「…どうやら随分回復したようだな……一護。」   転神体によって強制的に具象化された斬月が一護の横に立つ。 一護を見る強い視線の中には労わる様な暖かい眼差しが含まれていた。   「…オッサン!…。」 「…話は聞いておったな?」 「無論だ。」   『ちっ…むさ苦しいおやじ…折角ぴちぴちの高校生の肢体を堪能しておるのに…若い男に変身するぐらいのサービスをせんか。』 『……愛しい一護の側にいる、この偉そうな女は誰だ?  私達の心の繋がりを深める為の儀式に邪魔な……っ。』   夜一と斬月の間に邪に乱れた火花が散った。     【斬月のおっさん】     卍解を会得する為に、夜一の前で一護と斬月がひたすら戦っていた。   『じゃが…  そろそろ限界か…こんなむさいおっさん見続けておっては、儂が持たぬ…。』   夜一が力を解放する。 その瞬間にたりと笑う夜一。 そして、その表情を消える瞬間見てしまった斬月が、声にならない悲鳴をあげる。   『一護っっーーーーーー!!』   転神体が倒れた。   『くっ、今の一護では、私の声を聞くことも、見る事も出来ない…ここの女…私の一護になにっ〜〜〜〜あせぃたえrがえいrgんはおいえrg一護ぉぉぉぉぉぉっ!!』   夜一が傷ついた一護を連れ、たどり着いたは温泉。 一護の肩付近を見ながら、ニヤニヤと笑う。   『どうもあの斬月という斬魄刀…一護に邪な想いをもっているようじゃな…。  くくく…手出し出来ぬ状態でわたわたしておるのを想像すると楽しいのぉ〜。』   おっさんという外見は腹立たしいが、おっさんと一護という組み合わせ…いや、一護に懸想しているおやじを想像するのは楽しいと、夜一から鼻歌が零れる。 喜助もここに居ったら楽しかったのにのぉと呟く。 あやつの事だから、気合入れて煽ってくれそうなものだと、想像して笑みが零れる。   「一護。」 「んふフッフん?」 「どうじゃ?湯加減は?」   湯でのんびりしている一護を愛おしげに見ていた斬月が声の方に殺気を飛ばす。   『くっ…女のくせに、入浴中の一護を見に来るとはどういう事だっ!』 『おー気持ちの良い殺気が来るのぉ〜♪』   夜一の口元が笑みの形を造る。   「それでは儂も入るとしよう。」   一護が口に含んだ湯を噴出し、斬月がどこから取り出したか、刀を握り締める。 殺気を気持ちよさそうに浴びながら、夜一は景気良く着ているものを脱ぎだした。 その体に斬月は刀をぶんぶん振り下ろすが、現在非実体化状態、一切夜一を傷つける事が出来ない。   『このあま〜っ!!』 「…まぁ、そう騒ぐな。」   夜一、一護ではなく、殺気に向かって楽しそうに言う。   「この姿なら問題あるまい。」   猫に変身した夜一が、一護の側に泳いでいく。   『猫の姿でもお前は変わらない!  馴れ馴れしく一護の側に近づくなっーーーーっ!!』   斬月の叫びは空しく斬月の中で誰も聞く事もなく消えていく…いや一人聞いていた者が居た。 白い死覇装を着込んだもう一人の一護が呆れ顔で斬月を見る。   『……いつか一護が俺のものになるのはいいけどよぉ……このおっさんが付録で付いてくるのだけは勘弁して欲しいよなぁ…。』   その呟きも、斬月の中で空しく消えていった。     【End】  




 


    やーー、勘違いしないで下さいねー、斬月めっちゃファンですσ(^-^*) 髭といい、お姿といい、かっちょびっすVv そして、当然ながら、夜一さんも好きなんですよーVv   そんでねー、書き手があたしだからねぇf(^-^;) 斬月さんの小話でも書こうかなーなんて思って最初に思いついたのがこれって…… 斬月さんファンには、ほんにすんません。 でもねー私もファンなんですよー間違いなくファンなんですよー。 この次書く事があれば……いや、あたしにはシリアスは無理だ…('';)   しっかし、会話を拾うのが大変だったf(^-^;) すっかり、あたしは斬月のおっさん(見えない状態)が見えるように…(やばいよ)