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 「葛飾区職員措置請求監査結果」に対する見解

 

1.私たちの監査請求の趣旨

昨年9月11日、私たちは、葛飾区に対し同和地区(未解放部落)もなく、また同和対策関連法が失効したにもかかわらず、同和事業を継続していることから、次の問題につき監査請求を行いました。

@仮奥戸集会所から部落解放同盟(「解同」)葛飾支部の全面・即時退去、集会所使用要綱にもとづく地域の自治会、子供会、老人クラブなど区民の福祉・交流として再生すること。

A「解同」葛飾支部への補助事業は、公金の不当、不法な支出である。同和問題に資するものでなく、区民の血税の無駄づかいであり、右補助事業を即時、全面的に廃止すること。

2.監査結果の問題点

これに対し昨年11月1日、区監査委員は「監査結果」(以下、「結果」という)として私たちの請求を却下しました。これは、私たちの請求に対し十分な事実審査にかける遺憾な結果と言うほかありません。しかし、附帯意見において「仮奥戸集会所の集会所としての利用率は平成24年度で21%であり、決して高い利用状況とはいえない。また、利用内容も、同和対策のための会議、講座およびイベント等とはいえ、他の施設で代替することも可能」「同和問題をめぐる社会状況も大きく変化してきている。多くの各種施設について、社会・経済状況に合わせた見直しや転換が行われており、同和関連事業についても、同様に見直しを検討すべき時期に来ている」と区に提言するなど私たちの請求にこたえる側面もありました。

私たちは、附帯意見のいう同和問題をめぐる重大な情勢変化にそくし区が提言を真摯に受けとめ、同和事業の終結をめざし具体的見直しに着手することを期待もし、区に要求しました。ところが、区は、「結果」を根拠として見直し・是正を拒否し、不公正・乱脈な同和事業の存続を表明しました。この区の姿勢に鑑み、請求を却下した原点に戻り、審査不十分と思われる「結果」の問題点を指摘するものです。

(1)仮奥戸集会所の区民利用について

 私たちは、区が法律で義務づけられた条例も議会の議決もないのに集会所を不法に建設し、「解同」支部に対し毎年「一年ごと」の使用許可(家賃無料)をくり返し、区の財産に多大な損害を与えていることから、その中止を求め、区民に開放するよう求めました。これに対し「結果」は「同和対策事業の推進を図る場として」設置したものだから「住民の一般的な共同利用を目的とした『公の施設』には当たらない」とし、一般区民の利用を否定する解釈をしました。すなわち「結果」は、集会所を区の行政事務、または事業を執行する「公用」財産、いわば同和事業を推進する場として設置した庁舎だという論法です。集会所は関連工事を含め二千数百万の血税によって建設されたものです。「結果」は納得できるものではありません。集会所で区職員が常勤し、事務・事業執行に当たったことがあるでしょうか。そもそも区職員の常駐事務所の一部屋もなく、区職員が常駐していないことは例年の区議会決算委員会報告でも明らかではありませんか。区が事務・事業をおこなう庁舎並み施設と言い張るにもかかわらず、集会所の電話番号や郵便受けが支部名になっている異常が不問となっています。常勤者は「解同」支部事務局員または役員だけです。公用財産の体をなしていないことは明らかです。なお、区側陳述では相談事業を集会所で実施していると言っていますが、区議会の決算委員会では相談員の勤務地は自宅または相談者宅と答弁しています。これは二枚舌そのものです。

集会所内の「解同」支部への使用許可について「結果」は、集会所の設置の趣旨・目的が「同和問題の解決をめざし、関係団体とも協力して事業を実施していく施設」と言い、その趣旨・目的から「一時使用をめざしたものではない」と重大な結論を下しています。しかし、「関係団体とも協力して…」とは集会所要綱にもない誤認です。

その後、区は2002年の同和対策事業関連法の失効にもかかわらず、特定個人(同一犯人と目される)の「差別落書き」連続事件を口実として同和事業を継続してきました。区はこの立場を変えていません。この経過を勘案すれば、「結果」の言うところは、支部への使用許可は永遠に続く余地を残したことになります。こうして誤認にはじまる「結果」は、地方自治法以下、本区の公有財産管理規則等の行政財産貸し付け条項の解釈により、議会・公有財産運用委員会に諮ることなく、超法規的な支部への使用許可を「合理化」するものです。

集会所内の支部への使用許可8・24平方メートルの範囲・位置は特定されていません。「解同」支部が使用する事務所を示す間仕切もありません。また集会所全体に支部の器物がはみ出していたことが議会の委員会で明らかにされ、そのことを区は認めています。会議室には同盟旗、初代委員長の写真・講演用演台等が四六時中置かれています。まさに支部の独占・占拠であり、集会所要綱に違反することは明らかです。これらを短時間の査察では把握できなかったと思われます。

(2)「解同」支部を「公共的団体」と誤認

 「結果」は使用許可に関し支部を「公共的団体」に該当するかのように、関連法規を引用し独占使用を「合理化」しました。「結果」は「解同」が暴力・利権あさりの団体であること、支部が組織ぐるみで特定政党・候補者の選挙活動に取り組んでいたことを見落としています。「解同」支部は公共団体に準ずる資格など寸分もありません。

