06.12.28 未読猫酷く嫌な予感がした。 迷う暇もないぐらい狭い島。 人など住んで居そうにもない島。 それでも食料は調達しなければならず、あいつは足一本で、おれは刀三本で、島の中に入っていった。 いつもと変わらないやり取り。 どちらが多く食料を持って帰るかの勝負。 最初は変わらないやり取りに安心して、勢い島の中に入った。 おかしい…。 鳥のさえずりが無い。 虫の羽音がしない。 やけに静かな木々が、おれを酷く苛立たせた。 同じ緑なんかにおれは負けねぇっ!……と思いたい ゾロは、噎せ返るような濃い緑の匂いの中を走っていた。 さっきから自分の勘が、やばいと告げている。 だてに長く剣を持っている訳じゃない。自分の勘をおろそかにして、良い事なんか無い。 酷く焦らす勘に追い立てられるように、けれども行き先はまったく分からずに走っていた。 「っ?!!」 突然変わる空気。 今まで、気配一つ無かった森の中に鮮やかな気配が現れた。 一つ…もっと多くの…捕らえようの無い気配。 そして、酷く苛立たせる何か。 気配だけに意識を向け、その中心に走った。 聞こえてきた、この島に上陸して初めての自分以外の出す音。 切れ切れに聞こえるそれ。 間違いようのない声。 聞きなれた甘い…。 (……まじかよ…) 瞬時にして、自分の立ち位置の不安定さを悟る。 (相手は誰だっ!) 必死に足を動かす。 (一番は譲らねぇっ!) そして、開けた視界。 「っ〜〜〜〜〜ぉぃ………」 膝から力が抜けた。 敵と思われる一部にすがり付く。目じりに少し涙なんか浮かんで。男の子だって、泣けちゃう時があるんだもんとばかりに、目の前の光景に鼻の奥が痛んできた。 開けた視界のその先に居たのは、サンジ。 着ていた服は全て足元に投げ出され、今纏っているのは、濃い緑の蔦。 意思を持って動いているとしか思えない蔦が、幾重にも腕や足に巻かれ、彼の動きを拘束していた。 (あいつに、抵抗する意思があるとは思えねぇ…) 酷く細い蔦が真っ赤に立ち上がった乳首の根元を巻いて、つんと尖った先っぽに淫猥な緑色の汁を撫で付ける。 その度に、緑色に染まった体がピクピクと動いていた。 「…はふ……んんっ……ぁ……い…ぃ…」 既に起立している雄には、もう少し太い蔦が、うごめいて、緑色に染めている。 その中から、胸を弄っていた細い蔦と同じものが、静かに近寄ってきていた。 既にサンジの雄は、透明な液体をぼたぼた零していて、その出口を細い蔦がノックするかのように、二三度叩く。 「…ぁ……だ…め……っ…だ……それ……っぁああああああぁっ!!」 クプンと音を立てそうな勢いで、細い蔦が尿道に入り込んだ。 涎をたらした口元から、一際高い嬌声があがる。 それがずるずる動く度に、白い体が仰け反り、足の指に力が入った。 (人間外…植物まで…敵なのか……) ゾロの膝が、ガックリ抜けた。 助けるという言葉は、ゾロの頭の中のどこにもない。 助けたら、絶対サンジに怒られる。間違いなく怒られる。 だって、超快楽至上主義者のサンジにとって、現状は素敵に幸せ世界なのは、みえみえだから。 あえぎ声のはしはしに、ハートマークが見える気がする。 かといって、そんな痴態を見せられて、大人しくしてるような息子なんか持っていない。 (一人上手をしたら、おれの負けだっ!) 既にままならない状態で、デンと足の間で立ち上がっている息子に、我慢しろと叱咤する。 「んぐっ………」 そんなゾロと息子のやり取りの間も、蔦は元気に頑張っていた。 幾重にも重なり、まるで雄のようにたけっている形状に変化した蔦がサンジの口元に迫っている。 