1998年2月 九州北部への旅 (6)


7: 博多の夜

飛び乗った特急は「有明26号」。「つばめ」ほど新しくないが、乗降扉が車両の中央に一つだけあるという、異様なものであった。JR九州には、このような怪しい特急が多い。また、同じ線なのに特急が2種類あるのも特徴だ。奇抜といえば奇抜ではあるのだが(^^; この特急は、よく停車する。行きに乗った「つばめ」は、博多を出たら鳥栖・久留米・大牟田にしか止まらず、これは私でも一度は耳にした駅名ばかりなのだが、この特急はほかにも上熊本・玉名・荒尾・瀬高・羽犬塚・二日市にも止まった。これは我々は全く聞いたことのない駅名であり、特に荒尾に着いた時などは「力士みたいだ」と言ってはしゃいでいた。

博多に着いた。余談だが九州では、車内放送は「まもなく〜に到着します」と言わずに「まもなく〜に着きます」という。少し文化の差、といった所か。博多で大荷物を取り出し、地下鉄で祇園駅へ行き、駅を降りてすぐのビジネスホテル・東横インにチェックインする。前払い制であるが、二人で一泊朝食つき1万円にもならない。見かけは新しそうだが、なんだか安すぎる。大丈夫なのだろうか(^^;

ホテルのロビーに5人ほどいたので、一緒に待ち合わせ場所の博多駅へ「歩く」。地下鉄に乗ると200円取られるが、実は歩いても博多駅まで10分もかからない距離であった。1年生だけ10人ほどで、博多天神の焼肉を食べる。やはり1年生だけ、というのは気兼ねしないので良いものだ。しかし所属キャンパスが違うと、同じ大学なのにわからない話が多すぎて困る(^^;

ホテルに戻ると、意外に部屋の中も快適だ。本当に1万円でいいのか、とも思う。この後、帰る人、地元の人を見送って、宿泊組はホテルへ。この夜は結局3時頃まで起きていたが、翌日(いや当日か)は広島へ行く予定があり、寝坊してはいられない。

朝食はバイキング形式であったが、食料は3種類ほどしかなく、ほとんど「必修科目」状態であった。だが、この安さを考えれば文句を言う余地は無かった。チェックアウトの10時を少し過ぎたところで出発。大荷物を抱えて博多駅まで歩いた。

 

8: 宮島・厳島神社へ(広島県だが)

博多駅まで来た所で、解散して一人となる。博多から新幹線で広島へ。小倉まで乗った所で、「日本の新幹線、全区間制覇」(^^;; 別に乗りつぶしをしたつもりは無いのだが、成り行きでそうなってしまっただけである(笑) 新幹線の車両を使う博多南線とかいうのはまだ乗ってないけど、あれは新幹線じゃないからいいや。

↑ 広島電鉄の1日乗車券 宮島厳島神社の鳥居(水中) ↑

約2年半ぶりに、広島へ降り立つ。とりあえず、ここから宮島へ行く。宮島へは、JRを使うのと、広島電鉄(路面電車)を使うのと2通りの行き方があるのだが、一日乗車券もある広島電鉄にする。それを買おうとすると、「宮島に行かれますか?」 宮島へ行く船も乗れる一日券があるのか? 「はい」 「当日のうちに、帰ってこられます?」 なんだそりゃ?(^^; 「はい」 「でしたら、こちらね。宮島へ船で渡る時は、松大を使って下さいね」 ずいぶん丁寧な人だ。ただ、知らない人が「松大」と聞いても解らないんじゃないか?(^^;

松大とは、宮島航路における広島電鉄の船「松大船」のことで、本州側の「宮島口」と、宮島の桟橋を結んでいる船である。 この航路には、JRの船も参入している。JRの周遊券などでは、逆に広島電鉄の松大船は使えない、という複雑な確執がある。 とにかく宮島は島であり、江ノ島のように橋がないので船で渡るしかない。 私の買った一日乗車券は、松大船なら何回でも乗船OKというわけだ。一日中、乗り回していても文句は言われない。(尋問はされるだろうが^^;)

まずは広島駅から、「広電宮島」行き路面電車に乗る。最初は路面電車として、街中を堂々と走る。広島市一番の繁華街の道路も通行する。そして、途中の西広島で「電車」となり、線路の上を走るようになる。JRより時間はかかるが、1時間弱で終点に到着。ここから船に乗る。船で約10分、宮島桟橋に到着である。

NEXT (7)