オレ様のハニーは超絶可愛い。その可愛い外見と同様性格も激可愛いっv。 そんな可愛いハニーには、当然好きだと言い寄るセンスはいいが、横恋慕ってどうよ?という性格の悪いやからが集まってくる。 その筆頭があの腐れ上忍・・・・・・ふふふふふ俺様を怒らすとはいい度胸してやがる。 木の葉トップレベル暗部の俺様の腕前・・・・・とくと味わいやがれっ。 (シカマル、口に咥えていた薔薇の花を放り投げる。赤い花びらが一枚舞った。) 【合同任務は血の香り】 「はよ・・・・。」 「・・・・・・・シカマルもしかして怒ってる?」 今日は7班との合同任務。集合場所はアカデミー前。そこに行こうと歩きだしたら、後ろから殺気が近寄ってきた。 チョージは今日の任務に嵐を感じて、とりあえずなんとかしようと嵐の原因予定に話しかけ・・・・・・・嵐が先に口を開いた。 「・・・・最近7班の連中が不穏なんだって?」 無表情に笑顔を張りつけた顔はもの凄く恐かった。 「・・・・・ぁ・・・・・・・そ・・・・・・・・・そうなんだ。」 滝汗が出てきた。チョージダイエットの予感っ?! チョージはシカマルとナルトが付き合い始めからずっと知っていた。 実は、シカマルが夜の仕事をしているのも聞かされていて、シカマルが頭以外に腕までもが一流という事をうれしく思っていた・・・・・が・・・・・・・その本人が、今まで見た事もないくらい怒っている。 チョージは側でずっと見ていたから、どれだけナルトがシカマルを大好きで、どれだけシカマルがナルトを大好きかを知っている。 なにせ、あのメンドくせー一直線のシカマルがナルトに対してのみ、まめ男というか、感情全開、馬鹿全開、行動力全開なのだから。 今までまったくって言っていいほど、無気力、無関心だったシカマルをここまで変えるかというぐらい変えてくれたナルトには感謝している。・・・・・が、嫉妬まで全開になるのは誤算だった。 火影様から皆には内緒でシカマルが里一番の暗部という評価まで聞かされている。その時に、シカマルをよろしく頼むとまで言われている。・・・・・・・・この状態のシカマルを只の下忍にどうしろと?・・・・・・・・嵐なんて生易しい物じゃない・・・・・・・豪雨・暴風付き台風とマグニチュード8はあろうかという地震と火山噴火と土石流をセットにしたぐらいの危険状態だった。 「ぁ・・・・・あのさ・・・・・・シカマルとナルトが付き合ってるって皆に言ってないよね? それをちゃんと示したら、不穏なのもなくなるんじゃないかな?」 この時チョージは動揺100%状態であまり言葉を考えないで言っていた。 後になってしまったと思っても、今現在とにかくシカマルを何とかするのが最優先。言葉なんか選んでいられなかったというのが正直な所。たとえ後で後悔しようと・・・・・仕方がなかったんだとしか言いようがない。 「なるほどな・・・・・俺様とした事が、すっかり忘れていたぜ。 ありがとうなチョージ。」 取敢えず横に居るシカマルの危険な殺気は落ち着いたようだった。 チョージは胸をなで下ろして、集合場所に向かった。 しかし、人為的災害はこれから始まるのである。 ・・・‥‥……━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……‥‥・・・ 「あら、チョージに、シカマル遅かったわね。」 いのが到着した二人を見て声をかける。 しかし、シカマルはいのの言葉なんか耳に入っていない。 「ナルトっ!」 ナルトの姿が網膜から脳内に辿りつくやいなやナルトに駆け寄るシカマル。 「シ・・・・シカ?」 「元気してたか?マイスイートハニーっ!」 ナルトに抱きついた第一声がこれ。 チョージは自分が何をどう言ったか一生懸命振り返る。態度であらわせと言った覚えがない。 もしいつも通りの光景がここで展開されるとなると・・・・・もしかしてやばいのでは?と再び冷や汗だくだく。 そしてその他のギャラリーは・・・・・。 『誰・・・・・あれ?』 いのが呆然。 『オレのナルトに何しやがるっ!』 サスケ両手にクナイセット完了っ! 『私の可愛い弟(ナルト)に何すんのよっ!しゃーんなろっ!』 サクラも手裏剣セット完了っ! しかし、シカマルはチョージの言葉をちゃんと実行していた。 −ちゃんと示せ− 当然自分とナルトが恋人同士だって事を態度で示してやろうじゃねーかと、ナルトをしっかり引き寄せ自分の掌でナルトの顔を包み、唇を軽く重ねる。 そして、攻撃準備完了した二人と呆然としている一人と冷や汗状態の一人のそれぞれにナルト言葉が届く。 「シカっ!大好きっvvvv」 嬉しそうに頬を染めてぎゅっとシカマルに抱きつくナルト。 そんなナルトに相変わらず吹き出しそうになる鼻血を気力でおさえたシカマルは爽やかに微笑んだりする。 「今日はどうしたの?」 小首を傾げるナルトの周りに点描が舞う。 「オレ達は恋人同士だろ?挨拶だ。」 「そっか・・・・へへっvv」 片手で鼻をおさえながらも爽やかに笑っているシカマルと、含羞みながらも嬉しそうに微笑んでいるナルトは点描と薔薇の花で囲まれていた。 そして、周りの人間は凝固していた。 『シ・・・・・・・シカマルって・・・・・・・・・あ・・・・・今年は暑いからね。そうよね。うんうん。』 きっちり暑さのせいにした現実逃避のいの 『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こいびと・・・・・・・・・・・・・・・○×▽■/▲◇っ?!!!』 やっと二人の会話内容が脳に届いたサスケ。 自分が好きな子苛めをして照れ隠しをしている間に、大好きな子はちゃっかり攫われている事態が発覚。 『なんですって、あたしに断りもなく蝶よ花よと育てたナルトをとったとなっ!』 弟じゃなかったのか?というツッコミは置いておいて、可愛い娘を嫁にやらなくちゃならないオヤジ風味方向のサクラ。 そして、いつも良く見慣れた風景にがっくりとくるチョージ。 そんなチョージの肩をたたく大きな影があった。 「どうした?」 「あ・・・・アスマ先生。 あの・・・・・・・シカマルとナルトが恋人同士だって・・・・皆が知って・・・・・はははは・・・・・・・・・。」 チョージの乾いた笑いが全てをあらわしていた。 ふむと髭をつまみながらどうしようもない光景を見つめて、ぼりぼりと頬を掻く。 「カカシがあぶねーなー。」 ぼつりと最悪な事態を提示し、アスマがため息をつく。 「しゃーねー、あいつがいない間に割り振るか。 チョージ、お前はサスケを頼む。サスケをなんとかしたら焼肉おごってやるからな。」 アスマがチョージに任務書を渡して、とんでもない事を言う。 チョージは少しひきつりながらも、焼肉とシカマルの為だから、もう少し頑張ろうと頷く。 「おーい、いの〜。」 アスマが、いのにおいでおいでをする。 「あ、先生いたの?何?」 「いの、そこで泣いてるさくらをどうにかして、これな。」 任務書がいのに渡される。 「まっかしてっ!やっぱ親父の一番長い夜はこれよねっ!」 差し出したるは、一升ビン。いのが景気良くかかげる。 とりあえず、シカマル達の事は忘却して、目の前の事態に対処する事にしたらしい。 「ほどほどにしろよ。ちゃんと任務もするんだぞ。」 いのがニッコリ笑ってまかせて〜とアスマをばんばん叩いて、サクラに向かって駆けていく。 アスマ、一升ビンの中身についてノーコメント。事態がどうにかなればいいという適当さ。 そして、未だ抱き合ったまま会話をしている部下に近寄って上から任務書を渡す。 「お前らはこれな。さぼらねーでちゃんとやれよ。」 アスマの目が少しじと目になっているのも気にせず、シカマルが、邪魔という言葉を顔に張りつけて、黙って受け取る。 手をつなぎながら遺失物探しに行く二人の背中を見て、なんだかなぁとアスマがため息をつく。 なんとか全員を割り振って、新しい煙草に手をのばしかけた時に、本日一番の問題がやってきた。 「あれー?みんなは?」 「もう割り振った。子供達を待たせたら可哀想だろ。」 とりあえず建前で言葉を飾ってみる。 「なんだーつまんないなー。折角ナルトといちゃいちゃしようと思ってたのにー。」 「帰ってくるのを待てばいいだろ。」 冷や汗一つ額に浮かべて、アスマがとりあえずの問題を抑える。 「えーオレって待つの嫌いなんだけどなー。」 7班の子供達が聞いたら、無条件でクナイが飛んできそうな事を平然とのたまう。 「お前なぁ・・・・・・何でもいいから大人しく待ってろ。たまには子供達の気分を味わえっ!」 