うっとりとサンジの瞳が閉じられ、自然と口が開き、赤い舌が迎えるかのように伸びた。 「…はぁ…ん……ぉお…きい……」 ゾロは、即座に息子と比べる。 「てめぇ、たかだか植物に負けたままでいるんじゃねぇだろうな?」 己の息子に睨みを効かせ、怒鳴る野郎は普通居ない。だけど、ゾロだから。魔獣だから、怒鳴ってしまう。 そして、魔獣の息子も、負けじと、血液を集めて、どうだとばかりに自己主張した。 「……ぁ"…」 ゾロは、失敗に気づいた。 出したら負けだと、勝負だと言ったにも関わらず、退きさしならない状態に自分で追い込んでいた。 しかも、目の前の光景は、時を重ねるごとに淫猥さを増し、酷った音はどんどん卑猥に高く響いている。 ゾロの息子にとっては、ある意味最適な環境だった。 ぐちゅりと湿った音が響き、サンジの口から、極太の蔦が離れていき、ダラリとサンジの口元から、涎が筋を描いて胸元に落ちていった。 「もう……んん……っ……いい……の……か?」 その言葉に答えるかのように、緑の汁を滴らせた蔦がサンジの背中を伝い、尻の割れ目に入り込み、淫らな動きを始めた。 ゾロの手元でぶちぶちぃ〜と、蔦がぶちきられる。腕の筋肉三割増、息子の集血量、過去最大。 怒っている割に、はたから見たら非常に情けない光景。子供が見たら、怯えて泣くか、へたれっぷりに笑うか、少々悩むところ。 頭の中で不足した血液は、ゾロのなけなしの思考能力をあっさり奪い取った。あるのはライバル蔦への怒りのみ。一歩歩くごとに、地面を這う蔦をぐりぐりと踏みしめ、手近な蔦をぶちぶち引きちぎっていく。 息子と父親ゾロは、蔦の前に立ちはだかった。 「てめぇ…、おれより小せぇくせして、そいつを喜ばせられる訳がねぇ」 重低音の威嚇。 本気で植物を睨みつける。 しかし、植物も負けてなかった。 未だサンジの唾液を滴らせながら、ゾロの前にデンと隆起する。他の蔦を集める事も忘れない。 サンジに対する陵辱は、一旦停止された。 ちっ…小さい舌打ちが、そのにらみ合いの中に割り込んだ。 サンジは、ウソップじゃない、イソップ童話の牛の真似をするカエルの話を見ているようだと、思った瞬間萎えた。激しく萎えた。せっかく、ここまで、非常に、めっさ、とっても、ばり、気持ちよかったのに、植物同士(ゾロは、植物に換算)の睨み合いで、この体たらく。 「おれは、どっちでもいいんだぜ」 でこに青筋を浮かべながら、下に落ちていたジャケットから煙草を取る。 マッチを擦って、苛立たしげに煙を吐いた。 「うるせぇっ!」 蔦の方も苛立たしげに、汁を周囲に撒き散らす。 「…植物その二が、偉そうな態度取ってんじゃねぇよ」 咥えていた煙草を近くにある、緑の汁を滴らせていた蔦の茎の部分に、押し付ける。 こげた匂いがたった。 「ったく、汁気しか威張れねぇようなヤツだって、植物には変わりねぇんだぜ。火には弱ぇだろ?」 炎があがる。 サンジは、散らばった服を集め、背後を無視して歩き出した。 「次に生える時には、もっとテクを磨いとけよ」 サンジは、掌をひらひらさせ、蔦から遠ざかっていく。 そんな事を黙って聞いているような、蔦じゃなかった。燃え上がる炎を分泌物で消しながらも、再びサンジに蔦を伸ばす。 キンッ! 未だ下半身があれだけど、刀を振るその腕は間違いの無いものだった。 ゾロは、蔦を片っ端からみじん切りにする。 そして、蔦が大人しくなったのを確認してから、慌ててサンジの後を追った。 ◇◆◇ 小川で体に付いた汁を流していたサンジを見つけ、ゾロは急ブレーキをかけた。 