私は 平成6年(1994)9月18日に死体腎移植、献腎移植を受け た。17日の夜11時過ぎに八事日赤(名古屋第二赤十字 病院)に呼ばれ、翌18日午前9時から名大病院(名古屋大学医学部付属病院)で手術を受けた。その詳細は以前書 いたのでここでは触れないが、現在に至るま での経過には、正直なところ、献腎移植を希望してゐたにもかかはらず、腎移植に対する己が無知故に、考ヘてもみ なかつたことが多い。これは術後の 経過が不調で移植腎が生着してゐないといふことではない。無事に、順調にここまで来たけれど、といふわけであ る。 以下に記すのは、 私の腎移植に関はる最近の動きである。月録とはしたものの、果たして月単位で書けるかどう か。ともあれ、私自身の覚えのために、そして腎移植後の具体的な様子を、これまで<移植>とは縁の無かつた方々 に知つていただくために、できる限り記していきたい。
〜07.16 を読む。 〜04.16 を読む。 〜01.22 を読む。 「被死体腎移植覚書」 を読む。 「被死体腎移植覚書」2(退院後) を読む。 「被死体腎移植覚書」3(移植1年後) を読む。 「被死体腎移植覚書」4(移植2年後) を読む。 「被死体腎移植覚書」5(移植4年後) を読む。 「被死体腎移植覚書」6(移植10年後) を読む。 「被死体腎移植覚書」7(移植15年後) を読む。 「被死体腎移植覚書」8(移植20年後) を読む。 「被死体腎移植覚書」9(移植25年後) を読む。
ドナーカード兼ド ナー拒否カード表 (画像提供"Transplant Communication HOMEPAGE")
ドナーカード兼ド ナー拒否カード裏 (画像提供"Transplant Communication HOMEPAGE")
22.07.16 7月中旬である。梅雨は既に明けてゐる、はずである。ところが最近は雨がちの日が多い。所謂戻り梅雨であらうか。あのままいつたら ダムはどうなるかと思つたものだが、どうやらそのおかげでダムは十分に保ちさうである。気温はそれほどでもないが、湿度は高い日が続 く今日この頃、いかがお過ごしであらうか。 まづは検査結果である。Cr1.74、BUN39、総コレステロール183、 LDL-C94、中性脂肪128であつた。今回はいきなりCrが高いと言はれた。確かに高い。前回が1.45である。それを遙かに超えてゐる。夏はかうい ふことがあるとは思つてゐたのだが、例年だとまだ梅雨明け以前の頃、この値はいささか高い。なぜ高いか。たぶん尿量である。前日の尿 量は 1,000を切つてゐた。一日の尿量1,500を維持せよと言はれてゐることからすれば少なすぎる。かういふことは何度もあつた。その度 に、汗で皆出てしまつて尿にならないとか言つて来た。実際その通りで、今回も確かにさうではあるがと言はれた。塩分摂取量は4.7g であつた。これも蓄尿による塩分摂取量であるから、塩分は尿には残らないらしい。といふより、尿量が少ないから、塩分も少ないのであ らうか。あるいは、純粋に摂取塩分量が少なかつたのか。そこでこの値である。私は基本的には塩分摂取量は 多くない。しかし、これほど低いことは珍しい。これも汗に塩分が取られたせゐであるといふことらしいとして、問題はこの先ど うなるかである。このまま高いCrが続くのかどうか。これまでは、1.8あたりにいつても冬が近づけば下がつてきた。今回もさうであら うと思ふのだが、こればかりは次回の10月にならないと分からない。 他の値、BUNも高い。これは食事のせゐであらうと思ふ。いつも言ふばかりでBUNは少しも下がらない。これでも何とも言はれなか つたので、これで良いかと思つてしまふ。本当はよくないのだけどね。それ以外のメタボ関連は少し下がつたかといふ程度、著変なしで ある。 その他の値、貧血関連、赤血球421、ヘモグロビン12.3、ヘマトクリット39.5であつた。いづれも基準値以下、前回よりも低 い。私の値はこの程度であらうと思ふ。貧血である。