過激派の武器の思い出

         北のりゆき

 もう二〇年近く昔のことですが、月に一度くらい危険同人誌を持ってマンガ同人誌の即売会にでていました。こういう即売会は、読者さんと直接会って話しをできるのがよいところです。何回も通っていると顔見知りもでき、差し入れを持ってきてくれたりしました。ありがたいことです。
 やはり一番うれしいのはキケンな資料の差し入れです。一番すごかったのはオレが『過激派の武器』と名づけたコピーです。とこでどうして漏れたのか警察の内部資料のようなんですよね。
 日本の治安機関といえば警察と公安調査庁です。公安調査庁は、規模が警察の十分の一もないのに意外に資料が手に入りやすい。古本屋を巡回しているとたまに過激派の動向を書いた公安調査庁の冊子があったりします。公安調査庁は、公安情報を収集・分析して配布するという活動がメインの機関らしい。だから冊子の形で配布したものが何かの機会に古本屋に流れてくるということが結構あるんですね。内容も過激派の武器といった具体的なものではなくて、運動動向とか左翼シンパ文化人のリストとか機関紙をまとめたようなものが多かったですね。
 著作権法
32条によると国若しくは地方公共団体の機関又は独立行政法人が一般に周知させることを目的として作成し、その著作の名義の下に公表する広報資料、調査統計資料、報告書その他これらに類する著作物は、説明の材料として新聞紙、雑誌その他の刊行物に転載することができる。 ということなので、ずいぶん利用させてもらいましたよ。
 逆に警察の資料は非常に手に入れにくかったですね。まずほとんど流出しないし、けっこう警察マニアがいて、あってもすぐに売れてしまう。内容も公安調査庁と比べると趣味者的に充実していて、過激派の武器の構造をセクトごとに分類するなど具体的で実用的なものが多い気がしました。捜査機関と調査機関の違いなのだろう。ここで『過激派の武器』と名づけた資料は、警察しか作成することのできない種類のものでした。公安調査庁からでてきた資料とは臭いが違うんですよ。まあ、ちょっとみてください。

  

 …かっこいいなあ……。中核派もハンドメイドでよくこんな武器を作ったもんだ。それはともかく、こんな素晴らしい資料をコピーで三〇枚ももらっちゃいました。ところが情けないことに、どんな状況でもらったかほとんどおぼえていない。コミケの混乱状態の最中だったからだと思うんだけど…。これだけ質の高い資料なんだからどこで手に入れたのかたずねたと思うんだけど、まったくおぼえていないのです。ただコピーを頒布する許可だけはもらったはずです。つぎの即売会で常連さんにコピーを十数部頒布しました。どうやらその中に困ったちゃんが混じっていたらしい。数ヶ月後に発売された『ラジオライフ』のまねっこ誌のなんとかいう本にこんな付録がつきました↓。

 

 まるまるパクってやがるの。オレが書いた本じゃなけどさあ、オイオイって感じだよね。ちょっと比較してみましょう。上が原版で下がパクリ版です。トーンを貼ったりして図がキレイになっているぞ。

 

 

 どうやら過激派が恐いらしく、武器を製造したセクト名や指名手配された個人名などを削っている。それじゃあ資料として役に立たないだろ。
 それにパクるのはいいんだけど、最後のページに権力にすり寄るようなことが書いてあるのがとてつもなく気に入りませんでしたね↓

  

 今回、『過激派の武器』全29ページを公開することにしました。現物がほしいという人は、紙コピー版を販売していますので通信販売ページから購入して下さい。

 過激派の武器01

 

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