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宮崎駿 映像と思想の錬金術師
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井上 静/著
出版元: 社会批評社
四六判 202頁 並製
本体1500円+税
ISBN4-916117-64-6 C0036
(品切)
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目 次
はじめに 7
なぜ宮崎駿なのか 7
高畑勲と共に 9
第1章 「右」からの批判 13
『ゴジラとヤマトとぼくらの民主主義』を読む 14
『おもひでぽろぽろ』は農村美化? 16
農村を批判して企業と学校は不問 25
『火垂るの墓』の背後にある食料問題 30
『風の谷のナウシカ』は失敗作なのか 35
ナウシカとレイチェルカーソン『沈黙の春』 39
開発独裁国家日本 42
国家的統合は最後の砦 49
第2章 科学文明は否定されるべきか 55
「ハイハーバー」と「風の谷」 56
原点は『ホルス』 61
グルンワルドはソ連製アニメ『雪の女王』から 63
アイヌ民族からの視点 65
背景にアメリカの暴虐 70
混乱した『ホルス』の設定 73
グルンワルドを倒したのは、ホルスではなくヤマト 76
『ホルス』は民衆を描けたか 79
『コナン』はなぜ文明を否定したのか 85
そして「風の谷」へ 92
『柳川掘割物語』に見る水の文化 97
第3章 宮崎アニメの宗教観 99
ナウシカを拒絶したアメリカ 100
ゴジラと蟲たち 103
『ナウシカ』には『エクソシスト2』が影響 108
『となりのトトロ』と『パンダコパンダ』 112
バケモノであり神様でもあるトトロ 115
塚森の大木 117
基本的人権と「万物仏性」 119
第4章 宮崎アニメに潜む政治性 123
ナショナルトラスト運動「トトロのふるさと基金」 124
デビュー作『ルパン三世 カリオストロの城』 127
カリオストロとクラリスとホームズ 130
自由人ルパン三世 134
『天空の城ラピュタ』の超自然 138
炭坑に労働運動のポスター 142
『魔女の宅急便』と『紅の豚』の飛行 145
魔女のキキは何を悩んでいるのか 148
『さくらんぼの実る頃』が好きな赤い豚 151
第5章 歴史への探求 155
矛盾する宮崎駿 156
『もののけ姫』で室町時代へ 161
エボシ御前と近代化 164
エコロジーとフェミニズム 169
宮崎アニメの集大成 173
CGを使用してデジタル化 177
アニメならではの「ネコバス」 180
第6章 二一世紀を迎えて 185
築地塀が破れたと言う宮崎駿 186
ディズニー嫌いの宮崎駿 187
『ぽんぽこ』と『山田くん』による先導 189
『千と千尋の神隠し』は和製『オズの魔法使い』 193
千尋が向き合う現実は築地塀の先に 196
アカデミー賞を喜べない不幸な時代 198
おわりに 200
引退説を否定して『ハウルの動く城』を 200
写真提供 毎日新聞他
装 幀 佐藤俊男