苦虫つぶしたような顔のまま、サンジに近づき、自分を見返す顔に、恐る恐る問う。 「おれは、どうなんだ?」 「あ〜?」 「……テク」 一瞬瞳が見開かれ、爆笑が返ってきた。 「笑うんじゃねぇっ!」 ゾロの額に、青筋が浮く。 「まだ、てめぇが一番だぜ」 サンジは、ニヤニヤ笑いながら返答する。 「まぁ、要勉強は認めるよな」 たちの悪い笑み。 「は〜やっと落ちたぜ」 小川から上がりながら、腕の匂いを嗅いで、風呂にはいりてぇと、ぶつぶつ文句を言いながら、顔をしかめた。 それは、普段と変わらないコックの表情。それが、一瞬で淫蕩な表情に塗り換わった。 「んで、それはどうすんだ?」 サンジは、ずっと主張続きのゾロの息子を指差す。 「今度こそ、最後まで楽しませてもらえるんだよな」 ずかずかと、色気のない足取りで近寄り、ゾロの息子を人差し指で弾いた。 「っつ!!」 涙目になろうかという痛みを頭が近くする前に、快楽がやってくる。 サンジは、ゾロの意向などお構いなしに、さっさとズボンをずらし、現れた息子さんとディープキスをかましていた。 それでなくても、さっきまで十分に煽られ、自分でも煽って、息子はゴール寸前状態。 「…く……っ」 サンジの口元が、その声を聞いて笑みの形に変わる。 口の中で一回り大きくなったゾロの息子を、絞るように吸いあげた。 「ん?…んぁ……っ?!」 ゾロの手は、無理やりサンジの顔をあげさせ、ぎりぎりまで我慢していた息子は、サンジの体に、勢いよく精液を撒き散らした。 「うしっ!」 「何がうしだっ!この馬鹿まりもっ!げぇ〜折角流したのによぉ〜」 「おれの色だ」 そう言ってゾロは、サンジの体に自分が放ったものを広げるように擦り付ける。 「んで、これがおれの匂いってか?」 おれのも同じ匂いだろうがと、蔦に対抗するゾロに、呆れた事を隠しもしないため息をつく。 激しく低レベルなゾロの意地であった。 「……んで?あれより、気持よくしてくれんだろうな?」 サンジは、両手で精液を辿り、顔に散ったものを赤い舌で淫猥に嘗め、ゾロを誘う。 返答する余裕もなく、ゾロはサンジを押し倒した。 途絶える事なくサンジの口から、甘い声があがっている。 既にサンジの体は余す事なく、舌が這い、ゾロの吐息を感じるだけで体がはねるようになっていた。 「んんああぁぁぁぁぁっ!!」 サンジの口からは、一際高い嬌声があがり、体がはねる。 「……ゾ……ロ……あああっ!……て…て…め……ぁああああああっ!!」 サンジの雄には、再び極細の蔦の蔓が入り込んでいた。 「勉強した成果だ」 サンジには、ニンマリと笑うゾロの顔は見えていない。急激に与えられた強すぎる刺激に、抑える事も出来ない嬌声をあげることと、体をはねさせる以外に何も出来なかった。 ゾロはそんなサンジの姿を十分堪能した後、両足を抱え、一気に貫く。 「ひゃぁああああっ…っ」 一層高くあがる嬌声に、ゾロの右手は自然ガッツポーズを取った。 なにせ、今まで負け続けのサンジとの勝負。 初めて勝つかもしれないと思った瞬間、ゾロの気合バロメータは、マックスを楽勝で振り切る。 ゾロは、その勢いのまま、サンジを激しく揺さぶった。 「……ゾんぁっ……ゾ…ロ……ああぁっ……ぬ……ぬい……あっ……て」 サンジの雄に突き刺さった蔦は、白濁した雫をぼたぼた垂らしていた。しかし、貫いたままの極細の蔦が邪魔していて、快楽を解き放つ事が出来ない。行き場を失ったそれは、サンジの体の中で渦巻き、その体を一層敏感に変えていた。 