高圧バリコンの清掃
ひょんな話から、5KV250PF×2の古い高圧バリコンを譲ってもらった。
長さ40p×幅10p程の大きさで、「錆まみれ」だった。
清掃するには、分解しなくてはならない。画像のように年代もので、鉄の部分は、ねじと言わず全て赤茶けていた。
鉄は、真っ赤にさび 電極は、錆と汚れにまみれている
最大の問題は、シャーシーへの取付台になっている鉄板にバリコンを組付けているネジだった。バリコンフレームのアルミ板から出ているネジ部分が、錆で埋もれている事だ。強引に回せば、ボルトの頭をなめてしまう。また、ネジ頭の首下でネジ切れてしまう恐れもある。幸い、この4本のネジ端は、2山程で出ているだけだったので、つらつら眺めて、「よし、やすりで山を再生しよう」と考え、精密加工用と歌っているヤスリでネジを回しながらネジ溝を削った。思った程の苦労は、無く合計8本のネジを取り去り、バリコン単体に出来た。
フレームを外した ステータの中央部 絶縁碍子は、割れている
ローター、ステータを分解 ロータのアース接触子
ステータを分解し、シャフトを磨く 電極も磨き
ロータも同様に個々の部品に分解して磨きをかける。
ロータの中央に置かれたアース接触子は、念入りに磨く ロータ側アース接触子
ピッカピカになりました
問題は、ステータを絶縁している割れているタイト製の部品だ。最初、圧着してやればと試みたが、面積が小さ過ぎ、使用に耐えられなかった。
アクリル板で絶縁パーツを制作 ロータのアース
仕方無いので、少し薄いが5o厚のアクリル板で制作した。現物をサンプルにして形状をマーキングして削りだす方法を取った。形は、そこそこに出来たが、穴の位置のポンチングを手抜きした事から、再度分解して、穴加工をやり直す羽目になり、誤差方向にやすり掛けで位置を手直した。 マッ、商品じゃないのでこれでよしとした。
綺麗になったが、画像ではよく判らない
5年ぶりのミーティングでこの話を披露したところ、「美味しい話だ。160m帯のカップラに使える」とのたっまたお馴染み局が、有った。
そして、バリコンは、この局の所に嫁いで行く事になった。
この秋、収穫の終わった田圃を走り回る彼の姿が、見えるようだ。きっと、それなりの電波が、聞こえるだろう
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