流氷見物旅行(2023.2.1920

*画面をクリックすると拡大します*

 小学校6年の時、世界で行きたい場所3か所は、スイス、南極、月と言った記憶がある。スイスは2度程行き、月は

行ってはいないが、アイスランドで月の表面に良く似ている場所(映画「アポロ13号」のロケ地になった)に立つ事

が出来、南極も行っていないが、今回、流氷原を見る事で望みは少しでもかなえられると思い流氷見物旅行を決断した。

  集合時間が6時15分と早いので都内の娘宅に前泊。

一日目

羽田空港を7時5分に発ち、北海道女満別空港に8時50分に着く。40名の団体で、コロナ感染でチェックも厳し

く、バスも前後をビニールで遮断してあった。道路はアスファルト舗装が見えていたが白銀の世界だ。まず、バスで網

走方面に向かう。途中、「メルヘンの丘」で写真タイム。

1.メルヘンの丘

女満別空港から10分にある丘で、カラマツが9本並ぶ田園地帯。

 

 

                                        冬のメルヘンの丘     夏のメルヘンの丘

                                                                           

2.能取岬

網走市の中心地の北側にあり、オホーツク海

に突き出た小さな岬で100年前に建てられた

白と黒の帯をまとう八角形、高さ21mの小さ

な灯台がある。ここから流氷を眺める。

かなり離れた向こうに白い流氷が見えた。と

にかく流氷がある事が確認でき午後からの流氷船   能取岬       岬の灯台      流氷原

「オーロラ号」からの流氷見物に期待が持てる。岬は雪がそれほどなく鹿が枯れた草を食べに来るとかでアーモ

ンドチョコの様な丸い糞があちこちにあった。風は冷たいが今日は暖かいそうだ。

3.北浜駅

  能取岬からバスで網走市の南にある釧網線の無

人駅「北浜」に戻る。オホーツク海まで20mの

位置にあり、駅事務室はカフェとなっている。駅

待合室には、キップ、名刺が所狭しと貼り付けて

あった。ホームには流氷を見る展望台がある。丁   北浜駅      待合室のキップ、名刺   釧網線の車両

度、11時38分発の一両の列車がやってきた。ここで時間を費やし、道の駅「流氷街道網走」にあるオーロラ号

出航場所に戻る。昼食は添乗員おすすめの中華屋でラーメンを30分並んで食べる。美味しかった。

4.流氷砕氷船「オーロラ号」

   14時出航の「オーロラ号」(定員450名)に乗船。二階の有料の最前列に座り前方を眺める。午前中に能取岬

から見た流氷の位置が北東の風で大分岸に近づいており網走港の防波堤を出るとすぐに流氷原に達し砕氷しながら

進む。オーロラ号は流氷に乗り船の重量で氷を割って進む。約30分で旋回し帰路に入る。二階のガラス窓の船室

から出て、一階デッキの船首に行く。寒いがマイナス6度と北海道では暖かい。1m下は海面で割れた氷が勢いよ

く後方に流れて行く。割れた氷の厚さは70cm程度か。1時間の流氷観光で網走港に戻り興奮

冷めやらぬ間にバスに乗り込んだ。そして天都山に向う。

 

 

 

 

 


オーロラ号      船首から         流氷             砕かれた流氷

5.天都山展望台

 網走市の南西にある207mの山で360度見渡せる。バスで網走

刑務所の近くを通り山道をくねくねと登り山頂の駐車場に着く。展望

台からは網走市街、流氷、反対側には氷結した網走湖、能取湖が見え

た。その後、バスで本日の宿泊地・温根湯温泉に向かう。約2時間か

かる。                       網走市街      網走湖と能取湖

6.温根湯温泉

 網走市から約100km西にあり、北見の奥座敷と呼ばれる温泉地で、泉質は弱硫黄塩で、無味、透明で美白の湯

と言われている。

 

二日目

昨夜から降り続いた雪は今朝10cmの積雪となっており、今も降り続いている。時折、風で真横に雪が舞う。ガ

リンコ号が欠航にならぬ事を祈ってバスに乗車。8時45分に紋別に向け出発。

1.氷海展望塔オホーツクタワー

 紋別市の湾に数百m程海に突き出た所に、日本最北端の海中展望塔で海中の「いま」が

観られるとの事で建てられた。先端まで専用の電気自動車で送迎。海中は藻等で全然見えな

いから地階へ行っても駄目だとガイドさんに言われ、皆3階の360度の展望室へ行く。時

折雪が横殴りに吹く中、展望室からオホーツク海方面を見てもどんよりして流氷も見えない。今日は駄目かも。

 ホッケ、ボタンエビ、ホタテの炉端焼きの昼食を取り、ガリンコ号の乗船場所に行く。 氷海展望塔オホーツクタワー

船は出航する様だ。

2.流氷砕氷船「ガリンコ号」

13時30分発のガリンコ号に乗船。船の先端の左右に大きなコーン状のドライバーを持ち氷を内側に巻き込み砕

きながら進む。氷が無ければ回転により推進力が得られる。4輪駆動の車の様に。乗員は175名。風と雪なので2

階の窓際の席に座る。かなり沖に出ないと流氷に遭遇しないと思っていたら防波堤を出て5分程で流氷帯に入った。

前のコーンの回転で氷を砕きながら進む。時折、大きな氷にぶつかるとコーンの回転が遅くなり苦労して砕いている。

30分程進むとUターンして帰路に着く。1階のデッキに出たが北側のデッキは横殴りの風雪を浴び、反対側のデッ

キに移動。こちら側は暖かい。後方に流れゆく氷は昨日と同じだ。約1時間の流氷見物だったが、待合室に戻ると風

雪の為、次便からは欠航の表示。この表示で観光バスが何台か引き返したとか。運が良かった。二日間の流氷見物の

目的を終え女満別空港へ向かう。

 

 

 

 

 


赤色のガリンコ号の船首  船首のコーン状のドリル     流氷を砕き進むガリンコ号

3.蟹のオブジェ

紋別は蟹の産地とかで、大きな蟹の爪(高さ12m、幅6m、重さ7トン)のオブジェがあり、そ

れを見て雪の降る中、約2時間かけ女満別空港へ17時30分に着く。外気温−6.6度の表示。空

港ロビーでは各地からの飛行機が遅れている事が判明。滑走路の除雪、待機中の飛行機に積もった雪

の除雪と不凍液の散布で発着が遅れている。我々の乗る予定の飛行機も1時間遅れで21時10発、

羽田に23時30分着となった。再び娘宅に宿泊。 

                             

                                                      巨大な蟹の爪

  想い

 1.二日間で流氷を見るだけのツアーだったが「オーロラ号」「ガリンコ号」の両方に乗れて目的を果たし満足。

2.当日は暖かく、気温もマイナス二桁にならず北海道の厳しさに触れられなかったのは残念

3.暖かいし、流氷は岸に近づいてくるし、ガリンコ号も風雪の中出航できたのは非常についていた。

4.最後の帰りの飛行機が遅れたのは、ついていなかったが、とにかく帰れたのは良しとしなければ。

 

流氷とは、初めにアムール川河口付近に氷が出来、次第にサハリン北東部の海が氷で覆われ、シベリアからの寒い北風に

より流され、寒さで氷が厚くなりながら北海道までやってくる。(1月下旬から3月上旬に見られる)

              ―――――――――――――――――――――――――

                       home