【愛のシ3小話劇場 6(コミック巻ノ15P157)】     「亥 戌 酉 申 未……」   包まれた砂の中でナルトが術を紡ぐ。   「この姿を晒すまで追い込まれるとはな…しかしこれでもう終わりだ…。」   我愛羅がニタリと笑う。   「砂漠葬送!」 「口寄せの術っ!」   圧縮された砂を撒き散らしながら、召還されたシカマル(既にハニーはお姫様抱っこ)が、現れる。 シカマルは、状況をチラリと確認して、印を切る。   驚愕したサスケの前には、砂の守鶴に変化(へんか)している我愛羅とそれと同じ大きさに巨大化したシカマル(ハニーは肩に移動)が立っていた。   「シカっVv」   既にナルトは、現在の状況を半分忘却ぎみ。巨大化したシカマルをうっとりと見上げ、首筋にすりすりしている。   「オレ様のハニーを苛めたのはこいつか…。」   シカマルが砂の守鶴を冷ややかな目で見る。   「落とし前はきっちりつけてもらうから…なぁ砂の守鶴。」   シカマルがナルトの周りにきっちり結界を張りながら、砂の守鶴に向かってニヤリと笑う。   そして、砂の守鶴の上に我愛羅が現れる。 ついさっき痴態を世間に披露していた二人を見て、瞬時に額の血管をぶちきれさす。 サスケなんかで八つ当たりは足りなかった。 速攻印を結ぶ。   「狸寝入りの術っ!」   今まで封じ込められていた砂の守鶴が高らかに笑い、そして術を発動。   「風遁…練空弾!」   空気の塊がシカマルに迫ったとき、シカマルの周りに薔薇の花が大量に現れる。   「ふっ……。」   薔薇に当たった攻撃は、花びらを散らせるだけで、シカマルとナルトの所ではそよ風にしかならない。 しかし、近くで観戦していたサスケと木に拘束されてたサクラには、吹き飛ばされた大量の花びらが刺さっていたりする。 シカマルはそれに気づいていたが、二人とも愛しいハニーに暴言を吐く輩、よしっ!と一言、親指を立てた。   「それだけか?  ハニー、あの馬鹿を起こすぞ。」 「やったVvオレは何をやればいい?」 「オレならハニーが居るだけで目が覚めるな。」 「オレだって、シカマルがチューしてくれたらすぐに目がさめるってばっvv」 「う〜ん、ハニーがご飯できたってばって言って、オレの上に乗ってジタバタしてるのが可愛くてよー。」 「シカが布団からすぐに出てくれないからだってばー。」 「可愛いハニーをずっと感じてーじゃねーか。」 「う嬉しいけど、朝はだめだってばー、夜にそゆ事をやるんだってばよvv」   そして、唖然としている砂の守鶴の前で愛の語らいを続ける二人。 そのうっとーしーぐらいの愛の会話は、砂の守鶴の中で寝ていた我愛羅にまで聞こえていた。 額の血管がぶちぶちぶちーーっと再び切れる音。   「なめるな…。」   寝起きには眩しい太陽…いやピンスポの明かりを浴びる我愛羅。 その真ん中に標的が居た。 今自分の残ったチャクラで操作できる全ての砂を標的に向ける。   「なっ?!!」   自分の支配下に居たはずの砂が全て別の意思にのっとられたかのような動きをする。 砂は全て、ラブラブ会話をしている二人の点描として飾られた。   「こ…これが愛情…の力……?」   我愛羅は、木の上で一人立ち尽くしていた。既に砂の守鶴はチャクラが切れて体の中に納まっている。 砂は、我愛羅の手から離れ、そして優しく恋人達と我愛羅を包む。   「暖かいな………そうか…だから…強いのか…。」   助けに来たカンクロウに、やめる事を伝える。 テマリが未だ見ていたそうだったが、我愛羅は帰ろうと言った。     現在、サクラもサスケも薔薇の花びらで拘束中。気を失っている。 砂の三人は、消える。 そして…恋人達の語らいは、いまだ続いていた。       【End】    




 


    えー、Web拍手でシ3を召還したという中忍試験が見たいという声が結構あったんですが…f('';) ちょっと無理があったんで(どんな話にしていいやら分からなかったんでっす)、こちらで召還してみました。 ついでに巨大化までしたり…あはは…だんだんシカマル人間からも離れて言ってるよ(゚゚;)   とりあえず我愛羅くん…だめだよ、こんなんで愛情理解しちゃ…やばいってヾ(^-^;)と思ったね。   【05.02.08】