さって、本当にありがとうございました!