ハンナ講座 やさしい社会問題 

第63回講座(2025年12月13日)まとめ

「格差の問題から今の社会や人間のあり方について考える」

北日本・東日本では豪雪の予報も聞かれ、本格的な冬の訪れを感じる中、今年最後の講座を開催しました。

 

Uさん

@「素朴に戦争に反対すべきである」という平野啓一郎さんの記事を紹介。国家間の武力行使を必然として納得せず、戦争に対しては、常に一人ひとりの人間が、最も素朴な、嫌だ、恐いという感情の表明を続け、反対し続けるべきだと平野さんは言う。

A「実態のない外国人問題で高まる排外主義。当事者を追い詰めている日本社会の見過ごせない状況(雨宮処凜さんからの緊急レポート)」という記事を紹介。「日本人ファースト」という言葉の登場から5か月。外国人に対する誤情報を検証もせず、外国人排除を叫ぶ背景には、庶民の苦しい生活があり、外国人問題が不満のはけ口になっている。庶民の生活の質を高め、外国人と共に生きるための知恵を絞るべきだと雨宮さんは言う。

SEさん

@「トラブル抱えた人 孤立を防ぎ、福祉につなぎ、地域の安全守る」という記事を紹介。北九州市の中3殺傷事件を契機に、NPO法人「抱樸」の奥田知志さんは、警察だけでなく、福祉の視点でつながりを深め、困難を抱えた人の孤立を防ぎ、犯罪防止などみんなで地域を支える必要があると言う。

A映画「荒野に希望の灯をともす」の再上映を見た。中村さんだけでなく、現地の人たちも素晴らしい人たちであり中村さんの志を受け継ぎ、今も活動を続けていることに、強く希望を感じた。

SIさん

@「近づき、手を差し伸べる〜沖縄の戦没者遺骨収集」という記事を紹介。沖縄県糸満市で戦没者の遺骨収集を続ける具志堅隆松さんは、国によって殺された人々の無念を思い、また辺野古基地建設に遺骨の混じった土を使う冒涜を感じ、最近の沖縄の軍事基地化に危惧を抱き、国の理不尽さに声を上げる大切さを訴える。

A「スパイ防止法と内なる敵」という日本近代史研究者の荻野富士夫さんの記事を紹介。戦前の思想弾圧で猛威を振るった治安維持法の制定から100年。スパイ防止法の制定を求める声が政界で高まる今、治安維持法や軍機保護法が国民に委縮と恐怖をあおり戦争への最強の武器として猛威をふるった歴史を忘れてはならないと荻野さんは言う。

Hさん

@大阪韓国文化院の、ヌビ(韓国の伝統的な裁縫技術)の作品展示を紹介。ヌビの持続可能性と同時代的な価値に注目し、伝統の温もりを現代の感覚として体感できる。

A「通販の水キムチあらい」さんが立ち上げた大阪十三の「水キムチとチゲの店ピンナ食堂」やムーレックさんの「タイの家族の写真」なども紹介。

Fさん

@大阪・関西万博で、滋賀県東近江市・蒲生地区まちづくり協議会の「明治から続くガリ版・体験型展示に行列絶えず」という記事を紹介。蒲生地区はガリ版発祥の地であり、運営に携わったガリ版アーティスト・水口奈津子氏は、ガリ版の魅力を「単なる印刷物としてでなく、アートや懐かしさ、思い出として人の心に残る文化」と示す。

ACoffeeers for Equality(平等のために活動するコーヒー人たち)というリーフレットを紹介。日本のコーヒー業界には様々なジェンダー不平等が存在し、CforEは、コーヒー業界のジェンダー平等を目指す人たちのネットワークづくりを目指して活動をしている。

Mさん

@「人道の港 敦賀ムゼウム」に行ってきた。国際港として発展した敦賀港は、1920年代にロシア革命の動乱によりシベリアで家族を失ったポーランド孤児が、1940年代にはリトアニア領事であった杉原千畝が発給した「命のビザ」を携えたユダヤ難民が上陸し、まちの人たちは彼らを温かく迎えた人道の港で、敦賀ムゼウムは、それらの歴史を後世に残すために作られた資料館。「命のビザで旅した子どもたち」の写真資料や伊藤千尋著「杉原千畝(ミネルヴァ書房)」も紹介。

A「反ユダヤ主義という言葉」という、米コロンビア大学教授・マーク・マゾワーさんのインタビュー記事を紹介。「反ユダヤ主義」という言葉は、19世紀欧州が起源で、迫害と虐殺に至る誰もが向き合うべき過去であるが、現在のイスラエル批判を抑えるために悪用されている。歴史や言葉への深い知識と敬意を持ち、言葉を悪用することのない言論の自由が求められるとマークさんは言う。

 

 

次回は 来年1月24日(土)の予定です。