今畑のフクジュソウ

福寿草
早春の昼下がりに愛でたい花

3月初旬、霊仙山の西南尾根を登ったときのこと。林道から5分ほど山道を歩くと、今畑という廃村に出会う。 河内の風穴から奥へ入ったところにある。集落の入口に、こんこんと湧き出る井戸があり、そばに花弁を閉じた黄色いフクジュソウの花を見かけた。 フクジュソウは、霊仙山のなかでも西南尾根のカレンフェルトと呼ばれる石灰岩地帯に多い。名のとおり幸せと長寿を込めためでたい花だ。 元日草や朔日草などと呼ばれることもあり、お正月の縁起物として飾られたりする。霊仙山を下りてきて、再び今畑の集落に戻ってみると、 閉じていた花びらがいっせいに開いて、黄金色の花園に変わっていた。春の日差しを浴びると、小さな花びらをいっぱいに広げるのである。

データ

 

花の見ごろ:2月下旬〜4月中旬

 

今畑:多賀町、名神高速道路彦根ICから車で30分、その後徒歩5分

 

周辺の見どころ:今畑の手前に、日本で4番目に長い鍾乳洞・河内の風穴がある。

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