ある日の一言 ビジネススクールへの挑戦
(2004年12月〜2009年6月)

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内容紹介

ビジネススクールで勉強するため長い間準備を行ってきた。自分は技術者だけど会社でビジネスマンとして働くのであれば仕事の基礎を勉強すべきだと昔から考えていた。その勉強をどのようにするのか、具体的になってきたのが2004年も終わりに近づいた頃であった。


2004年12月19日
12月18日は新宿に行ってきた。俺にとってこれから何が必要か。今の時期に何をすべきかをず〜と考えた結果、MBAの取得を次に目指すことにした。MBAというのは経営学修士号で会社の中で必要なマーケティングや財務、金融論、特許戦略など、会社組織の運営に必要な基礎的な要素が全て含まれているのだ。

少し前に会社の仕事で俺のテーマとして、生産性向上と、原価低減というのがあったが、そのテーマは俺にとっては非常に大きくて難しいものであった。というのは財務諸表を見て、会社の過去の分析を行い、どこを伸ばしていくのかを自分なりに判断するのだが、財務諸表の見方が全くわからないのだ。

本屋でMBAの本を買って読んでみると、マクロ理論とかミクロ理論とかマーケティングなど、会社が繁栄する基本的なことが書かれていたのだ。俺はそういう分野があることは知っていたが内容は全く知らなかった。

その中に財務諸表の見方もあった。また人材育成というところでは、おもしろいことに人間の心理的な分析結果が書かれており、人間には欲求があり、入社何年目の社員だと、今こういうことを望んでいるから、こういうことに力を注ぐはずだと、だから会社としてはこういう内容の仕事を与えたほうがよい。

など書かれている。これはおもしろい。結局、会社の業績を伸ばしていくには、人のやる気が一番影響すると俺は考えているからだ。世の中にはこういう学問があったのか。知らなかった!

昨日行ってきたのはイギリスの大学の日本語プログラムというので、土曜日に授業があり、2年間勉強してMBAを取得するコースだ。ただ金額がかなり高くて、NOVAの授業どころではないのだ。

国内の大学もいろいろ探しているが、会社に行きながら勉強できるところはなかなか見つからないのだ。本当は1年もしくは2年ぐらい会社を休んでヨーロッパもしくはアメリカで勉強をしたいが、それこそ簡単なことではない。

外国の大学で授業を受けるにはそれなりに高度な英語力を身につけておかないと駄目でおそらく今の俺の英語レベルでは無理だと思う。TOFELのテストも受けなくては。お金のこともあるし、会社のこともあるし、家族のこともあるし、俺も若くはないから条件がそろえば早めに勉強したいと思っているのだが。さあどうしようか。

2005年2月〜5月頃
俺はその後MBAを勉強するため計画書を作成して会社に提出した。その内容は、「2年間、海外の大学院でMBAを勉強したいので会社を休職させてください」。

俺はその計画書を出す前に家族会議を開いた。2年間会社を休職する間、収入はなくなる。食費、生活費はどうなるのか。海外の大学院に1年間行くと、学費、生活費を合わせて1千万円ぐらいかかるそうだ。おまけに妻や子供たちの生活はどうするのか。

我が家には貯金がない。どうするか。俺は考えに考えた。奨学金を利用するのか。会社から借金するのか。自分ひとりの問題ではない。家族みんなで海外に行くのか。自分ひとりで行くのか。

妻からは多くの不満を聞かされた。「そんなことは結婚前の独身のときにやってほしいよ」。よく言われたせりふだ。それでも俺は自分の意志を曲げたくはなかった。この計画は昨日今日考えたのではない。そして俺は妻を説得して海外で2年間勉強する計画を考えた。

会社では常務以上のメンバーで会議を開いて検討してくれた。結果、2年間会社を不在にすることは駄目である、となった。俺はくやしくてくやしくて何とかしようと上長にかけあったが許可はでなかった。

自費で行くのだから会社を休職させてもらおうと言ったが駄目であった。こうなったら会社を辞めるしかない。しかし昨年の3月に博士号を取得したときも社費で博士課程に行かせてもらっていたので、会社には大きな恩がある。その分はお返しせねばならない。

俺は悩んだ結果、とりあえず海外留学に必要な語学の強化に取りかかることにした。今の状態では入学試験すら受かることはできないだろう。準備期間として1年間程度は必要なので俺はまず大学院に受かるための準備に取り掛かることにした。また合わせて国内のビジネススクールについても調査するようにした。現実的に海外に無職の状態で2年間行くのは厳しい。そうであれば国内のビジネススクールでもいいのではないか。

そして、今すぐに勉強をスタートするのではなくて、いつかMBAの勉強ができればよいという考えに変えた。

2006年11月12日
 昨日は高田の馬場に行ってきた。数年前から俺はビジネスの勉強をしたいと思い、いろいろな大学の資料を集めていた。すると某私立大学院のビジネススクールの集中講義が土曜日にあることを聞いて受講することにした。ビジネス(MBA/MBO)の要点を3日間、6講座の授業で説明してくれるのだ。これがけっこうおもしろい。授業内容は、人材・組織、マーケティング、財務・会計、アントレプレヌールシップマネジメント、戦略、技術経営である。

 会社の中で必要な知識を一通り教えてくれるのがビジネススクールなのである。俺は基本的に技術のことしか知らないけど、技術というのは会社の中のほんの一部分だけで、幅広く全体観を持って会社を見る為には他の知識も必要になってくるのだ。全体最適ということだ。その為には俺はビジネススクールで仕事のあり方の基礎知識を学ぶのが手っ取り早いと思っている。

 授業終了後、担当教授にビジネススクールの詳細について話を聞いた。このビジネススクールのMOTというクラスは金、土に授業を行っていることは俺も前から知っており、仕事と両立して授業が受けれるかどうかが俺にとっての焦点だ。あと大学院の修士課程だから当然入学試験もあり、どの程度の能力があれば合格できるかも気になるところだ。その中には英語の能力も要求される。これは英語の授業があるからだが、提出書類の中にTOEIC、TOFELの試験結果というのもあるのだ。どの程度の英語力が要求されるかだ。あとこの大学は超有名私立大学だから世界中から人が集まってきていて入試のレベルが高くなるのは間違いないと思う。あと授業料も決して安くはない。会社にも許可をもらわないとだめだ。いろいろと問題が山積だが実行する価値は十分にある。しかし、・・・。
2007年1月13日
 ビジネススクールの受験と研修の為、先月会社に上申書を提出した。そして役員会議で取り上げてもらった。許可を認めるか認めないか。結局詳細な規定がないので、まずは規定を作るということになった。しかしビジネススクールの申請書類提出は今月の18日までに出さなければならず間に合いそうにない。学校には、金曜と、土曜に行かねばならないため会社を休まなければならない。その為には会社の許可が必要である。そして派遣許可書類をビジネススクールに提出しなければならなかった。

 最初の書類を提出して1ヶ月たっても正式の決定が会社からなかったので、事情を説明して派遣許可書類の記入をお願いして、許可の可否をたずねた。上長2人と1人の役員には賛成してもらい、あとは規定で決定されるとのことであった。ところが、・・・

 俺は別の役員と面接した。その役員は、まず唐突に、「おまえは会社を辞めるわけじゃないだろうな」、「ビジネススクールに行く目的は何だ」、「そこで勉強していったい何の役に立つのだ」、「以前も博士号取得の為に行かせてやったのに今度許可したら2回目だからな」、「博士号の成果は仕事でいかせてるのか」、「今の仕事と平行してできるのか」、「おまえの意気込みをちゃんと書け」といろいろと言われた。話の内容から、自分をスクールに行かせても何の役にも立たないのではないか、自分だけを特別扱いするわけにはいかないんだぞ、と否定的な考えがあることは十分分かった。

 それは規定を作る担当の役員であった。そしてその役員からの要望は、「1年待ってくれ」ということであった。それは規定を作るのに時間がかかるという理由であった。会社としての考えは、まず規定を作り、そして社内で公募し勉強したい人を集めて、書類審査、役員面接を行い公平に決定したいというのであった。当然だと自分も思った。しかし今の自分にとって1年も待つことはできない。

 俺はその面接で自分の考えを話した。ビジネススクールを受験する目的、どのような内容を勉強するのか、将来的にどうしたいかを自分も興奮して互いに議論しながら話した。また自分は2年前にも申請して(そのときは2年間会社を休んで海外で勉強したいことを申請したが却下された)、それから準備を行っていたこと。申請には英語の能力証明書も必要だ。

 自分も会社に上申書を申請をする前に家族のこと、会社のこと、他の社員のことを十分に考えた。ここで許可が得られてビジネススクールに通うとなると確かに2回目の学校である。他の社員の中には、「何であいつだけが2回も行くんだ」という気持ちが起きないわけはない。だから俺は会社の迷惑にならないように、今のNOVAと同じように、休日に自己負担で勉強したいと考えていた。ただ金額はNOVAと比べ物にならないほど高く年間175万円で2年で350万円もかかる。俺は奨学金をベースにあるいはもし可能であれば会社からの借用か補助ができるかのお願いすることは考えていて、上申書類ではお願いした。ただ一番の問題となるのは金曜日を休まなければならないことであった。これがなければ自分で申請して勉強する予定だったのだが、ビジネススクールの教授と話をすると、やはり金曜日、土曜日に授業があるとのことであり、会社の許可が必要とのことであった。

 俺がビジネススクールで勉強する必要があると思ったのは会社の中で仕事をしたから気づいたのである。仕事を効率よくするには会社の仕組みを勉強するのが近道だと俺は考えたのである。本を読んで勉強しても結局表面的なことは分かるが本質は分からないと思った。実際に何冊も本を買って読んだがあまり身につかない。英会話も同じで本を何冊買うよりも専門の会話学校で勉強するほうが短時間で効率よく身につくのであり、それは実体験で分かっている。

 だからビジネススクールで勉強するのに会社の許可を得られず、会社のバックアップもなしで勉強するのは難しいのである。ビジネススクールで学んだことを会社の中でいかすために実行するのである。

 担当役員からの、「1年待ってくれ」の回答で悩みに悩んだ挙句、こう回答した。「会社の決定に従います。ただ自分としては1年待たずにやりたいです」。その役員は「素直じゃないか、よし分かった」。そして多少自分にとってプラスになることも話してくれた。「おまえほど熱心にいってくるやつは他にはいないし、会社としても、その積極的な芽をつぶさずにやっていきたいとは考えている」。結局昨日の会議で決定するはずだったが、そこでは決まらず延期になり月曜日に持ち越しとなった。

 ビジネススクールに関してはもちろん会社に上申する前に家族とも話した。ここでもいい反応はなかった。今マサキは土曜日にスイミングに通っていて送り迎えの為にみんなでついていってるが、これも妻の負担となり小さいショウヤも連れていかねばならない。また土曜日に保育園や学校の行事、父兄参観などがあるので、それも出席できない。妻が、「どうしてパパは来てくれないのって言われるよ」、「私たちのことも考えて実行してるのよね」、「こういうことは独身の間にやってほしかった」と言われた。俺が逆の立場だったら多分そう思って、そう言っただろう。気持ちは本当によく分かるが、俺の年齢、会社の俺の立場からいくとビジネススクールでの勉強のタイミングは今しかないと思っている。逆に遅い気もする。これ以上は遅らせることはできないというのが正直な気持ちだ。そしてもちろん周りのこと全てを考えて俺なりに決断したことだ。

 申請書類の締め切りは18日である。どのような結果になるか。会社の決定によって決まる。ただ自分の意志は固い。1回しかない人生だから、くいのないようにしたいし、もし今回ダメであってもあきらめずにトライする気持ちはある。
1月20日
 前回の続きです・・・。

 ビジネススクールの受験が可能か不可能かの決定は月曜日(1/15)に持ち越された。午前中に連絡を待ったが、結果はなかった。昼過ぎに突然、規定を作る役員から連絡があり、「許可がおりたぞ。社長にお礼を言いにいけ。誓約書を書いてもらうからな」、と言って電話が切れた。

 良かった。本当に良かった。とりあえず第一ステージである会社の許可はおりた。次にすべきことは書類の提出である。願書、履歴書、英語能力の証明書類、自分の担当業務に関する詳細、人物評価書類、大学、大学院の成績書、卒業証明書、エッセイなどがある。この中でやっかいなのは、自分の担当業務に関する詳細とエッセイである。担当業務というのは自分が今仕事でやっていることを書く。エッセイは入学審査の大きな要素の1つになっているらしく、研究計画、テーマ、アプローチ法、なぜ今の時期にビジネススクールに出願するのか、将来の目標に対してビジネススクールがどのような役に立つのか、過去の表彰履歴などを書かなければならない。

 申請書類に関しては昨年大学から取り寄せていたので、書く内容は分かっていて漠然と内容は考えていた。そして会社に申請した頃から内容は吟味していて、何度も何度も訂正しては加筆していた。それでも読み返すと内容は不十分である。質問事項に対して的確に回答しているのか。余計なことは書いてないか。更に何度も読んで訂正して、まぁ大丈夫だろうというとこまでいった。それでも翌日になると、やはりここがおかしいなと、なってしまう。結局書類締め切り日の前日17日に、何度見ても書き直したくなる気持ちが起こることに気づき、思い切って書類を提出することにした。

 会社の許可を得たので受験料も会社もちとなった。自分にとっては非常にありがたかった。金銭的な心配をしなくてよくなった分、自分に対して会社からの大きなプレッシャがかかってきた。胃のあたりがもやもやしてきて、またきたなという感じがした。以前博士課程で勉強していたときも胃がぼろぼろになった。胃の中が出血していて、ポリープがうようよとできていて、ようやく今年それが完治したところであった。

 提出した書類審査の一次結果が2月6日に出る。とりあえず出すものは出した。結果待ちだ。

 その次の二次審査は面接と小論文の作成なのでそちらの準備をしなければならない。小論文の課題は分からないが、インターネットで調べるとその大学で通っている学生がいろいろ書いていて、小論文の作成はボールペンと修正液のみ持込が許されて、1時間以内に1200字程度の小論文を書き上げるそうだ。彼らの中には予備校に通って小論文の書き方を勉強している人もいる。そして、私の予備校からはここのビジネススクールには何人受けて何人が合格、何人が不合格と書かれている。

 俺はそれを見て、俺自身やばいんじゃないか。小論文の勉強なんてやったことがないぞ。けど小論文っていうのはなんだ、論文ではないのか。俺は今まで論文は何本も書いてきたからある程度は書く自信はあるが、小論文とはどこが違うのか、文字数が制限されていることか? 俺が一番いやなのは、時間以内に仕上げることだ。それも手書きで書かなければならない。いつもワープロばかり使っているから漢字をすっかり忘れている。これはぜったいに練習しないとダメだぞ。俺はかなりあせりはじめた。会社からのプレッシャもある。せっかく会社から許可をもらったのに入学試験に合格できなければ全く意味がないのだ。これが俺にとっての第二のステージだ。今日から特訓だ。ところでどうやって特訓するんだろう。
2月11日
 ビジネススクールの第一次試験結果が2月6日に出るので、俺は大学まで確認に行きたかったが会議や出張が重なりとてもそんな気力も時間もなかった。良くても悪くても結果は郵送もしくは宅急便で送られてくるから俺は結果を待っていた。大学の受験結果を待つのは久しぶりで、前日の夜から気になっていた。ところが6日になり、7日になったが結果は大学から送られて来なかった。おかしいな。何で送られてこないんだ?結果が良くても悪くても必ず送られてくるはずなんだが・・・。こうなると受験結果が気になってしょうがない。何でこないんだろう、ようし一度大学に電話するか、いや電話では取り合ってくれないと書いてあったからな、それなら会社が終わってから見に行くかと、いろいろと考えたが、仕事がけっこう詰まっていてそんな時間も取れそうになかった。

 まてよ、結果発表日の日程は合ってるのか? 俺は確か”ある日の一言(1/20)”に2月6日に結果が出ると書いたのでその記憶が残っていたのだが、結果発表日の日程は本当に6日だったか? もう一度資料を確認すると発表日は8日になっていた。何だよ。俺の思い違いだったのかよ。くだらないことで考え込んでしまったな。

 そして8日になり、9日になった。家に帰ると1枚の封筒が大学から届いていた。合格でも不合格でも必ず届くはずだよな。急いで中身を見ると2枚の紙が入っていた。1枚は大学の地図である。もう1枚に書いてあったのは、
 「拝啓 ○○大学大学院ビジネス選考の2007年度4月入学選考に出願いただき有難うございました。貴方は、第一次選考(書類審査)に合格しましたので、ここにご通知申し上げます。つきましては、第二次選考(エッセイ、面接)を実施しますので、以下のとおりご案内いたします」。
 とりあえず一次試験は合格したという結果であった。良かった。いろいろなところからのプレッシャと受験の申請にここまでいろいろ苦労したが、とりあえず一次の結果は良かった。さて次は二次試験だ。

 送付された書類には、次の二次試験の注意事項が書いてある。日程、集合場所、それと・・・、やっぱりそうか。エッセイ(小論文?)は1時間で書き上げないといけないのか。それに辞書等の持ち込みは禁止で、ボールペンと修正液もしくは修正テープのみ使用を認めるとなっている。次の試験の準備をしなければならないけど、かなり不安である。過去の問題は公開されてないから分からない。1時間かけて手書きで論文を書くのはかなりやっかいだ。パソコンだとすぐに修正ができるけど、手書きだと簡単には修正できないから、よく考えて文章を作らないといけない。試験まで残り少ないがしっかりやろう。
2月18日
 今日ビジネススクールの二次試験であった。少し早めに行こうと思って朝7時に家を出た。大学には8時10分ぐらいに着いた。集合は8時40分だから余裕である。今日は東京マラソンが朝からあり、新宿駅に止まったときに、場内放送で出口が大混雑していると言っていた。「朝から大雨だからマラソンも大変だよな」。いやいや人の心配より自分の心配をしろよ。しっかり試験を受けろよ。最寄の駅に着くと駅構内がごったがえしていた。今日は学部の試験日でもあった。

 試験はエッセイ(小論文)と面接で、9時から10時までエッセイの試験、それが終わってから面接である。大学に入るとクラスがMBAとMOTの2つに分かれていた。俺が受けたMOTの受験者は37人であった。MBAもだいたい同じぐらいの人数であった。年齢層は見たところ20代〜50代ぐらいだった。すごいな、年配の人でも向学心があるな。

 エッセイの試験時間が近づくと下書き用紙、回答用紙、そして問題用紙が配られた。問題用紙は開始時間がくるまで裏返しにしなければならなかったが、何が書いてあるのかは透けて見えた。俺は問題を見た瞬間、「おいおいまてよ、俺が予想していた問題が1問もないぞ」、とかなりあせり始めた。全ての問題を裏側から見比べて、どれにするか迷った。2つほど書けそうな内容があった。どちらにするか迷った。そして試験がスタートした。

 1時間で1200字以内という制限があったが、とうていそんなに書くことはできそうにない。いつもの練習でかなりのハイペースで書くとだいたい1200字ぐらい書けたのだが、1時間で1200字、つまり60分で1200字だから、1分当たり20字のペースで書かないとダメなのだ。それを論理的に文章を組み立てて書かなくてはならず俺は悩んだ。ボールペンで書くから慎重に書かなくはならない。それでも書いた後に見直す時間が必要だから、できる限り早いペースで書かないといけない。

 結局俺の予想通り、1200字どころか1000字にも満たなかった。数えると、だいたい850字ぐらいだった(ショック)。それでも内容を再度チェックすることはでき、いくつか文章の修正(修正テープ)もして、とりあえず自分の言いたいことを論理的に書くことはできた。内容の充実度は??? 

