舎那院のフヨウ

芙容
涼風に揺れる薄紅花や白花

舎那院のフヨウは8月初旬にはチラホラと咲き始めるが、最盛期はやはり秋の気配が漂い始める頃である。 舎那院の山門を抜けると、まっすぐに奥へ石畳が延び、正面に本堂が建っている。石畳の西側に放生池があり、初夏にはスイレンの花が水面に浮かび、 井戸からくみ上げられた水が池にほとばしる。苔むした石造りの手水鉢には、清らかな水が滴り落ちる。その先に、境内を分けるように八幡川が流れている。 舎那院の境内に入ってくると、水によってもたらされる涼やかな風景にホッとする。残暑の頃、そんな境内一面にフヨウの花が咲く。 薄紅色や白色の花と淡い緑の葉が涼風に揺れる。軽やかな樹である。

データ

 

花の見ごろ:8月下旬〜9月中旬

 

舎那院:長浜市宮前町、JR北陸本線長浜駅から徒歩20分

 

周辺の見どころ:隣にある長浜八幡宮には広いアジサイ園があり、初夏に境内を美しく彩る。

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