1998年2月 九州北部への旅 (1)


1: 出発

1998年2月、私の所属する鉄道研究会の追い旅(4年生追い出し合宿)のため、九州へ行くことになった。合宿地は大分県別府市である。ちなみに大学は南関東にある(笑) 金がかかる。ハワイへ行く方が安いはずだ。ただ、ハワイで買い物をしまくる人間に比べれば安いものだ、と開き直り切符を買う。買った切符は「九州北ワイド周遊券」。98年3月で周遊券は廃止になってしまうらしいが。ちなみに「ワイド」と名前のつく周遊券は、関東では都区内出発しか扱ってくれない。横浜から出発が出来ないのである。仕方なく横須賀線で東京へ行き、のぞみ号に乗ることにした。

いざ出発となると、荷物が想像以上に重い。肩にかけても手に持っても辛い。なんせ冬の4泊(合宿2泊、1年生の集まりで1泊、帰りの寝台列車で1泊) なのだから洋服が相当な比重を占める。「横須賀線は混んでいるだろうなー」と思いながら駅へ。横浜までは、例日通りのラッシュ。長さ1メートルほどのカバンが降りる人の邪魔になったことは書くまでもない。 意外にも、横浜でドア際に立つことができ、この問題は解決した。

東京で降り、いったん改札を出てから周遊券で入り直し、のぞみ号に乗車。発車3分前だった(笑) 隣の席を取っていた友人は、20分前に来ていたとのこと。まあ、普通そうなんだけどね(^^; 一本電車が違っていたら遅刻だったというわけだ。 さてこの新幹線、新横浜にも停車した。横浜市民としては、この駅から乗るというのが筋なんだろうけど・・・。 新横浜を出ると、あの時速270km走行の開始である。東名高速でこれをやったら、一発で免停になるだろう。 この日は、なぜか車内を歩く力士の姿が多く目についた。 力士は大きい。率直な感想だ(笑)

いつもの一人旅と違って、やはり話していると時間の経つのが早い。もう新大阪だ、という感じだ。力士は、大阪場所のためここで全員が下車したはず。 腹が減った私は、弁当を買いに車内のサービスカウンタに向かった。本当は東京駅で買う予定だったのだが(^^; そのカウンタには、名前は忘れたが大阪の名所のイラストが9個ほど書いてある大きな弁当であった。 「ほかには、ないんですか?」「すいません、こちらだけです」 らしいので、これを買った。 当然、中身は普通の駅弁だった(笑) 友人は阪急マニアのようで(^^;、大阪近辺では電車の解説など様々な知識を私に教授してくれた(・_・;)

列車は定刻に北九州の「小倉」に到着。九州が初めてという友人がはしゃいでいるのを尻目に、私は乗り継ぎホームへと向かう(笑) ここからは「日豊本線」であり、別府まで特急で1時間ほどである。 今度来る特急は「ソニック」という名前の特急。整髪量の一種か?とも思ったが、来たのは新型の車両。乗っていて、カーブでも減速しないという恐い列車だ。座席も、アタマを乗せる部分がミッキーマウスの耳そっくりであった。乗り心地は、飛行機と同じようなものであった。

「別府〜、別府〜」というアナウンスと同時に、列車は別府へ着いた。駅前には数人のダフ屋(笑) が駐在しており、「兄ちゃん、宿決まってんの?」などと話しかけて来る。どうやら客に困っているらしい(笑) 駅周辺は、近代的でありながら人が少ない。立派な古いタワーが一つあった。ここは明日登ろう、と思って宿に到着した。

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