カブト山(米原市多和田)

オオムラサキが舞う雑木林の山

カブト山はオオムラサキが舞う美しい里山である。オオムラサキは、落葉広葉樹の恵みを受けて育つ。だから、雑木林の英雄と呼ばれる。 町の中央に、昔の小学校のような下見板張りの公民館がある。そこから百メートルほど北に、北登山路の入り口がある。なだらかな山道を歩きはじめると、 この山の美しさに感激する。道の両側にドウダンツツジが植えられ、その周辺はクヌギ、アベマキ、エノキ、コナラといった明るい雑木林が広がっている。 そんな気持ちのよい山道を30分あまり登ると、苔むした岩が散在する風景に出会う。広大な枯山水の庭園を巡っているような雰囲気である。 残念ながら山頂は樹木に覆われ、眺望は利かない。ピークを下りていくと、再び大小の岩が露出した場所に出る。環状列石群と呼ばれる謎の景観である。 この列石群の由来には、古代の山城や高地性の集落などの諸説があるが、明らかではない。再び明るい雑木林のなかを下っていくと、小さな祠のある広場に出る。 広場からは、多和田の家並みの向こうに天野川とびわ湖が一望である。そこを下りると、南からの登山口である大寶神社の境内に出る。    

データ

  

標高:284.6m

  

参考タイム:公民館(5分)北登山路入口(40分)カブト山(10分)環状列石群(20分)大寶神社

  

アプローチ:多和田へ、名神高速道路米原ICから車で10分

  

周辺の見どころ:近くのローザンベリー多和田は、ブルーベリー園やローズガーデンなどがある。

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