 さて次は面接だ。俺はEグループの11人目であった。MOTはE、D、Fグループでそれぞれ12〜13人ぐらいであった。面接時間は10〜15分で、特に問題になるような質問はなかった。自分がビジネススクールで実施したいことを最初に話して、その後いくつか質問が続いた。その中で、少しつらい質問は、「君は○○大学を卒業した後、2年間大学院に行くまであいていたけど、放浪でもしてたのかね」、俺は少しとまどったが、「いえ、○○大学の研究生をして後輩の指導をしておりました」。ここまでは良かったが、「正直に申し上げますと、大学院を受験しましたが失敗しました」と苦笑いしながら答えた。「その後○○大学院に○○先生という有名な先生がいらっしゃって、そこに行くことに決めました」。すると、一人の先生が「あ〜、有名な先生だよね」。その他とりあえず10分ぐらい話をして穏やかに終わった。自分がビジネススクールでやりたいことはとりあえずしっかりと話をすることができた。さてどういう結果になるか。
2月25日
 ビジネススクールの結果が出た・・・。大学から大きな封筒が届いた。中を見ると、合格通知書であった。「拝啓 時下益々ご健勝のこととお慶び申しあげます。 さて、貴方は○○大学大学院ビジネス選考の2007年度4月入学選考に最終的に合格されましたので、ここにお知らせいたします。・・・」。よかった。本当によかった。さてこれからが始まりだ。

 一緒に入っている資料を見ると、いろいろと短期間で準備しなければならない。写真数枚、健康診断書、保証人の捺印など、入学金と学費前期分も1週間以内に納入しなければならない。健康診断書は会社で受けた病院に相談して急いで書いてもらい、保証人は両親にお願いして、そうだあと住民票も取りに行かなくては、必要書類も書いて、「何、写真が3枚も必要。本当かよ」。昨日、今日とどたばたと準備をしている。

 インターネットを見ていて、在学生がプログを書いているのを見つけた。するとどうも入学早々に試験があるらしい。正式にはもちろんまだ連絡がないので分からないが、統計、簿記、会計・・・。本当かよ。統計なんてすっかり忘れているし、簿記や会計なんて勉強したこともないぞ。それらを勉強する為に行くのではないか、いやいや、それらはビジネススクールでは基本中の基本かもしれないぞ。もっと正確な情報を入手しなくては・・・。
3月18日
 大学から連絡があり、入学式、オリエンテーション等の授業説明会の日程が決まった。4月2日だ。何、月曜日じゃないか、確か金曜日と土曜日のみの授業で大丈夫という話だったが・・・。おまけに4月3日に統計、簿記、会計の試験があるそうで、テキストを事前に購入して勉強するようにとなっている。もしその試験に不合格の場合は、4月4、5、6日にそれぞれの講義があり最終日に試験を受けて合格しなければならない。それでも不合格の場合は、今年の9月入学者と一緒に試験を受けるか、来年の4月と9月に試験を受けて卒業までに必ず合格しなければならないと、書かれている。必修科目だから卒業までに単位が必要とのことだ。

 俺はすぐにその内容を会社に説明して了承を得たが、大学側に確認すると、春、夏、秋?に集中授業がありその間は平日に行われるとのことだった。ただ通常の授業は金曜と土曜である。はっきりいってまだ入学前で詳しいことは分からないが、2日に説明会があるからそこではっきりとするだろう。これから会社と学校の調整で苦労しそうだ。

 俺は試験対策用のテキストを急いで手配して1冊は手にいれた。エッセンシャルズ・オブ・アカウンティング英文会計の基礎という簿記、会計の本だ。中身を見ると会計の英単語がうようよと出てくる。何だこりゃ、わけが分からないぞ。その前にもっと簡単な本を読まなくては、と2冊の簿記の基礎の本を買った。さてもう1冊の統計学の本は紀伊国屋のネットで購入しようと先週の土曜日に頼んだが、結局先日木曜日に売り切れで入手不可との連絡があった。本当かよ。それならもっと早く連絡くれよ。

 この統計学の本はなかなか入手することが難しく、毎年試験前のぎりぎりで問い合わせが殺到すると書かれてあった。確か出版元の連絡先が大学から送られてきた資料に書かれていた。俺は急いで電話をして、土曜日に取りに行くから1冊取りおきしてもらうことにした。出版元の本屋というのは、大学の横にあって、大学で使うテキストを中心に扱っている。

    

 そして昨日(3/17)本屋に行き、ついでに大学内も散策した。最近大学のある部でトラブルがおきていて先週から新聞やテレビをにぎわしていたが、特にその騒ぎの気配は見られなかった。はっきりいって大学は広い。春休みだが多くの学生や、今春入学すると思われる人達や、大学を見学する人達が歩いていた。歩きまわっていると銅像がたっていてどうも創設者らしい(また写真を撮ります)。大学内には大きな庭園もある。記念会館もある。どこをどうやって歩いたのかよく分からないが、入学試験を受けたビジネススクールのある建物にやって来た。中に入るとほとんど人の気配はない。掲示板を見ながら歩いていると、成績表が張り出されていた。全員の名前が書かれていて、点数が一目で分かるようになっていた。すごいな。全員の成績評価表を張り出すのか。そして優秀学生として数人の名前が張り出されていた。へぇ、ビジネススクールというのはこういうこともするのか。ここの大学は他の学部でもやってるのかな?

 大学の帰り道、いつも駅までバスで行くのだが、路面電車が走っていることに気づいた。都内で唯一の路面電車が周辺を走っているのだ。へぇ、すごいな。この都電は共通バスカードが使えるのか、とくだらないことで感心して近くの駅まで移動した。この都電はどれだけのっても大人160円、小人80円である。始発駅から終点駅まで1時間ぐらいかかるけどどれだけのっても160円というのはすごいな。ようし今度マサキとショウヤを都電にのせてやろう。
4月1日
 桜の花がきれいに咲いている。もう4月か。早いよな。

 明日はビジネススクールの説明会がある。午前中は会社に行き、午後から大学に行く予定である。明後日は簿記、会計、統計の試験がありテキストを勉強しているがいまいち頭の中に入らない。簿記の仕訳がなんとなく分かった気がするが、いまいちスッキリとしない。統計の本には確率も書いてあり、試験範囲に入っているのかどうかわからないのでとりあえず読んでいるが、確率は俺の苦手な分野の1つである。複雑な数式がどかどかと出てきて頭を痛めている。

 ビジネススクールのホームページ、在校生のプログでいろいろと情報を仕入れているが、試験に関しては特に新しい情報はない。昨年の4月入学者から始まったらしい。それともう俺にとっては古い情報だが、入学試験に関してのQ&Aがあって入学者の英語試験の平均点が書いてあった。そしておそるべき現実と俺の能力の低さを知った。質問内容は
  Q 日本語能力試験や英語能力試験の基準点はありますか?
  A 基準点は特に設けていません。なお2002年度入学生の平均スコアは以下の通りです。
    日本語能力試験(1級317点)/TOEFL(566点)/TOEIC(693点)

 
 な、な、何、俺は今まで数回TOEICを受けたけど、ここまでの点数はまだ到達してない。まだというより、まだまだといったほうが正確だ(恥ずかしくて点数は書けないぐらいだ)。俺は大学にその恥ずかしいTOEICの試験結果を入学申請書類として提出した。それでも英語能力のところは、「まぁ、できる」、という欄にチェックを入れてしまった。ビジネススクールでは英語と日本語の授業が行われる。それは留学生が多いからだ。俺は日本語の授業を全て取るつもりだが、英語の授業にも興味を持っている。

 昨年社会人向けセミナに出席したときにビジネススクールの先生に英語の点数のことを聞いたら、「日本語で授業を取るのであればあまり関係ないですよ」、と言われたような気がするから、入学試験の合否の基準点というのは本当に設定されてないのだと思う。しかし平均点でTOEICが約700点という現実を知ると、俺もそのレベルは取らないといけないなぁ、という気持ちになってしまう。

 入学申請書類の英語能力のところをもっと謙虚に書くべきであったか。ただ俺のNOVAの経験とTOEICの試験を受けた経験からいくと、まずTOEICの試験は特徴があって高得点を目指すのであればそれなりの勉強をして、そのコツをつかめばおそらく高得点は狙えると思う(未熟な俺が言っても効果がないが)。NOVAの生徒との会話でもちろんTOEICの試験や英検の話が出てくる。彼らはもちろん謙虚だから、「自分は何点もとったとか、英検○級もっているよ」、という具体的な話はしないが、おそらく700点ぐらいはとっているように思う。それはたまたま聞いたのが英検1級を受けるという人の話だ。俺は非常に驚いて、「えっ、1級を狙ってるのと叫んでしまった」。狙う目的は、まず自分の英語のモチベーションを維持させる為とのこと。その人はインターネットで準1級の試験を受けたら合格範囲に入ったから、だから1級を狙うと言っていたが、すごいと思う。その人とは同じクラスだが、レベルは向こうがワンランク上の2である。その人はたまに海外の展示会で説明要員をしており、会社でもTOEICの試験であるレベルを要求されたとのこと、そのときに集中的に勉強はしたと言っていた。だから、おそらく700点は超えていると思う。こういう話を聞くとこちらも、ようしやらなくては、という気持ちが出てくる。

 ただ試験で高得点を取るのと英会話ははっきりいって別物である。TOEICはリスニング、文法、長文などでスピーキングは含まれてない(最近会話専門の試験ができたといううわさはあるが)。本当の目的は試験で高得点を取ることではなく、海外の人とのコミュニケーション、更に英作文能力である。それでもビジネススクールの試験にあるように何らかの判断材料として英語試験があるわけだから、やはり試験でも高得点は取れないとダメなんだと思う。俺ははるか昔に英検3級を受けたけどダメだったという嫌な記憶が残っていて、まだまだそこから抜け出せない。1級とは言わないが2級とか準2級とか受けてみるかな。せっかく英語を勉強しているのだから。
4月8日
 桜が少し散り始めていて葉桜になりかけている。暖かくなってきて気持ちがいいな。ぼっとしそうだ。

 いやいや、ぼっとするどころじゃないよ。今週はほとんどビジネススクールに行っていた。月曜日に学生証の交付を受けて、その後入学式、説明会に参加した。翌日の火曜日に簿記、会計と統計の試験をした。簿記、会計、統計と書くと3つあるようにみえるが、簿記会計と統計の2つの試験である。

 結果を先に書くと、簿記会計は不合格、統計は合格だった。簿記会計の試験は問題を見た瞬間、今まで受けたタイプの試験とは全然違うもので、授業時間中に悩みながら回答した。とりあえず全部埋めることは埋めた。答え合わせをすると意外に合っていたことは驚きであったが、不合格は不合格である。受験者は100人、120人? はっきりいって人がかなり多くてクラスが暑かった。どこからこんなに人が現れたのかよく分からない。今年の新入生、現役生が混ざっていたのかもしれない。その日の夜にネットに合格者が発表された。簿記会計の合格者は19人、す、少なすぎる。それに比べて統計は66人。この違いは何だ。それよりも、簿記会計に落ちたということは、明日明後日の集中講義に出席して再テストを受けなくてはならない。

 会社に報告して集中講義への出席許可をもらわなければならない。簿記会計、統計は必修科目で全員自動登録されている。そして卒業までに必ず合格しなければならない科目だ。俺はビジネススクールへの授業の出席を金、土曜日と考えていた為(そのように聞いていた)、ただでさえこの説明会と試験で月、火曜日に学校に来たことが心苦しかった。その上、水曜、木曜日も学校に行かせてほしいとは、なかなか言えない状況であったが、不合格は不合格である。

 最初の説明会のときに、簿記会計、統計は不合格であれば評価はFがつき、−1になると言っていたのでなんとしても受かりたい気持ちはあるが、会社からダメと言われたら行くことはできなくなる。はっきりいって余計なところに気を使いストレスが溜まりそうだ。評価はA+(100〜90点)、A(89〜80点)、B(79〜70点)、C(69〜60点)、F(59点以下)となっており、A+は3、Aは2、Bは1、Cは0、Fは-1となっている。マイナス評価というのは始めて聞いた。そしてこの平均点が1.0以上ないと卒業できないとのことである。けっこう厳しい。A+とAは相対評価である。

 俺の経験からいくと大学院の修士課程は大概授業に出てそれなりのレポートを報告すれば優がもらえていたが、このビジネススクール(大学院商学研究科)は相対評価が多くて、簡単に成績優秀にはなれないことがはっきりと分かった。授業も前もって準備が必要で、授業中の積極的な発言がかなりの割合で評価の対象となっている。例えば、ある授業の成績配分は、中間試験30%、ディスカッションを含む授業貢献度40%、期末レポート30%などとなっている。その他にサプライズ小試験を課す授業もある。
 
 簿記会計の話に変わるが、マイナス評価を受けて9月にもう一度トライすることも考えたが、これからどんどん大変になるのに出来ることは今やっておかないと、例え集中講義を受けて再試験が不合格でもあっても、これからの本格的な会計の授業についていけない。

 そして結局会社に申請して、水、木曜と授業に出て再試験を受けた。簿記会計の試験は簿記2級、3級のレベルだといっていた。再試験でもいまいち自信がないから、授業後先生と話をした。先生から簿記3級はあったほうがいいとのアドバイスを受けて、ひそかに挑戦することを決意した。先生いわく、簿記会計では仕訳ができるようになるのが目的ではなく、会社の財務状況を把握できるようになることが目的である。自社と関連する他社企業の比較する為のその基礎勉強が簿記とのこと。

 会社では試験不合格が一部で広まっていて(悪いことはすぐに広まるものだ)、最初からつまずいたなと言われたが、今まで勉強したことがないんだからしょうがないと、開き直って勉強することにした。本当は金曜日の統計も出席したかったが、さすがにその日は仕事に専念した。そして土曜日の授業には自主的に参加して、ついでに統計の試験ももう一度チャレンジすることにした。統計の先生が、前回の試験と今回の試験で高得点のほうを採用する、と言われたので、俺はその場でトライすることを決めた。隣の席で講義を聞いていた台湾人も、再度トライすると言っていた。試験終了後に答え合わせをすると25問中23問が正解と俺にとっては好成績であった。よかった受けて。ただ簿記会計は結果がまだ出てなくて、自信もなくて不安だ。もしかするとマイナス評価かも。

 来週から本格的な授業が始まるが金、土曜日に授業を集中させなければならないので、かなり詰まった状態になる。かなり入念な予習が必要になるので、本当にできるのかどうかが不安だ。レポート提出、試験のこと、当然仕事もおろそかにできないので、総合的に考えるとうまく配分して取ったほうがいいのかもしれない。現役生のプログを読むと、いろいろ授業に対する評価が書かれていてかなり参考になる。月曜から土曜までフルに勉強している学生と比べると、俺の場合かなり気合を入れて取り組まなければならない。今日は本屋にテキストを見に行くか。
4月15日
 今週もあっというまに過ぎていった。先週の日曜日に義祖母がなくなり、火曜、水曜日と通夜、葬式の為名古屋に行った。そして金曜、土曜はビジネススクールで始めての本格的な授業を受けた。

 ビジネススクールは朝の9時〜17時50分までぶっ通しで授業を受けた。1つの授業が1時間30分で休憩なしで行われる。はっきりいってくたくたになる。集中力も欠けてくる。一生懸命授業を聞いているつもりでも、財務、会計系は勉強したことがないから理解できない、頭に入ってこない。

 戦略の授業なんかは、「今からする授業は、テキストを全て読んだことを前提として進めるから」と、びしびしと生徒に質問を浴びせられた。その先生はけっこう有名な先生で、普通の書店でもその教授の書いた本が並んでいる。授業の最後に宿題が出された。有名な先生だから受講者がかなり多い。だから最初に負荷を与えて受講者を減らすとのことだ。宿題は企業分析のレポートで8社の企業の優劣を分析しろという課題で、来週提出しなければならない。俺は今までやったことがないが、教科書を読んで分析しなければならない。この授業は必修科目で絶対にとらなければならず、他の先生の同じ授業もあるが金、土曜日以外に行われているから自分は受けることができない。だから頑張ってやるしかない。どうせやるなら厳しいほうがいいだろう。自分の為になることは間違いない。

 他の科目からも宿題が出された。また参考書はこれを読みなさいといろいろ言われる。教科書だけでも全て揃えると2万円はゆうに超える。それに参考書も入れると・・・。1日に読まなければならない量はどれぐらいだろう。授業の中では質問することで、授業の参画と認められてこれも評価の対象に入るので、前もって予習しなければならない。こりゃ、大変だ。

 授業の1つにプロジェクト研究と言うのがあり、どこかのゼミに入らなければならない。俺は意思決定に興味があり、そのゼミでは損得学というのを勉強できる。自分の考えだが、技術者は損得計算を厳密に行わずに会社で仕事をしている傾向があり、例えばある機械を購入するときに、損か得かを理論理屈に則って考えて購入する人がどれぐらいいるのだろうと、思っている。はっきりいって、自分もそのやり方がわからない。もしかすると完璧に損得計算をすることは難しいのかもしれないが基礎的なやり方はあるはずで、俺はビジネススクールではその勉強を中心にしたいと思っている。

 俺は担当の先生にゼミで勉強したいので打ち合わせさせてくださいとお願いしたら、昼飯を食べながらしようということになった。昼前の授業が長引き結局30分ぐらいしか休みがとれなかったが、先生からいろいろと情報を得ることができた。毎月講師を呼んで話をしてもらうことを考えていて、元日本IBMの北城氏も予定しているとのことで、先生とは同級生で学生の頃ノートの貸し借りをした仲とのことであった。もしチャンスがあれば是非俺は話を聞きたいと思った。

 土曜日の夜に新入生歓迎会があった。在校生、卒業生、先生が参加して大学に隣接する豪華なホテルで行われた。そこで俺はいろいろと貴重な情報を入手できた。金曜、土曜にくるMOT(技術)の先輩がどのように1年目の授業を受けたのかいろいろとアドバイスをもらった。基礎科目と専門科目があるがどのようにして取っていくのがいいのか。例えば専門科目の中には、授業の中で課題が与えられて、それをグループでまとめて次の授業で発表しなければならないというものもあるが、仕事をしている自分にとっては、本当にそんなことができるのか不安であったが、今の時期には基礎科目を中心に取るのがいいとのことであり、少しほっとした。

 歓迎会には多くの留学生が参加しており、俺のつたない英語、中国語が役に立った。春入学のビジネススクールには17%の留学生がおり、授業の合間に多言語が飛び交っている、ビジネススクール全体ではもっと多くの留学生がいるらしい。今年の入学生全員とは話はまだしてないが、多くの学生は大企業で務めている(ちなみに自分は中小企業だが)。留学生の中には官庁から派遣されている人もいて刺激になる。この時期に多くの人とコネクションを作っておくのも大切だろう。
4月29日
 先週、今週とあっというまに過ぎていった。
 ビジネススクールでは相変わらず授業についていくのが大変だ。おまけにレポートの提出、ショートテスト、宿題なども毎週のようにある。自分のペースを早めに作らなくては。読みたい本が続々とでてくる。本を読まなければ授業の内容を理解できないのだ。
 また最近、学生の自己申告ベースでの履歴が分かってきた。みんなつわものぞろいである。国内外有名大学出身者、東大、京大、慶応、早稲田、ハーバード大など、元テレビ局のディレクター、某コンピューター関連雑誌の著者、サッカーチームを運営している博士など個性のある人間が揃っている。すごいな。
 戦略の授業ではいきなり企業評価のプレゼンをやりだしたグループがありびびってしまった。それが俺から見れば、キッチリ分析をしていてバッチリと核心を突いていた、のだが、しかし先生から見ると、全然ダメで、MBAのレベルではないとはっきりと言われていた。俺にあんなプレゼンができるのか、とかなり参った。とりあえず時間をうまく使って毎日を過ごさないと全てが中途半端に終わってしまうぞ。
5月27日
 今学校で麻疹(はしか)が流行って1週間ぐらい入校禁止になっている。おかげで授業がない、と思いきや学外で授業をする先生がでてきた。俺はさすがにこれだけ麻疹騒動が広まっているので金曜日は会社に出社した。けどいくつかの共同発表があるので、土曜日は昼から打ち合わせをやった。この麻疹騒動で学校が休校になることは、俺たちにとってありがたいことであった。読まなければならない本、書類、作成しなければならないレポートがどんどん増えていくので休日に処理するしかないのだ。

 けど俺の考え通りにうまくいかないのが普通だ。「ようし休校か、それなら十分に時間があるぞ、だったら宿題もレポートも後から作るか」、と先延ばしの考えが出てくるのだ。それに子供にとって俺の都合は関係ないから、「パパ、外に遊びに行こうよ。自転車に乗って公園に行こうよ」とやってくる。妻からは「今日1日だけ、○○フェアーがやってるよ」とくる。
6月3日
 金曜日は麻疹騒動から解除された大学に久しぶりに行ってきた。その日は共同発表、授業運営とイベントが盛りだくさんだったが、他の人の協力のおかげで無事に終えることができた。それでも来週、今日の続きをまた発表しなければならず、授業終了後に打ち合わせを始めた。その時、俺は始めて知ったが、メンバーの1人が防衛省の人だった(すごいな)。結局家にたどり着いたのは夜中の0時30分過ぎだった。翌日の土曜日にはレポート提出があり俺は最後のチェックをしたかったが、その気力もなくバタンキュだった。けど翌日は朝6時に眼が覚めたので、急いでレポートの見直しと修正を行い、とりあえず無事にレポートを出すことができた。

 いろいろ周りの人に話を聞くと仕事が忙しくてレポートを作成することが出来ない人もいる。あるコンサルの人は金曜日の朝5時30分まで仕事をしていて、結局午前中の授業に間に合わずレポートもできずと非常に大変そうだった。ちなみにそのコンサルの社長は我がビジネススクールのとある先生なのだ。う〜ん、もう少し仕事の配分を考慮してもらったほうがいいんじゃないのかな。
 
 そういえば、土曜日のある授業ではテレビカメラが入ってきた。韓国政府からの依頼とかで授業風景を撮影していた。何の取材だろう。

 そして俺は土曜日が終わると本当にホッとする。ようやく今週が終わったぞ〜。明日はゆっくり休むぞ〜。しかしあまり考えたくはないけど、来週は中間テストがあるのだ。おまけに仕事で出張も入っている。来週もハードになりそうだ。
6月24日
 ようやくホームページ更新することができました。先々週からもう神経がアップアップの状態がずっと続いていた。仕事、出張、ビジネススクール。

 ビジネススクールは中間試験が行われたが・・・。もうかなり最悪だった。いくつかは試験、いくつかはレポート、そしてグループ発表である。試験はぼろぼろであまり思い出したくない。特に経済に関するもの。それも担当ゼミの先生の試験が特にひどかった。俺のショックもでかい。先生からも一言、テストの点数が悪くて非常に残念でした、と全員にコメント。成績の一覧を見ると俺なんて最下位から数人目であった。テキスト、資料持ち込み可能の試験だったので、俺はかなりなめていたことを大いに反省して期末テストは全力で勉強すべし。まぁ、いい方向に考えれば最下位でなくて良かった(ハハハ、笑い事じゃないぞ)。ハハハついでに、これも笑うしかない。来週グループ発表がなんと3本もあるぞ。いったいどうするんだ。誰が発表するのかまだ決まってないし、資料も今作っているし。この先どうなるのか誰も知らないぞ。
7月1日
 ついに恐れていた発表の日がやってきた。最初のマーケティングは5人のチームでのグループ発表で、今回は中間発表なのだ。それぞれ分担して作業していたが、誰もプレゼンテーターには手を挙げないし、誰も言い出さない。本当に大丈夫かよ。俺はかなり不安で、とりあえず当日は30分早く学校に集まることをみんなに連絡した。グループ発表の内容は、「NOVAの新規マーケティングプラン」である。

 言いだしっぺは俺である。いくつか提案がありみんなで平行に調査していったが最終的にNOVA案がいいだろうということになった。結局授業開始ギリギリまで作業をして、発表は俺が前半半分の現状のNOVAの状態を説明して、後半は別の人が新規プランを話すことになった。俺としてはテーマを言い出した責任があるしNOVAの現状をよく知っているのは俺ぐらいしかいなかったから、発表することに特に異議はなかった。いくつかの質問もあったが無事に発表は終わった。

