若松衛生だより 平成21年 2009年


    ●11月号 健康の秋、健診の秋
    

   芸術、スポーツ、旅行等秋はいろんな事に向いた季節ですが、美味しい物も
  目白押しでまさに食欲の秋でもあります。何でも美味しく食べるにはまずお口の
  健康は欠かせません。歯を悪くする
2大疾患の虫歯も歯周病も歯磨きや食習慣、
  喫煙などの生活習慣に大きく左右されます。症状を自覚したらすぐ歯科を受診する
  ことが大事ですが、同様に日頃の
ケアが何より欠かせません。ケアの第一歩は自分の
  お口の状態を知ることから。歯科医院は敷居が高くても、無料健診や相談が受け
  られる催しも秋にはいろいろありますよ。

  全国展開されている「いいないい歯」週間の一環として、若松歯科医師会も
  
118日に島郷市民センターで「あんしんお口フェア」を開催します。毎年恒例の
  無料健診やフッ素塗布、ブラッシング指導、相談コーナー、口腔ケア講習会、高齢者
  よい歯の表彰式等に加え、今年は「食」をテーマに北九州市若松区食生活改善推進員
  協議会、
JA北九若松支店、岩屋漁業協同組合の協力を得て、地元食材の旬の味覚
  試食会や食に関する質問コーナーもあります。堅パンに挑戦、口腔内カメラ、口臭・
  唾液チェックなどの体験コーナーや来場者プレゼントもあり、秋の一日をご家族揃って
  楽しく過ごせて健康になれる催しです。

 このような機会を気軽に利用してみてはいかがでしょう。詳しくは若松歯科医師会
  のホームページをご覧下さい。


                        若松歯科医師会 広報委員会 田中正一郎 


  ●8月号歯がしみる!」〜知覚過敏について 

   冷たいものがおいしい季節、歯がしみるというご相談を良く受けます「最近歯が
  しみるけど、知覚過敏に効く歯磨き粉を使ってみれば治るかな?」と思って、いつ
  までも使い続けている人はいませんか?

  冷たい水を飲むたびに「歯がしみる」という症状は、知覚過敏だけのものでは
  ありません。
   歯がしみたら、まず原因を歯医者さんなどで調べてもらいましょう。

  
よくある原因として

   @虫歯:歯に虫歯の穴が開いているのに気付かず、「少ししみるだけだから大丈夫」と
     思い込んでいることがよくあります。

   A歯周病:歯周病になると歯肉の中に隠れているはずの歯の根元が露出します。
     歯の根元は温度に敏感なため、歯がしみやすくなります。また、歯周病で歯肉が
     腫れていてもしみやすくなります。

   B咬み合わせ:昔は、「歯の磨き過ぎでしみる」と言われていました。今は削れたように
     えぐれているのは、ほとんどが咬み合わせが原因でできると言われています

   C歯磨き:毎日の乱暴な歯磨きによって歯肉や歯の根元が削り取られ、歯がしみることが
    あります。

 
  原因によって、「処置をする」か「様子を見る」かを決めますので、自分で「知覚過敏」
  と決めつけることはしないようにしましょう。本当は他の原因があるのに「知覚過敏
  だから、そのうち良くなるかも…」と素人判断で決め付けて、病状を進行させてしまう
  ケースがとても多いのです。この文章を読んでいるあなたはそんなことしませんよね。
  まずはかかりつけの歯医者さんでチェック!

   若松歯科医師会広報委員会・古市卓也

 
  
6月号 21世紀の健康管理は予防から

      21世紀、医学は予防の時代に入ったと言われます。早期発見・早期治療
  は病気の対策として大切なことですが、それよりも治療を受けずに済めば
  これに勝るものはありません。

   ガンになったが早期発見のおかげで、胃や乳房などを切除して命は助か
  ったというのも有難いことですが、ガンにならずに手術も受けなくて済んだ
  という方が誰にとっても喜ばしいことでしょう。
   ここで歯について考えてみます。歯は皮膚や筋肉や骨などと違って再生
  能力がないため、他の部位に比べて予防がより重要であると言えるでしょう。
  みなさんは歳をとったら自然に歯が抜けて入れ歯になるのは仕方がないと
  諦めてはいませんか?しかし歯を失う大半の原因は虫歯と歯周病であって、
  歳をとることではありません。もちろん
歯が再生しない限り、年齢が進む
  ほど経過年数が長くなるため、虫歯と歯周病は重症になる傾向はありますが、
  歳を取ったら歯が抜けて当然というわけではなく、長い間歯の手当てを
  怠ったから歯が抜けたと考えるのが正解です。歯の病気で命を失う事が稀
  なのも、歯のお手入れを怠る原因のひとつかもしれません。歯を意識する
  のは虫歯や歯周病で痛みを
感じる時だけというのが多くの人の実感では
  ないでしょうか。しかし、食が命の源である以上、食べるために欠かせない
  器官である歯が命と健康に対して果たす役割は大変大きいのです。
   最近の研究では、歯周病や虫歯が全身の病気と深く関わっていることも
  解ってきました。歯を大切にする意識を持つことは健康を維持することに
  つながります。
それでは実際の生活の上で歯を大切にするにはどうしたら良いので
  しょうか。
   それには、まず歯の性質と歯を悪くする病気や悪い習慣などについて良く知ること
  です。
  「敵を知り己を知れば百戦危うからず」と言われるように、まずご自分のお口の状態に
  意識を向けてみましょう。見たところ虫歯も無いし痛くもないと思っても、解らない
  時もうすでに虫歯と歯周病は始まっているのです。自覚症状が出るのは重症になって
  からです。
  それを自覚症状の無い早期に発見するのは専門である歯科スタッフの役目ですし、
  さらに未然に病気を防ぐのには、ご本人と歯科スタッフの息の合った二人三脚が必要
  です。
   
どんな病気も健診が大切ですが、歯の健診について言えば痛みを感じたり、苦しい
  思いをしたりすることなく、単に口を開けるだけで済むのです。病気で痛い目にあう
  前に、まずは痛くない健診を受けることで健康へのスタートを切り、予防生活を
  始めてみませんか?

              若松歯科医師会 広報委員会 田中正一郎 

                若松歯科医師会http://www.alpha-net.ne.jp/users2/wakashi/