【幸せ追求させろ隊 補1.7】     「・・・・・お前ら何してんだ?」   突然心話で呼びつけられた夕方、戦略部の隣の部屋。 目の前には、シカマル、ナルト、ハヤテ、ゲンマ。 全員目の下に隈のハヤテモード。 疲労を顔に張りつけていた。   「おやじも仲間にはいらねー?つか入りてーだろ?」 「・・・・書類作成仲間か?」   嫌だとシカクの顔が言っている。   「違うって、幸せな老後を築きましょう!六代目凛の元でってやつ。」   シカマルがニヤニヤとシカクを見上げる。   「へぇ〜面白そーじゃねーか。  詳しく聞かせろ。」   最初の会合で火影に話した内容をシカクに伝える。 シカクは話が進むに連れ、楽しそうに笑いはじめた。   「お前らなー、そんな楽しい話、何で最初っからオレを呼ばねーんだよっ!」   シカクがシカマルの頭を小突く。   「おやじも書類作りたかったか?」 「・・・それは嫌だけどよ。冷てーじゃねーか。」   ナルトがぶっと吹き出しながらもシカクに顔を向ける。   「シカの頭ん中には、最初っからお父さんも頭数に入ってたって。」   仲間はずれなんかあり得ないと、夫のフォロー。 そんなナルトを楽しそうに見た後、突然シカクが真顔になる。   「・・・・シカマル・・・・・お前、オレで止めていいのか?  肝心なヤツ忘れてんだろ?つか、後で知ったらオレもまじー事になるんだけど?」   シカマルがやべーと、ナルトがあっと・・・・二人はどうしようとお互い顔を見合わせる。   「・・・・細かい事は言えねーなぁ。  一応かーちゃん一般人だし。  ・・・・・おやじ適当に頼んだっ!」 「お前なぁ、オレにヤな事押しつけんなよなー。」   そう言いながらもシカクは頭をぽりぽりと書いて、仕方がねーなーとぶつぶつ。   「そのうち手伝ってもらう事があるかもしれねーって、言っとけば大丈夫だろ?」 「そうだな。それなら大丈夫だろ。  で、オレは何をさせられるんだ?」   そう言った瞬間に、大量の書類がハヤテからシカクに渡される。   「あー?」 「これを2、3日中に読んでおいて下さい。  それから、これが火影様からの指令書になります。」   にこやかにハヤテがシカクの手の中の書類を増やす。 何だよこりゃぁ〜とぼやきながらも、シカクは指令書を読み、大量の書類の一枚目に目を通す。   「・・・・・わぁった。幸せな老後の為には努力が必要って事だな。  で、お前達はどーすんだ?」 「オレとナルトはネジを鍛えながら、綱手探しに行ってくる。」   だりーと言葉を沿えるのを忘れないシカマル。   「皆に、お土産買ってくるからっ!」   希望があったら言えと、にこやかにナルト。   「私は、通常の仕事に加え、戦略部の玉子を育てる事と、火影様と全体の監督をさせて頂きます。」   当分、休みがなくなりますねとため息一つのハヤテ。   「オレは、下忍担当。ま、オレは変わんねーな。」 「でも、お前忙しいだろ?」   ニヤ付いた視線がゲンマを見上げていた。 ゲンマは、視線を泳がせて、口に加えた千本をゆらゆら揺らした後、ため息を付く。   「・・・・戦略部の長ってのは、里内の一般市民までチェックが入ってんのかよ。」 「お前なぁ、ハヤテの奥さんってだけでも、一般市民じゃねーぞ。  戦略部の面子が、ハヤテをからかう材料をほおっておくわけねーだろ?」   あ・・・とゲンマがハヤテを振り返り、苦笑を浮かべるハヤテと目があう。   「・・・・なんだ、ばれちまってんのかよ。ちぇ〜〜〜。」 「オレ知らないっ!何やってんだよっ、おっさんっ!」   