 次は経営戦略である。最近「見える化」とか、「現場力を鍛える」、とか話題の本を出している有名なE先生の授業である(イトーヨーカドーにその本が置いてあったのは驚いた)。その授業はいつもほぼ満席になってしまうぐらい多くの学生が聞きに来るのだ。この授業で俺は発表した。発表は任意で、先生に前もってプレゼン資料を出して発表してもよいか確認するのだ。実を言うと俺は発表したくなかった。だけど発表するとレポートを出さなくてもいいし評価得点も高くなるのだ。

 俺とチームを組んだ相棒が3回前の授業で発表をして、俺も後から発表すると約束していたのだ。それがまさか3つの発表が重なる日になるとは夢にも思っていなかった。俺は少し緊張気味で本日2本目の発表をした。「マブチモーターの企業戦略と今後の打ち手」の発表である。相棒がマブチの広報からいろいろと詳細な売上データを仕入れていたおかげで、内容の濃い資料が揃った。また俺の車のドアミラーが壊れた経験もふまえたトークで少し盛り上がり無事に発表が終わった(マブチは車のドアミラに使うモーターを作っているのだ)。途中で先生もいろいろなおもしろいコメント入れてくれたおかげでなかなか盛り上がったプレゼンになった。その後の質問もなんなく回答して、俺としては久しぶりに成功した気持ちのよいプレゼンであった。先生の評価もよさそうだったし、クラスメートからもよかったとの意見をもらった。

 さて次の発表が問題であった。イノベーションマネージメントという授業である。5人のチームで発表するのだが、まだ資料が完全でない。おまけに授業が始まってもプレゼンテーターが決まってない。俺が担当したのは発表資料全15枚中のわずか3枚だけで、全ての内容を把握できてない。俺はもしものことを考えて前の授業の発表が終わった後、プレゼン資料を眺めて話ができるように準備はしていた。

 今回のメンバーはすごい。お互いに名刺交換して初めて分かった。同じ大学の違う学部の先生が2人と某有名飲料メーカーの開発者と会社経営者である。そうそう、このビジネススクールは違う学部の先生が生徒として受講しているのだ。その人に聞くと、「みんなと同じように入学試験を受けて入ったのですよ」。すごいよな。ある時間は生徒として授業を受けて、ある時間は先生として教壇にたっているのだ。別の人も騒いでいた。「今回のチームは博士が何人もそろっている」。俺は何もコメントできなかった。

 そして結局プレゼン20分ぐらい前に、俺がプレゼンすることになってしまったのだ。またかよ勘弁してくれよ。俺に任せたらどうなるかしらないぞ。だってこの資料は俺が全て作ったわけじゃないんだから・・・、何てことは心で思っても絶対に口に出しては言えない。みんなが一生懸命に作った資料で、みんなギリギリで普段の仕事と勉強と資料作成をこなしているのだ。俺はプレゼン資料とにらめっこをしてプレゼン内容を確認した。ただありがたいことに今回の資料は半導体の金型に関することで自分が全く知らない内容でもなかった。けど同じメンバーである大学の先生は半導体をテーマに今ビジネススクールの修士論文を書いているそうだ。その人のほうが詳しそうなんだけどなぁ。

 最終的に発表前まで修正を重ねて、思い切って発表することになった。本日3回目の発表である。1回、2回と好調に発表したついでに、気合を入れて俺は一気にしゃべりまくった。普段は話をするのが得意ではないが、プレゼンになると意外に滑らかに言葉が口から出てくるのだ。話ながらたまに冷静に考えることもできて、「あれ、ここのプレゼン資料のストーリーが少しおかしいな」、とか、「この資料の文章は何か変だよな」とか、いろいろ気づきながらも、強引に話を進めた。プレゼンはこれまでの学会の経験から、だいたいコツはつかめている。そして発表後の質疑応答もとりあえずそれなりに筋が通るようには回答した。ようし、やっと終わったぞ。他のメンバーから、「お疲れさん」、「大成功だ」と握手を交わし無事に本日全てのプレゼンが終了した。

 そして次は人材組織の授業で前の授業が押していた為に既に授業は始まっていた。俺たちは途中から入っていった。人材組織も参加型の授業である。TDKからゲストが来ており、磁石のケースの話をしていた。俺は磁石を使った実験をやって論文を書いていたことがあったので、結局そこでも一言コメントすることになった。

 今日は非常にハードだったけど非常に充実した日だった。その後は期末レポートに向けたグループミーティングを別のチームと行い、その後はシンガポールから留学生が来ており彼らとの交流会に参加した。我が大学側の学生参加者はたった4人だけであった(さみしいよな)。シンガポールからの留学生は15人ぐらいいるが、その中には日本人も3人いるのだ。留学生というのは、我が大学とシンガポールの大学のタブルディグリープログラムといって1年間勉強して両方の学校のMBAを取得するというコースである。そこでみんなと話をして思ったのは、俺の英語能力はまだまだだな・・・。結局俺は日本人と話をしてお互いの情報交換をした。彼らは1週間日本に滞在して日本の企業を10数社回って明日帰国するとのことだった。その交流会が終わった後も別のメンバーとの打ち合わせがあり、結局家にたどり着いたのは夜中の1時前だった。明日も授業があるのか・・・。明日の資料を準備しなくては・・・。早く日曜日よきてくれ。
7月15日
 そうそう、それよりも来週は学校で期末テストがあるのだ。それも土曜日に4つまとめてある。それ以外にレポートも5つぐらいある。まてまて、5つぐらいというあいまいなことではいけない。けど提出する量が多くて記憶が本当にあいまいなのだ。え〜と、整理するとテストは、経営と技術、経済性分析、管理会計、企業の経済学で、レポートは、財務会計、経営戦略、経済性分析、イノベーションマネージメント、それとあと何があったかな、管理会計は昨日提出したからな。それと、・・・、いずれにせよ今週、来週と嵐になりそうだ。

 学校ではここしばらく土曜日に社会人向けのプログラム(MBA/MOTエッセンス)が開催されていた。自分もビジネススクールに入る前に、いったいどんな勉強するのかな、ということでこのプログラムを受けた経験がある。もしビジネススクールで勉強しようと思っている人がいたら是非そういうのを受けてみるべきだと思う。またオープンセミナーといって、入学希望者に対して説明会、模擬授業をやってくれるイベントも行っている。このオープンセミナーは無料だ。ちなみに社会人向けプログラムは実際の授業を受けるからお金は取られる、金額は・・・、いくらだったかな。安くはなかった気がするぞ。ただ受けてみると会社の見方が今までと全然違うようになると思う。
7月22日
 とりあえず4つのテストが終わった。土曜日は5科目の授業があったが朝の9時から18時まで、ほどんど何かを書き続けていた。終わった後、ある人は腱鞘炎だと騒いでいた。普段そこまで字を書くことが無いから今回のテストは久しぶりに疲れた。あとは来週までに提出するレポートが2本とグループ発表が1件残っている。それと翌翌週に提出するレポートがあと2件、同時に3日間ぶっ通しの集中講義も残っている。前も書いたが時間を本当にうまく使わないと消化できない。全てを完璧にすることは今の俺の状態では無理だ。決められた時間内でどれだけ精一杯できるかが勝負だ。だからテストのできばえは聞かないでほしい。・・・。 成績は悪そうだ・・・。あと簿記3級を6月に受けたが、結果は・・・。(天の声:だいぶ苦労しているみたいだが、おまえだけが苦労しているわけじゃないんだぞ。みんなそれぞれ大変なんだよ。お前の様子を上から見ているとおもしろいぞ。それと簿記3級もスベったか。ハハハ。それとまてよ、何か書き忘れていることはないか? 天の声は何でも知っているぞ。これを読んでいると、「大変だ、大変だ」、ということしか書いてないけど、アルコールを飲んでいるのをワシは見たぞ! なんでそのことは書かないんだ)。

 そうそう、テストが終わった後にMOT総会というイベントがあり、飲み食いしたんだ。もちろんお金は自費で。卒業生、在校生、教員が出席した総会が年1回あって交流会が行われた。そのときの酒は本当にうまかったよ。
7月29日
 マーケティングのグループ発表がようやく終わった。今回はみんなで発表することにした。とりあえず先発は俺でNOVAの現状を報告して、途中の新規プラン、試算は他の人が説明してくれた。最後のまとめも俺が発表することになった。最後のおまけにNOVAの社長と2ショットでとった写真を出して、コメントをちょこっと付け加えて多少笑いをとって終了した。いくつか質問があったが、他のメンバーがうまく答えてくれた。今回の資料はなかなかすばらしい出来栄えとなった。

 レポートの提出が金曜日にあったが、それもなんとか前日の夜までに作り終えた。他のメンバーはまだ完成してないということでマーケティングの授業終了後作っていた。あと経済性分析のレポートをこのHPを更新する少し前に作って先生にメールで送った。締め切りが明日の月曜の午前中だから問題ないのだ。さて、残り2つのレポートを来週中に出さなければならない。それと、夏休みの集中講義が水曜日〜金曜日にあるのだ。この3日間は1日中同じ授業がぶっとおしでやるのだ。おそらくその授業も最終的にはレポートを提出しなければならないだろう。さてあともうひとふんばりだ。

 金曜日の夜はマーケティングのグループのメンバーと打ち上げをした。その中の1人はとある大手企業の広報担当部門で働いているのだが、そのグループの海外の広報をたった2人で担当しているという恐るべき事実を知った。彼の働いている企業は誰もが知っている超大手である。彼らの下で働いているのは派遣社員だそうで、正社員は2人だけとのこと。全世界に何百社とあるのに本当にそれで何とかなるのか? そしてなんとTOEICを960点もとったという事実を知った。すげぇよな〜。ほぼ満点じゃないか。彼はアメリカの大学を出てるらしいが、それでも960点はすごいよ。普通は取れないぞ。
8月5日
 学校では夏の集中講義が3日間ぶっ通しで行われた。マネージメントゲームといって仮想の会社を各チームで作り、5年4期で事業の拡大を競うゲームである。毎期の設備投資、広告費、研究開発費、セールスマンの採用、工場の設置など予算内で計画し、コンピューターが計算を行いシュミレートして結果を出していくゲームである。

 ゲームには増資や借入金などありかなりリアルにできていて、6人のグループで財務状態を見ながら考えていくのである。この授業の内容を細かく書くと複雑で俺もいまだにルールを理解できないところがあるので詳細は書かないけど、会社が赤字になり倒産させるとゲームオーバーで負けとなる。そして他のチームが争っているのをボッとして過ごさないといけない。

 結局我がチームは最初から飛ばし始めて借入金を大量にし、工場を多く建てて始終売上高はトップであった。利益率は他には負けたが黒字経営で終えることができた。他のチームはお金をショートさせてペナルティになっているところが多かったが、我がチームは財務に詳しい人が多かったのでぎりぎりのラインですり抜けて優勝することができた。

 俺の反省点は、ゲームの最中に意見があまり言えなかったことであった。みんなは、専門用語をバンバン使い(例えば、総資本回転率、自己資本比率、税引前当期利益など)、ここで今お金を借りないと、○○千万足りなくなるからショートするとか、自己資本比率があそこのチームは低いからどうだこうだとか、計算機をマシンガンのように叩きながら言いあっているのだが、俺には理解できない部分が多かった。本当に勉強不足だ〜。

 チームはMBA、MOT混合で行う。もちろん俺は技術系のMOTだがMBAの連中はめっぽう数字に強い。ビジネススクールに入る前に常に仕事でやっていたからか、学部が経済、財務系だったからなのか分からないが、俺のようにたかだが授業で4ヶ月やった財務知識程度だと理解ができない。名称は分かるが意味まで頭に入ってないのである。つまり総資本回転率が高いというのはどういう意味なのかというのを理解できてないのである(もちろんテキストを見れば分かるが・・・)。ところが他のメンバーは意味が理解できているから、数字はこれぐらいに抑えないとダメだとか瞬時に判断してしまうのだ。おったまげたな〜。

 それとチームメンバーが6人いると、だいたい3つのタイプの人間に分かれることが分かった。自分の意見を強力にアピールして、なんとしてもこのやり方で進めたいというタイプの人間と、意見を聞いてよければ賛成するタイプと、どちらでもよいタイプに分かれる。強力に意見を言うタイプはお互いにぶつかりあい意見を譲らない。どちらでもいいタイプは結果的に強いパワーで言ったほうに流れる。意見を聞いて賛成するタイプはお互いの意見を聞いてボツボツと発言する。

 俺はこの関係が勉強になった。当たり前かもしれないが実社会もそのような関係になっているのだと思う。いろいろなタイプの人間がいる複雑な会社だとなおさらごちゃごちゃになる。

 この授業は今期最後だったので終わった後に打ち上げをやった。するとやはり同じような話題がでてきた。あの人は意見が強力だとか、あの人とチームを一緒に組むとやりにくいとか、特に外人の場合はどうだこうだとか。

 あまりここで書くのはよくないかもしれないが、ある人は英語の授業をとっていて、グループ発表も当然英語で行うわけだが、そのグループワークの打ち合わせについて不満を爆発させていた。まず欧米系の人は日本語を覚える意志が少ない。だから全て英語の授業をとっているらしいが、せっかく日本に来ているのだからやはり日本語を覚えて帰ってほしいとか。それと打ち合わせで、翌日グループ発表があるにも関わらず、彼らは自分の意思を押し通して他の人にまったく意見を譲らない。だから時間がどんどん過ぎていき作業がほとんど進まない。更には日本人は最終的にはおれる(自分の意思をまげる)のを知っている為、徹底的に彼らは意見を貫き通す(全員がそういうわけではないと思うが。ある意味すごいかも)。

 その人は、英語のグループワークのときに欧米系の人とは組みたくないとのこと。まぁ、そこまで言うのは極端だが、確かに欧米系の人はイエス、ノーをはっきりという。それは欧米系だけでなく日本以外のアジアの人も同じだ。逆に日本人ははっきりと物事を言わないからイエスかノーか分からない場合が多いとある留学生が言っていた。

 俺はいろんな人からいろんな話が聞けて本当に勉強になった。違う環境で育った人と一緒にグループワークをすることは本当に勉強になる。それも会社のように利害関係がないのでみんな本音で意見をぶつけあう。

 いずれにせよ全ての授業が終わった。あとは今回のマネージメントゲームのレポートを再来週までに書くだけだ。それと9月にゼミが数回ある。来期の学期は10月から始まるから、それまでこれまでの復習をやらないと・・・。
8月25日
 マネージメントゲームのレポートは提出ギリギリの盆休み最後の日に気合を入れて作成した。2週間も余裕があったので楽勝で作れると思っていた。お盆に実家に帰ったときにゆっくり作成しようと思っていたが結局できなかった。実家に帰ったら予定がびっしり詰まっていて、墓参り、海水浴、バーベキュー、プール遊びなどでほとんど作業ができなかった。それでも提出期限が決まっているので川崎に戻った後、集中力が発揮できて完成することができた。期限が決まっていて明日までになんとかしないといけないという場合は、それなりの力が人間には発揮できるものだ(みんな経験があると思うけど)。ちなみに人材組織という授業の中で、この手の「ヤル気を出すには」という内容の講義があった。結構おもしろいぞ。本もけっこう出ていると思うので読んでみては。

 とりあえず予定日までに作成して、メールで先生に提出した。その後ペーパーでも2部提出しなければならなかったので、昨日仕事が終わった後に学校に行き提出してきた。ようやく終わった。

 その先生からメールが入っていた。別の授業(経営と技術)で提出したレポートの優秀レポートを10名公表したので見るようにとあった。おっ、すごいな、驚くべきことに俺も選ばれていたのだ。他のレポートと見比べると、他の人のレポートは内容が充実していてグラフもたくさん書いてあり枚数が多い。俺よりかなり優れているんじゃないの。けど分野が違うからあまり内容が分からないのだが。

 まぁ、選ばれたことは俺にとっていいことだ。よかった。レポートを作成したかいがあったというものだ。ただ確かこの授業の期末試験は勉強できなかったから、いい結果じゃないだろう。だからそれを考えるとプラスマイナスゼロだ。
9月2日
 ビジネススクールの夏休みは長い人で2ヶ月、短い人でも1ヶ月はある。夏には集中講義やオープン科目などの語学の授業が行われているが、全くそれらの授業をとらない人は2ヶ月休みがあるのだ。その間みんないったい何をするのか? 

 あるフルタイムの学生で企業派遣で来ている人は、2年間会社に顔を出さなくていいらしく自由に時間を使っている。その人は3月に結婚したが忙しすぎて新婚旅行に行ってなかったので、北欧に新婚旅行に行くと言っていた。自分のような普段仕事をして金、土曜日に学校に行っている学生は、もちろん会社で仕事をする。

 企業派遣で来ている人でフルタイムの学生でも、なかには夏休みの間だけは会社に戻る人もいるらしい。やはり2年間も仕事から離れると仕事の感覚がかなり鈍るのだ。

 留学生は自分の国に一時戻ったり、またインターンとして働いたりする人もいる。またMBAの学生で会社を辞めて学校に来た人は、「久しぶりにこんな長い夏休みがあるから有意義に使おう」、ということで海外で語学勉強したり、なかには正規の短期留学として海外の大学でに行くケースもある。

 プログからの情報だが、ある人はフランスのリヨン大学に3ヶ月間交換留学に行くと書いてあった。正規留学として行く場合は、向こうで単位をとるらしい。我が大学は海外との交流がかなりさかんで、20〜30校ぐらいの海外の大学と交換留学を行っているらしい。大学も超有名なハーバード、北京大学、精華大学、モスクワ大学などがある。おったまげたな。

 あまり話をしたことはないが、一緒に授業を受けた人の中に台湾大学出身の人がいたが、その人は英語、日本語がペラペラであった。もちろん中国語もペラペラである。すごいよな。

 ビジネススクールに行くようになって、語学勉強の時間が取れなくなっているのは確かだが、けど俺なりにNOVAでは勉強を続けているのだ。俺のルールとしては、英語は1週間に2回、中国語は1週間に1回、ドイツ語は2週間に1回NOVAで勉強しようと思っている。ただ思っているだけで実際は仕事や出張で行けない場合が多い。あと中国語を勉強する機会としては、大学にはアジアの留学生が多い。だからなるべく勇気をもって留学生に話しかけようとしているが・・・。
9月23日
 話は変わるが、先日久しぶりに大学に行った。夏のゼミがあったので参加したのだ。大学内はまだ夏休みで人がまばらであった。この日はゼミの先生の主催している研究会の公開講演があった。講演者はあの有名なIBMの北城格太郎氏だ。俺は初めて目の前で”なま北城”を見た。日本IMBが低迷したのを立ち直した人だった。元社長で今は最高顧問という立場にある。日経新聞でもたまに北城さんの名前を見かけることがあるぐらい有名人である。

 講演会の内容で、大学生の頃の話をする中でゼミの先生の話が出た。ゼミの先生とは同級生で、慶応の経済工学出身とのこと。ゼミの先生は秀才でクラスでもトップ3ぐらいに入っていてノートがいつもきれいに整理されていたらしい。そこでよく北城さんは先生のノートを借りていたそうだ。だから今回の講演も先生から依頼されたときに、そのときのことがあってどうしても断れなかったと話されていた。

 そして昨日も大学でゼミがあった。そのとき先生は北城氏の話をいくつかされていた。「当時北城が大学で担当教授に言われたのが、”これからはコンピューターと英語を勉強しろ”、と。彼はその2つを一生懸命に勉強して、IBMで非常に役にたったそうだよ。もし今だったら何を勉強したらいいだろう?」

 う〜ん、ゼミ生はみんな悩み始めた。何だろう。俺は心の中で英語以外の外国語かなとふと浮かんだが、他のゼミ生がすかさず、「中国語かな」と言った。先生も「そうだね。もしかするとインド語なんかかもしれないね」。他のゼミ生が、「インド語ですと、ヒンズー語や○○語やいくつかありますね・・・。」

 この問題に関して特に結論が出なかったが、はたして今後10年間で必要になるのは何だろう? そして今やるべきことは何だろう? 当時はコンピューターと英語を勉強するなんて、そんなの今の日本には全く必要ないよ、という状態だったらしいが、北城さんは勉強したらしい。当然他の学生も何人か聞いていたと思うが彼だけが徹底的にやり遂げたということかもしれない。そして「コンピュータと英語」と言ったその教授の先見の目があったということになる。
10月8日
 10月になった。暑くもなく寒くもなくだいぶ過ごし易くなってきたな。
先週からビジネススクールの秋学期が始まった。9月入学の新入生も入ってきて、学内も再び活気が戻ってきた。9月入学は外人が80%以上占めているから、あちらこちらでいろいろな外国語が飛び交っている。よし今期は外国語の授業でも受講するか、と意気込んでみたものの俺の能力でどこまでついていけるか・・・。とりあえず”お試し期間”の間に一度受けて確認するか。

