おわりに


 「奥の細道旅日記」が終わりました。
 長い間、私の拙いホームページをご覧になっていただきましてありがとうございました。いつも感謝しておりました。

 平成10年7月18日に「奥の細道」の旅へ出発し、休日を利用して全行程を歩き、19年11月25日に最終地点に着きました。
 翌20年1月25日から「奥の細道旅日記」と題して旅の記録を公開し、23年7月31日に終わりました。

 「奥の細道」は、全行程約2、400キロの壮大で変化に富んだ行程です。芭蕉は150日をかけて歩きました。

 東京から岩手県の平泉まで北上し、平泉から、いったん宮城県の岩出山まで南西の方角に下ります。岩出山から鳴子温泉を経て山形県に入ります。
 羽黒山、月山、湯殿山の、いわゆる出羽三山と周辺の町や村を巡り、秋田県の象潟まで北上します。

 象潟から日本海に近づいたり離れたりしながら庄内地方、新潟、北陸を通って南下し、近畿地方まで下りて、中部地方の大垣で終わります。

 歩きながら眺めた四季の移り変わりに伴う美しい自然の変化に感嘆し、また、歴史に名高い建造物や美しい町並みに接したときに深い感動がありました。
 
「奥の細道」をひたすら歩いて得た多くのできごとは、これからも折に触れて懐かしく思い出されることと思っています。

 もともと「奥の細道」に関係のない「寄り道」が多かったのですが、今度は「寄り道」を更に拡大して、「奥の細道」の周辺と「奥の細道旅日記」に関連する場所を訪ねた旅の記録を発表する予定です。これからも宜しくお願いします。

 最後に、山頭火の句を載せます。山頭火が、昭和7年2月26日、長崎県諫早市を歩いているときに詠んだ句です。


      きのふは風 けふは雪 あすも歩かう





主要参考文献


・松尾芭蕉 校注:萩原恭男 『おくのほそ道 付會良旅日記』 岩波書店
・著者:越野武 写真:増田彰久 『日本の建築 明治 大正 昭和』 全10巻 三省堂
・編著者:増田彰久 『写真集成 日本の近代化遺産』 全3巻 日本図書センター

・文:清水慶一 写真:増田彰久 『ニッポン近代化遺産の旅』 朝日新聞社
・文:藤森照信 写真:増田彰久 『歴史遺産 日本の洋館』 全6巻 講談社
・文:藤森照信 写真:増田彰久 『失われた近代建築』 全2巻 講談社

・著者:山口廣 写真:宮本和義 『近代建築再見』 エクスナレッジ
・監修:藤井恵介 『日本の家』 全4巻 講談社

・文:鈴木喜一 佐藤芳勇 写真:さとうつねお 『明治の西洋館』 全2巻 毎日新聞社
・編者:篠原義近 『東京建築懐古録』 全3巻 読売新聞社





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