東北地方太平洋沖地震(東北・関東大震災)による被災歴史資料保全活動の現状と支援募金のお願い

                                                      2011年3月28日   歴史資料ネットワーク(略称:史料ネット)


 2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震(東北・関東大震災)とそれにともなう津波により、岩手・宮城・福島・茨城など多くの地域で甚大な被害が発生しました。不自由な生活を余儀なくされている被災者の皆さまにお見舞い申し上げますとともに、犠牲になられた方々のご冥福をお祈りし、ご遺族の皆さまに対し、深くお悔やみを申し上げます。
 私たち史料ネットは、1995年の阪神・淡路大震災をうけて、複数の歴史学会と、史料保存や歴史研究にたずさわる個人を広く組織する形で発足した団体です。神戸など阪神間の被災地で、貴重な歴史資料の救出・保全を行うとともに、市民と共同で、歴史資料の活用や地域史の掘り起こしなど、様々な活動に取り組んできました。近年、日本の各地で自然災害に備えて、同様の史料(資料)ネット組織が結成されつつあるのをふまえ、阪神地域での活動にくわえ、各地の史料ネットと連携し、水害も含めた自然災害による被災史料の保全活動支援も展開してきました。
 今回の地震は、被災地が遠隔地であり、また被害が広範囲に及び、現在もなお余震が続いています。私たちは、こうした状況下で、どのようなタイミングで活動に着手し、どのような支援を行うべきかについて、地震発生直後から協議してきました。現在、各地と連絡をとり、情報収集に努めていますが、被災を乗り越え、宮城歴史資料保全ネットワークは事務局を移転して活動を再開、また、ふくしま歴史資料保存ネットワークや山形文化遺産防災ネットワークも保全活動に向けて準備を進めています。現地からの情報では、内陸部には「壊滅的」とまでは言えないものの大きな被害をうけた地域も多くあり、そうした地域では家屋の解体などにともなう歴史資料の散逸が懸念されます。大規模災害時には、家や蔵、公民館などに保管されていた歴史資料が、被災地の混乱の中で廃棄あるいは売却され、盗難にあう場合もあります。一方、水につかり泥まみれになった史料の廃棄も予想されますが、過去の水損史料保全の経験から、これらも修復できる場合が少なくないことがわかっています。
 以上をふまえ、史料ネットでは、現在何ができるかを考え、まずは史料保全活動支援のための募金を広く呼びかけ、順次、現地組織へ送金することにし、すでに宮城ネットに対して、合計35万円の送金を行いました。震災による滅失を免れ、今後、地域社会の再建にも直接・間接に重要な役割を果たすであろう歴史資料が、復興過程で散逸し、それによって家族や地域の大切な記憶が失われる恐れがあります。そうした事態を防ぐために、各地の活動をバックアップしていく方針です。
 各地の被災状況や史料保全に関する情報は、史料ネットのブログに掲載し、日々更新していますので、ぜひご覧ください。また、今回の募金の使途や活動報告については、後日、別の紙面などを通じて、協力者の皆さまにご報告したいと考えています。
 被災地における歴史資料の救出・保全活動の必要性をご理解いただき、長期化が予想される活動の継続的展開のため募金をお寄せくださいますよう、よろしくお願いいたします。


 東北地方太平洋沖地震(東北・関東大震災)による被災歴史資料保全活動支援募金
 口座番号(郵便振替):00930−1−53945
 加入者名:歴史資料ネットワーク


 【本件に関する連絡先】
 〒657-8501 神戸市灘区六甲台町1-1 神戸大学文学部内 歴史資料ネットワーク
 電話&FAX: 078-803-5565(平日13 時から17 時まで)
 e-mail:s-net@lit.kobe-u.ac.jp

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