ナルトがゲンマの服をひっぱって、オレには内緒なのか膨れっ面。   「ゲンマはな、医療忍術をおおざっぱに習得中だ。  理由はばればれだろ?」   おおざっぱって何だよと、ゲンマの口が歪む。 とりあえず自分や仲間に何かあった時の為に、裂傷の回復と解毒の治療を習っている。 しかし、体力勝負のゲンマにとっては、どうも細々とした知識が必要で、繊細な作業を伴う医療忍術は苦手の部類、梃摺っていた。 それさえも、シカマルにバレてんのかよと、戦略部なんか嫌いだとぶちぶち文句を言う。   「・・・・・そうか、その手もあったかぁ〜。むぅ〜おっさん、オレもおおざっぱでいいから、帰ってきたら教えろ〜。」 「お前が、またオレに稽古つけてくれるんならな。」   ゲンマがナルトの頭をぽんぽん叩く。   「分かった!」   嬉しそうにナルトが笑う。   「ナルト〜オレも混ぜろって。  少しは親孝行ってのもしてほしーなー。」   シカクが拗ねた様子を見せる。 でかい図体した、いい年のおやじが拗ねるなよと、シカマルが呆れる。 ナルトが、ムギューとシカクを抱きしめて、混ぜるっ!と笑った。   「私もやりたいのですけど・・・・もう少し私の仕事を減らしてもらいたいですね。」   恨めしそうにハヤテがシカマルを見る。   「帰って来たら、いくらでも。  ハヤテクンを鍛えるのはオレの楽しみデスカラ。」   うっわぁ〜長モードだぁ〜と楽しそうにナルト。   オレは、ナルトだけに教わるんだと決意のゲンマ。   どこで、育て間違えたかね?とシカク。   深いため息を一つ吐いて、戦略部モードになるハヤテ。   「そうですか、ではお礼に、私は長がどういうものかお教えさしあげましょう。  帰ってきたら、一週間は戦略部にこもってもらいますからね。」 「・・・・それ、凛に殺されるって。  たぶん帰ってきたら凛の分も仕事しなくちゃいけねーんだぞ。」   ニヤニヤ笑っての言葉は白々しさの演出効果抜群。   「はー・・・・ナルトくんを捕獲出来るよう、別途訓練しなくてはいけませんね。」   握り拳をぐぐっと握って恨めしそうに言う。   「なんで?ハヤテの頼みならオレ何時だって聞くのに。」   小首を傾げたナルトはいたずらっ子の笑み。   「では、私の家に一週間御滞在願えますか?」 「う〜〜ん。条件が良ければ。」 「ゲンマを一週間貸しましょう。」   あ、ひでぇ〜と楽しそうにゲンマ。 それなら一週間ハヤテん家に居候しようっかなぁ〜Vvちらりとシカマルを見るナルト。 好きにしろと表情を変えないシカマル。   そんな面子を楽しそうに見てから、シカクが立ち上がった。   「お前ら今日は、全員オレん家な。  風呂と食事と布団を用意してやる、来な。」   既に、自分の妻には心話で伝えてある。 速攻で帰ってくるようにと釘もさされている。 返事は待たない。 さっさとドアをくぐる。   自分の息子を仲間扱いするのもどうかと思うが、いい仲間が集まったなと思う。 シカクは、少し口の端をあげて、楽しそうに廊下を歩いた。     【End】    




 


    ほのぼのとした一時。 や、この後突然不幸がっ!なんて事はうちではなさげなんで(たぶん)安心してほのぼのして下さいf(^-^;)   この先どんな妄想に発展するかは分からないけど(おいおい)、不幸なんか思いついちゃった日にゃぁ〜足掻きますσ(^-^;) 絶対幸せにしちゃるっって叫んでね。   この面子が大好きです。 全員幸せにさせたいが為のタイトルですから。 o(゚゚*)頑張るよぉ〜。   【04.09.07】