【温泉に行こう!!】     「道外れて、適当に歩ってきてよかったねぇ。うぅっ温泉っVv」 「しかも、素敵な映像付きっ!スフィアの準備いいかな?」 「まっかしといてー。リュック様にぬかりは無いよっ。」   岩陰に隠れて湯船を熱く見つめる二人、ユウナとリュック。 その二人の背後で頭を抱えるパイン。   「あ・・・・あのな・・・・。」   二人の性格を熟知しているが故に、どうやっても止められない事も分かっていたりするパイン。 それでも一応止めようとしてみる真面目な性格を呪っていたりする。   「なぁに?パイン。」   一見純粋に見える瞳がパインを振り返る。   「ユ・・・ユウナ・・・・ヴェグナガンの所へ急がなければ。」 「大丈夫だって、なにせ私達が主人公。  どんな話だって、主人公を待つもんだよ。サブキャラヴェグナガンの運命だね。」   ニッコリと笑って、再び湯船を凝視するユウナ。 自分が主人公だと言い張れる、気合の入った性格。 さすが、伝説の召喚士様は一味違う。 パインは一応リュックの方に顔を向けて見るが、見学に忙しくて声も届いてないらしい。   目の前には二人の男性。 噂に聞いていた二人に見える。 ここは異界。 噂の二人はどちらも死んだと聞いていたので、ここに居るのは当然なのだろう。 だが・・・・・なぜとパインは叫びたい。 どうして、伝説のガードと呼ばれている二人が裸で絡み合わなければならない? しかも、この好奇心旺盛な二人の目の前でっ! パインは心の中で怒鳴っていた。   とりあえず、温泉を背後に置き、耳を塞いで時間が過ぎるのを待つ事に決めたパイン。 しゃがんで、目を閉じ、指を耳につっこむ。   そんなパインを気にも止めず、目をキラキラさせ、見つめ続ける腐った乙女が二人。 しかし、ユウナの眉間に皺がよる。   「ねぇ、リュック。同じ目線からだと映像としてつまらないよね。」 「そうだよねー。でもさぁ、目の前でスフィア持って写すわけにもいかないよー。」 「あ、そうだっ!」   ユウナが荷物をがさごそ探る。 とりいだしたりますは、一枚の紙。 そして、後ろを向いているパインの服をぐいぐいひっぱる。   「な・・・何だっ?ユウナっ。」 「し〜〜〜。ねぇ、サインペン持ってたよね?貸して。」   不可解に思いながらも、自分の荷物をがさごそかき回して、サインペンを取り出す。   「これでいいのか?」 「うん!」   何が始まるのかとパインが訝しげに見ていたら、ユウナが紙にでかでかと文字を書く。   『ジェクトさんへ  いろんな向きで撮影したいなVv  報酬は撮影したスフィアでいいよね?  ユウナ』   「よしっと。」   ユウナががっしと紙を広げて、ジェクトに見えるように紙を振る。 あのジェクトが自分達の存在に気づいてない訳がないと、自信をもって。   既に、観客の存在に気づいていたジェクトが、アーロンに見えないようにVサインを返してきた。   それを見たパインが再びがっくりと項垂れる。 伝説のガードって何? いい大人がそんな事でいいのかっ?! いや、自分達に気づいていたのなら、速攻やめるべきだろっ! 声に出して叫びたいのはやまやまだったが、ユウナとリュックが怒ったら洒落にならない・・・・・諦めた。 自分はもっと強くなって二人をどうにかしなければと、かなり無謀な事を決意するパイン。 FFXに参加していなかった差はかなりでかかったりする。   何事もなく時は過ぎていく。 目の前には、スフィアをしっかり確認したジェクトのサービスが繰り広げられ。 途切れ途切れに漏れ聞こえる低い声に、腐った乙女二人は握り拳をぎゅぎゅと固めながら目を輝かせる。 パインは再び湯船に背中を見せて耳を塞いでいた。         十分に堪能した二人とHPを1に減らした一人は、再び正規の道を歩いた。 撮影した2つのスフィアのうち、1つはユウナの荷物入れに。 もう一つは、ジェクトさんへというはり紙を付けて、あの場所に置いてきた。   そして、今目の前にはヴェグナガンとシューイン。   「これで最後っ!」   ユウナが道具袋から取り出したダークナイトのドレスフィアと共に、一つのスフィアが零れ落ちる。   「あ・・・・。」 「うあちゃぁ〜。」 「・・・・・勘弁してくれ〜〜。」   それぞれユウナとリュックとパイン。 目の前に繰り広げられますは、温泉の情事。   『ジェクトっ!・・・・き・・・・貴様ぁっっ〜〜!!』 『ユウナちゃ〜ん。』   ユウナの頭の中に怒り狂ったアーロンの声と争いの音。   『気にせず戦いなさい。』   こんな事は慣れたもんだと、一応締めくくってくれた父親の声が頭に響く。 そして、ぁゃιぃスフィアと共に戦闘は始まった。     【End】    




 


    や、すっげぇ〜ひさびさの邪悪三人組の二人です。X-2でございます。   コミケに行けない分を通販で散財し放題の未読猫です。 当然大好きなサイト様の本を集めました。 (小遣いに制限があるんで、集めきれてはないんですけどね(;_;))   その中でNOGのゆめ様の本に温泉に行こう!!という小説がありまして。 萌えましたVv や、もう覗きたいっ!と興奮状態のまま妄想は脹れ上がり・・・・ ユリパが覗いちゃいました。 (本当は、あたしが覗きたいんだよぉ〜〜。)   妄想の元となった本は、「HEAVEN」です。 へっぽこなうちの文章とは違い、美しい文章の中でジェクトとアーロンが・・・Vv 一読の価値ありですvv(゚゚*)。