 世間は3連休だが、そんなのビジネススクールには関係ない。今は授業の”お試し期間”でみんなどの授業がいいか、なるべくたくさん受けて自分の勉強したい科目を探すのだ。金曜日の授業ではなんと60歳ぐらいのおじいちゃんが授業を受けているのを発見した。す、すごいな。もしかしたらどこかの大学教授かなと思っていたら、とある大手企業名を。まさか社長じゃないよな。話す機会があったら確認してみよう。
10月14日
 俺が今でも悩んでいるのは大学に行く経路だ。俺はいつもJRとバスを使って行くのだが、他にも地下鉄、私鉄を使って行くことができる。また時間はかかるがチンチン電車に乗っても行くことができるのだ。いったいどの経路が一番早くいけるのか。もちろんインターネットで検索してどの経路が一番早く一番安く行けるか調べて今の方法を選んだのだが、実際に使っているとそうとも限らないことが分かった。つまり時間帯や曜日によってはバスの走っている量や電車の走っている時間の間隔が違うのだ。更に地下鉄と、バスで降りた後に学校まで歩く時間も関係してくる。帰るときに大学の校内でどこにいるかによっても違うのだ。いろいろ考えるとどれが一番早いのか分からない。
10月21日
 大学は創立125周年ということでいろいろなイベントが行われている。宮崎県の東国原知事が講演していたと他の人から聞いた。彼もここの卒業生らしい。ちょうど今日21日が125年目とのことで盛大なイベントが開催される。世界各国から大学長が集まり会議を行うとのこと。また電気自動車のバスが本校と分校を結んで走る。学生のパフォーマンスや卒業生を招待した記念行事も行うとのこと。俺にとって日曜日は唯一の休みだから行く気力がない。それよりも来週の金曜日にゼミで発表があり、土曜日にはレポートを提出しなければいけないので資料作りをする。今回の課題はそんなに難しくはないが、来週数日間出張が入る予定なので早めに準備をしなくては。
10月28日
 先週は火曜から木曜まで仕事で岡山に行ってきた。岡山はかなり暑かった。首都圏も暑かったらしいが。

 金曜は学校のゼミで発表しなければならなかったので資料は先週ほとんど作り上げていた。しかし、土曜日に提出するレポートが出来てなかったので授業をいくつか出ずに作成しなければならなかった。今期の授業は正式に取ったのは5教科で、あと5教科は聴講することにした。

 それは会社の仕事が多くなってきたからだ。前期の授業のときは正直言ってこのまま仕事と学業を続けられるのか悩んだ。胃も痛くなってきた。普段仕事をこなして週末に学校に行って授業を受けるだけであれば問題ないのだが、両方とも負荷がある。仕事は仕事時間にするが、学校に行っている間は授業を受けるだけで精一杯で宿題、レポートをする余裕が全くなかった。あいた時間はグループ発表の為の打ち合わせが入るのだ。

 他にもNOVAで語学を勉強しているがそんなの大した時間ではない。勉強したとしてもたかだが1日40分だけだ。それよりも学校で指示された宿題、教科書を十分に読む時間は長時間必要となる。集中力もいる。忍耐力もいる。俺はおそらく集中力が欠けているので、長時間同じことを継続するのが苦手かもしれない。長時間だらだらとするなら得意だと思う。だからNOVAも4年以上も通い続けることができているのだと思う。

 俺は時間の使い方が本当に下手だと前期は悩んだ。おそらく時間はあるのだが上手く集中して使えないのだと思う。本を読んでもうわべだけ読むふりをしていて実際には頭に入ってこないのだ(まぁ、俺にとって専門用語が羅列していて、内容が難し過ぎるというのはあるが)。それから考えるとNOVAで勉強するというのは決まった時間に1日にたった40分だけ行くだけで、多少なりとも語学ができるようになっていくのだから本当に効率的だと思う。

 夏前頃からなぜか俺の仕事がどんどん増えてきて、学業とのバランスが取れなくなってきた。仕事は仕事、勉強は勉強だと俺は割り切っている。俺は週末の学校で勉強が忙しいから仕事を減らしてくれなんて死んでも言えない。そんなこと言える立場ではない。そんなこと言ったら、「だったら最初からそんなの分かってるんだから学校に行くな」、と言われるのがおちだ。

 同じことをビジネススクールの人も言っていた。その人は中小企業の社長で年配の人だが同級生である。その人は、「勉強が忙しくて仕事ができないなんて言ったら社員に顔向けできない」、と言っていた。すごいよな。心の底から思えるのならすごいよ。

 だからいろいろ俺なりに考えて仕事と勉強を両立させるには、正式に受ける授業を減らしてレポート、宿題、グループ発表の負荷を減らすことだ。そして他の授業は全て聴講で受けるのだ。そうすれば勉強したい科目は受けることができるのだ。そして今回の出張のケースのようにレポートや発表資料が作成できてなくても、正規に取ってない授業を出ずに作業すればいいのである。

 本当は取得単位数を増やして徹底的に勉強したいと考えていたが、実際に授業を受けると全てを完璧にやるにはかなりの時間を要することが分かった。くやしいけど前期のやり方をやっていると仕事も学業もできずに、胃にまたポリープができる(もうできているかもしれないが)。

 これからビジネススクールで勉強しようと思っている人、覚悟して来てください。大変ですよ。テストの点が悪いと卒業すらできない。正直言って俺は前期はあまりいい成績ではなかった。どちらかというと悪い成績だった。何度も書くが時間の使い方が俺は下手なのだ。どんなに忙しくても上手く時間を使う方法はあるはずだ。
11月4日
 金曜日はB2Bマーケティングという授業があり、インテルのレポートを出した。B2Bというのは、BUSINESS TO BUSENESS つまり、ビジネスからビジネスへ、ということで製造業で製品を作り製造業に出荷するという意味である。インテルはマイクロプロセッサを作っているが、マイクロプロセッサはインテルからパソコンメーカーに出荷されるのだ。つまりB2Bだ。これに対してB2Cというのがある。BUSINESS TO CONSUMER でビジネスから消費者へ、ということで製造業から一般消費者に向けて作る製品ということで、これはパソコンや、家電など我々が身近で使っている製品である。世の中のほとんどの企業がB2Bである。

 レポートを書くのにインテルのケースをまず読む。ケースというのは企業で起こった事例をまとめたもの、あるいは歴史をつづったものである。ケースを読むとその企業での内情が分かるのだ。いろいろな大学でケースは書かれている。俺が読んだインテルのケースはハーバード大学で書かれて、慶応大学で翻訳されたものだ。いろいろな企業のケースが出ているので読むと勉強になるのだ。ちなみに購入はインターネットで簡単にできる。慶応大学の場合は、ここです。ちなみに英語ですが、ハーバード大学の場合はここです。

 インテルはDRAMという半導体の記憶装置を創業期の頃作っていた。メモリーというものだ。そこからDRAM事業を撤退させて、マイクロプロセッサというチップを作り始めた。ぞくに言うCPUというものだ。インテルがマイクロプロセッサ事業を成功させた理由はいろいろあるのだが、その中でIntel Insideというおもしろい戦略がある。

 パソコンを買うとIntel Insideというシールが張られている。つまりこのパソコンにはインテルのCPUが使われてますよ、という証だ。消費者にとってパソコンの中にどのメーカのどんな部品が使われているのか分からないが、インテルの戦略は、このパソコンの中にはインテルのCPUが入っているので処理速度が速いですよ、とアピールするのだ。今ではテレビの宣伝でもIntel Inside(インテル入ってる)が使われているので、パソコンの中にどこのメーカのCPUが入っているかを消費者がチェックするのが当たり前になっている。

 けどインテルがこの戦略を始めたころはIMBやコンパックは抵抗してロゴを貼り付けることができなかった。もともとインテルはロゴを貼るかわりにパソコンメーカに宣伝費の一部を戻して、パソコンの売り上げを伸ばすのが目的であった。ところが大手のパソコンメーカは、パソコンの機能はCPUによるものではなく、自社のパソコンだからこそ高性能なのだと強く抵抗したそうだ。しかし世の中の流れは、インテルのロゴが張ってあるパソコンを消費者が求めるようになったのだ。結局、IBMもコンパックもインテルのロゴを貼り付けざるをえなくなったということだ。

 他にこのような製品があるのか? 例えばテレビの場合、このテレビの中にはこのような部品が入っているから綺麗に映り音声がいいのだと。あるのかな? 俺は聞いたことがない。マイクロプロセッサというのはパソコンの中に組み込まれているから消費者にとって目にしない部品だ。それをあえてインテルはアピールしたのだ。テレビの場合、亀山モデルというのがこの戦略に近いかもしれない。亀山という三重県の一地方をブランド化したのだ。シャープの亀山工場には最新鋭の設備が導入されているから、ここで作ったテレビは他のテレビよりもはっきり、くっきりと画像が映りますよ。だから買ってくださいと。家電屋に行くとテレビ売り場には、亀山モデルのテレビです、とアピールしている。

 ケースを勉強するとそれぞれの企業の成功事例、失敗事例が書かれているので勉強になる。俺はケースと論文は少し違うと思う。企業で起こったことをつづったのがケースで、論文は論じる文ということで事実に基づいた事例とそこから分析した著者の考えを織り交ぜて書いた文だと思う。

 2週間後にはまた別のレポートを出さなくてはならない。今度はキーエンスとインクスの競争戦略だ。頭が痛いな。早めに準備をしなくては。
11月18日
 金曜日はB2Bマーケティングのレポート提出とファイナンスのテストがあった。レポートはキーエンスとインクスのケースを読んで両社の競争優位性をまとめていくのだ。競争優位性というのは、その会社が持っているすばらしい能力のことで、他社との競争に打ち勝つための優位な点ということだ。そのすばらしい能力があるからその会社は伸びているのだ。

 ちなみにキーエンスというセンサーを販売している会社の平均年収は、なんと2004年は約1200万円、2006年は1400万円だ。平均年齢が31歳だから、かなり給料がいいのだ。その代わり仕事は超ハードで平均勤続年数も6年である。経常利益率はかなり高くで50%を超えているのだ。す、すごいぞ、どんな経営をしたらこんな会社になるのか。もし興味があれHPを見て調べて下さい。

 ファイナンスの授業はテストが3回、レポート提出が1回あるのだが、今回初めてのテストであった。投資をするのにどんな意思決定方法があるのかを記述する問題であった。投資の意思決定方法には、回収期間法、NPV法、IRR法があって、それぞれの特長は・・・、問題点は・・・、図を書くと・・・、てな具合に答えを書いていく。

 早い人だと40分ぐらいで書き終えて教室から出て行く。俺の場合は1時間と少しかかった。ファイナンスは基礎科目だからかなりの人数が受講している。正確な人数は分からないが、少なく見積もっても50人はいるだろう。俺が教室を出たときには残り数人ぐらいしかいなかった。残っている人は、ほとんどが日本語を不得意とする外人だった。日本語で答えを書くのだから外人にとっては大変だよな。中国、台湾の人ならまだ漢字を使うから大丈夫かもしれないが、欧米の人にとっては大変だろう。後から1人の外人に話を聞いた。

「テストどうだった?」、
「いや〜、答えを書くのが難しかったですね。書きたい内容は分かるんですけど、うまく日本語で書くのが難しいですね」
と、流暢な日本語で外人は答えるのだ。恐るべし外人だ。こんなに流暢に日本語を話すとは。

 彼はロンドン?の某大手コンサルティング会社に勤めていて、まだ正規の学生ではないとのこと。来年の2月にビジネススクールの試験を受けるそうだ。今の身分は研究生とのこと。そして今の授業で単位を取得すると正規の学生になったときに振り替えすることができるとのこと。へぇ、そんなシステムがあったのか。

 俺はふといいことを思いついた。そうだこの外人に英語を教えてもらえばいいんだ。今NOVAが機能しなくなっているから英語の勉強がほとんどできてない。まぁ、勉強というよりはただの会話をするだけだが、それでも会話をするのとしないのではかなり違うだろう。その外人に交渉すると快く引き受けてくれた。けど空手部の練習があるから時間が制約されているとのこと、すごいよな空手部にも所属しているのか。いや〜、驚きの連続だ。外人恐るべし。

 授業の1つに、企業の経済学というのがあり、その英語版を今期は聴講している。先生の話す英語はなんとか理解できるが、生徒の質問する英語はほぼ100%近く理解できない。俺の力はその程度かと思いたくなるほど理解できない。一緒に授業を受けている日本人は頭を抱えている。前期にその日本語版の授業を取らなかったから、やむを得ず英語版を取らざるを得なくなったとのこと。再来週にテストがあるが、こりゃあ本当に大変そうだ。

 来週また2つのレポートを出さないといけない。更にグループワークの宿題もある。それと来週は仕事で2日間出張もある。いろいろあって楽しいよ。そういえば出版社からは連絡がない。どうしようかな。
12月2日
 先週は更新できなかった。先々週から先週にかけて仕事、勉強、英会話といろいろあった。先々週は仕事で2日間福島県に行ってきたが、雪が降っていた。途中までは全く降ってなかったが、福島の山中のトンネルを通過すると一面は銀世界で猛吹雪であった。

 来週も出張で名古屋、福島と行く。再来週は大阪に出張だ。だから結局仕事の都合で来週は学校をさぼることになった。先週も打ち合わせがあったが出張で行けなくなったので予定を変更してもらった。再来週にグループでプレゼンがあるので共同で資料を作らなければならないが、日程を変更して昼飯を食べながら打ち合わせした。

 俺の都合だけで変更すると他のメンバーに迷惑がかかるが、出張が入ってしまったからどうしようもない。つらいな。来週の金曜日も出張だから授業に出れない。ファイナンスの授業はWACCという投資意思決定の手法の勉強をするので本当は受けたいのだが・・・。後日レポートとして出さなければいけないので他の人から聞くしかない。

 先々週、先週とテストとレポートの嵐であった。ようやく一段落ついた感じだ。来週は何も無いから、とりあえず出張で学校をさぼっても問題ないだろう。

 昨日は日産の副社長の話を聞くことができた。日産の副社長なんてめったに会えるものではないから貴重な機会であった。俺がとっている授業ではないが、前から講演の宣伝を行っていたので多くの人が話を聞いていた。日産は車を生産するときに同期生産という方法を取っている。いくつかの作業工程があるが、部品がその工程にちょうど間に合うように自動搬送機などで持ってくるのだ。その他にもトラックでの搬入、搬出なども、作業工程にぴったり間に合うように持ってくる。つまり同期させるということだ。あと車の塗装をするときにロボットアームを使うが、1台1台の車の色が違っても同じロボットで塗装ができるのだ。すごいな。プリンターみないなロボットだ。車が塗装されているシーンをビデオで見たが面白かった。
12月29日
 仕事も今日から年末年始の休みに入った。学校も授業が終わり冬休みに入った。今年もいろいろなことがあった1年だった。俺にとって一番大きいのはビジネススクールに通い始めたことである。自分にとって1つの夢が実現したのである。数年前に実行しようとしたが、周囲の反対が多くうまく実現することができなかったが、どうしてもあきらめきれず再度トライした。そして今実現できている。

 俺は会社で働くのであれば、ビジネスの仕組みを勉強すべきだと思っている。自分にとっての収穫は、会社の仕組み、ビジネスの仕組みがなんとなく分かってきたことである。

 逆にビジネススクールで時間を費やすことで多くのことが犠牲になっている。周囲にはいまだに多くの反対者があり、自分の周りにいくつかの壁も出現してきたことだ。人間関係の問題もある。しかしこれらの問題が出てくるのは当たり前だと思うしかない。自分の周りの壁を乗り越えることができなければ、先に進むことはできない。多くの問題が発生すれば、どうすれば解決できるかを考えてやっていくしかない。最適な答えが見つからなくても、どうにかして先に進む答えを見つけてやっていくしかないのだ。

 ある人が言っていた。俺がビジネススクールに行くことに不満を持っている人はいると。過去に博士課程にも行き、そして更にビジネススクールに通うなんて、どこの会社であるのかと。しかしそれは自分の考えでは必要だと思うから計画して実行するのである。ただそれだけだ。博士課程のときにも自分の周りにいろいろな壁が立ちはだかった。自分はそれらをことごとく乗り越えて進んできたつもりである。もしかすると一部は迂回したかもしれないが。そしてそのときにいろいろな経験を積んだつもりだ。今回のビジネススクールで勉強するにあたり、過去の失敗、経験を取り入れてトライしているつもりだが、やはり今は困難の連続だ。

 ある本に載っていたが、もし自分が他の人と違うことをするのであれば、必ずそれに反対する人が現れて、必ず壁が立ちはだかる。そこでの考え方は、ありがたいと考えるべきだと書いてある。「自分に反対する人が現れてありがとう、自分の進むべく道に壁を作ってくれてありがとう」、と、逆に自分の意見に対して誰も反対しないのであれば、「何で誰も反対してくれないんだろう」と、そのように考えるべきだと書かれている。この考え方は正しいかもしれない。

 そう考えないと壁ができるたびに悩み苦しみ嫌になってくるからだ。最初から壁ができると分かっていればあきらめもつく。また壁ができてしまったか。さてどうしようかと、そこで考えればよい。そうでないと自分の進むべく道を自分で作ることはできない。人から作られたレールの上を走っているだけじゃつまならい。自分の人生だから自分でレールを引いて作っていきたい。

 ただやはり自分は一人で生きていくことができないので周囲の強力を得て、素直な気持ちで人に接しなければならない。これが自分の今年の反省点である。

 みなさん、いつも普通の家を見ていただきありがとうございました。どうか来年もよろしくお願いします。
 
2008年2月3日
 この2週間は出張、テスト、レポート、共同発表と、気持ちがいいぐらい忙しかった。出張では、ある装置を機械に載せるので工場の人にプレゼンをした。学校ではファイナンスのテストがあって、「企業の評価はどういう方法があるの」、という漠然とした問題がでて、俺は解答用紙の表裏を使って一生懸命に書きまくった(手が本当に疲れた)。ものづくりの為のSCMという授業では、「日本の製造業の為に、今よりも更にものづくりをグローバル化するにはどのようなことが必要か」、というこれもまた漠然としたレポートを書かされた。B2Bマーケティングの授業は共同発表を行い、我々はドコモのスマートフォンの戦略について4ヶ月かけて調査した結果を発表した。今回の発表者は他の人であり助かった。そしてとりあえず長い秋学期が終了した。けどすぐに来週から冬学期の集中講義が始まる。俺は金曜、土曜だけだが授業に参加する。

 昨日はビジネススクールの修士論文発表会があった。今年卒業する人たちは、緊張しながら教授陣の前で発表をしたそうだ。中にはかなりきつい質問を受けた人もいるし、ただのコメントだけで終わった人もいる。ただ発表時間が異常に短い。たったの5分だそうだ。それと質疑応答が10分で合計15分だ。5分でいったい何が話せるのだろう。俺が昔修士で発表をしたときはもっと長かったと思うけど・・・。博士のときは確か1時間ぐらいあった。ビジネススクールの発表会は本当にこれでいいのか? もしかすると短時間の間で自分の言いたいことをバシッと言わせることが狙いなのかもしれない。

 授業の中にはプレゼンの能力を鍛える授業もある。プレゼンを教えるというより、ただ単に順番に発表させるだけだが、それでもそれなりにプレッシャーはかかるし、発表に慣れることができる。ゼミでも発表しなければいけないので、おそらくビジネススクールでは少なからずもプレゼンから逃れることはできない。日本語の不得意な外人は大変だ。

 昨日は修士の発表会が終わったので、数十人のビジネススクールのメンバーと飲みに行った。みんないろんなバックグランドを持っていて話はおもしろい。みんなそれぞれ持っている価値観が違うし、他の国の人と話をすると更におもしろい話が聞ける。

 最近始めた英語の勉強会も飛び入りでいろんな人が入ってくる。普段日本語の授業では会わない人も話しに加わってくるので、人の輪が広がって楽しい。ただ俺は普段から話しべたで、更に英語だから、話しに入るタイミングを失うとずっとだまったままになっている。よくないことだと思うがなかなか治らない。他のアジアの人は英語も流暢に話すから、俺は話に加わるのが難しい。けどこれも俺の修行だと思って続けている。

 その話の中で、この前はビジネススクールの価値について議論した。みんなそれぞれ目的があってビジネスの勉強をしている。ある人が、「ここのビジネススクールは、先生はすごく優秀だけど、生徒は普通だよな」と、言っていた。俺はそれを聞いて、俺が勉強できるぐらいだからそうかもしれない、と思った。他の人は、「生徒は普通というより、優秀な人からそうでない人までいろいろな人がいるよ」、と俺は更にその通りだと思った。先生はハーバード大出身の人がごろごろいて、確かに話は面白い。日経新聞やビジネス雑誌ににコラムを連載してたり、ビジネス書を頻繁に書いている著名な先生も多い。

 学生は本当にいろいろな人がいる、ある年配の人は勉強しているように見えないがレポートでいつも優秀者として名前が載っている。おまけに成績もトップである、出身大学を聞くとやはり東大であった。その人は超大手電化メーカーの室長だからかなり優秀な人だろう。また某飲料メーカーの泡の出る中ハイを最近開発した人は若いけど発言力がすごい。いつも授業でいろいろな意見を言う。学歴と中身は関係ないだろうと俺は思っているが、彼も京大出身ときた。そうそう、イギリスから来た英会話のメンバーはまだ研究生だが流暢な日本語と英語で、サブプライム問題を素人の俺にうまく説明してくれる。出身を聞くとケンブリッジ大とのこと。学歴と中身は関係あるのかな? 優秀な一部のやつはそうかもしれないが、大部分は関係ないと思う。けどやっぱりデキル人間を見ると、こいつ何者だと本当に驚いてしまう。

 俺が勉強していてすごいなっと思ったのは、短時間の勉強ですぐに理解できる人だ。のみ込みが本当に早い。頭の回転が速いからかもしれない。同じ授業を聞いても理解度が違うのだ。そういう人は本を一度読んだだけですぐに頭に入ってしまうのだろう。俺なんて何回読んでも理解できないのに。英語メンバーのあるアジアの留学生は数ヶ月前までは俺のほうが上手かったのに、いつのまにか抜かれて流暢な英語でペラペラ話している。何でそうなるの? と俺は本当に不思議だ。やっぱりできるやつはできるんだなと感心する。まぁ、1週間朝から晩まで学校にいて、ずっと勉強しているのは分かるが外国語を短時間でマスターして話ができるようになるのは本当にすごい。

