2000年冬 厳寒の稚内・札幌 (2)


3: 日本の最北端、宗谷岬へ

空港に着いて、まずはカメラ(写るんデス)を買った。また、これを買ったために、死ぬほど寒い思いをすることにもなる(?)。まずは、素晴らしい旅行記に華を添える必須アイテムを軽く入手した。

家からカメラを持っていくと、寒さで壊れる危険性があるからである。

さて、この空港から稚内駅までは路線バスがあるが、これに乗ると、稚内駅発宗谷岬方面行きの、1日3往復のバスに乗り遅れるため、空港に近いバス停から乗ることにした。

注)稚内空港は、稚内駅と宗谷岬の、ほぼ中間地点にある。遠いので全行程タクシーを使うわけにはいかない。バスでも片道1,000円以上かかるが。

しばらく待って、手袋・マフラーなどをして、カメラを入れて、タクシーでバス停へ向かった。

着いた先は「自動車学校前」というバス停。ここで、30分待つことになる。

 

↑ バス停は海沿いにあった。稚内駅と宗谷岬のちょうど中間地点。

 

何もない。

たしかに自動車学校はあるが、雪に埋もれているため当然閉鎖中。しかも、すぐそこに海があるため、非常に風が強く、フードが脱げる。気温は−2度。

仕方ないので、海のほうへ散策を試みる。しかし、5歩くらい歩いたところで、底なしの深雪に足をとらわれ、続行不可能(笑)

前後左右、どちらへ進んでも同様。(道路の反対側には行けるが)

主人公、行き場を失う。

普通ならリセットボタンを押すだろうが、そうもいかないのが現実のつらい所。仕方なく30分弱の間、風速12m程度の冷風に耐えた。

そして、定刻にバスが来て救われる。ここから「宗谷岬」まで、バスでおよそ30分。左手にはずっと海。右手には原生花園などを見ながら、漁港を過ぎる。

途中、「宗谷」というまぎらわしいバス停がある。自動放送でも注意があったが、ここで間違って降りてしまうと、ほぼ生存は不可能となる。宗谷から宗谷岬まで、バスで15分ほど。

宗谷岬到着。土産物店はすべて閉鎖中。それもそのはず、このバスで来た観光客は5人であった。

↑ 東急系列・宗谷バスの宗谷岬バス停。見ての通り雪に埋もれている。

↑ 「日本最北端の地」の碑。ここより北には、(地球一周しない限り)日本はない。

 

4: ホテルへ直行

宗谷岬から帰りのバスに乗り、稚内駅へと向かう。そして、ジャンパーから携帯を取り出した。

が、携帯が非常に冷たくなっているのに気づいた。ためしに起動してみるが、動作が鈍くなっている上に、画面が切り替わるとき、前の画面が残像として残るという超常現象が発生したため、先発要員から外し、懐に入れて暖めることにした。

バスの乗客はほとんど増減せず、そのまま過ぎていく。しかし、だんだん景色が都市らしくなってきた。少なくとも、住宅地の存在が確認できない網走よりは、都市として機能しているようだ。

南稚内という駅を通る。しかし、この駅は地元の人にとっては、「あってないようなもの」だろう。列車は1日5本程度だし、ほとんどが特急だ。それに、稚内へ行くには、バスが頻繁に出ている。

そして、50分ほど乗り、稚内駅に着く。

↑ 夕暮れの稚内駅。夕暮れといっても、たしかまだ午後3時半過ぎだったような。

 

そのまま、「稚内全日空ホテル」という、地元では唯一豪華であり、なんとも目立つホテルに泊まった。インターネット予約だと、6,800円で素泊まりができる。(期間限定)

14階建てで、部屋は7階。しかし、ツインルームであった(私は一人)。また、3時半頃であったが、既にあたりは暗くなりかけていた。

部屋でのんびりする。夕食をどこにしようか、など。しかし、やはり地元の番組に目がいってしまう。

 

その3へ続く