【こんにちわ…ちゃん?】     「どうしたハニー?」   いつも元気なナルトが沈んでいる。 シカマルがナルトの頭を撫でると、不安そうな顔がシカマルを見上げてきた。 一瞬、ハニーの不安そうな顔も最高だぜと、訳分からない感想をシカマルは抱く。   「シカ………シカもやっぱり女の子の方がいいの?」   ナルトがキバと話していて出てきた会話。 男同士ってのもいいかもしれないけど、やっぱ女の子の体って柔らかくていいよなー、彼女が欲しーという、かなり心に突き刺さる言葉を聴いてしまった。 自分はどれだけ年を重ねてもシカマルの事が大好きで、一番だって事は揺るがないと思う。 けれども、シカマルは暗部で、強くて、これから色の任務だってするかもしれない。 そんな時、女の人の方が良かったと言われたらどうしようと、それを思う度に泣きそうになっていた。   「なんだそりゃぁ?」 「シカは……女の人って…知ってる?」   既にナルトの瞳は涙で滲んでいた。   「キバか?でなきゃサクラか?  ったく、オレにはナルトが居んのに、女なんか知ってどーすんだ?」 「でも…。」 「でもじゃねーだろ?  だいたい、女知りたければ、ハニーに御色気の術やってもらえりゃーいいのに、何で他に行く必要があるんだ?  うん、オレ様のハニーってすげーよなー。2倍お得ってやつだ。」   ナルトの頭を撫でながら、しみじみと頷くシカマル。 ナルトがおずおずとそんなシカマルを見上げる。   「シカ…。」   シカマルの言葉嬉しそうに微笑むナルトに、いつ動かしたかも分からない右手がシカマルの鼻を押さえる。 今のナルトは小さな笑顔と共に、潤んだ瞳、赤く染められた頬、止めは上目遣いという、対シカマル悩殺ポーズだった。 そんな事を知らないナルトは、未だ不安そうな表情を笑みの中に浮かべて言葉を続ける。   「シカは…赤ちゃんいらない?シカは奈良家の長男だってば…。」 「ハニーはつまらねー事考えてんなー。  だいたい、おやじもかーちゃんもまだわけーんだから、子供の一人や二人作れるって。  それに、ナルトが子供が欲しければ、オレが男でも子供が作れるような薬と技術を作ってやる。」   未だ鼻を押さえているシカマルが、いつの間にか用意されたピンスポの光の中でニッコリ笑う。   「そんなのすぐに作れるってば?」   光の中のシカマルとうっとりと見ながらも、不安そうにナルトが聞く。   「ハニーは、今子供が欲しいのか?  だったら、一ヶ月くれーで作ってくるからよ。待ってな。」   大丈夫とばかりに、シカマルがナルトを抱きしめ。 その腕の中では、小さな声で分かったと答えるナルトが、両腕をシカマルの首にまわしていた。 そして暑苦しい抱擁が始まろうとした時、二人以外の声があがる。   さっきから、ポテチを食べながらいつも通りに二人を見守っていたチョージ。 いつもなら見ているだけなのだが、さすがの内容に慌てて割って入った。   「しししシカマル?そそそその薬って副作用は?」 「あー?ハニーに飲ませる薬で副作用起こすようなもん作るわけねーだろ?」   抱擁を邪魔されたシカマルが不機嫌そうに答える。   「ででででも、今って問題だよー。  もっと二人共大人になってからの方がいいって……ああああのののののほほほ本に書いてあったよ。  若いうちに産むのって……よよよ良くないって……。」   チョージは出産だけは思いとどまらせようと、説得できそうな言葉を並べて見る。   「あー?誰がハニーに産ませるって言った?さすがに人体の構造を変えるような事は考えてねーぞ。」 「ししシカマル?」 「この世にあるもん、人工的に作れねー訳ねーだろ?  卵をナルトのDNAに沿って作って、俺の精子と受精させれば赤ん坊なんて作れる。」   チョージが滝汗をかきながらシカマルの言葉を聞く。とても簡単そうに言っているが、実際そんな事が出来るかはチョージの頭では不明。 しかし、シカマルが言うと、洒落にならない。まじで出来そうな気がする。   「ででででも、赤ちゃんが出来るんだよね?  誰が育てるの?  シカマルもナルトも忙しいでしょ?」 「あー…確かに…。」 「でででしょ?赤ちゃんが居たら、育てるのに時間がほとんど取られて、何も出来なくなるよ。  ナルトなんか、自分の子供とか言ったら、わき目もふらずに育てちゃうと思うけど…。」   ナルトが一つ力強く頷く。 自分と大切なシカマルの子供、一生懸命育てなきゃシカマルに悪いし、子供は幸せにならなくちゃいけない。 自分のように寂しい子供にはしたくなかった。   そして、そんなナルトを見て、シカマルは嬉しく思う反面、かなり寂しく思う。 今目の前に居ない子供に嫉妬したり…ただ、ナルトの安心した様子を見て、研究だけはしておこうと考える。   「仕方がねぇーなー、とりあえずオレ達が大人になって、時間的余裕が出来るまでやらねぇよ。」   そんなシカマルの言葉に、チョージがホッと一息つく。 心の中で、火影様…今回はなんとかなりそうですと、火影邸に向かって語っていた。     十数年後、チョージがちゃんと止めなかった事を後悔するかは不明………。     【End】    




 


    ……う〜ん、シカマルの言葉遣いが微妙にシカマルじゃなーーい(ーー;) って、前からシ3のばやいそうなんですけどねー。 気が付くと、ジェクトになってる気がするf('';)ま…いっか?   しっかし、シ3が言うと子供なんて簡単に作れるような気がしてくるよf(^-^;)恐ろしか〜。 まぁ〜男女なら、ある意味簡単だけどねぃf(''*)あたしも作ったし…。   【05.02.08】