 ただ大切なのはここで勉強したことをどのようにいかすかだ。この点についてもみんないろいろな意見を持っている。話が長くなるのでまた書くが、結局、ビジネスの勉強をしても、英語がしゃべれても、それを世の中にうまくいかさないとダメなのだ。世の中に貢献できなければ本当にただ勉強しただけで終わってしまうのだ。ここが一番重要なところで、どれだけ知識を蓄えてもOUTPUTができなければ、何の為の勉強なのということになってしまう。
2月17日
 大学の集中講義ではゼミの先生が担当するSCM(サプライチェーンマネージメント)という授業を受けた。集中講義というのは1週間ぶっ通しで朝から夕方まで授業があり単位が取れるという科目で8〜10科目の授業が行われている。

 けど自分の場合は金曜と土曜しか学校に行かないので、この授業を正式には取れない。そこで俺は聴講生として授業を受けている。夏の集中講義では、マネージメントゲームという必修科目があったので会社にお願いして平日も学校にきて授業を受けたが、今回の科目は専門科目で絶対にとらなければいけないという科目ではない。けどこのSCMの授業は外部講師のプレゼンがあっておもしろいのだ。

 この聴講というシステムは、ほとんどの授業で可能であるが、聴講生として授業を受けても単位を取ることはできない。また聴講生の場合はレポートを出したりテストを受けなくてもよい。春学期は全部で11科目を正式に取ったがレポート、宿題、共同発表の多さと、同じ時期に集中してテストが重なる上に、更に仕事で出張が入ると他の人に迷惑がかかることを経験して、秋学期は科目数を減らして、俺は2年間かけて単位を取る方法に切り替えた。

 もちろん聴講として他の授業も受けるわけだが、秋学期にこの方法をやって感じたのは、レポートや宿題があるとそれだけ負荷が多い代わりに身につく量も多い。当然だ。レポートを書くために多くの本を読まなければならない。テストでいい点を取らないと単位がもらえないから一生懸命に勉強する。これが聴講生だと授業を聞くだけだから負担が少なく集中力も欠けてしまう。これはよくない。何のために勉強しているのかと自分自身に問う。

 今勉強しているのは単位を取ることが目的ではなく、自分に必要な授業を一生懸命に勉強することだ。本当は全ての授業に出て、できる限り自分に負荷をかけて、徹底的に勉強したいと思っているが、物理的に難しい。月曜から木曜は仕事があり、基本的に金曜と土曜しか学校に行かない。そして仕事のことが頭から離れないこともある。自分をコントロールしなければならない。

 これは経験してないと分からない。周りの人にこのことを伝えても経験してないから分かってもらえない。誰もが会社から学校に行かせてもらっているのだから当然仕事を優先的にやるべきだと言うし、且つ今せっかく勉強しているのだから一生懸命に勉強しろとも言う。会社は成績優秀であることを当然望んでいると。そして時間を上手くつかって両立させろと言う。言うは易く行うは難しである。

 最近転勤で外に出た人が増えた変わりに、自分の仕事も増えた。さてこれからどうやって仕事に勉強に取り組むか。考えどころだ。
3月16日
 学校も休みになり金曜日も会社に行っている。たまにゼミがあったりするが、基本的に土曜、日曜とも家でゆっくりとくつろいでいる。休日は、これまで買った本や学校でもらった資料が家の中に乱雑にちらばっているので整理したり、マサキのスイミングについて行ったり、最近おろそかになっている語学の勉強をしたりと過ごしている。

 先週の日曜日はゼミがあり教授の家を訪問したが、結局山登りと飲み会で終わってしまった。他の教授のゼミは海外で行うところもあるみたいだ。アメリカやシンガポールなどに行き、企業訪問しているところもあるそうだ。けど留学生の中には米国入国のビザが取得できない場合もあり不公平があるとのこと。同じ国の人なのに、ある人にはビザがおりて、ある人にはビザがおりないという場合もあるらしい。不思議だ。ビザを発給する大使館員の気分しだいなのか?

 仕事をもっていない学生は就職活動やインターンを行っている人もいる。インターンの範囲は広く、中には国会議員の事務所で働いている人もいるそうだ。報酬はゼロだが議員や秘書とコネクションは作れるそうだ。

 昼飯は議員会館で食べるらしくたまに大臣を見かけるらしい。ようし、現状の政治のあり方について意見を出すチャンスだ、桝添さんに年金問題で文句を言うべきだと思うが、インターン程度のレベルでは到底たちうちできるわけがない。

 それよりもビジネススクールの人間がどうして議員事務所でインターンをするのかが分からない。他のインターンは政経学部の人が多いそうだが、コネクションを作るという意味では報酬ゼロでもやりがいはあるのだろう。
4月7日
 今日はショウヤの小学校の入学式があった。クラスは2クラスだけで少ないのだ。1クラス31人だからマサキの学年よりは多いけど(マサキの学年は25人だ)。家の近くには小学校がたくさんあり、おそらくどこの学校も生徒が少ないのだろう。5年生は1クラスしかないそうだ。

 1クラスの生徒数が少ないので、学年に関係なく上下のグループでチームを作っている兄弟班というのがある。運動会も上下の学年が一緒になって行う競技がある。生徒が少ないかわりに上下のつながりを深めるというメリットがある。おもしろいな。

 金曜日は久しぶりに大学に授業を受けに行った。集中講義で簿記会計と統計の授業を行っているのだ。俺はいまいち簿記会計が苦手で理解できてない。昨年、簿記3級を受けたが不合格だった経験もある(恥ずかしくて学校では言ってないが)。学校の仲間に聞くと何人かは2級に合格したらしい。ひそかに2級ブームになりつつあるらしいのだ。俺は3級ですべるぐらいだから2級なんてとんでもないと思っているが・・・。

 4月から新しい授業が始まり、これから登録期間に入る。俺は受ける授業をいくつか決めたが、やはり月曜から木曜の間におもしろそうな授業が多い。俺は残念ながら受けることができない。夜間学生の為に夜の7時から始まる授業もあるが、いつ出張が入るか分からないし、その始まりの時間に常に間に合うとも限らない。やはり金曜、土曜以外で正規に登録するのは怖い。

 他の研究科の授業で、役に立ちそうなのがあれば受けようといろいろ探している。自分が所属しているのは商学研究科であるが、他の研究科の授業や他の大学の授業も受けれるらしい。その中で会計研究科というのがある。その研究科の中に製造原価を専門的に教える授業を発見した。内容は難しそうだ。

 会計研究科というのは公認会計士を育てる学科で、ほとんどが在学中もしくは卒業後に会計士の試験を受けるそうだ。そんなつわものの巣くつみたいなところで俺がついていけるのかと、考えたが、次の授業の時間にゼミの先生が推薦する科目があるのが分かった。これを落とすわけには行かない。遅刻してその授業にでるわけにもいかない。

 自分のいる商学研究科のビジネススクールは本家の商学研究科のプロフェッショナルコースと建物が離れていて、会計研究科も本家の建物の中にあるのだ。道路をはさんであり、休憩時間の10分以内に移動することはまず難しい。授業がきっちりとその時間に終わるとも限らないので、受けるのは難しいかもしれないな。

 どうしよう。何か方法はないか、そう思っていたら会計科の登録締め切りが今週の水曜までであることが分かった。な、なに。商学研究科の登録締め切りはは4月後半だから俺は余裕だと思っていた。俺が余裕をかましているあいだに他の研究科は締め切りがどんどんせまってくる。

 ところで他の授業っていったいどの程度の範囲まで取れるのだろう。去年ある人は理工学系の授業を受けたと言っていた。正規登録か聴講かは分からないが、会社の人が大学で講義を受け持っていたらしくわざわざ隣駅の校舎まで聞きに行っていたらしい。俺はそこまでできないが。とりあえず調べてみよう。
4月13日
 先月受けた中国語検定の結果が出た。合格だった。やったー、気分がいいなー。勉強したかいがあったというもんだ。返信された合格通知書と一緒に、今回受験した人数と合格者、平均点と自分の点数が書かれていた。平均点が65.3点とのことだ。合格ラインは60点である。つまり60点以上とると合格になるということだ。俺の点数は78点だった。よしよし余裕で合格じゃないか(少し点が良かったぐらいで喜ぶな(心の声))。

 受講者数は2094人で、合格者は1395人だった。そうすると合格率は66%か。10人受けると6人は合格するということだ。まぁ、準4級だからそんなものか?多分、準4級は小学生レベルぐらいかもしれない?確か英語検定の3級が中学生レベルだからな。たとえ小学生レベルでも受かったのはうれしい。そういえば受験したとき小学生も受けていたな。

 さて受かると更にやる気が出てくるものだ。よし今度は更に上級を目指してがんばるか!

そいうえば、このネタを書いてふと思ったのだが、もしも不合格だったら、このネタは書かなかっただろうな。簿記のときはどうだったかな。調べてみるとやっぱり不合格のときは恥ずかしくて書いてない。点数なんてもちろん書いてない。ところが時間が経つと、その恥ずかしさもなくなっていくみたいだ。へー、なるほど。

 大学では新入生を歓迎するサークル勧誘の呼び込みがいたるところに立っっている。大学の入り口には数m間隔で勧誘者が立って、ちらしを配ったり声をかけたりしている。しかし、俺には一切声がかからない。俺の前を歩いている人たちほぼ全員にちらしを配ったり声をかけているが、俺のところはすっ飛ばして、後ろの人に声をかける。

 いや、やはり俺はどうみても学生には見えないよな。俺自身は若いと思っているのだが、周りからみるとどうみてもおじさんだよな。ところがたまに声をかけられるときもあるのだ。「おはようございます」と、おっ、誰だ、俺に声をかけてくるのは・・・。少し太い声だが・・・。声をかけてきたのは門に立っている警備のおじさんだった。俺を教員と間違えたのか声をかけてきたのだ。俺は多少ショックを受けながらも、「お、お、おはようございます」、と返すのだった。
4月27日
 ビジネススクールでは授業の登録が始まった。卒業までに規定の単位数が必要で俺はまだいくつか授業を正規登録しなければならない。月曜から土曜までフルに授業を受けている人はすでに単位がそろった人もいる。

 さすがに2年目になると選択する授業の幅がせまくなってくる。前も書いたが金曜日、土曜日に受ける科目が限られているため、去年受講した科目もあり(1年生の為に基礎科目として開講している)、かなり限定されてくるのだ。そして今年は最終年度だから修士論文も書かねばならない。60〜100ページぐらい書くらしいが早めに準備をしなければいけない。他のゼミでは既に論文を書き始めているところもあるそうだ。

 話は変わるが、学校には学食がある。俺は昼飯を極力学食で食べようと思っているのだ。金額が安いから食べるというわけではなく、せっかく学校にいるのだから、学校の雰囲気を味わいたいと思っている。昼飯のときにグループワークの打ち合わせなんかがあると、生協でおにぎりやサンドウィッチを買って、打ち合わせをしながら食べるが、そうでないときは極力学食で食べようと思っている。

 ちなみに金額は安い。ラーメン、スパゲティー、カレー、ハンバーグなど単品で390円だ。ご飯、味噌汁も1杯50円からある。全部で50種類ぐらいある。手作りドーナツやケーキなんかも置いてある。そして夜はビールも飲むことができるのだ。缶ビールが1本250円、地ビールが450円からある。すごいぞこの大学の学食は、さすが大隈食堂だ。ここの学食は大隈食堂という名前がついていて、創設者の大隈公からとったものだ。

 俺が授業をしている場所から食堂までは、学校の端から端まで移動しなければならず10分以上かかってしまう。昼の休憩は50分しかなく、おまけに金曜日の12時過ぎに行くと学生が行列を作って並んでいる。かなり大きな食堂で数百人は入れると思うが、生徒が半端じゃないぐらい多い。数千人はいるだろう。だからタイミングを見て行かないと入れないのだ。

 食堂の付近は新宿とは思えないぐらい木が生い茂っていて何となく空気が新鮮なのだ。

 

 食堂に続く小道の手前には小さなカフェがあって、学生や先生あるいは外部の人がコーヒーを飲みながら本を読んだりしているのだ。そして入り口にはなぜか分からないがシーザーがこちらをにらみつけているのだ。夜はぶきみだ。入り口からは食堂が見えず、しばらく木の生い茂った小道が続いている。


  

 小道の右側には名物の時計台があり、木と木の隙間から見ることができる。なかなか風情があるな。反対側は大隈庭園がありその向こうには、リーガローヤルホテルがそびえている。大隈庭園は大きな庭園で大隈公が住んでいた家?らしきものが残っていて、見学コースもあるのだ。

 大隈庭園は芝生が敷き詰められて、イベントのときにはお茶会などが開かれていて、かなり雰囲気のいいところである。学生がよく芝生で本を読んでいるのを見かける。小道の途中にはなぜかぶきみな像がたっている。魔除けか? その小道を抜けると食堂につくのだ。あっ、食堂の写真撮るの忘れた! また撮ってきます。
5月6日
 今年のゴールデンウィークも今日で終わりだ。今年は休みが4日間であった。休みは釣りとイチゴ狩りにでかけ、休日らしい日々を過ごすことができた。それ以外にもNOVAの英語レッスン、数冊のビジネス本の乱雑読み、レポート作成など、まぁ中途半端で終わったものもあるがそれなりに過ごすことができた。そうだ、忘れてた、ある日の一言を更新しなくてはということで、今ぼちぼちと書いている。

 しかしよく考えるとまだやり残したこと、やりたいことがいろいろと出てくる。家の掃除、読んでない新聞のかたずけ、中国語の勉強、ドイツ語もやらないと忘れてしまう。そうだ、船も乗らないとペーパードライバーの継続更新になるし。あと簿記の勉強もやらねば、TOEICも受けたいし、最近学校でうわさになっているCPAも興味があるし、本も書きたい・・・。

 う〜ん、エンドレスだ。最近はテレビもでてないけど興味がないわけではないし、モデル撮影もチャンスがあればやりたい。あとは飛行機も免許を取って自分で運転してみたいし、宇宙にも行きたいと思っているし(えっ、宇宙にどうやって行くの??)、書けば本当にどんどん出てくる。もちろん現実的な計画があるわけではなく、チャンスがあればやってみたいという程度だが。

 いろいろとやってみたいことはあるが実際に実行するのは難しい。けど、自分のやりたいことを書いて、口に出して読んでいると、いつかはできるらしい。大学のある授業で、先生が俺たちに質問した。自分の目標のある人? その目標を紙に書いている人? 書いた目標を毎日声に出して読んでいる人? これらができている人は、いつか目標が実行できる人だと。この質問はハーバード大学である教授が学生に向かって聞いた質問だそうだ。ハーバードの場合、その授業の受講生全員に目標があり、1部は紙に書いて、ごく少数は毎日声に出しているとのこと。

 授業中にその質問を問われて、俺は明確な目標があるのかと、考え込んでしまった。気がつくと俺一人が挙手してなかったので、先生が俺に、「えっ、目標がないの?」と聞いてきた。俺は、「やりたいことはいろいろあるのですが、明確な目標がはっきりとしているわけではないのです」と言ったものの結局手を挙げてしまった。

 俺の本当の目標は何だろう。今の年齢で明確な目標がないことは恥ずかしいことかもしれない。やりたいことはいくつかあるのだが、本当の目標は何だろう? その答えはいつ出るのだろう。
5月11日
 先週は学校で大騒動が起きていたらしい。テレビや新聞でも騒いでいたが、中国主席と福田首相がやってきたからだ。俺はテレビも新聞も見てなかったから、翌日学校に行ってはじめて知った。他の学生の話によると、学内外に人があふれて、怒号が飛び交っていたらしい。「おまえら、人殺しを学内にいれるのか!」、などと叫んでいる人もいたそうで、かなり緊迫した状態だったそうだ。当日は授業もあったはずだが、本当にそんな状態で通常授業ができたのかな? 新聞によると、周囲の人はかなり迷惑がっていたらしい。

 偉い人が来るとき、おそらく一般の人には情報が流れないと思うが、我々は突然来られるとびびってしまう。以前も朝、学校に行くとき、大学に近づくにつれて警察車両が増えて、大学周囲の道路はなんと警官が5〜10m間隔でたっていた。後から詳しい情報が分かったのだが、そのときも福田首相がやってきたそうだ。

 学生にはいつ誰が来るのか知らされてないので、突然学校で、そのような光景を見ると、「おいおい、大丈夫か。今日は何があるんだよ」、とびびってしまう。そのような状態で通常の授業を集中してできるのかどうか? 先週も多くの学生は野次馬として見に行ったそうだ。学生の本業は勉強だが、あまり頻繁にそのようなイベントがあると、集中力も欠けてしまうのではないか。学校に意見書を出すか。

 今思うと先週か先々週ぐらいに確かに学内に黒塗りの政府関係者らしい車がずらっと並んでいた。もしかしたらそれが予兆だったのか。

 どこの大学もそうかもしれないが、政治に関する反対意見の看板が立っている。たまに学生がスピーカーを使って集団で、「○○反対〜」と叫んでいる場面に出くわす。ここの大学は政経学部があり、多数の政治家を輩出しているらしい(たしか福田首相もここの政経出身だったと思うが)。だから、今の政治、国防に対する反対意見が多々あるみたいで(俺も詳しくは知らないが立て看板にいろいろと書いてある)、政府関係者のイベントがあると、かなり緊迫した状態になるのだ。

 一昔前は立て看板がもっとあって、過激派?がいたらしが今は少なくなっているとのこと。怖いな。たまに、学校の出している立て看板に、学生の名前が数名書かれていて、「両名の者、入校禁止」とある。もしかして過激派?
6月1日
 学校ではグループワークで2週間おきに演習があり、レポートを提出しなければならない。新商品開発という授業で、商品の分析を行い、7つ道具なるもの使って売れる商品を見つけていく授業だ。その授業がある日は昼飯を含めて、メンバーとず〜と打ち合わせが続く。はっきりいって負荷が大きい。しかしおもしろいのだ。

 実際の商品を購入して、グループ内で感覚的な分析を行い、その後アンケートを作成してビジネススクールの他のメンバー数十人に回答してもらう。その後、ポジショニング分析、スネークプロットなどで定量的な分析を行い、その商品の特徴を見つけだす。

 この7つ道具の分析手法は、車メーカーや家電メーカーでもよく使われている。我々が日常お目にかかる商品にも適用されているものがあるのだ。へ〜、こんな分析方法があったのか、と驚きだ。ただそこに出てくる結果は当たり前の結果がでて、「いいものは、いい」。「悪いものは悪い」。

 ただその結果が数値で出るから誰が見ても、「なるほど、この商品とこの商品を比べると何点差で、こちらの商品がいいのか」、と納得できるからおもしろいのだ。ちなみに7つ道具と検索すると本は入手できると思う。

 先日はゼミでプレゼンをやったのだ。毎週ゼミがあるが、俺はある論文を読んで、先生とゼミ生の前でプレゼンをした。俺が勉強しているのは、投資意思決定の研究で、設備投資をするときに、設備を購入すべきか、購入すべきでないかを、意思決定する方法を勉強しているのだ。論文では他の企業の事例などが書かれているが、意思決定には財務会計やファイナンスの知識も必要となってくる。俺の苦手とするところだ。しかしこれはやりがいがあるのだ。

 俺が発表する1週間前は、他のゼミ生が自社の説明を英語でプレゼンした。今年からゼミの先生がMBA専門となるため、外人向けと日本人向けと我々MOT向けの3つのゼミを担当することになった。そして、先週は初めて外人MBAゼミとの合同ゼミが行われた。

 基本的に英語でゼミが行われる。そして最初のプレゼンテーターはI氏であった。I氏の会社は株式を取り仕切っている親分会社で外国人も大変興味がある。英語の苦手なI氏は原稿を作っていたが、苦戦していた。もし俺が同じ立場だったら、同じくかなり苦戦しただろうなぁ。

 そういえば俺のHPは大学の人には誰にも話ししてないから分からないはずだ。他の学生もかなりプログを書いているが大学名をタイトルに使っているから、検索するとすぐに見つけることができるのだ。もちろん名前は書いてないが読めばだいたい名前は検討がつくのだ。ただ大学名を書いてあるから、そこを受験する人や興味を持った人がかなりアクセスして、1日あたりの100人ぐらい更新するプログもあるのだ。俺のHPは極力分からないように、自分の行っている大学名や他の学生の会社名を伏せて書こうと思っている。

 ちなみに俺も英語のプレゼンを聞いていたが、難しい単語が続出してあまり理解することができなかった。先生は俺にプレゼンのフォローをするようにと言ったが、俺にはまだまだ無理だった・・・。英語の能力は一向に上達しないような気がする。しかし今後も月1度は合同ゼミがあるから楽しみだ。

 このビジネススクールは海外の大学と提携していて毎年10数人ぐらい?交換留学を行っている。先週ある台湾人と話をしていたら、その人はシカゴ大学に交換留学に行くと言っていた。シカゴは多分米国のトップMBAの中で10位以内に入っているのではないのか。すごいよな。「英語は何点ぐらい必要なの?」、俺が聞くと、「TOEFLで250点は必要だよ」、と言っていた。おいおい満点に近いんじゃないのか、俺が聞くと、いやいや満点は300点だからまだまだだよと、しかしすごいな。

 もう一人昨年一緒にNOVAの新規プランでグループワークをやった人も韓国に留学するという噂を聞いた。その人は自分から応募したわけではなく学校側から指定されたそうだ。その人は以前TOEIC960点を取ったと言っていたから、かなり英語ができるんだと思う(実際に英語を聞いたことはないが)。交換留学では昨年フランスのリヨン大学に行った人とも話をしたがやっぱり大変だけどやりがいがあるそうだ。他にも米国のコロンビア大に語学勉強に行く人もいるそうだ。うわさでは北京大やモスクワ大もいるらしい。俺にはそこまでの能力がないが、うらやましいな。

 それより俺は来週またプレゼンがあるし、演習のグループレポートも金曜に提出しなければならない。仕事も山のようにあるし。まずは現実的な問題を解決しなくては。
6月8日
 金曜日は午前中大学に行き、午後は会社に戻った。午前中の授業は商品開発の授業でレポートを提出しなければならなかった。先週も書いたが、この授業は2週間おきに演習があり、レポートを提出しなければならない。