それでも手術直後に比べたら十分であらう。肝臓関連、 AST(GOT)29、ALT(GPT)33であつ た。AST(GOT)は基準値内に収まつた。これはどうなつてゐるのであらうか。これ以外では歯科治療、左の上 奥歯が欠けたのを治した。1ヶ月ほどかかつた。次は9月である。 ちなみに、例のビタミンDを補ふアルファカルシドール、これがまた変はつた。アルファカルシドールカプセル0.25㎍「デバ」 となつた。ジェネッリクの状況はまだ改善されてゐないらしい。 豊橋市民脊椎外科、前回の続きである。ブロック注射は多少は効いたのであらう。痛みは少しとれた。しかしそこでとまつた。そこ で最 後の手段、ヘルニコアを受けることにした。これは比較的新しい治療法で、分かり易い説明がみつからない。敢へて書けば、後縦靱帯下脱出型の腰椎椎間板ヘルニアに、コンドリアーゼとして1.25単位を症状の原因である高位の椎間板内に単回投 与する(日経メディカル処方薬事典)、といふ 感じであらうか。ブロック注射同様、患部を見ながら注射するのである。これは一度しかできない。二度目はない。アレルギーの関係 からである。さうして受けた。やはり痛みは軽くなつたやうである。ただし腰の痛みと股関節あたりの痛みは消えない。1ヶ月以上経 つがまだ消えない。とりあへず様子見といふことにしてある。このままの状態が続くのか、あるいは遅まきながら効いてくるのかどう か。ヘルニコアの場合、効き目がゆつくりなので2ヶ月くらいかかることはあるといふ話であつた。どうなることか。 今一つ、コロナの4回目の予防接種を受けた。といつてもまだ受けたばかりである。豊橋市民の主治医は、受けないよりは良いかぐ らゐの感じで、特に積極的に受けよ とは言つてゐなかつた。その一方で、八事日赤、増子記念病院の移植外科関係からのメールがあり、そこでは、「4回目のワクチン接種の感 染予防効果は3回目の接種の時ほどではありませんが(4回目接種後でもコロナウィルスに感染する可能性はある)、重症化予防の効 果は非常に大きいと考えられます。特に基礎疾患を持っている患者様が入院や重症化・死亡するリスクをかなり減らすメリットがあり ます。3回目接種から5か月以上経過していればいつでも4回目接種が可能です。重症化リスクを下げるためにも腎移植レシピエント ならびにドナーの方は是非4回目のワクチン接種を検討しましょう。」とあつた。実際、重症化を防ぐといふのは大きなポイントで、 軽 症ですめばその方が良いに決まつてゐる。5か月目に入つた直後であつたが、そこで受けることにした。 前回まではファイザーであつたが、今回はモデルナであつた。これでどのくらゐ変はるのかと思つたのだが、現時点では打つた所で 多少痛みを感じる程度である。ファイザーよりは痛いかもしれない。たぶんその程度である。昨日の方が痛いかもしれない。たいした ことはない。今回も副反応がなければ、抗体値もまた上がらないのかと思ふ。こればかりは分からな い。4回目後が60以下などでないことを祈るのみ。 そんな折も折、コロナは第7波となつてゐるらしい。愛知県も増えた、豊橋も増えた。昨日、今日あたりで200人超である。まだ 増えるのであらうか。とりあへず、私は4回目の予防接種でいくらかの抗体ができることを期待するのみである。 といふわけで、今回も股関節がなければといふところ、腎臓自体はきちんと生着してゐる。28年近くになるとあちこち問題が出て くる。特に現在コロナ蔓 延中である。かうなると、やはり必要以上に出かける必要はあるまい。といふことで、また引きこもりの生活が続くことになる。 なほ、私の所属する八事日赤等の腎移植患者会である朋友会ホームページと、日本赤十字社愛知医療センター 名古屋第二病院腎臓病総合センターに も日常生活、検査、免疫抑制剤等についての様々な情報が載せられてゐる。そちらも併せて御覧いただければ幸ひで ある。
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