薄いくせに、ねっとりと絡みつく舌。 一瞬の驚愕から復帰した体は、俺の意思とは関係なしに、その動きに答えようとしやがる。 別に拘束されている訳じゃねぇのに、体が逃げる方向に動きゃしねぇ。かろうじて出した抗議は、コックの口の中で消えていった。 コックの口元が上がる。 そして、ますます舌が絡んでくる。 「んん〜っ!!」 今まで動いていなかった手がゆっくりと動き始め、俺の下半身から抗し難い快感を与える。 情けねぇ事に、自分の息子は素直に反応して起き上がっていた。 Fascinated 3 唇が離れて、透明の糸がお互いの口を繋ぎ、それを惜しむかのように、赤い舌が伸びる。それを見ていて、背筋がゾクリとした。 追い討ちをかけるように手の動きが、花街の女よりも厭らしい動きに変化しやがる。 19ひく12は…7……7年も体張って勉強に励めばこれぐれぇ大した事じゃねぇって事か? 算術を駆使していたら、自分の息子は既に外気にさらされていた。 「へぇ〜…」 息子に、痛いと感じるぐらいの視線。 花街の女達に、『一流の剣士さんになると、違うのかしら?修行の賜物?でも、せっかく来たのにつれない子ねVv』と言わしめた、折り紙付きの根性息子が、簡単に篭絡されデカクなっていた。 「お客様、一流コックの腕をとくとご堪能あれ」 妖艶に微笑み、ゆっくりと開いた口から赤い舌が伸びて、俺の息子を飲み込む。 強い快感が走って、やっと頭が現状を理解した。 ……なんで俺は動かず、口元から目が離れねぇんだ? 「こ……の、クソ…コックっ!!」 「ひゃんだ?」 言いながら舌が亀頭を舐め、つつく。 「咥え…て…しゃ、しゃべん…なっ」 息子が開放される。 「まぁ、黙って堪能しろや。俺様の口技は折り紙付きだぜ」 コックの口が、ぐちゅっと音をたてて、再び息子をしゃぶりだす。 話している間も手は自由に動き、どんどん俺を追い詰める。 やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい…なんかここで出したら、非常にやばい気がするが、既に息子は全面降伏状態。 腹筋に力を入れ対抗しようにも、未だコックの口元から目が離れねぇ。 自分の意思を無視する体、何だこりゃぁ??! 「な…なっ?!!」 コックが咥えながら、小さく笑う。 既に唾液と先走りでぐちょぐちょになった、息子の下の方でコックの手が蠢く。男の急所としては最たる場所。そこを滑った指が、痛みを感じる一歩手前の強さで、揉みしだいていた。 口が、手が、娼婦顔負けの厭らしさで動いている。 「…っつ…コッ…ク…もう…」 「出しちまえよ」 コックの頭をどかそうとする意思に反して、手が動かない。 「飲ませろ」 「……っく…ぁ…っ!!」 その口調の淫猥さに、堪える事が出来なかった。 俺の目は、ずっとコックを見続ける。 うっとりと目を閉じ、口の中に俺の精を全て受け止め、唇が笑みの形を描いた時、小さくのど仏が動いた。 オレの息子は、未だコックの口の中。 俺の精を全部搾り出すかのように、手は動き、舌は尿道を執拗につついてた。 「コ…ック…」 コックの口が離れ、赤い舌がチロリと唇を舐める。 「お客様、お味はどうでしたか?」 「ど、どうもクソもねぇだろっ!喰ったのはてめぇじゃねぇかっ!」 一瞬きょとんとした顔が、爆笑する。 「そうだったなぁ……くっ……ご、ご馳走様。 んで、お客様は、この後どうなさいますか?」 未だ笑いながら、聞いてくる。 どうするも、こうするもねぇだろ? さっさと船に帰って、今日のことを忘れるまで鍛錬するっきゃねぇ。 「あーお客様は、ナミさんの話を全然聞いてらっしゃらなかったんでしたっけね」 ニンマリと、たちの悪い笑みが浮かぶ。 これなら見慣れていると、少し安心する。 「お客様は、俺と一晩一緒でございます。 