(3)「解同」支部贅沢三昧の補助金支給

「結果」は支部への補助金給付について関連審議会答申、区補助金等交付規定等を挙げ、「是認できる」、「適正に処理」されたと認めています。

「結果」は、支部への補助金交付の趣旨・目的として、差別落書き事件に加えて、戸籍謄抄本・住民票不正取得事件を持ち出していますが、それが部落差別に使われた事例を一件として挙げることなく、検証不足のまま本区における部落差別が根絶していないと主張し、補助金交付を合理化しています。謄抄本等の不正取得は各地で不動産売買、金銭貸借、商取引に見られる事例が多く、これをただちに部落差別と断定することはできません。であれば、あらためて全国すべての自治体が同和対策・補助事業を開始しなければならないことになります。監査委員附帯意見の「同和問題をめぐる情勢の重大な変化」とも合致しません。この主張は本区の支部に対する補助事業の根拠とはなりません。

しかも区の補助金支給のやり方は、支部からの報告を一方的に受け、それを鵜呑みにしてお金を交付する仕組みになっています。これがどうして適正かどうか判断できるのでしょうか。また高級な事務机(6万8180円)、椅子(5万2500円)、脇机(4万600円)、司会者用演台(13万4190円)などを購入、ほかに冷蔵庫や洗濯機、掃除機まで購入しています。これがどうして同和問題の解決に役立つというのでしょうか。また先進地区視察として平成16年に三重県伊勢へ8人41万5760円、平成17年に栃木県佐野市・藤原町(鬼怒川温泉)へ14人40万9220円を助成していますが、経費報告のみです。これでは物見遊山旅行といわれても仕方がなく、私たちの貴重な血税がこんな風に使われていいのでしょうか。これらは「同和関係者の自立・向上の涵養」という同和事業本来の目的にも反することは明らかではないでしょうか。

上述したとおり逸脱した支部の活動と実態、特定犯人のデッチ上げる「差別落書き」をもって支部を恒常的な補助対象団体に位置づけるのは大きな誤りです。

(4)いっぺんの数字報告で468万円の相談員補助

 同和相談事業も問題です。「解同」支部に年間468万円を支給しているものですが、対象人員が何人か明らかでなく、相談員も3名いることになっていますが、氏名もなく連絡方法も公表されていません。これで必要かどうかどうして判断できるのでしょうか。

 「結果」は相談事業について、支部に対する補助事業でなく、区自体の事業としていますが、これも検証不十分ではないでしょうか。名目はそうであっても、従来の支部の年度予・決算において、相談員手当1人分とその合計金額が丸々計上され、支部の主要財源となっています。実質補助事業であることに変わりがありません。

 区自体の事業であれば、いっそう事業の公正、効率化が求められます。現在、相談員は当初の6名から3名に減少されていますが、その根拠は明確ではありません。区は相談事業対象者人員を把握したことはありません。特定される同和地区のないところで対象者を算定することは不可能です。私たちの請求が指摘したとおり、最盛時の支部会員数122名(うち22名は他県・他区住民)です。しかも先年の参議院選挙における支部が支援した候補(「解同」本部書記長)の本区での得票は88票。これは相談件数を年間300件前後と繰り返す報告の虚構と相談対象者がごく少数にすぎないことを示しています。区は“あてずっぽう”で相談員を配置しています。以上はまず“支部への助成ありき”の結論にもとづく無駄づかい相談事業というほかありません。「結果」は検証不十分を示しています。

3.むすび

 「結果」が「区が同和事業を実施し、その施策の一部として補助金を出すことは、是認できる」とする理由として「戸籍謄抄本・住民票不正取得事件」や「差別落書き事件」を挙げていることは見過ごしにできません。これら事件はいずれも特定の意図を持った個人によって起こされた事件です。それをあたかも区民全体に差別意識が温存され、日常的に頻発しているかのようにみて、同和対策推進の口実にすることは許されません。

 私たちは、この事件の警察による捜査、解決を東京都との交渉においてもくり返し要求してきました。この一年、差別落書きは一件も発生していません。警察による処理を区が怠り同和事業継続の口実に利用したことは、本末転倒で犯人を泳がした行為に類するものです。区が同和事業継続の口実として利用する「差別落書き」事件は、建造物侵入、器物損壊、公選法違反等の犯罪であり、もともと警察への告訴によって解決するものです。私たちは葛飾区の名誉のために真相究明に努力するものです。

 同和対策にかかわる国の特別法が終了してすでに12年が経過しました。この間、旧部落を多数抱えた大阪市で「解同」支部すべてが公共施設から撤退しました。また、埼玉県本庄市においても集会所および補助事業終了の方向を打ち出しました。お隣の足立区、荒川区も区施設の「解同」支部事務所への提供、補助支給をやめています。

 以上、「結果」における問題点を指摘しましたが、私たちはあらためて葛飾区が情勢の変化や「同和施策の見直し、転換」を提起した「結果」の附帯意見を踏まえ、「解同」支部への特権的な援助をやめ、同和行政の転換を行うよう要求し、たたかう決意です。

 

2014年3月7日

請求人代表 山本金義

(東京人権と生活運動連合会執行委員長)

 

 


 

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