 最終的にみんなの意見をまとめて最後の最後まで修正をしていた。授業が始まる10分前まで悩んでいた。前日の夜から悩んでいたが、夜は気力がなく、」「まぁ、これでいいか」と思い、寝てしまい結局朝から大学に行き、「本当にこれでいいのかな」、と悩んで作業をした。

 みんな朝早く学校に集まり、いろいろと悩んでレポートを提出した。ようやく終わったぞ。けどまた2週間後にはレポートが待っている。一緒のメンバーで今年入学した某企業の部長のH氏は、「こんなにMOTが大変だとは思わなかったよ。今日の朝4時までレポートを書いていたよ」、と眠そうに授業を受けていた。彼は毎週木曜日の夜に名古屋からやってくるのだ。今週は、レポートと、宿題とテストがミックスしているとのこと。ほんとに大変だと思うが、みんな乗り越えてきたのだ。

 昼飯のときみんなで打ち合わせをしていたら、隣のグループから、「今週は、3日で10時間しか寝てないよ」、という話が聞こえてきた。そう、みんな大変なのだ。この経験はおそらく何事にも変えられないだろう。

 土曜日は授業でプレゼンをやった。1時間ぐらいしゃべり続けた。先週、先生からプレゼンするようにと、宣告されて急いで準備した。プレゼンのタイトルは「個人の自律性」である。

 みなさん、個人の自律性を考えたことがありますか?このタイトルでプレゼンをするようにと言われたら何を話しますか? 自分は1週間かなり悩んだ。その先生は「フロッピーディスク」、」「ヘルシア」、「エコナ」の開発者で某企業の元役員である。今は有名なショウユ会社の顧問になっている。

 先週はその先生から、「この記事を参考にすればいいよ」、資料が数十枚もFAXで送られてきた。俺は当初、「個人の自律性」について、どのような資料を作成するか漠然と考えていた。だが先生の求めていた内容は違っていて、資料を見て急いで追加した。

 その資料の中に、以前このHPでも紹介した博士号取得の内容を入れた。ただし、その記事を書いたのは自分ではなくてある別の人という設定で紹介した。この内容は個人の自律性の一例で他のメンバーに参考になると思い紹介した。パワーポイントの資料は36ページになり、1時間近くプレゼンすることになった。終わった後は質疑応答と、各自の個人の自律性についてみんなでトークした。なかなか盛り上がった授業だった。
6月15日
 土曜日は他の授業で大物が講演するとの情報を得て俺はもぐりこむことにした。教室に行くと、普段の2倍以上の人が集まっていた。大物というのは、マクドナルドの原田さんである。社員5〜6名を連れて、カメラマン付きで登場した。

 最近管理職の残業代についてマスコミにたたかれていて、この日の講演は愚痴を含めたかなり本音の話が聞けた。原田さんは元日本アップルの社長で、そこからマックに行き今のポジションは「社長兼会長兼CEO」という超大物である。アップルでマックを売っていて、それからマック(マクドナルド)に移ったのは、マックつながりですごい奇遇である、と言っていた。

 講演内容は、「経営改革」で、アップルで行ったこと、マクドナルドで行っていること、何が問題で、どのように変えてきたのかを話された。原田さんからは常人でないかなりのオーラを感じた。パワーポイントの資料は1行から数行程度と、話には一言一言ことばの重みがあり、俺のプレゼントとは全く比べ物にならないぐらいすごかった。これまでの経験を通じて仕事で成功してきたリアルな話が聞けてかなり勉強になった。

 マックは、前社長の頃売り上げが年々低迷しており、原田さんが来た後、100円バーガー、メガマック、100円シェイクなど新提案を打ち出し業績を大幅に伸ばしていった。今は100円のマックコーヒーがブレイクしているそうだ。

 1時間30分の授業を受けて、自分が感じたのは、原田さんは社内改革を実施できる強力なリーダーシップを持っており、マスコミにたたかれてもへこまない強い精神力の持ち主だと思った。ただもしかするとワンマンかもしれない。マックは世界のグローバル商品で、アメリカンスタイルが基本で各国のトップと会議を行い世界共通のスタイルを貫いているとのこと。だからワンマンかもしれないがマクドナルドとして1本の背骨があるのだ。今回の講演はおもしろかった。

 話は変わるが、先週俺がプレゼンした内容を大学のケースにするから文章化しろという指令が先生からきた。「個人の自律化」というタイトルで半月以内にまとめなくてはいけない。俺の経験だけでなく、他の人の経験も盛り込んでまとめてケースという形にするとのこと。

 俺がNOVAで勉強してきたことも含めろ、というからおもしろい。もともとNOVAでの経験は、この「ある日の一言」に書いていたことから始まったからだ。2004年のNOVAのレベルアップコンテストに出した作品は、この「ある日の一言」の文章をピックアップしてたった3日で6ページの文章にまとめ上げたものだ。

 そのたった3日でまとめた作品が、NOVAで特別賞を得て、そしてまた今度は大学のケースになるのだ。すごいよな。たった3日と書いたが、毎回毎回「ある日の一言を」書くときは、かなりの時間を費やして何度も修正して書いているから、まとめたのは3日だが、それまでに何十時間も費やして考えてできた作品なのだ。

 大学のケースというのは、ビジネススクールの中で販売されて、テキストとして世の中に公開されるのだ(念のために一言、俺にはお金が入りません)。NOVAの経験が大学のテキストになるなんて考えたこともないし、俺が今書いている、この「ある日の一言」が、まさかこのような形で世の中の役に立つとは夢にも思わなかった。おもしろいな。

 もしかすると、ビジネススクールで経験している、今書いているこの内容もいつかは別の形で世の中に出るかも。いやいや、HPで公開していること自体が既に世の中に出ていることになっているか。
6月22日
 今週はハードな1週間であった。仕事ではプレゼンがあり、大学ではレポートの提出とテストがあった。それぞれ準備が必要で、全て手が抜けない作業であった。仕事のプレゼンは役人や大学教授、企業の社長の前で行った。いろいろな質問がある為、周到な準備が必要であった。

 金曜日のレポート提出はグループワークで他の人とメールでやり取りして資料を作成した。結局、提出直前まで修正していた。しかし授業中に先生から鋭い突っ込みがたくさんあり、回答してへとへとになった。

 その後の授業でのテストは7冊の本からでるため、前もって読破しておかなくてはならなかった。本代がかかるのでアマゾンの中古で先週急いで購入した。この授業は全部で20冊程度の本を使用するため到底全て購入することは不可能である。

 俺はできる限り本を購入しないでおこうと考えていたが、やはりテスト勉強には必要なので購入することにした。そして5冊に絞って買った。テキスト持込可能であったが前もって読んで、テストに出題されそうなところを予測して、自分なりにまとめた。これにも相当時間がかかった。今週は本当にへとへとであった。

 テストの終わった後にゼミがあり、先生から修士論文の打ち合わせをするから準備するようにと、言われた。「やっ、やばい、これもやらねば」と、冷や汗を書いた。翌日土曜の授業でも、別の先生から、「個人の自律化は、まとめているか?」と、プレッシャをかけられ冷や汗をかいた。その授業では、別のチームが、会社の自律性を発表しており、受講生に意見を求められるので、下手な意見は出せない。授業中に集中して、何を話そうか、気合を入れて考えていた。

 金曜日のゼミは外人との合同ゼミであり、更にシンガポールの学生も参加して20人以上の大規模なゼミとなった。発表は外人ゼミ生で外国の航空会社について自分の勤務先のことを話していた。俺は正直言って半分しか理解できなかったけどおもしろい内容であった。終わった後はジュースで乾杯して慰労会を行った。他の教授もゲストで現れて盛り上がったパーティーであった。シンガポールの学生は日本人が5人いて、自分はほとんど日本語で話をしていた。残念ながら外人とはあまり話しができなかった。
7月21日
 1ヶ月ぶりに更新します。いつチェックしても更新されてないな、と思われた方申し訳ありません。この1ヶ月間ハードな日々が続きました。まだ今も続いています。

 金曜日の商品開発の授業ではプレゼンがあった。毎週2週間おきに資料を提出する授業であったが、それらを全部まとめた資料をみんなで作成して全員でプレゼンした。先週は打ち合わせの為、月曜日と木曜日の夜にみんな集まり、資料の訂正とプレゼンの練習を行った。

 ハードだったけどおもしろい授業だ。チームは4人で今回は珍しいことに他の大学の受講生が2人加わってグループワークを行っている。4人で順番にプレゼンを行い、俺は最後のしめであった。最後にうまくさっぱりとまとまるように歯切れよく切り上げた。

 みんなで練習したかいがあって、最終的にはうまくまとまったプレゼンになった。先生から細かい指摘を受けたが、評価としては、「企業の新商品企画として説明しても、まぁ問題ない内容にまとまったでしょう。みんなよくやりました」、とコメントされた。よかった〜。

 ただ残念なことに、その授業で一緒に受けていた1人が入院してしまい最後まで一緒に授業を受けることができなかった。脳の血管がつまった?らしい。その人はフルタイムの学生で企業派遣できており1年で卒業しなければならない。

 かなり頑張りやで他の授業でも連続でプレゼンをしていたそうだ。いつも睡眠不足で家庭では小さな子供さんの面倒をみて、夜の12時以降から勉強、レポートをしていたそうだ。最近聞いた話では体半分の神経が麻痺しているとのことで心配だ。

 せっかく頑張っても健康を害したら元も子もない。学校のルールで成績が悪いと評定がFとなり-1点となる。レポートやテストを受けないと、この点数になってしまうのだ。卒業するには平均値が0.7以上ないとだめで、F評価がたくさんあると、後期の授業をどれだけ頑張っても取り戻すことができなくなる。

 それどころかもう1年留年しても取り戻すのが難しくなるそうだ。それだけに試験の時に休むとか、入院で長期これなくなるとかなりきつくなるのだ。それでも体が一番である。その人は学校の帰りに数回意識がなくなりかけたらしく、頭が痛くて病院に行ったら即入院ということになったのだ。もう少し遅ければ命にかかわっていたぐらいやばいところまできていたそうだ。

 俺も最近頭のまわりが重いからMRIを受けようかな。少し前に病院の先生に相談したが・・・。
いやいや俺の話はいいとして、去年も似たような話を聞いたことがある。入学後春学期に体調を崩して学校をやめた人がいた。

 今回の件は学校でも重大事項として会議で取り上げて、彼に対してどのようにするのか決めたそうだ。その人は有名な家電メーカから来ており、俺が見た限り、体が悪いとか、精神力が弱いとか、ストレスがたまるとか、そういうタイプの人ではなかった、が連日連夜の課題や勉強のために睡眠時間がほとんどなかったことは確かだ。また頑張りやだからそうなってしまったのかもしれない。

 俺も先週からレポート、プレゼンとあり、来週もテストと発表が2つある。これからテスト勉強を行い、プレゼンの資料を作っていくのだ。一緒に授業を受けていた他大学の人が言っていた。ここの大学は大変なので評判らしいことを先生が言っていたけど、ここまでやるの? 大学院だからテストなんかなくて自主的にやっていくのが普通じゃないの?

 とりあえず次の心配してもしょうがない。一歩一歩やっていくしかない。先週までは他のプレゼンとレポートで手一杯だった。もちろん普段は仕事があるのだ。今週は出張も入っている。

 経営戦略で傾斜資源配分という言葉がある。企業の持つ資源を配分して、それぞれの事業に投資するのだが、均等配分ではなく傾斜させるのだ。つまりある事業には4の力を、ある事業には6の力をと、会社の持っている資源の割り当て量を変えるのだ。

 それは人にも通用すると思っている。自分の能力は有限で、自分のやるべき作業が5つあったら、それぞれの作業に割り当てる時間を自分で決めて配分する必要がある。その配分を間違えると、健康を損ねる場合もあるし、作業が進まないこともある。

 たとえば授業を10クラスとっていると、やるべき作業が10あるのだ。その10の作業を限られた時間で平行して進めていかなくてはならない。もしかすると何かが犠牲になるかもしれないのだ。それは自分で意思決定しなければならない。
8月3日
 ようやく春学期の授業が終わった。ロジスティックスのプレゼンを行い、ブランドのテストがあった。ロジスティックスとは、モノを効率的に且つリーズナブルに搬送するための仕組みを作ることである。先週の水曜日も補講があり、俺は仕事が終わった後、速攻で学校に行き、ICチップに関する有効活用というプレゼンを行った。そしてようやく長い長い春の授業が終わったのだ。正確に言うと、まだ終わったわけではない。明日から集中講義が始まるのだ。

 4月に入学して一緒にグループワークをした人からメールがきた、「授業が全部終わって飲む酒はうまい。今までの苦労を考えると熱いものがこみ上げてくるよ。お疲れさまでした」。俺はそのメールを見て、すごい人だな〜、と感心してしまった。その人はある会社の部長で毎週遠くから木曜日にやってくる。職務上仕事もかなり大変だと思うが、大学の授業も気合を入れて宿題、レポート、発表を行っていたから、熱いものがこみ上げてくるのだろう。

 俺もあと半年頑張らねばならない。あとは論文をまとめていくのがメインだ。授業は聴講にして登録はおそらくしないだろう。明日から8月末まで集中講義が始まるが、これも正規登録はしてない。俺は週末だけ参加して聴講する予定である。
8月11日
 レポートを先ほど書き上げて先生にメールで送った。納期は12日までだがとりあえず1日早く提出した。このレポートはケーススタディにするため先生と一緒に今書き上げている途中だ。論文として投稿するかもしれない。
8月30日
 昨日集中講義が終わり春学期の授業が終了した。9月は夏休みだが、俺はケースの作成と論文の作成、ゼミもあるのだ。

 少し前に大学で撮った写真です。左の写真は、エジプト考古学ビルという変わった名前のビルである。エジプトの遺跡発掘を行った有名な○○○治先生がいたからかな? 今はどこかの学長になってるらしいけど。 

 右の写真は、オープンキャンパスのときに撮った写真で、初めて大隈講堂に入りました。キャンパスツアーの人たちが舞台の上で説明をしていた。


 冒頭にも書いたけど、そろそろ論文を書かなくてはいけないのだ。修士論文の作成のためにある企業にゼミの先生とインタビューに行ってきた。さて気合を入れて書くか。

 別件で春学期の授業をまだ引きずっているのがある。ある先生とケースを作成しているがまだまだ不十分である。先生からはすぐに返信されるが、俺は作成するのに時間がかかる。完成までにはまだまだ時間がかかりそうだ。もう1人生徒が参加して書いているがその人は遠く離れたカリフォルニアから書いてもらっているのだ。

 話しは変わるが、コロンビアから戻ってきた人から話を聞いた。勉強する環境がぜんぜん違うらしい。コロンビアは図書館が24時間営業とのこと。やっぱり世界のコロンビアは違うな。コロンビアといってもドラッグのはやっているコロンビアではないぞ。ニューヨークにあるコロンビア大学だ。

 世界のトップ10には入っている学校だ。そこで勉強している人たちもグローバルで全世界から集まっているそうだ。さすが本場のビジネススクールは違うな。俺もチャンスがあれば行ってみたいもんだ。

 またまた話は変わるが、ある面白い話を聞いたのだ。少し前にゼミのOBがやってきてプレゼンをやってくれた。その後先生と一緒に飲みに行っていろいろ話しを聞いた。その人は一期生であった。そして同級生にAさんという人がいたそうだ。

 その人は当時無職で学業に専念していたが、その後IT企業を立ち上げたそうだ。そして成功して、結構もうかっているそうだ。その後、女優の山○もえさんと結婚したそうだ。だいぶ前にテレビで山○もえがIT社長と結婚したと騒いでいたが、同じビジネススクールの先輩とは全く知らなかった。

 おもしろい話を聞いたぞ。もしかするとそのIT社長と会う機会があるかもしれないな。そうすると山○もえとも会うことができるかも(いや、絶対にないだろう)。

 そういえばふと思い出したが、一昨年卒業した人に歌手の庄野○代さんもいるのだ。先月本屋で雑誌の立ち読みしていたら載っていた。そう、このビジネススクールにはいろんな人が来ているのだ。ちなみに今年は元NHKのアナウンサも入学している。プレゼンがかなりうまい。俺は個人的にはまだ話をしたことがないけど。
9月20日
 大学の先生と一緒に書いているケースがほぼ完成した。それで先生の知り合い何人かと卒業生に査読してもらった。するといろいろな意見がでてきた。

 ページ数の多い割りに何が言いたいのか分からない。主語がばらばら。タイトルと内容が合ってない蛇足的な内容が多い。その他いろいろ出てきた。う〜ん、俺も確かにそう思うよ。ページ数は41ページもある。へたしたら本になるぐらいだ。しかし内容が一貫してない。それは先生も俺も書きたいことを思いっきり書いたからだ。

 ある人は各章ごとにかなり厳しい査読をしてくれた。細かくて厳しいチェックだ。それは論文を学会誌に出すとき専門の先生が査読してくれるが、それに匹敵するぐらい細かいチェックが入っていた。それを見るとやる気がなくなってくる。結局のところ全部を編集し直さないといけない。

 いったい、この査読をやった人は何物だ。学者かな? 俺は先生に聞くと納得した。あるIT雑誌の編集長らしい。文章を書くプロだ。なるほど、だからこれだけチェックできるのだ。がっかりしたのは俺だけではなく、それ以上に先生はがっかりしていた。先生、もう一度頑張って考え直しましょう。
9月28日
 今日の日曜日はゼミで野球観戦に行った。ちょうど学生野球のシーズンで俺は初めて野球グランドで生の公式戦を見た。さすが大学野球は違うな。応援団とチアリーダが迫力ある声援をして、我々も先生の命令で起立して校歌を歌わされた。

 俺たちは内野席だが、内野席で立って歌っているのは誰もいない。こっぱずかしいがゼミの行事であればやるしかしょうがない。他にも学生席というのがあり、そこの座席は安いが応援団のいうことを聞かなくてはならない。見ていると1回から9回までほとんど立っていろいろな歌を合唱して応援している。手を高く振り上げて応援するのだ。

 先生より、「これだけみんな校歌が歌えないとは思ってもいなかった。今度練習するぞ。そして今度は学生席で応援するぞ」、我々は、「えっ、本当に」。この日の試合は寒かったけど、俺はビールを飲んで応援した。ビールを飲むと気合が入ってきてやる気がでてくるのだ。

 昨日は有名なハンカチ王子が出たそうだが、今日は残念ながら出なかった。最終的に1対0で逃げ切った。何度か得点を入れるチャンスがあったがものにはできなかった。俺にとっては初めて公式の試合でおもしろかった。
10月5日
 大学の秋学期がスタートした。先月の終わりから始まっていたが、そのときは9月入学者のために統計と簿記会計のテストと集中講義が行われていて俺は参加しなかった。俺は10月3日から授業に参加した。

 授業の始まる前に春学期の成績表を取りにいった。俺は成績表を見て大きなショックを受けた同時に大きな喜びがあった。大きなショックとは、今までにない最悪の成績を取ってしまったことだ。その授業で俺はテスト直前に本を8冊ぐらい買い込んで、集中して勉強したのに、今までの中では最悪の成績であった。いわゆる可というやつだ。

 成績は5段階で出る。A+、A、B、C、Fとあり、その授業はCであった。だから単位は取れるけど成績得点は0点だ。ビジネススクールでは卒業するための成績得点が何点以上と決められているのだ。まだ不可でなくてよかった。不可のF点だと-1点になり他の成績にも影響されるのだ。
 
 大きな喜びは大量に優、いわゆるA+が取れたことだ。A+は3点である。俺は今までAとBしかもらったことがなかったから非常にうれしかった。A+が取れるのは受講者の中の1割程度で、今回5教科を正規登録したうちの3教科がA+という驚異的な結果であった。

 実を言うと昨年1年間受けてきて成績のほとんどがBで、俺なりに努力してきてもB程度しかとれないと思っていた。普段仕事をしながら、レポート、宿題、テスト、プレゼンと時間がない状態でこなしているからしょうがないなと思っていた。

 それでも他の人の話を聞くと、「Cを取ってしまったよ」、「テストを受けることができずにFになったよ」、などと聞くから、俺はまだBだからいいのかと自分で慰めていたが、正直言って本当にA+の成績があるのかと疑っていたのだ。それが今回大量のA+を取れたことで俺は本当に驚いたのだ。えっ、俺ごときが、と正直言って思った。

 そして俺はその理由が分かった。俺の強みと弱みが今回の授業で明確になったのだ。俺の得意とするのは、プレゼンだということがはっきり分かった。A+を取った授業評価は全てプレゼンを重要視するものであった。昨年も成績がよかったのはプレゼンをした教科であった。そして俺の苦手なのは短時間で文章をまとめ上げるタイプのテストだ。なるほどね、そうか。
 
 最初に筋書きが決まっていて話をするのは得意であるが、突然そこに質問がくると明確な回答を即座に組み立てて回答するのが苦手である。今まで漠然として分かっていたが、今回の結果を見て明らかに分かった。おもしろい結果だ。
10月19日
 ようやく腰の痛みや重みがほとんどなくなってきた。そう思った頃に会社のマラソン大会があり、今度は足の筋肉痛が加わったが、それも1週間もたつとなくなった。その間にゼミの海外合宿もあり普段より歩く量は増えたが、今はかなりよくなった。

 ゼミ合宿は台湾に行った。会社の連休に合わせて計画して、OBも含めた総勢8人で行った。一人は現地参加である。アジアで2番目に高い101に登った。そこのエレベータは2階層が連結した構造になっているのだ。つまり1階と2階のエレベータがつながっていて同時に上降するのだ。乗っていると全く分からない。日本にも同じ構造のエレベーターがあるそうだ。

 外人ゼミ生の祖父が創業したというTKK(フライドチキンのチェーン店)に行き食べた。味は・・・。ノーコメント。そしてOBも開発に携わった台湾新幹線にも乗った。新幹線の車両は日本の700系と全く同じ形状で、色だけが違っている。中見もほとんど同じである。しかし料金が近距離300円〜あるところが違っていて庶民の足になっているのだ。

