清涼な香りが漂う白い花
伊吹山は、リュウノウギクの花とともに秋の盛りを迎え、この花が終わると冬が近づく。リュウノウギクは、野菊の象徴ともいえる山野草である。 菊ほど、古くから人気があり普及した花はない。菊の切り花は年中絶えることがないし、改良され栽培される艶やかな花がたくさんある。野生種のものも多い。 一般に野菊と呼ばれる花で、リュウノウギクのほかにもノジギクやシオン、ヨメナなど、なじみ深い花々がある。伊藤左千夫の小説に「野菊の墓」がある。 小説に出てくる野菊は、リュウノウギクに違いない。文字どおり白く清楚な花である。その花や葉、茎には、竜脳樹のような清涼な香りがあるという。
花の見ごろ:10月上旬〜11月上旬
伊吹山5合目付近:米原市旧伊吹町、登山口まで名神高速道路米原ICから車で20分、登山口から徒歩1時間半
周辺の見どころ:周辺に伊吹野蕎麦のお店や道の駅「旬彩の森」などがある。