ナミさんから、宿代もらってねぇだろ?」 逃げ道はなくなった…。 いや、野宿でも、船番でも、やりゃぁいいだけの話だ。 これ以上ここに居たら、絶対やばい。間違いなく流される。なさけねー事に、既に下半身は篭絡されてやがる。 やわらかいベッドに未練はあるが、ここに泊まるのだけは避けなくちゃいけねぇ。 「ちなみに明日朝集合だから、寝ぼすけ剣士様が、野宿して時間に間に合うとは思えねぇなぁ。 船番しようにも、てめぇはこっから帰れねぇだろ?ここがどこだかも分かってねぇだろうし、まー分かっていても、帰れねぇよなぁ」 俺が考えていた事を全て読まれたかのように、どんどん逃げ道を塞いでいきやがる。 少々の遅刻ならともかく、前回一日以上の遅刻をした実績を作った手前、大丈夫だとは言い切れねぇ。 今更ナミへの借金が何倍に増えようと気にしねぇが、さすがに続けてはマズイかもしれねぇと考えた所に、笑い声が割って入ってきた。 「何だ?」 肩を震わせ爆笑している姿に、自然声が低くなる。 「や、あんまし……て、てめぇ……分かりやす……すぎ……」 要所要所に、ヒー辛ぇとか、死ぬとか−死にやがれ!−きれぎれの単語を言うのが精一杯という風情。 むかつく。 「くっく…まぁ、今日はこのぐれぇにしといてやるから、安心しろ」 そう言って、ベッドを指差す。 ………ダブルベッド一つ……何を安心すりゃぁいいんだ? 「俺はソフャーで寝る…」 「何怯えてやがる?イーストブルーの魔獣ってのは、あれかぁ?ガセか?」 「あぁ〜?俺が怯えるだぁ〜?」 いつも船でやっている喧嘩と変わらない口調。 当然、コックはいやみな口調で、俺の体は条件反射で鯉口を切り、コックを睨みつけた。 「そうだよなぁ〜俺に怯える訳ねぇよなぁ〜」 ニンマリと笑う。 背中に嫌な汗が流れる。 「なら、一緒のベッドでいいよな」 (はめられたーーーーーーっ!!) ◇◆◇ 裏切り者の息子が、呟く。 綺麗だ… あれからふて寝して、相変わらずの蹴りを食らい、再び食事を取る。 体力的な疲れは、久々のやわらかいベッドで回復したが、精神的な疲労は、未だ色濃く残ってやがるのに…またもや増加しそうな勢い。 今、俺の目の前には、いつもと変わらない光景が、いつもとは違った効果を俺に与えていた。 「あ〜?どうしたぁ〜?」 腰にバスタオル一丁のコックが、いつもの事だとばかりに、頭をタオルでごしごしこすりながら目の前に立つ。 またもや、背中に嫌な汗…… 「てめぇも、入ったらどうだ?汗臭ぇぞ」 鼻を俺の耳元に近づけた後、しかめっ面がアップできやがった。 何か煩く言ってる息子の言葉を一切無視して、ついでにコックの言葉にも一切返答せずに、立ち上がり風呂場に歩いていく。 心の動揺を微塵も漏らさないように、一生懸命普通に歩く。 あまり表情が豊かじゃなくて良かったぜと、剣の修行のおかげで動揺を漏らさないですんだぜと、とりあえず自分に感謝して、師匠にも感謝して、風呂場の扉を閉める。 へたり込んだ。 今までどんな敵にも、こんな醜態をさらした覚えはねぇ。 未だ心臓がバクバク言っている。 俺は何をしようとした? 動き出そうとする腕を意思の力で、ずっと押さえつけていた為に、腕が小刻みに震えている。 無理やり腕を動かし、蛇口を捻る。 冷たい水を頭から浴びた。 to be continued…
えーーサンゾロじゃないっスよ。 サンゾロファンだけど、違うっスよ。 間違いなく、自分の中ではゾロサン書いているつもりです(・_・)<ほら目が真剣でしょ? なんとなく、サンゾロに見えちゃうかなぁ〜?と思ってフォロー。 あ〜楽しい。ゾロがどんどんへたっていくVv 息子さんはとーても素直なのにねーあははは…。 ゾロは、息子さんと語り合えるらしいですよー<獣だからね<違っ 【06.04.21】