老人と廃棄物の問題

 老人問題も廃棄物問題も21世紀を目前として非常に大きな問題となってきました。しかし、もう一度考え直してみれば、どちらも国の宝とし、活用する方向に目をむけようではありませんか。

老人とごみ問題は、次のようなことが言えます。

老人と産業(一般)廃棄物の問題の共通点

 どちらも活かせば、宝だし、捨てればごみになってしまいます。
 お年寄りには気の毒だと思いますが、何も仕事を与えず年金を支給するよりか、希望者には何か仕事を行って頂きそれに見合った報酬を出すべきです。仕事としては、農業や廃棄物の分別に活躍していただければ良いと思います。農業に参画していただければ「微生物活用農法」で容易に無農薬、無化学肥料の身体にやさしい農産物を得ることが出来、廃棄物の分別に従事していただければリサイクルできる廃棄物は格段に増えると思います。
 お年寄りもその事で、何も無目的に生きるのではなく、仕事が有るので生活に張りが出て、朝の目覚めが良く病院に行く回数も極端に減ると思います。今の世で病院に行くのは、病気の治療のみでなく、同病相憐れむでお互いの慰め合い、己の存在感の確認に行く人も多いと思います。また、病人だということで看護を受けることも同様です。
 現在の国家予算の1/3も医療に使う国家が世界中探してもどこに有るのですか。自然治癒力こそ病気が治る大基です。身体を臓器の集合体と見る分析主義の西洋医学だけでなく気功、漢方、ヒーリングなども含めた統合医療にも目を向けましょう。
 どちらも今後商売としては、うまみが有ると思う人達がいる。どちらの仕事も、真面目に行っても社会的に意義が有り感謝される仕事だが、金儲けのためだけに行うことも可能です。
 どちらも行政の権益争いの火種となる可能性が有る。
 廃棄物の処理について言えば、その業者の監督省庁が、引き取る時にお金を払えば、有価物なので通産省が監督し、お金を頂いて引き取ってくると逆有償で、廃棄物なので厚生省の管轄に成る。
 私は、自動車解体業者と、古紙回収業者と関わりがありますが、皆さん非常に頑張っておられます。大企業は、自分達は製品を生産しているのであって、廃棄物は生産していないと考えていますが、製品のなれの果ては廃棄物であるということを忘れないで欲しいと思います。廃棄物処理は、社会的問題だとして、積極的に問題解決すべきです。
 自動車販売契約書にも、当然「廃車処理料」の欄を入れるべきです。不明瞭な清算方法でなく、きちんと生産者も使用者も責任を持つべきです。

 江戸時代のリサイクル社会をもう一度考えて、廃棄物のリサイクルルートを残しておかないと大変なことになります。とどのつまり、捨てるところが無くなってしまえばより多くの経済的には負担でリサイクルの方向に行かなければ成らないのだから、今からきちんと行いましょう。
 現在、古紙は戦後最低、もしくは逆有償の状態です。業者が消滅してしまえば、全てが廃棄物として処理されその結末は埋め立て処理以外ないのです。(この数年は、発泡スチロールに代わり包装資材での活用が見直されだいぶ良い相場で推移して取引されています。)
 どちらも真面目に処理を行えば、一時的には費用が掛かるが、最終的には費用は低減する。
 どちらも行政の補助金対象となり得る。補助金は、業者の利することに出すのではなく、国民が利益享受できるように出すべきです。
 どちらもいっしょくたにすれば活用しずらくなる。どちらも、内容、種類別にきちんと分けるべきだ。現在の行政の指導での分類方法は、燃えるごみ、燃えないごみ、粗大ゴミです。それでは、市民のごみに対する意識は変わりません。
 子供の時からごみの分類は、活かせるごみ、活かし難いごみ、危険ごみと分類すべきです。そのように分類すれば、ごみを出す時に、このごみは、活かせるかどうかを常に考えるようになると思います。リサイクルを実行するには、意識改革が必要です。
 どちらも先行き破綻することが判っていても行政は現在都合のよう方向で突き進んでいる。老人の介護にしても現在の人口構成では看護する人が不足することは自明の理だし、廃棄物処理場(といっても埋立場)も最後には無くなってしまう。
 馬鹿な人が老人介護にも外国人の活用とか言っているが、そんなことは相手の立場になればどれだけ嫌だか判っているのに。
 年金制度も外国の真似をすねのではなく、「利益集団」でなく「生活集団」の思想で考えるべきである。年金制度があるから親子の断絶も生じる場合があります。
 どちらも一時的には処理できたと思っても、質が悪い処理程最後にお金が掛かります。廃棄物などは、安易な埋立は掘り返しが待っているだけです。
 どちらも処理に満点は取り難い。しかし、真面目に行えば、生かす方向で処理すれば相当いい点数が取れるものです。
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 どちらも以前は、大いに活躍したものである。以前はではなく命のある限り活躍して頂きたい。
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どちらも家から出してしまえば、戻ってきて欲しくないものである。
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 どちらも、焼却したり、粉砕したりして、地中に埋めたり滲み込ませれば終わりだという感じだ。老人は、有機物で食物連鎖に取り込まれるが、廃棄物は滲み込んでいって地下水を汚染し、最終的には海に流れていってその逆襲が有るものです。
 魚貝類の汚染はその際たるものです。
 また、燃やしてしまうと、空気中に成分が出ていってしまうので、二度と活用できなくなります。ごみは絶対に燃やさないで、リサイクルするように努力しましょう。

 行政は、老人問題もごみ問題もその解決は非常に不真面目なものです。

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