 今年3月に卒業した台湾人OBのアテンドにより短時間で中見の濃い台湾旅行となった。初めての台湾を十分に満喫することができた。

 大学のビジネススクールが入っている建物には他に国際教養学部なる全て英語で授業を行う学部が入っている。俺たちおやじ連中とは明らかに年齢のギャップがある若者ばかりだが、そこの学部は人気が高く、入学倍率が高いらしい。おそらくかなり優秀な人間が集まってくるのだろう。

 ところが俺が見る限り見た目は優秀さを感じさせないぐらい荒れている。荒れているという書き方は間違っているが、服装は超派手である。当たり前だがみんな今時の若者だ。先日も、エレベーター前で話している若者(男女数名で外人もいた)が、「・・・チョウ カッケー(すごく、かっこいい)」、などと話していて、今時の若者だと俺は離れて観察していた。

 ところがその学部に9月から宮様が入学されたとのことだ。新聞やテレビでも流れていたが皇室の方が入ったそうだ。俺はどのようなお方でどのようなお顔かも分からないが、大学にとっては名誉なことだ。本来は学習院にはいるのが普通であるが、国内の大学では初めて宮様が入学されたとのこと。おそらく学校ですれ違っても俺は気がつかないだろうな。ただ気になったのは、「チョウ カッケー」という言葉を使われるのかな・・・。まさか・・・。
11月16日
 1ヶ月間更新ができませんでした。この1ヶ月間はゼミ合宿、学生野球の応援、ビジネススクールフェアの参加などが週末に重なり、あまり家にいることがなかった。合宿は千葉県の鴨川、長野県の軽井沢に大学のセミナーハウスがあり泊りがけで朝から晩までハードなゼミを行った。先生や他のメンバーから厳しい質問が飛んできて、自分の作成した資料の不十分さに気がつくのだ。来月も論文提出前の最後の集中ゼミが鴨川である。それまでに気合を入れて作らねばならない。

 ハードなのはゼミだけではない。ゼミが終わった後の飲み会もハードだ。アルコールの強い人がめっぽう多い。俺も負けないけど。アルコールが無くなると夜中にタクシーを呼んで近くのコンビニに調達に行く。

 俺達は朝の4時30分ぐらいまで飲み続けていたこともあった。無口な俺もアルコールが入ると話しが弾む。日本語と英語のミックスでみんな大騒ぎするのだ。日本人だけでなく留学生も参加するから、いろいろな国の話が聞けておもしろいのだ。俺が無口だと言ったら、他のメンバーや先生に指摘を受けた。「絶対にそれはありえない!」。俺はそこでいつも説明する。「俺は無口が好きなんだよ。だけどみんなでいるときは盛り上げようと思って自分に鞭をうって自己改善しているんだよ!」

 くだらない話で盛り上がることもあるが、結局は経済のことビジネスのことに話が変わっていく。出身国がばらばらなだけに考え方がもちろん違う。旧ソ連領から来ている留学生もいて話をすると背景が分かる。みんな相手の国の文化を理解しようと努力していることもよくわかる。いろいろと話をしていると結局朝方になってしまう。気が付くと人が減っていて数人になっている。あと数時間たつと外が明るくなり、そしてハードなゼミが始まるのだ。まぁ、ハードなのはプレゼンしている人がハードなだけなのだが。質問するほうは気楽に思ったことを勝手に言っているだけだから。
最近撮った写真をアップします。
台湾で撮った写真です

宿泊先の圓山ホテル ホテルの内装    故宮博物館の概観               大統領府



台湾大学の入り口  台湾大学の中     これは何だっけ?  台湾名物の牛肉麺  蛇の食べれる店



おいしい小籠包    怪しいミス台湾         台湾新幹線          キングコブラ!!



   喧騒とした夜市      衛兵の交代式
11月23日
 大麻事件で数名の学生が逮捕されたと報道された。少し前にも書いたが逮捕されたのが国際教養学部の連中だった。ビジネススクールと同じ建物に入っている学部である。

俺が少し前に書いたときも”かなり荒れている”と表現したが、先日学校に行っても今も全く変わってないように見えた。けど学校の周囲で大量の警察官と護送バスが2台止まっていて長い棒を持った警官が右往左往していた。これが大麻事件と関係あるかどうか分からないが、もしかすると逮捕者が今後も増えるのかもしれない。大学のネット掲示板には大麻に関する注意事項も掲載された。


最近撮った写真をアップします。

@ビジネススクールフェアに参加したときの写真です。

世界中のビジネススクールが都内に集結した。ゼミの先生より依頼があり自分も学生として参加した。訪問者にビジネススクールの紹介、授業の内容などを紹介した。もっと多くの人にビジネススクールで勉強してほしいものだ。
A学生対抗野球の写真です。
 
初めて早慶戦を見た。今日は早慶戦の2戦目である。我が校は前日に優勝を決めており余裕の勝利かと思いきや投手がボコボコ打たれた。次の投手もストライクが入らずにフォアボールで押し出して得点を入れられた。結局4人ぐらい投手を変えたあたりでブルペンに”ハンカチ王子”が練習をはじめた(上の写真)。しかしそのまま11対3で負けてしまった。

 
それでも6大学対抗戦での優勝が決まっているので、翌日は神宮球場から大学までパレードをするらしくお祭り騒ぎだった。俺たちはみんなで学生席で応援した。学生席は500円と安いのだ。ビジネススクールのメンバーが2日間で70席ぐらい確保していた。す、すごいな。よく座席を確保したものだ。

学生席には決まりごとがあって、応援団、チアリーダの指示に従わなくてはならない。1回から9回まで立ち上がって校歌を歌い、得点が入るとまた別の歌を歌い応援する。相手に打たれるとみんなで三振になるように念じたりする。ヒットを打つとみんなで肩を組んでまたまた別の歌を歌う。いったい応援歌は何曲あるのだ。

始まる前から応援歌の練習、応援団のミニコントがある。そして試合中は、迫力ある応援団の応援、チアリーダの華麗な組体操のような応援などが見られる。学生席は本当におもしろいぞ。一見の価値あり。
11月30日
 春学期の授業で書いていたケースがようやく完成して大学で販売されることになった。ケースとはつまり事例で、俺が書いたのは「組織における個人の自律化」というタイトルだ。大学ではケースは教科書として販売されている。俺が書いたなんて大げさなことは言えない。先生ともう一人の生徒と自分の今までの経験に基づいて書かれたものだ。ビジネススクールではいろいろな事例を勉強するのだ。その事例は過去の卒業生や海外の大学のケースを翻訳したものがある。

 もともと授業を通して、自分が興味のある「個人の自律化」を選択したことがきっかけであった。これを選択したのは自分ただ一人であった。そして1週間後にプレゼンがあり、俺はストーリを考えて資料を作った。

 その中には俺が会社で経験したこと、博士号を取得するときに英語を苦労して勉強したことなどを書いた。俺はプレゼンのときに、偶然このようなプログを見つけましたと、自分のこのホームページをいかにも他人が書いたかのように紹介したのだ。

 博士課程のときの頃に俺がつづった内容の紹介、会社の実務を通した経験を個人の自律化として授業で1時間話した。その結果、先生から一緒にケースを作成しようと話があったのだ。そこで俺はネタばらしをすることにした。

 「実はこの英語の勉強の内容は自分が体験したことです」と、すると更に先生が驚いて、それならなおさら頑張ってケースにしようよ、となったのだ。そしてこれまで3ヶ月ほどかけて40ページもの大作が完成した。

 内容はけっこうおもしろい。先生が以前働いていた会社の内容も書かれている。新しいことへの挑戦としてフロッピーディスクの開発を行った。先生はその研究開発部門のトップで取締役であった。一度世界シェアをとったがディスクの金額が下がり価格が30分の1以下になり会社にかなりの損失を与えてしまった。

 先生は責任を取って取締役降格となったがその後今も販売されているヘルシアやエコナなどの製品開発に成功して再び昇格したそうだ。今は退職して大手醤油メーカの顧問をされている。最近では製品開発に携わった「優グルト」が発売されているとのこと。

 もう一人の学生は後から加筆に加わることになった。彼女は長野県から毎週金曜、土曜と東京まで授業のために通っていた。会社、家族の支えなしではここまで頑張ることはできなかった、と感動的な話を書かれている。

 先生より更にこの論文をある雑誌に投稿するからと話があった。俺は会社の許可を得て修正することになった。雑誌社より現状の40ページはボリュームが多すぎるから6分の1に圧縮してもらえますかと連絡があった。

 先日先生と受講生の一部で飲み会を行ったときに先生から叱咤激励を受けた。「論文の返信が遅すぎる」と、言われてしまった。確かに今まで論文を作成しているときも先生の返信に対してこちらの論文作成のスピードが追いつかずになかなか進まなかったことがよくあった。そのことを指摘されていた。

 今回も圧縮の構成を先生が行い、自分が編集作業を行うことになった。しかし俺は修論もあるし仕事も山のようにある、と遅くなる言い訳をすると、また先生から厳しい指摘を受けた。「みんな仕事で忙しいのだ。お前は文章を書くのが下手だな」。俺は素直に、「早くやります」、と言うしかなかった。

 他の生徒にも、レポートの内容について厳しい指摘を受けていた。「お前の考え方はどうもおかしい」。先生のパワーに圧倒されて結局話を飲み込んでしまう。いぜん先生と飲んだときは2人で飲んだから俺も言いたい放題言ったが、今回はみんなで飲んだので自分の意見は少し控えめにした。

 しかし黙っていると議論に負けてしまうのでこちらも自分の意見を言う。相手が納得できることを少し興奮気味に話す。授業が終わったので俺の発言が成績に影響することも無い。考え方はみんな違うのだ。

 さすがに大手メーカの役員経験者だけあって発言にブレは無い。しかしこちらも経験が少ないが意見は多々あり対抗する。同じ会社の上長と部下の関係であれば利害関係がありここまで発言はできない。途中から参加した学生も入りかなり盛り上がって飲み会が終了した。今日はおもしろかった。

 翌日俺は早速気合を入れて論文の編集に取りかかった。なんとかしてこの週末に仕上げたいものだ。しかし俺がもともとこのホームページで書いていた文章が大学のケースとなり、おまけに経済の雑誌に掲載されるのだからすごいよな。その論文は俺が昔NOVAに出して特別賞を受賞した論文だった。しかし今読んでも俺の文章力はまだまだ足りないな。
2008年12月21日
 12月になって忙しさはヒートアップしてきた。仕事では転勤者が多く仕事量がどんどん増えてきた。大学では鴨川合宿がありプレゼンを行った。修士論文の提出日もあと1ヶ月をきったので先生からの指導が増えた。休日は家族でディズニーランドにも行ってきた。ゼミの一環で大宮の電車博物館の見学にも行った。シンガポール大学の学生との交流会もあった。土曜日、日曜日関係なく行事が目白押しに詰まっている。とりあえず論文は70%ぐらいできあがっている。これからラストスパートだ。

 俺は今ビジネスの勉強をやっているが次にやりたいことはもう決まっている。来年の3月に卒業するがその後すぐにできるか、もう少し時間をおいてできるのかは分からないが、やりたいことはもう大分前に決めていた。これまでの博士号取得、ビジネススクールでの勉強も難しかったが、それ以上に難しい内容かもしれない。しかし次に実施することもこれまでの2つと同様に俺にとってかなり大事なことである。強い意志を持ってやればできないことはない、と俺は思っている。

 また学校で勉強しているといろんな刺激を受ける。様々な人が強い意志で勉強しており、みんなの経験や勉強の姿勢を見ると本当にモチベーションがあがる。そして俺は新たにまた別のやるべきことを見つけてしまったのだ。これもまた俺にとって大きな目標ですぐにできるものではない。まだ具体的には言わないが、脱普通の家の住人にとって十分に大きな目標である。またいずれここのHPでも紹介するときがくるだろう。
2009年1月4日
 明けましておめでとうございます。本年も普通の家をよろしくお願いします。

年末年始は論文の仕上げに全力を尽くしていた。年末までに仕上げようと気合を入れてやっていたが結局完了できずに今年に入ってしまった。先生とメールでやり取りしながら論文の作成、チェック、修正を繰り返すが、先生からの訂正要求が多く年末には終えることができなかった。

 マサキとショウヤは早くおじいちゃん、おばあちゃんに会いたいと言っていたが俺は論文をある程度仕上げるまでは帰らないつもりでいた。というよりも早めに終わらせて実家に帰るつもりだったがそうはいかなかった。

 しかし年末が近づくにつれて催促が多くなってくる。「いつ行くの?」、「まだ分からないぞ!」これの繰り返しである。妻もあきれて怒りモードだ。本当にいつ実家に行けるか分からないのだ。両親からも連絡があるが返事も中途半端しかできない。俺は年賀状もまだ書いてないのだ。

 今年の年末年始は本当に忙しいのだ。1月8日に論文を提出するため先生から論文完成の許可を得なければならない。しかし何度出してもOKはでない。

結局マサキとショウヤの矢のような催促に負けて、「よし分かった。明日の夜中に行こう」、と言ってしまった。本当に大丈夫か?もしできなくてもインターネットのできる環境さえあればなんとかなる。

 出発の直前になっても先生からの許可はもらえず実家に帰ることにした。そして実家で猛烈に論文の修正をすることになった。それでも論文だけを書くわけにはいかない。いろいろとやらなければならないことはある。

 それでもせめて次の妻の実家に行くまでには終了させないと、気合を入れてやっていた。しかし気合なんて続くわけがない。俺にとっての気合の元はアルコールだ。やる気のないときにアルコールを飲むと神経が麻痺してとりあえず机に座ることができるのだ。

 俺のパソコンの隣にはビール、日本酒、焼酎といろいろならんだ。たまに支離滅裂の文章をいくつか書いたがようやく1月1日に先生から「これで最後の修正にしましょう」と返事があった。そして最後の修正を出して終了した。

 やったー、終わったぞー。俺は心の底からそう思ったわけではない。なぜなら自分で読み返すとどうも文章や内容がいまいちなのだ。とりあえず先生からのOKはもらったが細かいところは何度も読み返して修正しなければならない。

 読めば読むほど修正点がでてくる。かめばかむほど味が出るスルメみたいなものだ。俺が今書いているある日の一言もそうだ。後から読むとけっこう修正するところがあるのだ。とりあえず論文提出まで少し日があるからじっくり読んで修正していこう。
1月11日
 1月8日にようやく論文を提出することができた。8日は木曜日だから通常学校に行かない日だが、その日の17時が締め切り時間になっていたので、会社に許可をもらい提出してきた。担当教授は海外で講演があったので副査の教授に提出した。

 我々のゼミ生は無事に全員提出することができた。しかし他のゼミ生で準備ができず当日急いで論文の仕上げを行っている人もいた。またファイルに綴じる作業ができていない人がいて俺も一部手伝う羽目になった。17時の締め切りが過ぎれば、たとえ先生だろうが絶対に遅れて提出することが許されないのだ。

 提出するときにフォーマットが違っていたなどで再提出を言い渡された人もいたが、それでも当日の17時までに出さないといけないのだ。ここのビジネススクールは全てに時間厳守である。とにかく俺は論文が提出できてホッした。次は31日に口述試験があり準備が必要だ。これからゼミでやっていかねばならない。

 さて俺は仕事が最近詰まっているのでそちらも頑張らないといけない。共同研究のプレゼンが来週に控えており、他にも試験がいくつか詰まっているので月曜日からまた忙しい日が続きそうだ。

 学校の連中は卒業までの僅かの間にいろいろと予定を組んでいる。海外に短期留学する人、語学の勉強に励む人、もちろん就職が決まってない人は就活に励んでいる。また博士課程のプランを立てる人もいて俺もいくつかアドバイスをした。中には在学中に起業した人もいる。先日もあるパーティで卒業後に起業した人と話をする機会があったが大変だけど楽しそうに仕事をしていた。卒業論文で起業プランを提出する学生もいる。

 俺も次の勉強をいろいろ考えているが、とりあえず語学をもっと磨かないといけない。某電気大手メーカから来ている学生は韓国留学に行き、次に米国のUCLAに交換留学に行ったそうで、最近戻ってきた。その人はTOIC960点のつわものだがUCLAではそれなりに苦労したそうだ。

 またあるアジアの留学生はこれまでのTOIECが毎回100点づつアップして今は800点を越えていると豪語していた。俺なんて何度受けても半分強程度だ。「TOEICの得点アップは簡単だ」、などと言うから俺も刺激を受けて勉強する気がまたでてきた。

 しかし俺は1つのことに一生懸命に取り組むのが苦手な性格だから、他の言語も同時にやっていこうと思う。旧NOVAの頃はドイツ語もやっていたが今は2年間勉強してない状態にある。完全に忘れる前にまた再開したい。

 中国語は今度は中国語検定の4級か3級を目指して勉強したい。最近韓国の留学生とも話をするから韓国語も少しづつ覚えていきたい。いろんな国の向上心のある人と話しをすると本当にやる気がでてくる。

 日本は本当に恵まれた環境だということをしみじみと感じる。いかにやる気を出して実行するかで決まってくる。この恵まれた環境をうまく活かしてやっていきたい。日本人学生と今後のことを話していたとき。その人は、「すごいね、常に進化していくということだね」、と言った。そうだ進化していかないといけないのだ。現状維持は退歩と同じだと言われるが、常に新しいことに挑戦していかないといけないのだと俺は思う。
1月25日
 口答試験の練習がゼミであった。1週間ほどかけてプレゼン資料を作成したが17枚ほどになった。10分で発表するのに17枚は多すぎるよな。そう思いつつもあれも入れて、これも入れてと考えているとページ数が増えてしまった。こうなるとどの文章を省くか悩んでしまう。2年間の集大成の発表がたったの10分だがら短すぎるよな。まぁ、百数十名が1日で発表するわけだから審査の先生も大変なのはよくわかる。

 プレゼンのルールとしてパソコンとプロジェクターが使用禁止なのだ。そこで俺は紙芝居を作った。プレゼンのパワーポイントの資料を拡大して15枚にまとめた。繰り返し練習すると平均12分でプレゼンすることができた。急いで話すと10分でいける。よしこれで行くか。

 先生の前で少し緊張しながらプレゼンをしたら結局12分かかった。時間がオーバーすると減点だそうだ。厳しいなー。先生から、「これは不要、これも不要だ」、と枚数を8ページに減らすように指摘があった。来週も口答試験の前日にゼミで練習がある。さぁ、もうひと踏ん張り頑張るか。
2月1日
 口答試験の練習をした。再度編集し直してプレゼン資料を9枚に縮めた。10分の発表であるが、約9分で発表できるようになった。念のために先生には前もってプレゼン資料とスピーチの概要を送り、許可を得たが、練習の後にいろいろな指摘を受けた。「君のしゃべりかたは平坦すぎるよ。重要なところは強く言わないと、どこが重要なのか分からないよ。僕だったらここのフレーズはこういうよ。・・・」。

 明日が本番の試験なのに先生からプレゼンに関する細かい指摘があった。それにいくつかの追加事項もあった。俺は素直にハイ分かりました。そう答えたが心の中では、「そんなの急に言われてもできるわけないよ」、と叫んでいた。他のゼミ生もいくつか指摘を受けていた。3日ぐらい前に言ってくれればいいのに。

 プレゼンテーションのプロからのアドバイスだけにまったくその通りだと恐れ入った。俺は急いでプレゼンのスピーチ内容を変更した。試験当日も練りに練って考えた。そして大学に行くと先生の部屋に来るようにと連絡が入っていた。

 あと20分ほどで発表だが急いでいくと、先生より、「朝からの発表を聞いていて結局プレゼン時間をもっと短く削るようにとなったんだよ。君、もっと短く話せるか?」。俺は言葉を失った。だって昨日は、あれも追加、これも追加で話すボリュームが増えたのに、プレゼン直前で短くするようにと言われても対処できないよ。俺はあきれたが先生に文句は言わなかった。「できる限り短くします」。

 そして発表することになった。3人の教授の前でプレゼンするのだ。俺は昨日の先生の指摘と、さっき言われた短くするように、をミックスさせてプレゼンした。以前も書いたが決められたことを話すだけなら俺は得意である。うまく強弱をつけて重要なところと、自分のオリジナリティのところを重点に話した。我ながらうまく話せたと感じた。

 そのあとの質疑応答が俺は苦手だ。3人の教授のうち1人は指導教授で、他の2人が質問するのである。1人の先生が厳しい質問をすることを俺は知っていた。覚悟して1問目の質問を受けた。専門用語が含まれており正確な内容はつかめなかったが、端的な意味は理解できたので回答した。

 次は簡単な質問であった。その後、厳しいと思っていた先生からおそるべきありがたい言葉がかえってきた。「すばらしい論文だからこれ以上質問がないんだけど。企業にとってこれは絶対に必要(な課題)だよね」。

 俺は、「ありがとうございました」、と言って企業の意思決定の重要性について述べた(俺の論文の内容は企業の意思決定である)。その先生は大手の車メーカの元米国副社長であり、昔自分も似たようなことをやっていたと話してくれた。かなりいい雰囲気である。更に、「もし、いいのができたら他の企業にも売れるよ。車メーカに売ってほしいよ」、とまで言われた。どこまで本気が分からないが口答試験としてはいい雰囲気で終わった。指導した先生もホッとしていただろう。ようやく終わった! この一言につきる。

 その日の夜はパーティがあった。お疲れさん会である。現役生と卒業生と他のビジネススクールからも参加していた。試験の後のビールは本当にうまい。定期的に行われるが今日は60名ほど参加していた。数回前は100人を越えたそうだ。俺はそのときゼミ合宿で参加しなかったが。

