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なるほど!易学入門ここでは易学=易経(周易)に基づく占いの成り立ちについて、初心者向けに解説しています。易の起源は中国の有史以前、まだ文字がなかった時代だと言われています。

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V 八卦と呼ばれる抽象芸術 その2

 八卦と集合分割

 『易経』の「繋辞上伝」というところに「易に太極有り、これ両儀を生じ、両儀は四象を生じ、四象は八卦を生ず」という文章がある。言うなれば八卦は二進法による集合分割を三回繰り返すことで発生したと述べているのだ。
 太極とはこの世の中のすべての事象の集合なのであって、これを陰陽ニ要素でニ分割すれば、二つの部分集合すなわち両儀となり、この両儀のそれぞれをさらに陰陽でニ分割すれば四つの部分集合の四象、さらに四象をそれぞれニ分割すれば八つの部分集合すなわち八卦となる、ということである。
 右次図はこの集合分割過程を示したもので、八卦は必然的に乾兌離震巽坎艮坤の順に並ぶ。
 なお四象は分割過程で便宜上存在するだけで、八卦に至って初めてそれぞれの形に意義が生じるとされている。これは天地人の三才に象るためだと言われているが、四象では組み合わせが単純過ぎて、具体的イメージを描くのにいささか無理があった、ということもあったのだろう。

 コンピュータが作られた契機になった数学の二進法や集合は、迂闊にも近代以降の理論だと思い込んでいたので、この八卦生成過程には一瞬目を疑った。しかし調べてみるとその近代数学に大きな影響を及ぼしたものこそが「易」だったのだ。
 「易のニューサイエンス」(蔡恒息/中村璋八著=東方書店)によると、清朝初頭の中国から、宣教師が西洋に持ち帰ったもののひとつに「易の本」があり、漢字は読めなくともその記号体系に着目し、二進法の有用性を論じたのがドイツの数学者ライプニッツだったのだ。
 とすると中国や日本で数学として発展しなかったことが返す返すも残念だが、それはともかく上図右のように、この八卦の序次に基づき、各卦には数が配されていて、いわゆる易占いも、専らこの八卦と数の関係を利用して行われている。
 (天)を一番目とし、(地)を八番目とするのは、陽は前に先立ち、陰は後ろに遅れるものだからであって、このように、純陽の(天)こそが一番目、純陰の(地)こそが八番目に相応しいのだ。
 ただし数字は一から十まででひと揃いなので(十進法)、八卦に配すれば九と十が残ってしまう。そこで九は陽(奇数)の極みであることから(天)に、十は陰(偶数)の極みであることから(地)に、それぞれ一、八と併せて配す。
 この項の冒頭で、掲げた「一か八か」や「四の五の言う」という表現は、実にこの八卦と数の関係から生み出された言葉だったのである。

 「一か八か」の同義語は「乾坤一擲(けんこんいってき)(のるかそるかの大勝負をすること)だが、その乾坤こそ(天)(地)のことなのであって、このニ卦に配される数が一と八だから、こう言うのだ。
 他の六卦は陰陽が入り混じり、曖昧で黒白がつきにくいからこそ純卦の乾坤が強調されるのであって、その曖昧な六卦の中でも(雷)(風)は、雷と風という最も実体が判然とし難いものだ。残る沢と火と水と山は、少なくともその様子を目で見て確認できるが、雷と風は目視不可能)。そこで、この雷と風の二卦(雷)(風)に配される四と五をもって、優柔不断で煩わしく、曖昧で判然としないことを「四の五の」と言ったのだった。
 「一か八か」や「四の五の」は、他愛ない俗語だが、だからこそ説教臭さもなく、易が日陰者となってしまった現代でも、なんとなく通じるのだろう。

 大極図の成り立ち

 八卦の生成について話したついでに、大極図というものについて、少し触れておこう。
 陰陽の調和を表現するものとして、周易では右のような図形が用いられる。
 これは、渦巻きをモチーフにしたものだ、とも言われているようだが、実際は、円を陰陽によって八分割し、その陰陽の比率を図示したらこうなった、ということに過ぎないのだ。

 まず円を一年に擬え、冬至から夏至、夏至から冬至の二つに分ける。すると@のように、冬至の直後から夏至までの円の左側が陽、夏至の直後から冬至までの円の右側が陰となる。これが両儀に相当する。
 @で分かれた両義のそれぞれをさらに陰陽で分けるが、より夏至に近いほうが陽、冬至に近いほうが陰となるので、Aのようになる。これが四象に相当する。
 Aで分かれた四象の各部分を、やはり夏至に近いほうを陽、冬至に近いほうを陰として、さらに陰陽で分ける。するとBのようになる。これが八卦に相当する。
 Bで円が八分割され八卦となったわけだが、それぞれの面積比によって陰の部分、陽の部分を外側ないし内側にまとめるとCになる。
 Cを滑らかにするために角ばったところを緩和するとDになる。
 Dをさらに滑らかにするため、直線を曲線にし、陰の中に陽が、陽の中に陰があることの象徴として目を入れるとEになる。
 なお、さらに円を細分化して六十四卦でこれを描いたとしても、多少デコボコに差異はあるものの、滑らかに直せば同じ図形になる。
 これが大極図なのである。

 八卦と方位・季節・干支

 さて、八卦の成り立ちについてはこのぐらいにして、ここからは各卦に配される事象をいくつか拾ってみよう。易がこの世の中のすべてを蔽い尽くすとされるのも、実にこの八卦の多義性によるのだ。もっとも、この世の中の全集合を八分割したのが八卦なのだから、多義で当然なのだが・・・。
 ともあれ、方位、季節、五行、十干、十二支では、次のように配される。

