2017.07.14(金)~15(土) 苗場山(2145m)
はじめに
 苗場山は日本百名山で、ガイドブックに「夏は豊富な高山植物のお花畑が広がり、夜は星空を眺め、夜明けは上越の山並み
から昇る日の出と湿原が朝霧に輝く光景は劇的だ」と書かれていれば是非とも登ってみたい。梅雨時期で不安定な天気予報が
続いたが、前日ギリギリで山小屋を予約。何とか2日間、雨にふられることなく山歩きが出来そうだ。
7月14日(金)
自宅~登山口駐車場
 自宅を6時30分に出発、朝は入間IC手前の松屋でカレーでも食べようかと思ったが、あまり食欲もないのでコンビニでサンド
イッチを購入。圏央道から関越自動車道に入り、平日なので順調なペース。国道17号線沿いのみつまたスキー場の駐車場に
に約2時間で到着。第2リフト町営駐車場(無料)は何処? 係の人に尋ねると、駐車場に入って直ぐに右の、和田小屋方面に
進むとのこと。教えられた通り?に車を走らせるがなかなか目的地に到着しない。途中ここかな?とゴンドラの駅に止まったり
でとても不安だったがs、幸運にも工事関係者に出会って道を確認出来た。
 国道17号線から直ぐだと思ったが、道に迷ったせいで実に30分もかかった。すでに10台くらいの車が駐まっていた。
登山口駐車場~苗場山
 駐車場(標高約1250m)からアスファルト道を約30分ほど歩いた所にある和田小屋から本格的な山歩きが始まる。昨夜の雨
で湿度が高く、更に気温も高いので直ぐに汗だく。道は湿った岩がゴロゴロしているので、平坦な道を歩くより疲れる。
 時折現れる高山植物が萎えた気持ちをリフレッシュさせてくれる。はイワカガミ、はワタスゲ、はユリ。
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 六合目を過ぎると視界が開けて湿原が現れる 木道脇の要所には、休憩場が設置されている
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  ガイドブックでは6月初旬頃までは残雪期となっているが、7月中旬の今でもあちこちちで残雪が見られる
登山口から標高約800m登った所が神楽ケ峰(2030m)、前方にはこれから歩く尾根道とそれに続く苗場山までの急な登りが
目に入り、気持ちが参ってしまう。
 雷清水と呼ばれる湧水で水分補給し、約150m下って鞍部に到着。ここから標高250mの急な登り、2100mを越えた辺り
で前方に雪原が拡がり濃霧のため視界が無い。雪も固く足跡も付いていないので、一歩一歩慎重に進んで行くと、木道が現れ
ホッとする。苗場山頂ヒュッテで受付を済ませ、着替えてから苗場山山頂で記念の写真
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苗場山頂ヒュッテ
 個室なしで、1・2階の板間にふとんを敷いて定員92名、1泊2食で8800円。2つのツアー客で8割くらいが埋まっていたが
で霧か単独の3人は彼らと離れてゆったりスペースを使うことが出来た。夜空を楽しみにしていたが、夕食後に外に出てみる
と、強風小雨が横殴りの状態。諦めてウオークマンを聞きながら早めの就寝。
 昼間は大量の汗をかき、失われたイオン成分をポカリスエットとで補給したが、それでも足りなかったのか、横になるとあち
こちで経度の痙り。朝2時半に目が覚めたが、心配していた足の攣りもなく一安心。それから何度かウトウトし、4時半に起床
して日の出を見ようと湿原へ。湿原の向こうに見事な日の出! と見とれていると、大量の虫(後で聞いたらブヨ)に襲われ
散策や写真どころではない。慌てて着ていたシャツを脱いで頭から被り、目だけ出してヒュッテに引き返した。
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下山
 6時の朝食を済ませ、6時20分には出発。いきなりの急斜面を下って行くと、下から1人、2人と登ってくる。まだ7時前だと
いうのに何時にスタートしたのだろう。聞いてみると、皆さん4時40~50分に登り始めたとのこと。日帰りだとこれ位の計画に
なるのだろう。それにしてもこんなに早くに着くとは! 「速いですね!」と声をかけると 「去年よりは遅くなりました!」
 土曜日のせいか登山者が次から次に登ってくる。余裕のある人、かなりへばっている人。「今日は湿度が高くて蒸し暑いです
ね!」が共通の声かけ言葉。
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の標識 「和田小屋⇒苗場山頂 4時間 逆は2時間半」と書かれている。私は標準より速く歩けると思っているが、登りが4
時間半、下りが3時間かかっている。標識に書かれている時間は健脚者が歩く時間であり、これを鵜呑みにして初心者が計画す
ると大変なことになってしまう。以前受講した山の講習では「昔は成人男性が20kgの荷物を背負って、普通に歩いた時間が
基準になっていが、現在はそれはない。健脚自慢の人が、私はこれ位で歩けるんだ!と自慢した数値を書く場合もある」との
ことだった。リーダーは計画を立てる時には自分の足で確かめ、メンバーの体力を考慮する必要がある。
は2週間前に新たに購入したデジカメの、望遠機能を使って撮った赤トンボ、ピンボケもせずに綺麗に撮れている。5月の
武川岳の時に、デジカメと三脚を途中で置き忘れたので購入したが、失くしたデジカメはピントが合わせずらかったので、不幸
中の幸い、といったところ。は駐車場、来る時は10台くらいしか駐まっていなかったが、今日は土曜日なので多くの車が駐
まっている。
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 駐車場から国道17号線に通じる車道、前方に猿の集団がいたので車をゆっくり走らすと、道ばたに避けてくれた。
帰路
 国道17号線に出て直ぐの、日帰温泉「街道の湯」に立ち寄り、汗を流すことに。駐車場に多くの車が駐まっていたが、隣接
する「道の駅みつまた」の客が大半で、お風呂には先客が2人しかいない。入口の自動販売機で券を買おうとすると、横の受付
にいた係のおじさんが「こっちでも良いですよ!」と声をかけてきた。千円札を渡すと、お釣りの400円を自分のポケットから
取り出した。後で考えると、あれはあのおじさんのお小遣いとして自分の懐へ?
 道の駅で昼食しようと思ったが、かけうどんが700円。別の店を探そうと国道17号線を走ったが、昔はよくスキーで来ていた
ので周りの景色を懐かしんだ。すると馴染みのすき家の看板が!牛丼+卵+豚汁(大)で、通常560円が70円引きの490円。
700円のかけうどんを食べなくて良かったあ!
 何処で関越自動車道に乗ろうかと思ったが、17号線も街中は高架になっていたので混雑もなく快適。こうなったら混雑する
まで17号線を走ることにした。渋川・伊香保ICまでは、17号線と関越自動車道は並行して走っていたが、そこからだんだん離
れていく。車を止めてカーナビに目的地を自宅に設定し、上信越道から関越道へと戻った。高速を使うと2時間20分走って
4150円のところを、1時間余計に走ったが1850円。1時間で2300円のアルバイトをしたと同じ。時間に余裕があれば一般道を
走るのも選択肢のひとつ。
最後に
 今回の苗場山は雨こそ降らなかったが、高温多湿で蒸し暑く、強風と霧のため夜空を見ることも出来ず、朝はブヨの大群
に襲われ最悪だった。同拍したツアーのガイドさんによると、湿原なのでブヨが発生するのは避けられないが、こんなに大量
に発生するのは約1週間ほどで、直ぐに落ち着くらしいが、私は恐らく二度と行かないだろう。