 60名もいると初めて話をする人もいる。KBS(慶応ビジネススクール)からも10名ほど参加していて名刺交換をした。数名は公認会計士であった。おっ、すごいな!同期にも1人いるが、公認会計士だから話しをするとやっぱり言うことが違うんだろうな、と思うかもしれないが、そんなことは全くない。普通の人である。飲んでいるときはみんなバカ騒ぎするのである。定期的に参加しているといろいろな人との交流ができる。後輩ともこういう機会でないとなかなか話をすることもない。アルコールを飲むと活舌になるから交流しやすい。卒業生とのつながりもこういうときにできるのだ。

 さて来週からは集中講義が始まる。正規登録はしてないが金曜日、土曜日は聴講する予定である。残りわずかを頑張ろう!
2月15日
 金曜日と土曜日はゼミの先生が担当するロジスティックスの集中講義を受講した。木曜日から火曜日の5日間の講義で朝から夕方まで集中して行われる。午後は外部講師が来て話をしてくれる。金曜日は元ジョンソン&ジョンソンで今はナイキゴルフの部長である。その部長は女性である。日本のロジスティックスを率いる数名しかいない女性部長の1人だそうだ。ちなみにロジスティックスとは物流のことである。つまり製品の流れで、ジョンソンの事例はコンタクトレンズの製造から顧客に届くまでの流れを話してくれた。自分もコンタクトを使用しているので興味深く話を聞くことができた。

 土曜日はリコーの室長が講師であった。その人は先生が名古屋で教えていたときの元ゼミ生である。つまり自分にとってゼミの先輩にあたるのだ。またその大学は自分の出身校でもあった。だから学校の先輩にもあたる。すごい偶然だ。

 講義はSCMのインパクトある話でプレゼンがかなりうまかった。自分も質問をしたが的確な意見が戻ってきた。言葉に重みもあり、プレゼンには冗談も含まれて先生お墨付きのおもしろい内容であった。先生も言っていたがもしかすると将来リコーの親分になるタイプの人かもしれない。ようし早速名刺交換をしておかなくては。そういえばうちの会社はロジスティックスの概念がないから、導入するとコスト削減できるかもしれないな。ただ他の会社の真似をしてもダメでオリジナルのロジを作り上げないとダメだろう。

 帰りのエレベータで先生と講師と一緒になって元ゼミ生と現役ゼミ生いうことで少し話をすることができた。今回の集中講義はなかなか有意義であった。俺もできれば他の曜日も受講したいが、仕事があるから無理である。来週は仕事で2日間の名古屋出張も入っており忙しいのだ。
2月22日
 今週は2日間名古屋に出張があって、来週は2日間九州に出張があり忙しい。大学の集中講義は正規登録してないから宿題やレポート、プレゼンの負荷はない。代わりに会社の仕事がどんどん増えている。

 俺が大学で学んだことを会社で活かすため、来年度の事業計画の中にいろいろ組み込まれていた。この2年間で会社は自分に対して投資をしてきたので、俺は何らかのリターンを返さなければいけない。修士論文で設備投資の意思決定を書いたが、企業は投資をするときにどれぐらいのリターンがあるのかを現在価値で換算して投資すべきかどうかを検討する。

 人に対する投資も同じだろう。会社が俺に対して投資したのだから、当然それに対するリターンを生み出さなければならない。会社はそれを期待して投資したのである。

 ビジネススクールに行く前には漠然としかそのあたりのことは考えてなかったが、大学で経済性分析を勉強してから、そのあたりの考えがはっきりと分かるようになった。もしかすると俺だけが分からなかったのかもしれないが。

 博士課程で勉強していたときはそのような考えは少なかったと思う。工学系の頭で勉強していたから、実験装置を作り実験を行い、結果を文章にまとめる。再実験が必要なところは再度行い、最終的に文章が完成すれば論文を投稿したり学会で発表したりする。ひたすらこれを繰り返す。しかし企業にとって必要なのは研究成果を会社の利益につなげることである。

 今思うと多くのトレードオフがあった。会社のための研究を行い、良い結果がでると発表はできなくなる。社外にその研究成果を公表してしまうと他社に真似されてしまうからだ。しかし博士課程で先生側から見ると良い研究成果が出れば、是非発表して欲しいと望む。

 つまらない研究成果を発表しても学会の中ではバカにされるのが落ちである。しかし会社としては論文として世の中に公表するのであれば、少しランクを下げた成果に留めておくべきだ、ということになる。もしかすると、「これ以上の説明は社外秘ですので」、と言えばよいのかもしれないが、「だったらなんで発表するんだ」、と言われかねない。

 いずれせよ、世の中にはトレードオフの問題が多い。一方を立てると、もう一方が立たない。別を立てるとこちらが立たなくなる。

 話が少しずれるが、更に複雑なのが産官学の協同研究だ。会社で俺も担当している(いや、させられている?、いやいや、無理やりやらされている?)が、ここでは国家が絡んでくるからやっかいになる。このHPではあまり無茶なことは書けないが、はっきりいってストレスの塊を肩車している状態である。おかしなことが本当に多い。

 その1つとして立てた予算は完全に使い切らないといけないというルールがある。いや予算以上に使う必要があると言ったほうがよいかもしれない。全く国の考えはよく分からない。企業はできる限り節約しようと必死になって取り組んでいるのに、国の場合は大前提にあるのは、無駄を省くよりも予算を使い切ることが重要になってくるのだ。

 そうしないと来年度の予算が少なくなるからという全くもって訳の分からない理由がついている。おかげで無駄なものを買わざるを得なくなった。来週の九州出張はその関連で行ってくるがモチベーションが上がらない。来週は10ページ程度の関連報告書の提出もあるし、発表会も3月に控えている。今から考えるだけで胃が痛くなってくる。会社の仕事時間だけでは対応できない。俺にとってこれもまた試練である。
3月21日
 景気はどんどん悪くなっていく感じがする。ボーナスはでるのかな? 俺の仕事環境はどうなっていくのだろう。自分の仕事は減るどころかどんどん増えていくからありがたいけど。逆に増えすぎで会社の人と怒鳴りあいになって問題を起こしてしまった。共同研究先の先生からも研究が不十分だと叱られた。

 学校の勉強会やゼミ合宿があり家にあまりいないので子供たちから、「何で今日はいないの。つまらないな。」と言われてしまう。

 花粉症の薬を飲んでいるけど最近ひどくて頭がぼっとしてくる。そうすると全てのモチベーションが下がってしまう。

 会社は久しぶりの3連休に入ったが、仕事、学校、勉強、子供と遊ぶ、通院などいろいろある。ゼミの教授に卒業式のときに渡すプレゼントも買いにいかなければ。そうそう25日についにビジネススクールを卒業するときがきた。

 大学全体の卒業式が午前中、午後からビジネススクールの卒業式があるのだ。平日だけど会社に許可をもらって俺は午後からの卒業式に出席する予定だ。その後はパーティーがいくつか催されているようだ。

 2年間いろいろな問題があったけどとりあえずここまでくることができた。多くの人と知り合い、優秀な教授陣のもとで多くの勉強ができた充実の2年間であった。

 政府の有識者会議が開かれたと先週の新聞に載っていたが大学のある先生もいた。日経新聞によくコメントを掲載している有名な先生もいる。今のビジネススクールは優秀な教授陣が揃っているのは確かだ。あとはそこで勉強してきた人達がいかに実行して世の中を変えていくかにかかってくる。さてこれから新たな気持ちでスタートだ。
4月15日
 1ヶ月近く更新できなかった。
今まで更新できないぐらいすごく忙しかったわけではなかったが、そこそこ仕事も忙しくまた脱力感があり更新する気力がなかった。

 とりあえず、3月25日に無事にビジネススクールは卒業できました。よかった〜。ビジネススクールの卒業とともに脱力感が襲ってきた。「ようやく終わったぞー」。俺にとっては、いろんな面でつらいことが多かった。ようやく学校が終わったと思ってホットしていたが実は終わってなかったのだ。

 卒業式の日にゼミの先生からある人の名刺をもらった。「事務所に寄ってこの人に会ってくれないか。何か君に頼みたいことがあるらしいよ」。俺は大学の卒業式のパーティを抜け出して事務所に行った。するとその人から、「パネルディスカッションに出ていただけませんか」、と依頼があった。パネルディスカッションとは何だ?

 事務所の人と、いろいろ話した結果引き受けることになった。俺はパネルディスカッションというのは初体験である。いったいどんなことをするのだろう。詳細は分からないが6つぐらいの大学の修了生がパネラーとして出席して意見を述べるらしい。

 MBAフェアーということらしいが、ビジネススクールに興味のある人たちが集まるらしく、その人達の前でトークをするそうだ。「何人ぐらいの人が来るんですか?、個別に対応するのですか?」。

 俺は以前も先生の依頼でMBAフェアーに出席したことがある。欧米、アジアなど世界各国のビジネススクールの見本市に出席した。そのたぐいだと俺は思った。個別に対応するのであれば大したことないよな。しかし事務の人から略歴を送ってくれと言われて、詳細なことが分かった。「昨年の入場者は250名ぐらいで、・・・」。俺は唖然として断ろうとした。「俺よりもっと適任の人がいるのでは、・・・」。
詳細はまた後日書きます。

 大学とは完全に縁が切れたなと思っていたら、授業で一緒にケースを書いた先生から突然連絡があり、「声を聞かせてくれ、今度雑誌に掲載する論文の校正してくれ」、と連絡があった。俺は適当に校正して返信したら、先生より、「頭を真っ白にして見直すと、もっともっと訂正する部分が見えてくるはず!」、と厳しい一言があった。俺は最近憂鬱な日々を過ごしているので頭の中ではやるべきことが渦巻いているのだが・・・。
4月25日
大学の先生と何度か論文の校正を繰り返している。技術と経済いう雑誌に載るらしいが俺はそんな雑誌があるなんて知らなかった。経済の専門誌らしい。少し前に大学の図書館で読んで分かった。

その先生が電話で、「今度から授業をもっと厳しくしようと思ってるよ」、と言われた。俺は既に卒業した身なので、「先生、厳しい授業のほうが学生のためになりますよ」、と他人のことを思って言った。しかし授業は1つだけでない。多くの学生は授業で宿題、レポート、プレゼンがあり全て同時に進めていく必要がある。正直言って、大変だろうなと思った。

そういえば先生から、「シラバスを見たか?」と以前言われたことを思い出した。大学のシラバスを見ると、指定教科書のところに、自分の名前が書いてあるので驚いた。「えっ〜、どういうことだ」。昨年書いた大学のケースと今ちょうど校正している論文が書かれていた。「ぶったまげたな〜」。俺の書いた論文が指定教科書になってるよ。(俺のではなくて”俺たちの”と書くべきだ)

授業内容を見ると、3つぐらいのレポートを書くらしく、その1つは昨年俺も授業で書いた「個人の自律化」だが、全て10枚程度書くようにとなっていた。昨年はどれか1つを選択して自分の書きたい枚数だけレポートを書くだけであったが、今回は全て10枚書くようにとなっていた。これはきついぞ。

文章を書くのが苦手な人は、もしかするとこの授業を避けるかもしれないな。「厳しくする」、というのはこのことだったのか。しかし驚いたのは自分で書いた論文がビジネススクールの指定教科書になってることだ。本当に驚いた。念のために一言、俺には一切のお金は入ってきませんので。

そういえば大学から話のあったパネルディスカッションはどうなったのかな、学校からは何も言ってこないよな、大丈夫かな、と思いネットで調べると既に宣伝用のパンフレットが出来上がっていた。

出席するビジネススクールは6つでいくつかの大学のHPの中で宣伝されていた。その中に我が大学の2009年3月修了生として俺の名前が載っていた。やっぱり各大学1人だけが出席するのか。びびるな。大学のある財務系の先生が模擬授業を行うとなっていた。

パネルディスカッションのタイトルは、「MBAのキャリア形成」とまた曖昧な名前がつけられていた。別の大学の先生が司会者らしい。おそらく司会の先生が質問をぶつけてきて俺たちがトークをするのだと思う。俺にまともな意見が言えるのかな?入場者の定員は200名となっていた。そんな大勢の前で俺はトークをしたことがないぞ。心配だな。

話は変わるが、卒業生の1人からメールがきた。彼は社長で高齢であるが自分や他の若い方とクラスメートとして仲良くしていた方で、我々のクラスのリーダー的存在だった人でもある。その人が、「○○先生が学長の就任挨拶に先ほど会社にきましたよ」、というメールがあった。俺が5、6年前に博士をとった研究室の先生のことであった。すごいな。学長といったら大学の中のトップだ。俺が博士課程だったときに一度副学長をされていたこともあったが、学長になられるとは。す、すごいな。

その先生には俺がビジネススクールに行くとき推薦状も書いてもらった。もちろんその先生には卒業してすぐに学校卒業の報告はした。同級生である社長はその地域の経済同友会のメンバーで、昔から先生とは知り合いとのことであった。そしてよく俺の話が話題にあがっていたらしい。今度また挨拶にいかなくては。
6月7日
先週は慶応大学の日吉キャンパスに行ってきた。ついにビジネススクールのパネルディスカッションに出席する日がやってきた。6大学(慶応、日本、法政、多摩、立教、早稲田)が集まったビジネススクールのMBAフェアーである。

俺は1週間前からパネラとして話をする内容を考えていた。司会は法政大学の教授である。少し早めに会場に行くと聴講者が多数集まっていた。今回申し込みは350名で、過去最高とのことである。しかし実際俺が舞台から人数をチェックすると100名程度であった。

他のパネラや先生と名刺交換をしていくつか驚くべきことがあった。慶応のパネラは以前交流会(飲み会)を行ったときに会った人で驚いた。おまけにある先生からは、○○さんをご存知ですか、と聞いてくる。その人は会社の創業者に関係する人で、その先生の後任だと言われていた。非常に驚いた。

 俺たちは、ビジネススクールに入学しようとした理由、ビジネススクールではどういう勉強ができるのか、MBAを取得してどのように役立っているかなどの話しをした。俺の場合は、工学博士なのになぜMBAを取得したのか、という質問もあった。

パネスディスカッションの後に模擬授業で我が大学の先生が財務会計の授業を行った。その後、個別相談会というのがあって、各大学のブースでビジネススクールの個別な質問を受付けていた。

俺も暇だったのでブースに立って、修了生ということで大学の授業の様子など話した。他に数名大学の先生と事務の人が来ていた。我々のブースは意外に活況で特に夜間コースに人が集まっていた。

自分にとっては初めてのパネスディスカッションだったのでよい経験になった。ただ技術系のMOTの自分がなぜ選ばれたのかは今でも疑問である。特に成績も良かったわけではないはずだ。

話は変わるが、ついに論文が雑誌に掲載された。雑誌社から数冊の雑誌が送られてきた。今回も掲載されるまで何度も校正を行ったから長かったな。
6月16日
先週の土曜日は久しぶりに大学に行った。ゼミの先生に本を返却し、パネルディスカッションの報告を行い、先日雑誌に掲載された論文も手渡した。今のゼミ生は全員が留学生で英語ゼミになっている。少し前にトヨタ自動車の見学に行ったそうで外人は「トヨタに行った」というだけで大喜びらしい。俺も誘われていたけど他の予定があって断ったのだ。

来年チャンスがあれば行きたいな。他にも軽井沢や鴨川で合宿を行っているとのことで修士論文の定期報告会を行っているそうだ。みんな今が修士論文の最後の仕上げだから大変な時期だろう。

その後偶然別の留学生とあって話をしていたら来週には修士論文を提出とのことであった。今必死になって図書館にこもって論文を作成しているそうだ。その人は留学生といっても日本語で書いているそうだから、かなり大変だろう。

その後俺は雑誌に一緒に投稿した別の先生と掲載祝いということで飲みにいった。大隈会館には教員専用のレストランがあってそこで昼間から飲むことになった。その日の授業はゲスト講師がきており一緒に話をすることになった。

その方は元大手の会社に勤めており、元帝○のエンジニアで工学博士である。今は独立して会社を経営されている。お二人の話は重みがあり、企業のこと日本のことなど多岐に渡って話を聞くことができた。先生の所属している会社の会長は有名な人で、現在政府のある委員の長を担当していて首相とも懇談しているとのこと。そういう話を聞いて俺はすげーなーと感心するだけであった。
6月20日
昨日六本木に飲みに行った。俺にとって最近六本木に行くことじたいなかった。六本木に行ったことあったかな?10数年関東圏に住んでいるけど六本木で飲むのは初めてであった。夜の六本木の俺のイメージは外人が多い、若者がたむろする、怖いところ、であったが、・・・・、実際に行ってみると普通の都会であった。普通の都会という表現はおかしいけど、別段特に何が違うというわけではなかった。確かに多少外人が多いような気がしたけど。

2週間前にビジネススクールのパネルディスカッションがあったが、そのメンバーが集まって飲むことになったのだ。慶応の方がセッティングをしてくれて都合のよいメンバーだけが集まった。ビジネスの話を中心にお互いの自己紹介、普段の生活、ビジネススクールの勉強、将来の夢などいろいろ話をした。

話の中で外資系企業と国内企業の人材の扱い方が大きく違うことは俺にとって勉強になった。今の不況のときリストラで人を切らざるを得なくなった場合、外資系企業は従業員を頭から順番に順列をつけて下位何人の首を切る、ということを平気で行うとのこと。純日本の企業とは大きく違う。外資系は仕事を行うときにそういう契約するそうだ。だから仕事をやめさせられるときもあっさりしているとのこと。リアルな話を聞くと、やはり驚いてしまう。

飲み会はみんなの仕事の都合でスタートが20時だったこともあり気がつくと0時を過ぎていた。けっこう盛り上がった飲み会であった。みんな違うビジネススクール出身でそれぞれ専門も違う。このメンバーで新規事業をやるならどのようなのがいいか、みんな夢を語った。ビジネススクールの連中と会うと必ずそういう話になるのが不思議だ。このメンバーだったら国内ビジネススクールの本を書けるかもしれないな。

夜中でも六本木は人だらけである。終わった後、さて俺は家までどうやって帰るか考えた。地下鉄とJRを乗り継いで途中の駅まできたけど、その後は電車がなかった。しょうがないからそこからタクシーで帰還した。今日は、おもしろい飲み会であった。バックボーンの違う人と飲むといろんな話が聞けて本当におもしろい。

翌日は別の友人と会う約束をしていた。彼はビジネススクール卒業後、グロービスという独立系のビジネススクールに就職していて一度話がしたいと先方から連絡があった。学校見学をさせてもらいグロービスの教育内容について話を聞いた。

グロービスは1教科から勉強ができ、夜間、土曜日開講のビジネススクールで優秀な講師陣が揃っているとのことであった。俺が見学したときも授業中で1クラス20名程度のクラスが10程度開講していた。自習室、ミーティングルームがあり雰囲気は俺が勉強してきた学校と似ていた。

大きな違いはグロービスは株式会社であるため利益を出さないと事業継続ができないことであった。だから授業も最低受講人数が決まっていた。俺が勉強してきた学校の場合、最低人数は決まっておらず例え1人であろうと授業は行われるのだ。

その人は今でもゼミのメンバーと定期的に勉強会を開いているらしく、前向きで積極的な考え方を聞くと自分のモチベーションも上がった。ある別の人は学校卒業後に社業を継ぐため更にグロービスでも勉強するらしい。かくいうその人も過去にベンチャーを立ち上げて今でも株主としてその業務にも関わっているとのこと。すごいパワフルだな。俺もその前向きな姿勢を見習わなくては・・・。
6月27日
本の整理をしなくてはならない。今まで学校で勉強してきた本が乱雑に積まれている。この2年間の間ビジネススクールで勉強するために買った本である。40冊以上はある。本の購入費だけでどれぐらいかかったのだろう10万円は超えたかな?

最初の頃は新書を買っていたけど、新しくても古くても中身は同じということでそのうち節約のためにアマゾンで中古本を買うようになったのだ。

写真の真ん中ぐらいに赤い本でキャズムと書かれた本がある。キャズムって何か分かります?日本語では落ち込んだ溝という意味だけど、新しい製品が世の中に生まれると、まずはオタッキを中心に広がる。つまり新しいもの好きな人が新製品を購入してくれるということだ。

そこから一般消費者に伝達する前にキャズム(落ち込んだ溝)がある。このキャズムを乗り越えるのに企業は苦労するのだ。なかなかおもしろい本らしい。らしいというのはみんなの意見で、俺は要所要所しか読んでないのだ。本もこれだけ購入したけど隅から隅まで読んだ本は少ない。

キャズムの上の黄色い本で、ガツンと事業をどうのこうの、という本は全部読んだ。全部読んだというより読まされた。なぜかというと授業の初めに読後感を書かされたからだ。やむを得ず全部読むことになった。この本の著者がその授業の先生で本の売上げを伸ばす貢献をしてしまった。

先生はその後、何冊も本を出しているが、その先生というのが最近論文を一緒に書いた人だ。さすがにその先生に俺も一緒に共著にしてくださいとは言えないが、どうやったら本が書けるのですか、とは聞いたことがあった。

まずはネタを書くことだ。それからそのネタを出版社に持ち込むこと。そうすると出版社が本になるネタかそうでないか判断してくれる。修正するのにはかなり時間がかかるそうだ。人によって違うかも分からないが下手したら1年ぐらい費やすかも分からないらしい。

他の先生で本を書くのが趣味の人もいる。その先生のゼミ生は本を書かなくてはならない。論文を本として出版するそうだ。話を聞いたがかなりの労力がいるそうだ。

その先生は毎年1〜3冊の本を書いて出版している。夢は本の印税だけで生活することだそうだ。既に数十冊出していて、本人いわく、もうすぐ印税生活ができるとのことだ。

すごいな。その先生も授業で自分の本を使っている。おまけに1回の授業で平均3冊の本の解説を行うので全ての授業を通すと10冊以上の本を購入する必要があるのだ。テストのときは本の持込みが可能で俺はアマゾンで6、7冊ぐらい本を購入した。俺も先生の印税生活の夢に貢献してしまった。

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