ゾロは、金髪を振り乱し、見たこともないほど乱れているサンジに煽られる。 「もっとだろ?」 その声は、サンジに届かない。ゾロは、腰を振りながら、執拗に蔦を動かし始めた。 「ひぃっっ……や……あぁぁぁぁぁっ……つ……ら……あぁっ………ぁ」 「くっ……もうすぐ開放してやるよ……おれと一緒にな…」 一層激しく打ち付けた後、ゾロは勢いよく、蔦をひっぱったっ! 「くあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 「くっ……」 何度も達したような状態だったサンジの雄は、勢いよく放った後も、だらだらと精液を垂れ流す。 「と……まら…ねぇ……」 まるでお漏らししたように、白い染みを土の上に広げていった。 ◇◆◇ 「だぁめだ」 「気持ちよかっただろ?」 「まぁりぃもっ、蔦に対抗するんじゃねぇっ」 「してねぇっ!」 対抗どころか、一応、たぶん、肩書き人間だろうゾロが、植物のマネをしている上に、勝負するあたりが、マリモげない。 サンジは半眼でゾロを睨みつけた後、深々とため息をついた。 「んじゃ、チョッパーへの対処は、全部てめぇにまかせた」 「は?…チョ…ッパー?」 「そうだ、おれは、てめぇのせいで、チョッパーに怒られるのは嫌だからな、全部てめぇがやったと、申告する!」 ゾロは、何でここに、チョッパーが出てくるのかが分からない。 しかし、「チョッパーに怒られる」という言葉には、内心かなりびびっていた。 なにせ、傷を見つけられる度、酷く生真面目に怒られる。しかも涙付き。 ゾロは、チョッパーに対しても弱かった。 「なななな何で、チョッパーが出てきやがるっ!」 自然、言葉に動揺が現れた。 「尿道炎になるからだ」 嫌そうにサンジが言う。 「こんな蔦なんか、消毒してねぇだろ?だいたい消毒してたって、簡単にあそこは傷つくんだ。 ばい菌が入ったら、人間ってのは、病気になるんだよ。 おれは、こっから、血ぃだの、膿だのなんか、出したくねぇっ!」 「経験済みか?」 「流石に今回がお初だ。 これは聞いた話。おれは、怪我じゃねぇ痛みに…小便する度に戦う気はねぇっ!」 なるほどと、ゾロは頷いた。 折角勉強したのに、サンジの尿道バージンは取られるは、勉強はふいにされるは、今回は実りが一切なかったりする。 ゾロは、恨みがましい視線でサンジを見上げた。 「自力で学習しろっ!」 呆れながらもサンジは、両手をゾロに差し伸べる。 「あ?」 「洗え」 未だきょとんとしているゾロ。 「こんな状態じゃ服が着れねぇだろ?ついでに、腰がたたねぇっ!」 そんなに激しくしたつもりはなかったゾロだったが、実際気合バロメータを振り切っていたゾロは、容赦なくサンジを何度も高みに連れて行っていた。 しかし、そんな事は振り切った後、ゾロは全然分かっていなかった。 「早くしろ」 ゾロは、慌ててサンジを抱き上げる。 ゾロからは見えない肩越しで、サンジは小さく口元をほころばしていた。 -End-
エロ描写よりも、へたれ描写に忙しい気が…… そして、サンジくんは、裸でカッコつけても、カッコいいんだよ<妄想入りまくり? 相変わらずエロ描写がヘタというか、だめだめで……すんません。 どうやったら、うっわぁ〜Vvっていう感想が抱けるエロになるんだか……orz まぁ、どうせお笑いなんで、こんなもんでm(__)mゆゆゆ許してやってくだされ。 いつか、らぶらぶな二人を書いてみたいと思ったけど、サンジくんが果てしなく素直じゃないんで、一生無理なんだろうなぁ〜と、ゾロを哀れに思う書き手でありましたm(__)m