ふれあい新聞から
Dr.武田のエントロピーの話

 口腔内の歯に被せた冠や充填物、義歯など、私達が日常使用している靴や衣類、電化製品、車、家などと同様に日光、雨、風、雪、地震・・・と

 いろいろな熱や力が加われば、やがて崩壊し破壊の方向へ進んでいく。物理で言う`エントロピーの法則`が働く。
 易しく言えば`物体に力や熱が加われば秩序の乱れが増大する`即ち卵を落とせば割れるしプラスチックに熱を加えれば変形すると言う具合に・・・

 冠、充填物、義歯など自然の摂理に反するものを装着するわけなので、自然のものと人工物、最初はうまく共生していても一ヶ月、六ヶ月、一年・・・と経過していくと当然、咬耗、磨耗、変形などして自然と人工のギャップができる。

 又、人それぞれ性格、嗜好、噛む力、噛み癖・・・と十人十色、百人百様である。

 人工物は生命力もなく世話(ケア)が大切である。仮に歯が三分の二以上崩壊したら「そうでんなア〜、馬力は六〜七割位に落ちまっせ〜」。
 過剰な期待は禁物。過去の栄光?にとらわれず大切に付き合って下さい。


Dr武田の愛について 

「もったいない」最近よく言われますが、食べ物を大切にしたいと思います。生涯の自分自身の命の源であり、生きていくためにも。粗末にすると人は滅びます。歴史が証明。
 他の存在も大切にすると自分も安らかに生きていけます。これが生命の秘密。そのため「愛」が。愛すると言うことは、自分の分を与えて、他が生きることを応援することだと思います。
 昔、渇水の夏、木を見ていたら枯れそうです。その時に思いました。「今日は風呂にはいるのはやめよう。入ったつもりで・・・」その日はシャワーにしました。倹約した分の水を木にやりました。
その時気づいたのです。自分の分である水を少し削って相手が生きるのを応援する「この木を愛している」相手が生きることを応援する。これが愛することかも。微力ながら武田歯科に来られる
患者さんに「歯は命を入れる器(うつわ)極力自分の歯を愛し、生かし続ける事を願い、命を脳を心を守り続ける歯を応援させていただきます。


Dr武田の社会観

私たちの生きている社会は成熟したのか、幼稚な社会になってきたのか。

 働くこと、調理すること、修繕すること、そのため道具を磨いておくこと、健康を維持するように務めること、育てること、教えること、話し合い取り決めること、看病すること、介護すること、看取ること、これら一つたりとも欠かせぬ大切なことだと思う。
 
今社会の公共的なサービスに大半を委託している世間では、福祉の充実といわれているが、裏を返して言えば、各人がこうした自活能力を一つ一つ失っていくように思えてならない。

 私は日本の貧乏な時代と豊かな時代を過ごしてきた団塊の世代だが、三十代以下の子世代にとって家電製品や生活物質はあって当然。ものでは達成感も充実感も得られない。「心の豊かさって何?」ふと思う。
 
毎日、新聞の三面記事を読むと親の子の虐待、殺人・・・・の多いこと。自分を律することを学ばせずに来た戦後教育の付けが廻ってきて、道徳的価値観や自己統制力の育成など人として社会全体が根元的により問われているのでは・・・・。。