くどくどと一応お説教なんかもして、カカシをなんとか留まらせる事に成功したアスマ。 シカマル・・・・とりあえず任務が終るまでは、オレが何とかしたんだから、後はなんとか切り抜けろよ〜と、アスマは心の中で呟いた。 ・・・‥‥……━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……‥‥・・・ 「先生〜見つけたよ〜。」 頬を赤くしたいのが元気よく手をふって、泣きやんだサクラもどう説得されたか、少し頬を赤くして元気に帰ってきた。 一升ビンが二人の手にない所を見ると、二人で一升あけたらしい。 結構いける口だなと、今度酒にでも誘うかという大人としては失格な事をアスマは考えながら部下を迎えた。 「先生、僕達もこれ。」 チョージがかなり疲労を溜めて帰ってきた。さりげなく少し細くなったようにも見える。 サスケはと言うと、俯いたままぶつぶつ何かを呟いている。背後にはとぐろを巻いた黒いオーラ。 チョージご苦労様とアスマはチョージの肩を叩いた。 そして、シカマルとナルトが帰ってきた。 ナルトはシカマルにお姫様抱っこされて、幸せそうに両手をシカマルの首筋にまわしている。 「・・・・・アスマ・・・・・・あれ・・・・・何?」 「あー?あいつら付き合ってるんだってよ。もう随分経つそうだぜ。」 アスマは二人がどれぐらいの付き合いだか知らないが、とにかく諦めてもらおうと、適当な事を言う。 「ふぅ〜ん・・・・・・。」 アスマは振り返れなかった、背後に極限にまで高められた殺気とチチチチチチという音。 速攻千鳥かいっ!と一応心の中で突っ込んだが、声には出せず、同じく背後を振り返れないチョージと顔を見合わせた。 しかし、二人はそんな事も気づかず二人の世界を構築していた。 「あ、忘れてた・・・・ほら今日の分の薔薇。お前に似合うクイーン・マルガレーテだ。」 ほんのり薄いピンク色の薔薇がナルトに手渡されるが、ナルトが少し頬をふくらます。 「シカ・・・やっぱり薔薇の花をもらうなら、いつも通り髪の毛をほどいて欲しいってばっv」 上目づかいで含羞みながらナルトが言う。 そんなナルトにシカマルがニッコリと笑い、ナルトに手渡した薔薇を再び受け取り、口に薔薇を咥えて髪の毛をほどく。 2箇所からあふれ出ていた暗黒のオーラを奇麗に拭い去るほどの光のシャワーを浴びる。 シカマル御用達どこでもピンスポ準備OK!つか稼働中〜。 光の束を背中に背負ってシカマルは跪く。 シカマルナンバーワンホストモードスイッチONっ! 風にそよぐシカマルの黒い絹糸のような髪、涼しげな目元、通った鼻筋、にこやかに微笑む口元。 「俺様の天使・・・・ナルトお前だけの為に。」 頬を染めてナルトが薔薇の花を受け取る。 「ありがとうシカマルっ!」 そして熱い抱擁と口づけ。世界はふ〜たぁ〜りぃ〜だぁ〜けぇのぉ〜たぁめぇにぃ〜とくりゃぁ〜。 いのとサクラは未だ頬を赤らめて・・・別の意味でも赤らめて眺めている。 サスケはさっきからクナイを投げていたが、なぜか当たらない。愛の奇跡なのかっ!とがっくり項垂れる。 チョージは相変わらずだなぁ〜となれ親しんだ光景をポテチを食べながら鑑賞する。 そして、アスマはカカシ気配に全てを集中していた。 間違いなく木の葉の里最大の危険信号。チチチと鳴っている音は、いつ二人に突っ込んでもおかしくない状態・・・・・ 「しぃかぁまぁるぅ〜くぅん。」 暑苦しい光景にどす黒い淀んだ声。 しかし、自分たちの世界を作っている二人には一切聞こえない。 チチチ鳴る音をばっくに、カカシが二人に近寄る。さすがのどす黒いオーラにアスマが止めに入るのが遅れた。 「シカマルくん・・・・。」 カカシがシカマルの肩に手を置く。 「あぁ〜?」 シカマル無条件で肩に置かれた手を掃う。 しかし、一番排除したかった相手、ここはしっかり躾なければとナルトを抱きながら振り返り影を踏む。 「あんたさ、オレのナルトに手ぇ出さないでくれる?」 しかし、この言葉に腕の中からクレームが来た。 「シカっ!違うってばっvvオレのシカマルっ!!」 「そか、うんうん・・・・そうだな。オレはナルトの為に生きてるんだもんな。今後一切邪魔すんなよっ!」 ナルトが腕の中でにっこり笑い。