この X-Quadアンテナは、水平偏波用と垂直偏波用のエレメントが、同一のブームに、直交する様に配列されています。
それぞれが独立したビームアンテナを構成しているため、水平偏波と垂直偏波を同時に取り出せ、個別に使用することができます。
また、位相ケーブルを取り付けると、円偏波での使用も可能になります。
垂直偏波と水平偏波を適宜切り替えることにより、混信を避けたり、スキャッター気味の信号に対応したり、更には衛星通信にと、いろいろな運用スタイルに合わせた使い方ができます。

 

左端が430MHz帯用X-Quadアンテナ、右端が144MHz帯用X-Quadアンテナ

144MHz用は6素子、430MHz用は9素子
このX-Quadアンテナはマルチエレメントのビームアンテナで、アマチュア無線用の144MHz帯用6素子(水平配列と垂直配列の各1組)と430MHz帯用9素子(水平配列と垂直配列の各1組)とがあります。

水平偏波と垂直偏波が個々に使える
水平偏波用と垂直偏波用のエレメントが直交する様に配置されていて、それぞれの給電端子(N型)が、独立して付いています。

円偏波も可能
両方の給電端子に位相ケーブルを接続すれば、偏波面を右旋回と左旋回のどちらかを選択して使用することもできます。なお、位相ケーブルはオプションとして用意しています。

リモート操作で偏波の切替可能
シャックに居ながらにして、偏波を切り替えるアンテナ直下型のリレーボックスをオプションで用意しています。水平偏波と垂直偏波および右旋回偏波と左旋回偏波のいずれも切り替え可能です。

仰角も可変
小型で利得もありブームも短く給電部の後方やブームの中央で支えて取り付ける事も可能です。仰角ローテーターを使わない場合でも二段階の固定仰角に設定できアマチュア衛星通信にも便利に使えます。


"CQ ham radio" の2010年9月号
X-Quadアンテナの関連記事が掲載
CQ出版社発行の "CQ ham radio" 2010年9月号に「憧れの円偏波で衛星通信」として、このX-Quadアンテナの応用例が掲載されています。
30年ほど前から、衛星通信に興味を持った筆者ですが、殆ど馴染みが無く、アマチュアには未知とも言える円偏波を一度は試してみたいと思い続けていました。
本書では、そのアンテナに出会うまでの経緯や使用感、現状などが記述されています。

X-Quadアンテナを「ハムフェア」で展示
このアンテナはドイツのWiMo社の製品です。

水平偏波用と垂直偏波用のエレメントが直交する様に配列され、なかなかユニークの外観をしているため、たくさんの方々から注目されました。
円偏波も可能なため、衛星通信用ですか?との声も多く聞きました、また、既に衛星通信を楽しんで居られる方々からは、円偏波アンテナとして試してみたいとの評価も頂きました。
地上波同士の交信でも、水平と垂直はアンテナ切替器を手元に置けば瞬時に出来るので、マルチバスや反射、近接の混信時に試してみる価値はありそうです。




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