山門水源の森の入口に、やまかど森の楽舎がある。湿原を守る人たち活動の拠点で、そばにビオトープがつくられている。山道を登っていくと、 大きな案内板がある三叉路に着く。湿原をぐるりと取り巻く尾根上にあたり、ここを左手に下りていくと美しい湿原が現れる。湿原は、くの字を裏返しにしたような形をしており、 北と南に大きく分かれている。北部湿原は灌木で被われ、数千年のスパンでとらえると、湿原の最後の姿だといえる。南部湿原は湿地として現役であり、美しい池塘が点在している。 南部湿原の周りを時計回りにめぐると、湿原の南端に東屋がある。新緑の森が周囲を取り巻き、森のなかの桃源郷である。東屋を過ぎると、道は徐々に高度を上げていく。 左手の尾根をたどりブナの森を抜けると、標高五百メートルあまりのピークに達する。ここから尾根を右手にたどると、今度はアカガシの森が現れる。 アカガシは常緑の広葉樹で、暖かい気候を好む植物である。この森が、アカガシの群落としては北限とされている。
標高:516m
参考タイム:森の樂舎(20分)三叉路(15分)四阿(30分)ブナの森(20分)アカガシの森(20分)三叉路(15分)森の樂舎
アプローチ:山門湿原の森入口へ、北陸自動車道木之本ICから車で30分
周辺の見どころ:山門集落の善隆寺(和蔵堂)には、重文の十一面観音立像と仏頭がある