ハンナ講座 やさしい社会問題 

第67回講座(2026年4月11日)まとめ

「格差の問題から今の社会や人間のあり方について考える」

桜が散って葉桜となり、春とはいえ日中は少し暑いくらいの気候になる中、講座を開催しました。

 

●Fさん

「NPO法人おとくにパオ」で「哲学カフェ」や「おにぎり文庫」などの活動をしているNさんをFさんが紹介。Nさんから、長岡京市の市民25名による能登七尾市への災害ボランティア活動を記録した「想定外を想定内へ」という冊子についてのお話を伺った。参加した市民たちはなぜ現地に向かい、何を見、何を感じ、何を学んだのか?Nさんは、能登での経験が日ごろの地域での活動につながり、防災を身近なこととして考えられるようになればと言う。

●Nさん

3つの新聞記事を紹介。

① 「公務員を予備自衛官に~政府が兼業特例法案提出」徴兵制の第一歩では?とSNSなどで批判の声。

② 元日本兵やその家族の心の傷を見つめたドキュメンタリー映画「父と家族とわたしのこと」を製作した島田陽麿監督へのインタビュー記事。島田監督は、長い間目を向けられてこなかった世代を超えた暴力の連鎖と悲惨な戦争トラウマの現実を知ってほしい」と言う。

③ 研究機関などによる「火災や食料・燃料需要増による森林破壊、世界810万ヘクタール」という報告記事。

●Uさん

2つの新聞記事を紹介。

① 大川原化工機の冤罪事件の遺族が、逮捕や拘留を認め保釈請求を退け続けた裁判官37人の判断は違法だとして国を提訴した。身体拘束に関わる裁判官の判断過程が問われ、法の正義を実現する裁判所への期待もあるとする異例の訴訟に裁判所はどう対応するのか?大川原化工機事件を扱った「冤罪の深層(石原大史著)」も紹介。

② 独自の視点で世界を見つめるフランスの人類学者エマニュエル・トッドさんへのインタビュー記事。トッドさんが指摘したのは、米国の「トランプ帝国」の暴走と日本が陥っている「空想のナショナリズム」の危うさだった。とりわけ、高市首相の対中姿勢と米国重視は現実を見ておらず、アジアとの関係や理解を深めることこそが日本のとるべき道であり、世界の中での日本の存在感を高めることになると言う。

●Hさん

① 京都・高麗美術館2026年春季展「朝鮮半島の土器(4/1~8/23)の紹介。

② HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の有効性への疑問と副反応の危険性についてのパンフレットの紹介。副反応被害を受けた女性たちによる裁判が進行中にも関わらず事業者などの圧力での接種再開は大きな問題だ。

●Oさん

① 韓国済州島4・3事件での母と娘の命がけの逃避行を描いた映画「ハラン(ハ・ミョンミ監督)」を紹介。

② 関東大震災での朝鮮人大虐殺の記憶を継承する鎮魂のドキュメンタリー映画「1923(キム・テヨン、チェ・ギュソク監督」を紹介。忘れられた歴史を伝えるため、希望の行進は続いていく。

➂ 北摂市民教科書学習会「外国人は本当に治安を乱しているか!『外国人問題』」と向き合う人々から学ぶ」(5月16日、14:00~ 茨木市立男女共生センターローズWAM)世論・政治・行政に怯えて生きる「外国人」の実際について外国人労働者・難民と共に歩む会メンバーが語る。事務局の川本さんも教科書問題を提起。

④ スリランカから大阪に来て、子育てをしながら「ニルミニおうちランチ(スリランカムーンレストラン」を開いているニルミニさんとお子さんのタヌシくんの、困難な状況の中でたくましく生きている姿を支援者が紹介。

●Kさん

特攻隊員に覚醒剤。「チョコ包むのを見た」証言から元教員が追跡。元中学校教員の相可文代さんは、茨木市の女学校で勤労奉仕の女学生が覚醒剤のヒロポン入りのチョコを包んでいたという証言から、特攻作戦に覚醒剤が使われていた事実を掘り起し、「ヒロポンと特攻、女学生が包んだ覚醒剤入りチョコレート」という冊子を作った。美化された特攻の隠された真実を知ることで、戦争の愚かさを再認識し正しい歴史認識を持ってほしいと相可さんは言う。

●Mさん

自民党日本国憲法改正草案と改正の狙いや問題点などの資料を配布。今回の衆議院選挙での与党圧勝によって改憲が現実味を帯びてきた。2012年に公表された自民党の日本国憲法改正草案を読み、その問題点を知って批判していくことが今こそ大切だと思う。自民党草案は、防衛軍によって国を守るという国家防衛論や緊急時に政府が政令で国民を統率できる緊急事態条項など、国民よりも国家のための憲法という性格が色濃い。憲法改正については喫緊の課題であり、今後もこの講座で論議していければと思う。

 

次回は 5月9日(土)の予定です。-