ハンナ講座 やさしい社会問題 

第56回講座(2025年3月8日)まとめ

「格差の問題から今の社会や人間のあり方について考える」

まだ寒さは残っているものの、少しずつ春の気配が感じられる中、講座を開催しました。

 

●Fさん

いちむらみさこさんの著書「ホームレスでいること」をもとに、ホームレスについての考えを交流する特別講座を4月12日(土)に開催することの確認。

●Nさん

4つの新聞記事を紹介。

 「学者も驚く。天才カラス、自分で蛇口回し水量も調節。他にもカラスの賢さを示す例は多数ある」

 「近未来に人間生活に大きく影響する『暴れる気候』について探求する研究プロジェクトが始動」

 「他人への事実に基づかない誹謗中傷を繰り返し反省もしないNHK党の立花氏の責任」

 「米大統領の(イスラエルに戦争犯罪容疑の判決をおこなった)ICC職員への制裁決定は平和を志向する国際的な法支配への攻撃であり戦争犯罪を許容するものだ」

●Uさん

フィンランドのマリン内閣で教育相を務めた現欧州議会議員のアンデルソンさんへのインタビュー記事を紹介。反発や中傷、根強い性差別に屈せず、女性の政治参画への道を力強く歩んできたアンデルソンさんは「どの分野においても女性が支え合い、ネットワークを広げることが必要。そして先人たちが切り開いてきたジェンダー平等の長い連帯の歴史の中に自分たちを位置づけることが大切だ」と言う。

●SIさん

2つの新聞記事を紹介。

 米が合成着色料赤色3号を食品などに使用することを禁止した。しかし日本政府は安全性を強調。

 建築家の山本理顕さんが米プリツカー賞を受賞した。「建築は敷地の内側だけの存在ではなく敷地を超えて広い範囲の社会性を持っており建築家は周辺との関係を設計するべきだ」と山本さんは言う。この4月に開幕する大阪関西万博は一部の政治集団による思惑によって進められ、大阪市民の生活の場からはるか離れた場所にあり、大阪市民にとって得るところが全くないのに多くの建築家が無自覚に参加していると山本さんは批判する。関連して大阪関西万博について意見交流をした。

●SEさん

国立民族学博物館の講演「いま中東世界で何が起こっているのか?〜前・駐レバノン大使に聞く」を紹介。

 

●Hさん

重度心身障害を持つ息子に学校で「透明人間」のように寄り添った経験をもとに、写真を通じて人とのコミュニケーションを図り、分断されている多くのお母さんたちとの関わりを追求する写真家の山本美里さんの記事を紹介。山本さんは「透明人間〜私のこと、あなたに見えてます?」という写真集を出版した。

●Mさん

「在韓被爆者・閉ざされた声」という新聞記事と書籍「朝鮮人被爆者・ナガサキからの証言(社会評論社)」からの抜粋資料を紹介。

日本被団協のノーベル平和賞受賞式に日本で被爆した「在韓被爆者」も参列した。参列した韓国原爆被害者子孫会会長の李太宰(イテジェ)会長らは声明文で「韓国人被爆者は国際社会の無関心によって疎外されてきた。この賞をきっかけに関心が高まり絶望から救われることが望みです」と訴えた。韓国朝鮮人被爆者は徴用などで意志に反して日本に来て被爆したにも関わらず、日本政府による医療的ケアや補償はあと回しにされてきた。韓国では「原爆が日本の植民地支配を終わらせた」との見方が根強く、原爆被害や反核を訴えることが難しい面がある。李会長らは映画や音楽を通じて文化交流の進む日韓の若者世代に臨みを託す。

 

 

次回は、4月12日(土)の予定です。