 八卦    方位 季節 五行 十干 十二支

 (天) 西北    金     戌亥

 (沢) 西  秋  金  庚辛 酉

 (火) 南  夏  火  丙丁 午

 (雷) 東  春  木  甲乙 卯

 (風) 東南    木     辰巳

 (水) 北  冬  水  壬癸 子

 (山) 東北    土  戊  丑寅

 (地) 西南    土  己  未申

※ただし十干のうちの戊と己は、 何れの卦にも配さない、とする説もある。

これを図にすると次のようになる。

 時々、東南を巽と書いて「辰巳」と訓ませたり、西北を乾と書いて「戌亥」と訓ませる地名や人名に出会うことがあるが、そんなときには易が盛んだった頃の空気を感じられて、何やら懐かしいような嬉しいような、そんな気分にもなるのは私だけだろうか…。

 八卦と人体

 人体では、次のように配する。

 (天)を頭=天は最も上にある。 

 (沢)を口=口は喜んで笑う。

 (火)を目=火は明らかに照らし、目は明らかにものを見定める。

 (雷)を足=人は足を動かして移動する。

 (風)を股=股は足に従って動く。

 (水)を耳=陥るところは穴、人体の穴と言えば耳、またこの卦を縦にすると左右に穴がある様子を象徴する図形にも見え、耳は顔の左右にある穴でもある。

 (山)を手=手はものを支え止める。

 (地)を腹=大地は万物を蔵め、腹は食べたものを蔵めるところ。

 このほかにも色々な事象が配されているのだが、その様子は各卦別にまとめておく。
 無機質な記号から数多くのイメージを引き出した古代人。その想像力の前には、画一化された発想ばかりが目に付く現代という時代が、いささか色褪せて見えて来るのは、単なる気のせいだろうか。この項の冒頭に例示した稲妻という言葉も、詳細は(雷)のところで話すが、実に味わい深い表現のように思う。

 八卦が示す事象とその根拠

 (天)は天が最高所であることから、人の上に立つ君主や帝王、会社で言えば社長といった最高権力者。陽の極みであることから能動として、天地の間を縦横無尽に行き来する竜、人が能く動くために乗る動物の馬。陽が剛堅を意味することから、堅い物である金属、石、玉(宝石)、氷。色では最も彩度が高い赤。陽を生気として、生気が満ち溢れている木の実(木の実には種子すなわち新しい生命の素が入っている)。

 (沢)は「よろこぶ」ということから、動物では喜んで人に馴れる羊。上一陰の真ん中の切れ目を窪みとイメージすれば、窪みには水が溜まるから、水を入れる器のコップや枡。枡は計量する道具でもあることから「計る」という行為。計れば物を分けて売買できるから分割、商売、商品。山を分割するように流れる谷。水溜まりには顔が写るので、写るということから鏡。窪みにちなみ、餅を搗く臼。最上の一陰をヒビが入った様子として、堅い物にヒビが入った状態。涸れた沢によく見られるヒビ割れた堅い土。

 (火)は火にちなみ明るさをもたらす日(太陽)。付着するということから、身に着ける装飾品や甲冑。動物では柔弱な身を堅い殻で守る蟹、蝦、亀、貝など。また、上下のニ陽を翼として鳥、中でも美しい羽で身を包む雉。

 (雷)は雷にちなみ音。植物では一陽を節、ニ陰を節と節の間の部分として竹、葦、茅、稲、稗といった節のあるイネ科の類(震が重なるように成長する)や、発芽時に反生となる藤、葛、大豆といったマメ科および麻の類(反生とは、まず根を上に伸ばし、地表に至る直前で反転して地中に戻り、その後、芽が頭を持ち上げようとしている状態のことで、それがこの卦のイメージと重なるのだ)

 (風)は風が運ぶものとして雲や臭い。鼻から出入りする風として息。風に乗って空を行くところから鳥。また逆に、ニ陽の天空の下に一陰が下り入っているところから、地上に伏して飛べず、人によく馴れ従う鶏。風に靡き地に伏すところから草。ニ陽はその性として上り、一陰は下るので、上下に伸長する様子として「長い」。下に陰なる根を張り、上に陽なる幹を伸ばす木、木は高くなることから「高い」。風が運ぶ雲の色として白。

 (水)は「陥る」ということから険難。険難の水である毒。険難があれば悩むので憂いや心病。身体の中を流れる液体として血。水気の光を放つ月。水中に棲む生物。

 (山)は「とどめる」ということから、人の出入りを止める門戸。外敵を防ぎ止めるために築く城。また山は神域であることから神を祀る宮。山道の象徴である坂。一陽が最上位に登り詰めた形だから「登る」という動き。山に棲む動物として熊や鹿。外敵を防ぎ止め、人を守る動物として狗。

 (地)は大地であることから平野、原。食料を生産する田畑。動物では柔順な牛。また、この卦の見た目の形が細かく整然としていることから、模様として文。

 八卦に配される事象は他にも数多くあるが、それらを仔細に取り上げても切りがないので、それはこの辺にしておこう。
 そもそも易の卦は、その時々に応じて種々の事象に当て嵌め、その意義を対照するものであって、易者の占いもその基本的意義を逸脱しない範囲で、各卦の異同や方向性をどのように解釈するかが、腕の見せ所なのだ。

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最終更新日:平成30年09月14日 学易有丘会
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