・「特殊召喚を無効」と「特殊召喚を含む効果の発動を無効」
初心者が間違い易いルール、特殊召喚の無効についてです。
ある程度プレイしている人は分かっているでしょうが、「特殊召喚を無効」と「特殊召喚を含む効果の発動を無効」は区別されています。
しかし分かっている人ほど用語で丸暗記してしまっていて、「何故区別されているのか?」という事が分かってないような気がします。
そこで、両者の違いをチェーン図から説明してみます。
・「特殊召喚を含む効果の発動を無効」
先ず「特殊召喚を含む効果の発動を無効」から見ていきます。
下は《死者蘇生》の発動を《神の警告》で無効にしている例です。
普段デュエルしている人なら特に難しい処はないですね。
特殊召喚に限らず、魔法や罠やモンスター効果の発動はそれにチェーンする形で「発動を無効」にする効果を発動する事で無効
に出来ます。
では次に、「特殊召喚を無効」を見ていきましょう。
・「特殊召喚を無効」
下はシンクロ召喚を《神の宣告》で無効にしているチェーン図です。
違いが分かるでしょうか? 《神の宣告》がチェーン1で発動されており、そ
の下にチェーンブロックが存在しません。
「発動を無効」では1つ下のチェーンブロックが無効化対象だったのに、これは一体何を無効にしているのでしょう?
もう説明するまでもないですが、直前に試行されたシンクロ召喚というプレイ行為を無効にしているのであって、無
効化対象が発動ではないのです。
無効化対象が「発動」と「特殊召喚」と違うので、両者を同じ扱いにする訳にはいかないのです。
他にも両者には様々な違いがあります。それらを表に纏めてみました。
「特殊召喚」を無効 | 「特殊召喚を含む効果の発動を無効」 | |
誰(何)が | プレイヤーが | 特殊召喚する「効果」が |
どうした時 | 直接「特殊召喚」を試行した時 | 「発動」した時に |
何を無効にするか | その特殊召喚「行為」を無効にして | その「発動」を無効にして |
破壊するカード | 出そうとした「モンスターカード」を破壊する。 | 「発動したカード」を破壊する。 |
チェーン数 | チェーン1でしか発動出来ない (特殊召喚行為はチェーンブロックを作らない為) |
チェーン2以上でしか発動出来ない (対象の効果の発動にチェーンする形になる為) |
モンスターの位置 | 元の場所(手札・エクストラデッキ)からは既に移動している扱い (但しフィールドには出ていない) |
元の場所からは未だ移動していない (発動のみで効果処理はまだ始まっていない為) |
特殊召喚の回数 | 1回は行った扱い (成功していないだけ) |
まだしていない扱い (発動のみで処理が開始されていない為) |
比べてみると明らかに処理として違う事が分かります。
「特殊召喚」という用語だけで短絡的に考えず、無効にしようとしているのが「発動」なのか「特殊召喚の宣
言」なのか、
無効にしようとした時点で特殊召喚は「既に試行された」のか「まだ処理すらされていない」の
か、
よく考えるようにしましょう。