千鳥の音は消えカカシ、涙目状態。しかも影しばりを受けていてまったく動けない。 情けない元暗部である。 しかし、そんなシカマルを不思議そうに見る目が一組。 アスマは、シカマルが簡単にカカシを捉えたのに疑問をもった。 そして、それを横目で見てやばいとあせるチョージ。 これはまずいと、アスマの後ろでボディランゲージ。 『あ・ん・ぶ・・・・って・・・・ば・れ・な・い・・・よ・う・に・ねっ!』 それにシカマルが気づいてニッコリ笑う。 「チョージ任せとけって。とどめはちゃんと刺すからな。」 ち・・・違うっ!!どうやって、どう話しが通ったかチョージに分からないけど、まったくもって違う。 滝涙を流しながら、がっくりと地面に両手をつきチョージは、火影に謝っていた。 しかし、神様はチョージの味方だった。 「お主達、何をしておるのか?」 水晶で眺めていて、あまりにもあまりの展開に、諦めて火影が重い腰をあげた。 ため息をついて目の前の光景を眺め、火影はチョージの頭を撫でる。 「カカシ、お主は少し頭を冷やしたほうがよさそうだの。二週間里外任務を請け負ってもらう。」 影しばりは火影が現れた時にとかれていた。 すんすんと鼻をすすりながら、カカシは膝を抱えて地面に御意の文字を書いていた。 「アスマ、済まぬが2週間合同任務を頼むぞ。」 さりげなく火影がアスマの肩を叩く。そして術が発動、シカマルへ向けられた不信を奇麗に霧散させる。 「御意。」 「さぁ、子供達は、帰りなさい。明日も頑張るようにな。」 にこやかに火影がしめくくる。 火影様さようならぁ〜といのとサクラが手をふる。さぁ〜これから二次会よっvvと楽しそう。 サスケが未だ赤い目のまま目尻に少し涙を溜めて、火影に一礼する。よろよろと帰っていく姿がとっても情けなさを演出。 ナルトは再びシカマルにお姫様抱っこされてじーちゃんまたね〜vとにこやかに笑顔をふりまく。どうも今あった事を認知してない様子。 シカマルは火影の存在を把握してんだかどうだか、挨拶もなくナルトの家の方へスタスタと歩きはじめる。 『シカマルっ!わしはバレないようにと言っていたはずだが?』 『オレはナルトの物だからな。こいつに害をなすものは排除するのも任務のうちだろ?』 確かに火影は以前シカマルにナルトをよろしく頼むと言ったが、それはこういう事ではなかったはず。 火影は額に青筋を育て、心話を続ける。 『お主も少し頭を冷やした方がよさそうだの。夜の仕事を増やすから覚悟しておくがよい。』 『へーへー。』 自分の腕なら2、3増えても大した問題はない。シカマルは、火影を振り返らず掌をひらひらふっていた。 「では、我々も失礼致します。」 アスマがカカシの首根っこを掴んで、ずるずると音をたてながら飲み屋の方向へ消えていく。 火影は最後に残ったチョージの頭を再び撫でながら、口を開いた。 「チョージ、ご苦労だったの。」 「ごめんなさい。ぼく・・・・・役に立たない・・・・。」 しょぼーんとしているチョージに火影はかがんでチョージと目をあわせた。 「秋道の息子は優しいの。お主があやつらの側に居てくれるだけで、あやつらの為になっておる。 これからもよろしく頼んだぞ。」 チョージは頑張りますと小さく頷いた。 ・・・・・が、それはこんな光景を毎日見学する事って意味じゃないはず・・・・と思う・・・・・。 ここは、ナルトの家。シカマルとナルトが相も変わらず目の前でいちゃいちゃいていた。 チョージは、ま・いっかとポテチを頬張った。 【End】
ごめんねチョージ。でもあたし、チョージくんの事大好きなんだよ。・・・・・だけどね・・・・・・被害者って必要だし?(爽やかに笑い) うふうふうふふふふふふふヽ(´ー`)丿 22000番キリリク:スレシカナルの“あの”カップルの話が読みたいです。王子様っぷり!?が、、もう一度読みたいです。という陵廉さんからのリクエスト。 合同任務は血の香りをお送りしました。 はははは・・・・・・こ・・・・こんなんでご要望にあっていますでしょうか? シ・・・・シカマルじゃねぇってこれっ!とずっと叫びながら書いてました(T^T) こ・・・これ・・・・すっげぇ〜体力奪われるんですけどっ・・・・大丈夫ですか?これで陵廉さんっ! by. 未読猫 04.07.21