上丹生の集落から高時川に沿って北へ歩くと、七七頭観音道と刻まれた石柱が立っており、ここが七七頭ガ岳の登山口である。 最初は高時川に沿って林道を進むが、すぐに急登の道に変わる。急登の道を登ること三十分、見晴らしの利く尾根に出る。その眺めを楽しみながら、なだらかな展望尾根を歩くと、再び道は急登になる。 一息入れたいなと思うところで、ヤマザクラが咲く場所に出る。新緑におおわれた斜面に沿って、淡い紅の花を付けたヤマザクラが点々とふもとの里まで続いている。麓に見える家並みは、摺墨の集落。 幹回りが三メートルほどもあろうかというブナの巨木に出会うと、頂上はもうすぐだ。山頂には、西林寺と七七頭観音のお堂があり、その前が広場になっている。 西林寺は、湖北三十三観音の第二十九番札所であり、堂内には聖観音が祀られている。山頂から登ってきた道と反対側へ百メートルほど下りると、瑠璃池と呼ばれる清水の湧くところがある。 この水を飲むと、女性の肌が美しくなるという伝説があるのだという。
標高:693m
参考タイム:登山口(30分)展望尾根(50分)ブナの巨木(10分)七々頭ガ岳
アプローチ:登山口へ、北陸自動車道木之本ICから車で20分
周辺の見どころ:麓の余呉町上丹生に、奇祭ちゃわんまつりを紹介する資料館がある